2019年10月20日

Joe Armon-Jones『Turn To Clear View』

Ezra Collectiveメンバーの2ndソロ☆Joe Armon-Jones『Turn To Clear View』
Turn to Clear View
発表年:2019年
ez的ジャンル:ロンドン新世代ジャズ
気分は... :数寄の美学!

新作から南ロンドンのアフロ・ジャズ・ファンク・バンドEzra Collectiveのキーボード奏者Joe Armon-Jonesの2ndソロ・アルバム『Turn To Clear View』です。

1993年オックスフォード生まれ、南ロンドン・ジャズの活況を象徴するアフロ・ジャズ・ファンク・バンドEzra Collectiveのメンバーとして活動する白人キーボード奏者Joe Armon-Jonesの紹介は、1stソロ・アルバム『Starting Today』(2018年)に続き2回目となります。

本作も前作『Starting Today』(2018年)同様、ジャズの枠に囚われないクロスオーヴァーな作品に仕上がっています。

アルバムにはL.A.出身の異才女性R&BアーティストGeorgia Anne Muldrow、ロンドン次世代ジャズを代表する女性サックス奏者Nubya Garcia、前作にも参加していたRas Asheber、UKのHip-HopアーティストJehst、ナイジェリア出身のシンガーObongjayar、ロンドンのアフロビート・バンドKokorokoのメンバーMutale Chashiがフィーチャリングされています。

それ以外にEzra Collectiveの同僚であるJames Mollison(ts)とDylan Jones(tp)、ロンドン次世代ジャズの牽引者の一人であるMoses Boyd(ds)、KokorokoのメンバーOscar Jerome(g)、Shabaka Hutchingsらとのユニット1000 Kingsにも参加したKwAkE BaSs(ds)、David Mrakpor(b)、Luke Newman(vo)といったミュージシャンがレコーディングに参加しています。多くが前作『Starting Today』にも参加していたメンバーです。

プロデュースはJoe Armon-Jones自身。
楽曲はすべてJoe Armon-Jonesのオリジナルです(フィーチャリング・アーティストとの共作含む)。

前作と同じくBrownswood Recordingsからのリリースです。

ダビー感覚の「Icy Roads (Stacked)」「Try To Walk With Me」Georgia Anne Muldrowをフィーチャーしたコズミック・ネオソウル「Yellow Dandelion」、Jehstをフィーチャーした生音Hip-Hop調の「The Leo & Aquarius」Nubya Garciaをフィーチャーしたクラブミュージック的な「You Didn't Care」、アフロ・ビート感覚の「Self:Love」あたりがおススメです。

ロンドン新世代ジャズ・アーティストらしいクロスオーヴァーな音世界を楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Try To Walk With Me」
Ras Asheberをフィーチャー。本作を特徴づけるダビーなオープニング。ダビー感覚のコズミック・ジャズはジャケ・イメージとも合致します。
https://www.youtube.com/watch?v=yHo5mqN9eLQ

「Yellow Dandelion」
Georgia Anne Muldrowをフィーチャー。J Dilla的ビートとツボを心得たホーン・アンサンブルが印象的なコズミック・ネオソウルに仕上がっています。主役Joe Armon-Jonesのキーボードの音色も冴えわたります。
https://www.youtube.com/watch?v=R1Li_bri66k

「Gnawa Sweet」
哀愁たっぷりのホーン・アンサンブルとJoe Armon-Jonesのキーボードが印象的なロンドン新世代ジャズらしいインスト。
https://www.youtube.com/watch?v=5-BBvxCltg8

「Icy Roads (Stacked)」
先行シングルにもなった曲。KokorokoのメンバーMutale Chashiのベースをフィーチャーした、ドープなダビー感覚が特徴です。今ジャズ×ダブなクロスオーヴァーがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=INGbirNwZAI

「(To) Know Where You're Coming From」
寛いだ雰囲気のなかにもロンドン新世代ジャズならではの風を感じるインスト。Ezra Collectiveの同僚Dylan Jonesのトランペットが格好良いです。
https://www.youtube.com/watch?v=aUYz4jaTKhQ

「The Leo & Aquarius」
Jehstをフィーチャーした生音Hip-Hop調の仕上がり。ジャジーなアングラHip-Hop好きの人も気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=-HngeKiMcxA

「You Didn't Care」
Nubya Garciaをフィーチャー。クラブミュージック的かつコズミックな疾走感が格好良いロンドンらしい演奏です。クラブジャズ好きの人も気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=fmPo9k1YaBI

「Self:Love」
Obongjayarをフィーチャー。ラストはアフロ・ビート感覚の演奏で締め括ってくれます。後半はコズミック・ジャズへ展開します。
https://www.youtube.com/watch?v=DcodODZIGCg

「Aquarius」
国内盤ボーナス・トラック。エクスペリメンタルな演奏が刺激的です。本編にはない面白さがあります。

Joe Armon-Jones関連の他作品もチェックを!

『Starting Today』(2018年)
Starting Today [帯解説 / ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC572)

Ezra Collective『Chapter 7 + Juan Pablo: The Philosopher』(2017年)
Chapter 7 + Juan Pablo: The Philosopher [日本限定独自企画盤]

Ezra Collective『You Can't Steal My Joy』(2019年)
You Can't Steal My Joy
posted by ez at 01:06| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月19日

The Fantastic Four『Alvin Stone (The Birth and Death of a Gangster)』

復活を遂げたWestbound第一弾☆The Fantastic Four『Alvin Stone (The Birth and Death of a Gangster)』
the fantastic four alvin stone night people.jpg
発表年:1975年
ez的ジャンル:デトロイト・ソウル・グループ
気分は... :市中の山居・・・

今回はデトロイトのソウル・グループThe Fantastic Four『Alvin Stone (The Birth and Death of a Gangster)』(1975年)です。

※単独CD化は未実現であり、上記ジャケおよびリンクは『Night People』(1976年)との2in1CDです。

The Fantastic Fourは1965年デトロイトで結成されたソウル・グループ。

60年代後半、Ric-Ticからコンスタントにシングルをリリースし、中でも「The Whole World Is a Stage」はUS R&Bチャート第6位のヒットとなりました。

その後、Ric-Ticを買収したMotownから1stアルバム『The Fantastic Four』(1969年)をリリースしています。

70年代に入り、しばし活動が停滞していましたが、Westboundと契約し、ディスコ路線で復活を遂げます。

Westboundからは『Alvin Stone (The Birth and Death of a Gangster)』(1975年)、『Night People』(1976年)、『Got to Have Your Love』(1977年)、『B.Y.O.F. (Bring Your Own Funk)』(1978年)という4枚のアルバムをリリースしています。

本作『Alvin Stone (The Birth and Death of a Gangster)』(1975年)は、Westboundでの第一弾アルバム。

本作におけるメンバーはJames EppsJoseph PruittCleveland HorneErnest Newsomeの4名。

プロデュースはAl Kent

ディスコ路線といっても、それに該当するのはタイトル曲「Alvin Stone (The Birth And Death Of A Gangster)」のみであり、残りはソウルフルなミディアム〜スロウでデトロイト・ソウルを満喫できます。

本領発揮のスウィート・ソウル「Have A Little Mercy」、ファンキーなミディアム「County Line」、王道ソウル・バラード「Let This Moment Last Forever」、ニューソウル的な「Words」、サンプリング・ソースとして人気の「My Love Won't Stop At Nothing」と充実の全7曲です。

デトロイト・ソウルの底力を満喫しましょう。

全曲紹介しときやす。

「Alvin Stone (The Birth And Death Of A Gangster)」
Al Kent/Calvin Colbert作。新路線を象徴するディスコ路線のタイトル曲。架空のギャングスタの生涯を歌っており、ブラックスプロイテーションのサントラ的な格好良さもあります。
https://www.youtube.com/watch?v=0uGdFkoNmEg

「Have A Little Mercy」
Al Kent/Calvin Colbert作。このグループの本領発揮のスウィート・ソウル・バラード。歌良し、曲良し、サウンド良し三拍子揃っています。
https://www.youtube.com/watch?v=n33nuE9e6Mo

Gavlyn「What I Do」のサンプリング・ソースとなっています。
Gavlyn「What I Do」
 https://www.youtube.com/watch?v=pyuRM3D4iSA

「County Line」
Al Kent作。ファンキーなミディアム・グルーヴ。オトナな余裕を感じるソウル・グルーヴがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=aG2SM5QUVN0

「Let This Moment Last Forever」
Al Kent/Calvin Colbert作。王道ソウル・バラードですが、ビター・スウィートな味わいがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=nY61HrwrMcQ

「Words」
Al Kent作。ニューソウル的な魅力を感じるミディアム。ストリングスも効果的です。このグループの持つシブい魅力を存分に満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=0KPy9Wn44pI

「My Love Won't Stop At Nothing」
Al Kent作。ラストはソウルフルな魅力に満ちたメロウ・ミディアム・グルーヴで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=dl_rhsjRWE4

Jaheim「Diamond in Da Ruff」、Jahi feat. Linn Segolson「Heartbreak Hip Hop」、Saigon「No Idea」、Curse「Konsequenzen」、9th Wonder「ForFanSoul!!!!」等のサンプリング・ソースとなっています。
Jaheim「Diamond in Da Ruff」
 https://www.youtube.com/watch?v=AYl9lACr3qY
Jahi feat. Linn Segolson「Heartbreak Hip Hop」
 https://www.youtube.com/watch?v=bCHRgUxbGNg
Saigon「No Idea」
 https://www.youtube.com/watch?v=33fhcwPJEXM
Curse「Konsequenzen」
 https://www.youtube.com/watch?v=4Y3V8tEnzpY
9th Wonder「ForFanSoul!!!!」
 https://www.youtube.com/watch?v=GzgFM3s5hCo

The Fantastic Fourの他作品もチェックを!

『The Fantastic Four』(1969年)
ベスト・オブ・ファンタスティック・フォー

『Got to Have Your Love/B.Y.O.F. (Bring Your Own Funk) 』(1977年/1978年)
GET TO HAVE YOUR LOVE
posted by ez at 01:52| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月17日

Lisa Bassenge Trio『A Sigh, A Song』

秋の夜長のジャズ・バラード☆Lisa Bassenge Trio『A Sigh, A Song』
A Sigh A Song
発表年:2002年
ez的ジャンル:ドイツ産女性ジャズ・ヴォーカル
気分は... :面影ジャズ

今回はLisa Bassengeを中心としたドイツのジャズ・ユニットLisa Bassenge Trio『A Sigh, A Song』(2002年)です。

Lisa Bassenge TrioLisa Bassenge(vo)、Andreas Schmidt(p)、Paul Kleber(b)によるジャズ・トリオ。

『Going Home』(2001年)、『A Sigh, A Song』(2002年)、Lisa Bassenge Trio『Three』(2004年)という3枚のアルバムをリリースしています。

トリオの中心Lisa Bassengeは1974年ベルリン生まれの女性ジャズ・シンガー。Lisa Bassenge Trio解散後、ソロ名義で作品をリリースし続けています。

本作『A Sigh, A Song』(2002年)はLisa Bassenge Trioとしての2ndアルバム。

上記ジャケは国内盤ですが、ドイツのオリジナル盤ジャケはこんな感じです。

『A Sigh, A Song』 ※オリジナル・ジャケ 
A Sigh, a Song

Lisa Bassengeのコケティッシュ・ヴォーカルが魅力のアルバムです。

ドラムレスのシンプルなバッキングでLisaのヴォーカルを引き立てています。

殆どがカヴァー曲ですが、スタンダードからJoni Mitchell、Tom WaitsといったSSW作品、Edu Lobo、さらにはKylie Minogue、Depeche Modeという意外なセレクトまで幅広い選曲でも楽しませてくれます。

秋の夜長のコケティッシュなジャズ・バラード、なかなかいいですよ。

全曲紹介しときやす。

「Can't Get You Out Of My Head」
Kylie Minogueのカヴァー(Cathy Dennis/Rob Davis作)。Lisaの寂しげなコケティッシュ・ヴォーカルがたまらないオープニング。ピアノ、ベースのみのバッキングならではの面影ジャズといった雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=EwUPzxWlYEQ

「Pra Dizer Adeus」
Edu Lobo/Lani Hall/Torquato Neto作。Edu Lobo『Edu E Bethania』収録の人気曲をカヴァー。当ブログではオリジナルに加え、『Sergio Mendes Presents Lobo』収録の英語ヴァージョンも紹介済みです。ここではポルトガル語の男性ヴォーカルも加わったデュエットで聴かせてくれます。この曲がこんなジャズ・バラードになるとは・・一度聴いただけでは、「Pra Dizer Adeus」のカヴァーとは気づかないかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=r99-_EGuWYc

本曲に関して、当ブログではLuciana SouzaMaria BethaniaSebastiao Tapajos/Maria Nazareth/Arnaldo HenriquesAgustin Pereyra LucenaElis ReginaStacey KentFlora Purimのカヴァーも紹介済みです。

「Blue Suede Shoes」
Carl Perkins作のロカビリー名曲をカヴァー。ドラムレス・ジャズ・ユニットならではのセンスで楽しませてくれます。

「It's Now Or Never」
Aaron Schroeder/Eduardo di Capua/Wally Gold作。Elvis Presleyのヒットで知られる名曲をカヴァー。美しいストリングスも加わり、哀愁たっぷりのジャズ・バラードを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=XyHBao-m_rQ

「Everybody Loves Somebody Sometimes」
Sam Coslow/Irving Taylor/Ken Lane作。Dean Martinの大ヒットで知られる楽曲をカヴァー。お馴染みの名曲ですが、ここではLisaの優しい歌声が映える素敵なロマンティックなバラードを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=pj1SDRi53SQ

「Shake The Disease」
Depeche Mode、1985年のシングル曲をカヴァー(Martin L. Gore作)。これは意外なカヴァー・セレクトですね。オリジナルがシンセ・ポップだとは気づかない、キュート&レイジーなジャズ・バラードに仕上がっています。

「My Guy」
タイトルや作者クレジットをみると、Mary Wellsのヒット・シングル「My Guy」をイメージしますが、実際にはThe Temptationsの大ヒット曲「My Girl」のカヴァー(Smokey Robinson/Ronald White作)。ここでは♪My Boy♪と歌われます。

「Blue」
Joni Mitchellのカヴァー。このトリオにフィットするカヴァー・セレクトですね。ここではヴァイヴも加わり、Lisaのコケティッシュ・ヴォーカルを好サポートします。

「A Sigh, A Song」
Lisa Bassenge/Andreas Schmidt/Paul Kleber/Michael Merkelbach作。タイトル曲はオリジナル。秋らしいセピア色のジャズ・バラードを寂しげに歌います。
https://www.youtube.com/watch?v=3-J9RwybClE

「My Heart Belongs To Daddy」
Cole Porter作品をカヴァー。当ヌログではAnita O'DayThe Kenny Clarke-Francy Boland Big Bandのカヴァーも紹介済みです。思わせぶりなLisaのヴォーカルが実にキュートです。
https://www.youtube.com/watch?v=FGeVIcGoWiU

「Are You Lonesome Tonight (Intro)」
次曲のイントロ。美しいピアノが本編への期待を高めます。
https://www.youtube.com/watch?v=d_-hKia8VOY

「Are You Lonesome Tonight」
Elvis Presleyのカヴァー(Lou Handman/Roy Turk作)。ストリングス入りのビューティフル・バラードに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=RdQHEEH6fvM

「Ol' 55」
Tom Waits、1973年のシングルをカヴァー。このカヴァー・セレクトも納得ですね。Tom Waitsの歌世界をじみじみと歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=edsNLLixqq0

「Golden Earrings」
映画『Golden Earrings』(1947年)の主題歌をカヴァー(Jay Livingston/Ray Evans/Victor Young作)。ジャズ・ヴォーカルらしい歌い回しでスタンダードを聴かせてくれます。

「Interlude」
インタールード。

「Junimond」
ドイツのロック・ミュージシャンRio Reiser、1986年のシングル曲をカヴァー。ラストはLisaのコケティッシュ・ヴォーカルの満喫できる小粋なバラードで締め括ってくれます。さらに本編終了後、隠しトラックが収録されています。

Lisa Bassenge TrioLisa Bassengeの他作品もチェックを!

Lisa Bassenge Trio『Going Home』(2001年)
Going Home

Lisa Bassenge Trio『Three』(2004年)
Three

Lisa Bassenge『A Little Loving』(2006年)
Little Loving

Lisa Bassenge『Won't Be Home Tonight... (Live) 』(2008年)
Won't Be Home Tonight

Lisa Bassenge『Nur fort』(2011年)
Und Fort (180gr)

Lisa Bassenge『Wolke 8』(2013年)
Wolke 8

Lisa Bassenge『Canyon Songs』(2015年)
Canyon Songs

Lisa Bassenge『Borrowed and Blue』(2018年)
Borrowed & Blue
posted by ez at 02:18| Comment(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月16日

Link『Sex Down』

LSG「My Body」作者のデビュー・アルバム☆Link『Sex Down』
Sex Down by Link (2000-01-01)
発表年:1998年
ez的ジャンル:官能男性R&B
気分は... :フルーツ・サンド!

今回は90年代男性R&BからLink『Sex Down』(1998年)です。

Link(本名:Lincoln Browder)は1964年テキサス州ダラス出身の男性R&Bシンガー。

スーパーR&BユニットLSGの大ヒット曲「My Body」のソングライティングで注目を浴びたことで、ソロ・デビューの契約を獲得し、デビュー・アルバムとなる本作『Sex Down』(1998年)をリリースします。

メイン・プロデューサーは共にLSG「My Body」のソングライティングを手掛けたDarrell "Delite" Allamby

それ以外にKenneth "Kenny Flav" DickersonKenny Whitehead & Errol "Jam" JohnsonTimothy "Tyme" RileyPercy WilliamsSteve Moralesがプロデュースを手掛けています。

タイトル通り、セクシーな男性R&B作品に仕上がっています。ミディアム〜スロウが魅力の1枚です。

R&Bチャート第15位となったシングル「Whatcha Gone Do」、同じくシングルとなった「I Don't Wanna See」、LSG「My Body」ネタの「I Really Wanna Sex Your Body」、ヴォコーダー入りの「Gimmie Some」The Isley Brothers「Footsteps in the Dark」ネタの「All Night Freakin'」ヴォーカル・ワークが秀逸な「Spill」、美メロの「One Of A Kind Love」、感動的な「Don't Runaway」と粒揃いのバラードがズラリと並びます。ダンサブルなミディアム・グルーヴ「D.A.N.C.E. With Me」もおススメです。

90年代R&Bバラード好きの方はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Club Scene At Club Gigi's In Dallas (Intro)」
Darrell "Delite" Allambyプロデュース。アルバムのイントロ。

「D.A.N.C.E. With Me」
Darrell "Delite" Allambyプロデュース。アルバムの充実度を予感させるダンサブルなミディアム・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=0y2YCEb4a6Y

「Whatcha Gone Do」
Darrell "Delite" Allambyプロデュース。アルバムからの1stシングルとして、USチャート第23位、同R&Bチャート第15位のヒットとなりました。甘く危険な香りのするセクシー・ミディアム。シングル向きのキャッチーな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=cKLWyDELH3A

「Gimmie Some」
Darrell "Delite" Allambyプロデュース。ヴォコーダーや女性コーラスも入った華のあるミディアム・バラード。90年代らしさに満ちた僕好みの1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=fH4_4o_WSe0

「I Really Wanna Sex Your Body」
Kenneth "Kenny Flav" Dickerson/Darrell "Delite" Allambyプロデュース。LSG feat. Missy Elliott「My Body (Remix)」のヴォーカル・ネタを使っています。Linkの魅力を満喫できるセクシー・ミディアム。R. Kelly好きだった人は気に入るのでは?BeatKing「Frfr」のサンプリング・ソースとなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=qIUCnvLEru8

「Sex Down」
Darrell "Delite" Allambyプロデュース。雨音と雷の音と共に始まるタイトル曲。ジワジワとエロさが漂ってくる官能スロウです。
https://www.youtube.com/watch?v=gi5SH8M1DZ8

「Sex-Lude」
Darrell "Delite" Allambyプロデュース。前曲のパート2といった雰囲気です。エロ度がさらにアップしていきます(笑)
https://www.youtube.com/watch?v=v1Hg40JO0q4

「911-0024」
Timothy "Tyme" Riley/Darrell "Delite" Allambyプロデュース。今となって時代を感じるテレフォンのプッシュ音ネタのミディアム・バラード。ここでもLSG「My Body」のフレーズを引用しています。
https://www.youtube.com/watch?v=dHXg-c8PHBU

「Link's Messages」
Kenneth "Kenny Flav" Dickerson/Darrell "Delite" Allambyプロデュース。この曲も時代を感じる留守電メッセージ・ネタのスロウ・チューン。長尺のインタールードといった雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=BMFavG4ykIs

「All Night Freakin'」
Kenneth "Kenny Flav" Dickerson/Darrell "Delite" Allambyプロデュース。The Isley Brothers「Footsteps in the Dark」をサンプリング。「Footsteps in the Dark」好きの僕には嬉しいミディアム。
https://www.youtube.com/watch?v=Uz3aRmWl-9s

「Spill」
Kenny Whitehead & Errol "Jam" Johnsonプロデュース。他曲と異なるプロデューサー&ソングライターのため、新鮮に聴こえるミディアム・バラード。ヴォーカル・ワークが秀逸なので男性R&Bグループの曲だと錯覚しそうです。
https://www.youtube.com/watch?v=vTmeKFBTZT8

「One Of A Kind Love」
Darrell "Delite" Allambyプロデュース。アコギの質感がいいビューティフル・バラード。女性コーラスが華を添えてくれます。Allamby/Linkのソングライティングの才を感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=jlpUbjJtLIY

「I Don't Wanna See」
Steve Morales/Darrell "Delite" Allambyプロデュース。アルバムからの2ndシングル。素敵なピアノのイントロと共に始まる90年代R&B好きにはたまらない美メロ・スロウ。
https://www.youtube.com/watch?v=H_vFyicWj8I

「Don't Runaway (Prelude)」
Darrell "Delite" Allambyプロデュース。次曲のイントロ。

「Don't Runaway」
Timothy "Tyme" Riley/Percy Williams/Darrell "Delite" Allambyプロデュース。切々と歌い上げる感動バラード。エロ・モードだけではないLinkの魅力を堪能できます。
https://www.youtube.com/watch?v=A4ina6RhLxc

「Thank You」
Darrell "Delite" Allambyプロデュース。感謝を伝えるエピローグでアルバムは幕を閉じます。。
https://www.youtube.com/watch?v=LoZXnEpWrTg

ご興味がある方は2008年にリリースされた『Creepin'』もチェックを!

『Creepin'』(2008年)
Creepin
posted by ez at 01:40| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月14日

Jean Carn『Sweet and Wonderful』

アーバンな魅力のあるPIRでのラスト作☆Jean Carn『Sweet and Wonderful』
When I Find Love/Sweet &
発表年:1981年
ez的ジャンル:アーバン・レディ・ソウル
気分は... :リアル「ノーサイド・ゲーム」だ!

いやぁ、昨晩のW杯ラグビーはしびれましたね。
昨年のW杯サッカーで日本がベルギーに2対0でリードしたとき以来のハイテンションになりました。

ティア2の日本が、予選プールでアイルランド、スコットランドというティア1の2か国に勝利するなんて信じらません。日本のラグビー史というよりも世界のラグビー史が塗り替えられましたね。

ドラマ「ノーサイド・ゲーム」以上に感動的な日本代表のリアル「ノーサイド・ゲーム」!素晴らしすぎます!

今回は女性ソウル・シンガーJean Carn『Sweet and Wonderful』(1981年)です。

上記ジャケおよびAmazonへのリンクは『When I Find You Love』(1979年)との2in1CDです。僕は単独CDを保有していますが、現在は2in1CDでしか入手できない状況のようです。

ジャズ・ピアニストDoug Carnの元妻であり、フィリー・ソウルの歌姫としても活躍したJean Carnの紹介は、『Jean Carn』(1977年)、『Trust Me』(1982年)に続き3回目となります。

本作『Sweet and Wonderful』(1981年)はGamble & HuffPhiladelphia International Records(TSOP)でのラスト作となるアルバムです。

内容的にはオーセンティックなソウル・バラードと80年代らしいアーバン・ソウル/ディスコから構成されています。個人的には後者の割合がもっと高めでも良かったのですが・・・

メイン・プロデュースはNorman Connors。それ以外にJean Carn自身、McKinley JacksonFrank SmithBill Bloomがプロデュースを手掛けています。

レコーディングにはDavid T. Walker(g)、Marlo Henderson(g)、Melvin Ragin(g)、Paul Jackson Jr.(g)、Eddie Watkins(b)、Nathan East(b)、James Gadson(ds)、McKinley Jackson(p、per)、Clarence McDonald(key)、Sonny Burke(key)、Paul Fox(syn)、Paulinho Da Costa(per)、Glenn Jones(vo)、The Jones Girls等のミュージシャンが参加しています。

シングルにもなったGlenn Jonesとのデュエット「Sweet And Wonderful」、爽快アーバン・ダンサー「Bet Your Lucky Star」Al Johnson作のアーバン・メロウ「We Got Some Catchin' Up To Do」Phyllis St. James作の「Mystic Stranger」が僕のおススメです。

スウィート&ワンダフルなレディ・ソウルをご堪能あれ!

全曲紹介しときやす。

「Bet Your Lucky Star」
Phyllis St. James作。フリーソウル好きも気に入りそうな爽快アーバン・ダンサー。僕の一番のお気に入り曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=G0AeqI3nP8c

「Don't Say No (To Love)」
Alan Phillips/Brad Ross/Roxanne Seeman作。Jeanの伸びやかな歌声が聴く者の心を優しく包み込んでくれるラブ・バラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=FuNHiiEf0Ms

「Sweet And Wonderful」
シングルにもなったタイトル曲(Debra Von Lewis/Derrick Hughes/Mike "Spiderman" Robinson作)。同じNorman Connors門下生Glenn Jonesとのデュエット。華のあるアーバン・ディスコで晴れモードにしてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=2ATSLx5k81M

「Love Don't Love Nobody」
Charles Simmons/Joseph Jefferson作。オーセンティックなバラードを感動的に歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=ihqQdtg0Ztw

「We Got Some Catchin' Up To Do」
Al Johnson作。本作らしいアーバン・メロウ。煌びやかなシンセによるオトナなアーバン・ナイトを演出します。Black Moon「On the Streets」のサンプリング・ソースとなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=MmIcdX6oaSY

「Mystic Stranger」
Phyllis St. James作。本作と同じ1981年に女性ソウル・グループKitty & the Haywoodsが取り上げています。艶めかしいミディアム・グルーヴを情感たっぷりに歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=zLQCq2bNU5I

「I Just Thought Of A Way」
Frank Alstin Jr./Frankie Smith作。美しいピアノのイントロから徐々にテンポ・アップしていく感動的なダンサブル・チューン。勇気がもらえる感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=1hlRC7dhZVc

「Love (Makes Me Do Foolish Things)」
ラストはMartha & The Vandellasのカヴァー(Brian Holland/Lamont Dozier/Eddie Holland作)。ヴィンテージ感のあるカヴァーでJeanの素晴らしいヴォーカルを堪能できます。
https://www.youtube.com/watch?v=lS_gYcr7r3A

Jean Carnの他作品もチェックを!

『Jean Carn』(1977年)
ジーン・カーン(紙ジャケット仕様)

『Happy to Be With You』(1978年)
Happy to Be With You

『Trust Me』(1982年)
TRUST ME

『Closer Than Close』(1986年)※Jean Carne名義
Closer Than Close
posted by ez at 02:32| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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