2019年10月20日

Joe Armon-Jones『Turn To Clear View』

Ezra Collectiveメンバーの2ndソロ☆Joe Armon-Jones『Turn To Clear View』
Turn to Clear View
発表年:2019年
ez的ジャンル:ロンドン新世代ジャズ
気分は... :数寄の美学!

新作から南ロンドンのアフロ・ジャズ・ファンク・バンドEzra Collectiveのキーボード奏者Joe Armon-Jonesの2ndソロ・アルバム『Turn To Clear View』です。

1993年オックスフォード生まれ、南ロンドン・ジャズの活況を象徴するアフロ・ジャズ・ファンク・バンドEzra Collectiveのメンバーとして活動する白人キーボード奏者Joe Armon-Jonesの紹介は、1stソロ・アルバム『Starting Today』(2018年)に続き2回目となります。

本作も前作『Starting Today』(2018年)同様、ジャズの枠に囚われないクロスオーヴァーな作品に仕上がっています。

アルバムにはL.A.出身の異才女性R&BアーティストGeorgia Anne Muldrow、ロンドン次世代ジャズを代表する女性サックス奏者Nubya Garcia、前作にも参加していたRas Asheber、UKのHip-HopアーティストJehst、ナイジェリア出身のシンガーObongjayar、ロンドンのアフロビート・バンドKokorokoのメンバーMutale Chashiがフィーチャリングされています。

それ以外にEzra Collectiveの同僚であるJames Mollison(ts)とDylan Jones(tp)、ロンドン次世代ジャズの牽引者の一人であるMoses Boyd(ds)、KokorokoのメンバーOscar Jerome(g)、Shabaka Hutchingsらとのユニット1000 Kingsにも参加したKwAkE BaSs(ds)、David Mrakpor(b)、Luke Newman(vo)といったミュージシャンがレコーディングに参加しています。多くが前作『Starting Today』にも参加していたメンバーです。

プロデュースはJoe Armon-Jones自身。
楽曲はすべてJoe Armon-Jonesのオリジナルです(フィーチャリング・アーティストとの共作含む)。

前作と同じくBrownswood Recordingsからのリリースです。

ダビー感覚の「Icy Roads (Stacked)」「Try To Walk With Me」Georgia Anne Muldrowをフィーチャーしたコズミック・ネオソウル「Yellow Dandelion」、Jehstをフィーチャーした生音Hip-Hop調の「The Leo & Aquarius」Nubya Garciaをフィーチャーしたクラブミュージック的な「You Didn't Care」、アフロ・ビート感覚の「Self:Love」あたりがおススメです。

ロンドン新世代ジャズ・アーティストらしいクロスオーヴァーな音世界を楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Try To Walk With Me」
Ras Asheberをフィーチャー。本作を特徴づけるダビーなオープニング。ダビー感覚のコズミック・ジャズはジャケ・イメージとも合致します。
https://www.youtube.com/watch?v=yHo5mqN9eLQ

「Yellow Dandelion」
Georgia Anne Muldrowをフィーチャー。J Dilla的ビートとツボを心得たホーン・アンサンブルが印象的なコズミック・ネオソウルに仕上がっています。主役Joe Armon-Jonesのキーボードの音色も冴えわたります。
https://www.youtube.com/watch?v=R1Li_bri66k

「Gnawa Sweet」
哀愁たっぷりのホーン・アンサンブルとJoe Armon-Jonesのキーボードが印象的なロンドン新世代ジャズらしいインスト。
https://www.youtube.com/watch?v=5-BBvxCltg8

「Icy Roads (Stacked)」
先行シングルにもなった曲。KokorokoのメンバーMutale Chashiのベースをフィーチャーした、ドープなダビー感覚が特徴です。今ジャズ×ダブなクロスオーヴァーがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=INGbirNwZAI

「(To) Know Where You're Coming From」
寛いだ雰囲気のなかにもロンドン新世代ジャズならではの風を感じるインスト。Ezra Collectiveの同僚Dylan Jonesのトランペットが格好良いです。
https://www.youtube.com/watch?v=aUYz4jaTKhQ

「The Leo & Aquarius」
Jehstをフィーチャーした生音Hip-Hop調の仕上がり。ジャジーなアングラHip-Hop好きの人も気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=-HngeKiMcxA

「You Didn't Care」
Nubya Garciaをフィーチャー。クラブミュージック的かつコズミックな疾走感が格好良いロンドンらしい演奏です。クラブジャズ好きの人も気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=fmPo9k1YaBI

「Self:Love」
Obongjayarをフィーチャー。ラストはアフロ・ビート感覚の演奏で締め括ってくれます。後半はコズミック・ジャズへ展開します。
https://www.youtube.com/watch?v=DcodODZIGCg

「Aquarius」
国内盤ボーナス・トラック。エクスペリメンタルな演奏が刺激的です。本編にはない面白さがあります。

Joe Armon-Jones関連の他作品もチェックを!

『Starting Today』(2018年)
Starting Today [帯解説 / ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC572)

Ezra Collective『Chapter 7 + Juan Pablo: The Philosopher』(2017年)
Chapter 7 + Juan Pablo: The Philosopher [日本限定独自企画盤]

Ezra Collective『You Can't Steal My Joy』(2019年)
You Can't Steal My Joy
posted by ez at 01:06| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする