発表年:1989年
ez的ジャンル:女性ジャズ・ヴォーカル
気分は...:秋ジャズと栗御飯・・・
昨日の朝はスポーツで盛り上がりましたね。
朝からゴルフのZOZO CHAMPIONSHIPとサッカーU-17W杯「日本対オランダ」をザッピングしながら大興奮していました!さらにその後にNFL「チーフス対パッカーズ」という好カードのおまけもつきました(笑)
秋になるとジャズが聴きたくなりますね。
そんな流れで女性ジャズ・ヴォーカル作品を・・・
Julie Kelly With Tom Garvin『Some Other Time』(1989年)です。
Julie Kellyは1947年カリフォルニア州オークランド生まれの女性ジャズ・シンガー。
アルバム『We're On Our Way』(1984年)でデビューし、本作『Some Other Time』(1989年)は3rdアルバムとなります。
また、本作でJulie Kellyのパートナーを務めるTom Garvinは、当ブログでも紹介した『Secret Fantasy』(1982年)をはじめ、US男性ジャズ・シンガーMike Campbellとの共演で知られるジャズ・ピアニストです。
本作『Some Other Time』(1989年)は、『We're On Our Way』(1984年)、『Never Let Me Go』(1985年)に続く3rdアルバムとなります。
レコーディング・メンバーはJulie Kelly(vo)、Tom Garvin(p)、Jay Anderson(b)、Todd Strait(ds)、Gene Bertoncini(g)、Joey Cardello(per)、Chris Botti(tp、flh)、Bob Franceschini(sax、fl)。
小粋なスウィンギー・ジャズにブラジリアン・ジャズのエッセンスが加わった僕好みの女性ジャズ・ヴォーカル作品に仕上がっています。
これぞ!というキラー・チューンはありませんが、アルバム全体の構成は充実しています。
秋ジャズ聴きながら、栗御飯なんていかがでしょう。
全曲紹介しときやす。
「High Wire」
Tony Cohan/Chick Corea作。オリジナルはJoe Farrell『Skate Board Park』(1979年)ヴァージョンです。Mike Campbell『Secret Fantasy』(1982年)のCDボーナス・トラックでもカヴァーされていました。スウィンギーで軽快なサンバ・ジャズでオープニングから楽しませてくれます。Julieの快活なヴォーカル、Garvinの軽やかなピアノも絶好調です。
「Some Other Time」
Leonard Bernstein/Betty Comden/Adolph Green作のスタンダードをカヴァー。 名盤『Waltz For Debby』(1961年)に収録されたBill Evans Trioのカヴァーが有名ですね。それ以外に当ブログではMonica Zetterlund with Bill Evans、Cassandra Wilson、Dwight Tribleのカヴァーを紹介済みです。ここでは秋ジャズらしいバラードを聴かせてくれます。Garvinの美しいピアノ・ソロがいいですね。
「Part-Time Lover」
Stevie Wonder、1985年のヒット曲をカヴァー。スウィンギーな「Part-Time Lover」で楽しませてくれます。若き日のChris Bottiがトランペット・ソロで盛り上げてくれます。
「(The Old Man from) The Old Country」
Nat Adderley/Curtis Lewis作。落ち着いたオトナの色気を感じるバラードです。ウイスキー片手に聴きたい演奏ですな。
「Bahia」
Dave Grusin/Tony Mann作。秋ジャズらしいボッサ・ジャズ・バラード。緩急をつけたブラジリアン・リズムがいいですね。
「Double Rainbow」
Antonio Carlos Jobim/Gene Lees作。Jobimの「Chovendo Na Roseira」をカヴァー。当ブログではOsmar Milito、Sergio Mendes & Brasil '77、Steen Rasmussen Feat. Josefine Cronholm、Stacey Kentヴァージョンを紹介済みです。ボサノヴァ名曲を変拍子を交えtワルツ・ジャズで聴かせてくれます。ここではGene Bertonciniのギターも目立っています。
「Detour Ahead」
邦題「恋の回り道」で知られるLou Carter/Herb Ellis/John Freigo作のスタンダードをカヴァー。Bill Evans Trio『Waltz For Debby』でも取り上げられていた楽曲です。ここではJulieの落ち着いた語り口が沁みるバラードを聴かせてくれます。
「A Beautiful Friendship」
Donald Kahn/Jule Styne/Stanley Styne作のスタンダードをカヴァー。Jay Andersonのベースがナビゲートする楽しいスウィンギー・ジャズ。Julieのバップ・スキャットも絶好調です。
「Sounds」
Chick Corea/R. Ruth Price作。Garvinの小粋なピアノが映える寛ぎのスウィンギー・ジャズです。
「Devil May Care」
Bob Dorough作品のカヴァー。Bob Doroughのオリジナルは『Devil May Care』(1956年)に収録されています。当ブログではJackson Sloanのカヴァーも紹介済みです。ここではクラブジャズ好きも気に入るであろう格好良い4ビート・ジャズで躍動します。
ご興味がある方はJulie Kellyの他作品もチェックを!
『We're On Our Way』(1984年)
『Stories to Tell』(1993年)
『Into the Light』(2001年)
『Everything I Love』(2006年)
『Happy to Be』(2014年)