2019年11月23日

Bernadette Cooper『Drama According To Bernadette Cooper』

Klymaxx中心メンバーのソロ・アルバム☆Bernadette Cooper『Drama According To Bernadette Cooper』
Drama According to
発表年:1990年
ez的ジャンル:レディ・ファンク
気分は... :金よりも創造性・・・

今回はKlymaxxの中心メンバーであったBernadette Cooperのソロ・アルバム『Drama According To Bernadette Cooper』(1990年)です。

「I Miss You」の大ヒットで知られる、80年代に活躍した女性ファンク・グループKlymaxxについて、当ブログでは『Meeting In The Ladies Room』(1984年)、『Klymaxx』(1986年)という2枚のアルバムを紹介済みです。

本作はKlymaxx脱退後にソロ転向したBernadette Cooperの初アルバムであり、当時それなりに話題となり、内容的にも更なる飛躍を予感させる魅力的なファンク作品に仕上がっています。僕も当時かなり愛聴していた1枚です。

それにも関わらず、本作がKlymaxx時代のようにヒットすることはありませんでした。売れ筋路線ではなく、アーティストとしての個性を打ち出そうとしたことが仇となったのかもしれません・・・

プロデュースはBernadette Cooper自身。

アルバム全体はミネアポリス・ファンクの影響を感じるファンク作品に仕上がっています。

女性ブルー・アイド・ソウル・シンガーTeena Marieが2曲でフィーチャリングされています。それ以外にChuckii Booker(g)、 Pennye Ford(back vo)、Amp Fiddler(key)、The Phoenix Horns等のミュージシャンが参加しています。

NJS/Go-Goテイストの「Stupid」、Jam & Lewisを意識した「The Underground」Teena Marieをフィーチャーしたタイトル曲「Drama According To Bernadette Cooper」、シングルにもなったオープニング「I Look Good (An Interview With Bernadette Cooper)」、片言の日本語を交えた「Do You Really Know What Love Is」、クールなシンセ・ファンク「The Howard Hughes Sitcom」あたりが僕のおススメです。

この時代ならではの素晴らしいレディ・ファンク作品だと思います。

全曲紹介しときやす。

「I Look Good (An Interview With Bernadette Cooper)」
シングルにもなったオープニング。Nikki Guthrie/Steven Ivoryのヴォーカルをフィーチャー。ラップ調ヴォーカルによるエレクトリック・ファンクです。後にBette Midlerがカヴァーしています。Klymaxx 「The Men All Pause」の引用といった遊び心も見せてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=cGOb4WrpFKc

「Do You Really Know What Love Is」
♪スイマセン、コーヒーをもう一杯クダサイ♪コーヒーをノミタイ♪なんて片言の日本語と共に始まるミネアポリス・ファンク調の仕上がり。終盤にはThe Phoenix Hornsが盛り上げてくれます。

「Stupid」
この曲もシングルになりました。NJS/Go-Goテイストのキャッチーなファンク・チューン。当時もコレが一番好きだったかも?
https://www.youtube.com/watch?v=Uow9GlZC2Ug

「The Underground」
この曲もシングルになりました。Jam & Lewisあたりを意識したようなクールなダンサブル・チューン。Kraftwerk「Tour De France」をサンプリング。コレも大好き!
https://www.youtube.com/watch?v=aw14trE6zH8

「The Agency Sent Me」
Prince殿下の影響を感じるミディアム・バラード。美しくも切ない感じがいいですね。

「Let's Be Discreet」
ミステリアスなミディアム・ファンク。抑えたトーンがいい雰囲気を醸し出しています。
https://www.youtube.com/watch?v=QsaxnxIT27Q

「Drama According To Bernadette Cooper」
タイトル曲はTeena Marieをフィーチャー。ちなみに本作と同年にリリースされた彼女のアルバム『Ivory』収録の「The Sugar Shack」にBernadette Cooperがフィーチャリングされています。自分流のファンク・ワールドを構築しようとしている姿勢を感じる1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=HH7UcKgcKuQ

「I'm That Girl」
Hip-Hopのエッセンスも交えたダンサブル・チューン。Joel Utterbachのラップをフィーチャー。
https://www.youtube.com/watch?v=d2_f8nPKMTM

「The Howard Hughes Sitcom」
僕好みのクールなシンセ・ファンク。ミネアポリス・ファンク経由で自分のファンク・ワールドを構築しようとしている感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=OJT5qUSdqzc

「Straight Jacket (Love Affair)」
硬質なファンク・チューンですが、今聴くと本曲でのアプローチはあまり成功していない気が・・・
https://www.youtube.com/watch?v=uMXv2z-lxtY

「Nothin' You Can Do」
抑えたトーンのミディアム。他の曲にはない雰囲気でいいアクセントになっています。

「Movie Produce Her」
ラストはTeena Marieをフィーチャー。怪しげなファンク・チューンでドラマティックに締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=94bHBhHUqGQ

Klymaxxの過去記事もご参照ください。

『Meeting In The Ladies Room』(1984年)
レディーズ・ルーム

『Klymaxx』(1986年)
Same
posted by ez at 13:41| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする