2019年12月08日

Steve Lacy『Apollo XXII』

いきなりグラミー・ノミネート!☆Steve Lacy『Apollo XXII』

発表年:2019年
ez的ジャンル:次世代官能R&B
気分は... :ローファイ再ブーム!

新作アルバムから最注目R&BユニットThe Internetの中心メンバーでもある若き才能Steve Lacyのソロ・デビュー・アルバム『Apollo XXII』です。

1998年生まれ。若干18歳にしてL.A.の最注目R&BユニットThe Internetに参加して以降、目まぐるしい活躍を見せるSteve Lacy

The Internetメンバーとして、『Ego Death』(2015年)、『Hive Mind』(2018年)という2枚のアルバムに参加。

また、プロデューサーとしてもSyd『Fin』(2017年)、Matt Martians『The Drum Chord Theory』(2017年)といったThe Internetメンバーのソロや大ヒット・アルバムKendrick Lamar『Damn』(2017年)を手掛け、その才を存分に見せてつけてくれました。

上記以外に、J. Cole『4 Your Eyez Only』(2017年)、Mac Miller『 Swimming』(2018年)、Vampire Weekend『Father Of The Bride』(2019年)、Solange『When I Get Home』(2019年)といった話題作のプロデュースも手掛けています。

そんなSteve Lacyが今年リリースした初ソロ・アルバムが『Apollo XXII』です。

当初はデジタル配信のみでしたが、アナログ、CDでようやくリリースされました。

しかも、先日発表された第62回グラミー賞ノミネートBest Urban Contemporary Albumの候補に選ばれました。

プロデュース&ソングライティング(共作含む)はSteve Lacy自身。

ゲストもL.A.のラウド・ジャズ・バンドDaisy、トークで参加の女優Amandla Stenberg、実妹の実妹Asiatica(Asia Lacy)程度で演奏の殆ども彼自身によるものです。

全体としてはミニマルな体制によるローファイ次世代R&Bといった感じですね。また、バイセクシャルであるSteve Lacyの思いなども綴られた内省的で官能的な1枚に仕上がっています。Prince殿下に通じるものもあります。

個人的にはシングルにもなったJesse Boykins IIIとの共作曲「Playground」Prince殿下を思わせる官能的な「Guide」、美しくも切ない「Love 2 Fast」「Hate CD」、ローファイな魅力に溢れた「N Side」あたりが僕のお気に入り。

本作も含めて。最近になって再びローファイ・サウンドがブームになりつつありますね。

全曲紹介しときやす。

「Only If」
ローファイながらもメロディアスな小曲がオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=ODQLN3ghuj4

「Like Me」
L.A.ラウド・ジャズ・バンドDaisyをフィーチャーした3パートからなる9分超の大作。バイセクシャルである自身の気持ちを歌い上げます。さまざまな心模様が表現されています。
https://www.youtube.com/watch?v=B51T9xidovw

「Playground」
Jesse Boykins IIIとの共作。シングルにもなったブギー・ファンク調の仕上がり。最近のThe Internetがお好きな人であれば気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=g_ICWul5hqQ

「Basement Jack」
確信犯的なチープ感が魅力のラップトップ・ミュージック。
https://www.youtube.com/watch?v=hVemKitrKQ8

「Guide」
Prince殿下を思わせる官能的なダンサブル・チューン。こういうの大好き!
https://www.youtube.com/watch?v=zPaS59yCcjk

「Lay Me Down」
愛を懇願する心の叫びといった雰囲気のミディアム。泣きのギターの官能的な雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=TPxjMjh4jEU

「Hate CD」
白日夢のラブソングといった美しくも儚いムードがたまりません。ある意味The Internetメンバーらしい音世界かもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=k_LHO8Hobmk

「In Lust We Trust」
性の解放をストレートに歌った官能的な1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=Ks4Tydeo1_o

「Love 2 Fast」
美しくも切ないギターと共に歌われるラブソング。美しさと苦悩が交錯する音世界に惹かれます。
https://www.youtube.com/watch?v=HMa5LnRuWRQ

「Amandla's Interlude」
女優Amandla Stenbergのトークをフィーチャーしたアコースティックな雰囲気の1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=hs65JwOadb8

「N Side」
本作らしいローファイな魅力に溢れた1曲。シンプルだからこそ伝わる歌世界がある・・・
https://www.youtube.com/watch?v=udOf9cPnR1A

「Outro Freestyle/4ever」
ローファイなアウトロの後、しばらく無音が続き、隠れトラックのように「4ever」が始まります。
https://www.youtube.com/watch?v=PUQfNBzMjiw

「The Night Owl」
国内盤ボーナス・トラック。実妹Asiatica(Asia Lacy)をフィーチャー。本編にはない躍動感のあるオルタナ・ロック調の1曲に仕上がっています。

The Internet『Ego Death』(2015年)
Ego Death

The Internet『Hive Mind』(2018年)
ハイヴ・マインド
posted by ez at 01:49| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする