2019年12月22日

The Pendoltons『2 Steps Away』

モダン・ファンクのイチオシ作品☆The Pendoltons『2 Steps Away』
the pendoltons 2 steps away.jpg
発表年:2019年
ez的ジャンル:西海岸モダン・ファンク
気分は... :クリスマス・モード突入!

新作アルバムからモダン・ファンクの超おススメ作品The Pendoltons『2 Steps Away』です。

The PendletonsE Da BossTrailer Limonによるモダン・ファンク・デュオ。

本作『2 Steps Away』が初アルバムですが、初シングル「Coming Down/Waiting On You」のリリースは2010年なので約9年の活動歴があります。

特にEP「Gotta Get Out」(2016年)はGilles Petersonの人気コンピ『Brownswood Bubblers Twelve』(2017年)にも収録され、The Pendletonsへの注目を高めるきっかけとなりました。

The Pendletons feat. I, Ced, Jimetta Rose「Gotta Get Out」(2016年)
 https://www.youtube.com/watch?v=IvgrgtIrYRI

メンバーのうち、E Da Bossは男性R&BシンガーMyron Glasperとのソウル・デュオMyron And Eの活動でも知られています。

Myron And E『Broadway』(2013年)、『Cold Game』(2013年)、『Going In Circles』(2014年)という3枚のアルバムをリリースしています。

さて、Bastard Jazz Recordingsからリリースされた初アルバム『2 Steps Away』ですが、

Tuxedo『Tuxedo III』Cool Million『Stronger』といった強力モダン・ファンク/ディスコ作品がリリースされた2019年において、一番僕の嗜好にフィットしているモダン・ファンク/ディスコ作品かもしれません。

アーバン・メロウな魅力が高く、AOR的なエッセンスも随所に感じられるのが要因かもしれません。

Dam-Funkに通じるディスコ/ブギー・リバイバル作品をイメージしていましたが、実際に聴いてみるとディスコ/ブギーよりもアーバン・ソウル色の強いアルバムという印象を受けました。

アルバムには元NiteflyteHoward Johnson、ベイエリア出身のベテラン・ラッパー/プロデューサーK-Maxx、ドイツの現行ファンク・バンドThe Mighty Mocambosとの共演で知られる女性R&BシンガーGizelle SmithE Da BossとのユニットLucid Paradise名義で作品をリリースしたこともあるIshtarFeliliといったアーティストがフィーチャリングされています。

また、往年の名セッション・ミュージシャンCarl Lockett(g)をはじめ、Dame The Drummer(ds)、Bobby Menacho(b)、Elive(key)、Joe Ferrone(tp)、Dakota Iyall(sax、fl)、Johnny Drop(per)といったミュージシャンが参加しています。

先行シングルにもなった爽快メロウ・ダンサー「You Do You」、華やかなメロウ・ディスコ・ファンク「Keep It Working」、AOR的魅力もあるメロウ・ファンクの「2 Steps Away」「No Regrets」、煌びやかなアーバン・ファンク「Life To Me」、ボッサ・フィーリングの「There Goes My Mind」など捨て曲なしの充実の全9曲。

僕にとってのクリスマス・プレゼントかもしれない素敵なモダン・ファンク・アルバムです。

全曲紹介しときやす。

「Blessings For The World」
オープニングはアーバンなメロウ・ミディアム。メロウなジャズ・ファンク好きの人も気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=up6DXiQAuV0

「2 Steps Away」
AOR好きも気に入るであろうアーバン・メロウ・ファンク。イントロの爽快コーラスを聴いた途端、一発で好きになりました。
https://www.youtube.com/watch?v=ukAfvEZ6mdk

「You Do You」
先行シングル曲。元NiteflyteのHoward Johnsonをフィーチャー。Niteflyteといえば、『Niteflyte』(1979年)、『Niteflyte II』(1981年)という2枚のフリーソウル人気盤で再評価の高いグループですね。爽快に疾走するメロウ・ダンサーはフリーソウル好きの人も気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=qGuJwxByS-M

「No Regrets」
K-Maxxをフィーチャー。アーバンに疾走するメロウ・ファンク。AOR/シティ・ソウル的な魅力もあります。
https://www.youtube.com/watch?v=qyCoWZmquFI

「Keep It Working」
Gizelle Smithをフィーチャー。Gizelle Smithはドイツの現行ファンク・バンドThe Mighty Mocambosとの共演アルバム『This Is Gizelle Smith & The Mighty Mocambos』で知られ、昨年久々のアルバム『Ruthless Day』をリリースしたUKマンチェスター出身の女性R&Bシンガーです。ホーン隊も加わった華やかなメロウ・ディスコ・ファンクはモロに僕好み!迸るキラキラ感がたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=HhB4ZhHxkRo

「Life To Me」
メロウネスの効いたアーバン・ファンク。煌びやかなシンセの音色とカッティング・ギターが織りなすアーバン・サウンドがサイコーです。
https://www.youtube.com/watch?v=aVqrwsZNU0A

「Running Away」
アーバン・ナイトがよく似合うミディアム・ファンク。80年代モード全開の男女ヴォーカルもいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=vd8TddM-3WM

「There Goes My Mind」
Feliliをフィーチャー。FeliliはEP「Gotta Get Out」でもフィーチャリングされていました。ボッサ・フィーリングを隠し味に取り入れたAOR的なメロウ・ミディアム。
https://www.youtube.com/watch?v=Z246SI0FA-U

「19 Flavours」
Ishtarをフィーチャー。IshtarはE Da BossとのユニットLucid Paradise名義でシングルをリリースしています。ラストはパーカッシヴなディスコ・ファンクで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=DtCJr7bOKFY

Myron & E With The Soul Investigators『Broadway』(2013年)
Broadway
posted by ez at 00:18| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする