2019年12月29日

Vulfpeck『Hill Climber』

ポップ感覚全開のファンク・ワールド☆Vulfpeck『Hill Climber』
ヒル・クライマー
発表年:2018年
ez的ジャンル:L.A.ミニマル・ファンク・バンド
気分は... :これはクセになる・・・

年内最後の新作紹介です。
セレクトしたのはVulfpeck『Hill Climber』です。
2018年リリースの作品ですが、今年11月にようやくCD化が実現したので新作扱いにしたく思います。

Vulfpeckはミシガン州アナーバーで結成されたミニマル・ファンク・バンド。現在はL.A.を活動拠点としています。

メンバーはJack Stratton(syn、clavinet、b、ds)、Theo Katzman(g、ds、per)、Woody Goss(el-p、org、per)、Joe Dart(b)という4名。

2011年にEP「Mit Peck」でデビュー。

これまで『Thrill of the Arts』(2015年)、『The Beautiful Game』(2016年)、『Mr. Finish Line』(2017年)という3枚のスタジオ・アルバムをリリースしています。

4thアルバムとなる本作『Hill Climber』(2018年)では彼らのユニークなポップ感覚に一層磨きがかかっています。

70年代ポップ/ファンク/ソウル/ロックなどのエッセンスのいいとこ取りな感じがたまりません。

Antwaun Stanley(vo)、Joey Dosik(key、sax)、Cory Wong(g)といったVulfpeckの準メンバー的ミュージシャンも参加しています。

また、PHOXMonica MartinCandy ButchersMike ViolaKNOWERLouis Coleがゲスト参加しています。

職人的パワー・ポップ「Half of the Way」、ヴォコーダー入りのポップ・ファンク「Darwin Derby」、Monica Martinをフィーチャーしたロマンティック・バラード「Love is a Beautiful Thing」、ニューオリンズ・ファンク調の「Soft Parade」「The Cup Stacker」、初期Prince×Nile Rodgersなインスト・ディスコ「Disco Ulysses (Instrumental)」
Louis Coleをフィーチャーした変態的ポップ・ファンク「It Gets Funkier IV」など、あの手この手で楽しませてくれます。

彼らのポップ職人的ファンク・ワールドを満喫しましょう!

全曲紹介しときやす。

「Half of the Way」
Theo Katzmanをフィーチャー。Larry Goldings/Ryan Lerman作。彼らのポップ・センス全開の職人的パワー・ポップがオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=rr6f26I2cBI

「Darwin Derby」
Theo Katzman & Antwaun Stanleyをフィーチャー。底抜けに明るいヴォコーダー入りのポップ・ファンク。僕の一番のお気に入りです。
https://www.youtube.com/watch?v=_RTcxRLj2RQ

「Lonely Town」
Theo Katzmanをフィーチャー。ライナーノーツにあったように、Paul McCartneyがスカ調のポップ・チューンを歌っている感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=61dDuA2DCq4

「Love is a Beautiful Thing」
Theo KatzmanとPHOXのMonica Martinをフィーチャー。Theo Katzmanがソロ名義でリリースしていた楽曲のセルフ・カヴァー。さり気ないですがロマンティックなミディアム・バラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=x0vgMl6n7m0

「For Survival」
ソロおよびCandy Butchersとして活躍するMike Violaをフィーチャー。カントリー・フレイヴァーの軽快ポップ。
https://www.youtube.com/watch?v=X0VZGycfems

「Soft Parade」
ニューオリンズ・ファンクのエッセンスを取り入れたインスト。ウーリッツァーのヴィンテージ感のある響きがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=GJi1EmI_11E

「Lost My Treble Long Ago」
前曲に続くニューオリンズ・ファンク調。Joe Dartのベースがグイグイ来ます。
https://www.youtube.com/watch?v=to22meUpSEI

「Disco Ulysses (Instrumental)」
初期Prince×Nile Rodgersといった雰囲気のインスト・ディスコ。爽快ギター・カッティングと本領発揮のJoe Dartの格好良いベースがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=UBmHfLeuBdc

「The Cup Stacker」
再びニューオリンズ・ファンク調のインスト。余計なものを削ぎ落し、ニューオリンズ・ファンクの骨格のみを聴かせてくれる感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=3HOb5vXOIkw

「It Gets Funkier IV」
エレクトロ・ポップ・ユニットKNOWERの鬼才Louis Coleをフィーチャー。VulfpeckとLouis Coleの共演はポップ変態同士の組み合わせでハマりますね。中毒性の高いポップ・ファンクに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=ujK3nnpP56I

CDには「Half Of The Way (Instrumental)」「Darwin Derby (Instrumental)」「Lonely Town (Instrumental)」「For Survival (Instrumental)」の4曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

Vulfpeckの他作品もチェックを!

『The Beautiful Game』(2016年)
ザ・ビューティフル・ゲーム

『Mr. Finish Line』(2017年)
ミスター・フィニッシュ・ライン
posted by ez at 01:02| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする