2020年01月07日

Milt Jackson With Hubert Laws『Goodbye』

バグスが強力メンバーと臨んだCTI作品☆Milt Jackson With Hubert Laws『Goodbye』
グッドバイ
発売年:1974年
ez的ジャンル:CTIヴァイヴ・ジャズ
気分は... :王者ペイトリオッツ敗戦!

NFLはいよいよポストシーズンがスタート。
4試合すべて生放送でTV観戦してしまいました。

王者ペイトリオッツがタイタンズに敗れたのは意外でしたね。

ドルフィンズ・ファンの僕としては、レギュラーシーズン最終週のドルフィンズ戦に敗れたことでペイトリオッツがプレーオフの1stラウンドバイを逃し、その1stラウンドで元ドルフィンズのエースQBタネヒル擁するタイタンズに敗れるといった流れに特別な思いが湧きあがりました。

個人的にはAFCはチーフスかレイヴンズ、NFCはシーホークスに勝ち上がって欲しいですね。

今回はジャズ・ヴァイヴのパイオニアMilt JacksonCTIからリリースした『Goodbye』(1974年)です。

Modern Jazz Quartet(MJQ)のメンバーとしても活躍したヴァイヴ奏者Milt Jackson(1923-1999年)に関して、当ブログで紹介したのは以下の5枚。

 Milt Jackson & Wes Montgomery『Bags Meets Wes』(1961年)
 『Jazz 'N' Samba』(1964年)
 Milt Jackson With The Ray Brown Big Band『Memphis Jackson』(1969年)
 Milt Jackson Quintet Featuring Ray Brown『That's The Way It Is』(1969年)
 『Sunflower』(1972年)

正式にはstrong>Milt Jackson With Hubert Laws名義でHubert Lawsが大きくフィーチャリングされています。

レコーディング・メンバーはMilt Jackson(vibes)以下、Ron Carter(b)、Freddie Hubbard(tp)、Hubert Laws(fl)、Cedar Walton(el-p)、Herbie Hancock(p)、Steve Gadd(ds)、Billy Cobham(ds)。

プロデュースはCreed Taylor

派手さのあるアルバムではありませんが、ストレートながらもバグスのヴァイヴとCedar Waltonのエレピの織り成すメロウな響きが印象的なアルバムです。

CTIらしい雰囲気の中にもブルージーな味わいがあるのがバグス作品らしいのでは?

こういうアルバムを聴いてホッ

全曲紹介しときやす。

「Detour Ahead」
Herb Ellis/John Frigo/Lou Carter作のスタンダードをカヴァー。バグスのヴァイヴ、さらにはエレピのメロウな響きが心地好いオープニング。CTIらしい抑制の効いたスマートな演奏を楽しめます。Hubert Lawsの穏やかなフルートもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=huMpAzCgIN8

「Goodbye」
Gordon Jenkins作。Benny Goodman Orchestraでお馴染みのスタンダードをカヴァー。タイトル曲はスムーズな中にも抑えたトーンのブルージーな味わいを忍ばせた心憎い演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=nhrrwcZS6Gg

「Old Devil Moon」
Burton Lane/E.Y. Harburg作。1947年のミュージカル『Finian's Rainbow』挿入歌をカヴァー。軽快なリズム隊をバックに、バグスのヴァイヴが快調に飛ばします。Hubert LawsのフルートやCedar Waltonのエレピも生き生きしています。
https://www.youtube.com/watch?v=CksIQ9ygWg4

「SKJ」
Milt Jackson作。バグスのオリジナル曲にはFreddie HubbardHerbie Hancock、Billy Cobhamが参加。そのため他の演奏とは異なるハードボイルド
な雰囲気に仕上がっています。

「Opus De Funk」
Horace Silver作。バグスのヴァイヴが軽やかに響き渡るグッド・フィーリングな演奏がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=nX4l6TjL44s

Milt Jacksonの過去記事もご参照下さい。

Milt Jackson & Wes Montgomery『Bags Meets Wes』(1961年)
Bags Meets Wes

『Jazz 'N' Samba』(1964年)
ジャズ・ン・サンバ

Milt Jackson With The Ray Brown Big Band『Memphis Jackson』(1969年)
メンフィス・ジャクソン

Milt Jackson Quintet Featuring Ray Brown『That's The Way It Is』(1969年)
ザッツ・ザ・ウェイ・イット・イズ

『Sunflower』(1972年)
Sunflower
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2020年01月05日

Arosa『Arosa』

ブラジリアン・シンセ・ブギー/AOR☆Arosa『Arosa』
AROSA
発表年:2019年
ez的ジャンル:ブラジリアン・シンセ・ブギー/ブラジリアンAOR
気分は... :ブラジルの新星!

2020年の新作紹介の一発目はブラジリアン・シンセ・ブギー/ブラジリアンAOR作品Arosa『Arosa』です。

ArosaことRafael Arosaはブラジル人シンガー・ソングライター/マルチ・インストゥルメンタリスト/プロデューサー。

そんなブラジルの新星のデビュー・アルバムがUSレーベルNames You Can Trustからリリースされた本作『Arosa』です。

本作はブラジル音楽の偉大なコンポーザー/キーボード奏者Joao Donatoとその息子Donatinhoの共演によるブラジリアン・シンセ・ブギー作品Joao Donato E Donatinho『Sintetizamor』(2017年)に続く、Names You Can Trustのブラジリアン・シリーズ第2弾となります。

昔の特撮映画調のジャケは『Sintetizamor』と同じですね。

Rafael Arosa本人がシンガー・ソングライター/マルチ・インストゥルメンタリスト/プロデューサーとしての本領発揮していますが、共同プロデューサーであるDonatinhoPedro Guinuの2人も本作に大きく貢献しています。

それ以外にDjavanの息子Max VianaTito MarceloSoul De Brasileiroといったアーティストがフィーチャリングされています。

また、Andre Vasconcellos(b)、Alberto Continentino(b)、Pedro Mamede(ds)、Adam Nitti (b)、Leo Mucuri(per)等のミュージシャンが参加しています。

宣伝文句にはブギー・ファンクが強調されていますが、ブラジリアンAORとしても魅力的な1枚に仕上がっています。Ed Motta好きの人も気に入る1枚だと思います。

トークボックス入りシンセ・ブギー・ファンク「Forca Vital」、80年代ブラコン調アーバン・メロウ・ダンサー「Pangea」Djavanの息子Max Vianaをフィーチャーした極上のブラジリアンAOR「Inverno」Ed Motta好きも気に入るであろう「Toda Essa Gente」Donald Fagen「I.G.Y.」調の「Feliz a Vida Inteira」あたりが僕のおススメです。

楽曲はすべてRafael Arosaのオリジナルです。

全曲紹介しときやす。

「Forca Vital」
Donatinhoをフィーチャー。Rafael Arosa/Donatinho/Pedro Guinuプロデュース。アルバムを印象付けるトークボックス入りシンセ・ブギー・ファンクがオープニング。キラキラした中にもアーバンな雰囲気があるのがいいですね。Dayton「The Sound Of Music」あたりと一緒に聴きたくなります。
https://www.youtube.com/watch?v=6im2biuUW7g

「Pangea」
Rafael Arosa/Donatinhoプロデュース。80年代ブラコン好きの人も気に入るであろうアーバン・メロウ・ダンサー。
https://www.youtube.com/watch?v=poVmESYBJkM

「Inverno」
Djavanの息子Max Vianaをフィーチャー。Rafael Arosaプロデュース。極上のブラジリアンAORに仕上がっています。Arosaのギター、Donatinhoのローズ/シンセが織り成す都会的サウンドが実にいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=-46E5L3eTCI

「Toda Essa Gente」
Rafael Arosaプロデュース。国内盤ライナー・ノーツにも書いてありましたが、Ed Motta『AOR』と一緒に聴きたくなるブラジリアンAORです。
https://www.youtube.com/watch?v=fz28yhD2daM

「Stellar Smile」
Rafael Arosaプロデュース。Arosaの爽快ギター・カッティングとヴォコーダーが印象的なアーバン・ファンク。
https://www.youtube.com/watch?v=ymsAdbNFBrA

「Vertigem」
Pedro Guinuをフィーチャー。Rafael Arosa/Pedro Guinuプロデュース。80年代ポップ・ロックAOR調の仕上がり。Arosaの格好良いギターを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=8kwy7rF7NBI

「Feliz a Vida Inteira」
Tito Marceloをフィーチャー。聴いた瞬間、Donald Fagen「I.G.Y.」をすぐに思い浮かべました。多分、Arosaは「I.G.Y.」がかなり好きなのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=Rnxhe5aMkG0

「Rua Sem Saida」
ヴォーカル・トリオSoul De Brasileiroをフィーチャー。Rafael Arosa/Donatinhoプロデュース。AOR調の仕上がりですが、女性ヴォーカルが少しサウンドにフィットしていないのが残念ですが、雰囲気はいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=hsyn-4M-GtQ

Rafael Arosa – Composer, Producer, Guitar, Vocal, Strings Program Soul De Brasileiro – Vocal (Special Guest) Donatinho – Co-Producer, Rhodes, Synth Alberto Continentino – Bass Pedro Mamede – Drum Léo Mucuri – Percussion

未聴の方はNames You Can Trustのブラジリアン・シリーズ第1弾Joao Donato E Donatinho『Sintetizamor』(2017年)もチェックを!

Joao Donato E Donatinho『Sintetizamor』(2017年)
シンテチザモー Sintetizamor
posted by ez at 00:08| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年01月04日

Little Brother『The Minstrel Show』

9th Wonder、Phonte擁する強力Hip-Hopユニット☆Little Brother『The Minstrel Show』
Minstrel Show by Little Brother (2007-12-15)
発表年:2005年
ez的ジャンル:強力Hip-Hopユニット
気分は... :どうよ、このニヤケ顔!

9th WonderPhonteBig PoohによるHip-HopユニットLittle Brotherの2ndアルバム『The Minstrel Show』(2005年)です。

Little Brotherはノースカロライナ州ダーラムで結成されたHip-Hopユニット。ノースカロライナの大学生により旗上げされたHip-HopコレクティヴJustus Leagueに各メンバーが参加していたことがグループ結成のきっかけとなったようです。

9th WonderPhonteBig Poohの3名体制で『The Listening』(2003年)、『The Minstrel Show』(2005年)という2枚のアルバムをリリースした後、9th Wonderが脱退。

残るPhonteBig Poohのデュオ体制で『Getback』(2007年)、『Leftback』(2010年)という2枚のアルバムをリリースしています。

その後目立った活動がありませんでしたが、昨年9年ぶりのアルバム『May the Lord Watch』(2019年)をデジタル配信でリリースし、ユニットが健在であることを示してくれました。

『May the Lord Watch』(2019年) ※デジタルミュージック
May the Lord Watch [Explicit]

人気Hip-Hopプロデューサー/トラックメイカーである9th WonderThe Foreign Exchange(FE)のフロントマン、ソロ・アーティストとしても活躍するPhonteが在籍していたHip-Hopユニットというだけで僕にはグッときてしまいます。

特に本作『The Minstrel Show』(2005年)は、9th Wonder在籍時のLittle Brotherが絶好調ぶりを実感できる充実の1枚です。

アルバムはタイトルにあるMinstrel Showとは、黒人奴隷の生活ぶりを面白おかしく描いた芝居を意味するそうです。本作はそうしたMinstrel Showをモチーフに架空のTVショーを想定したコンセプト・アルバムに仕上がっています。アルバム・ジャケのメンバー3人のわざとらしいニヤケ顔もこうしたコンセプトを反映したものです。

メイン・プロデュースは9th Wonderですが、それ以外にNicolayThe Foreign Exchange(FE))、KhrysisPiano Reevesが各1曲プロデュースしています。

YahZarahDarien BrockingtonJoe ScuddaChaundonといったJustus Leagueの仲間や元Slum VillageElzhiといったアーティストがフィーチャリングされています。

また、DJ Jazzy JeffJames Poyser等がレコーディングに参加しています。

9th Wonderによるソウルフル・トラックとPhonteBig Poohの自信満々のラップは見事に噛み合ったHip-Hop名盤だと思います。ただし、評価の高い名盤の割には、話題になることが少なく地味な存在の作品かもしれません。

「Slow It Down」「Say It Again」「Lovin' It」をはじめ充実の全17曲です。さらに国内盤CDにはボーナス・トラック2曲が追加収録されています。

9th WonderPhonte好きの方は勿論のこと、ソウルフルなHip-Hop好きの方はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Welcome To The Minstrel Show」
YahZarahをフィーチャー。架空のショーのオープニング・テーマです。コメディアンChris Hardwickがアナウンスで盛り上げてくれます。The Floaters「No Stronger Love」をサンプリング。
https://www.youtube.com/watch?v=vSHTXnMgxxk

「Beautiful Morning」
The Stylistics「What's Happening, Baby?」をサンプリング。少しノスタルジックな雰囲気が架空のTVショーっぽいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=eXF3YlGVF-Y

「The Becoming」
Rufus & Chaka Khan「Circles」をサンプリングした格好良いトラックにグッとくる僕好みの1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=BpjRYMGwNsY

「Not Enough」
Darien Brockingtonをフィーチャー。Teddy Pendergrass「Easy, Easy, Got To Take It Easy」をサンプリングした哀愁トラックに乗って、Hip-Hopアーティストとしての自分たちの存在意義をライムで畳み掛けます。
https://www.youtube.com/watch?v=Ev5hN_Q7Jbg

「Cheatin」
Piano Reevesプロデュース。Mr. DiggsによるRoland Isley調ヴォーカルが印象的な哀愁トラック。Lil Jon & The Eastside Boyz with Ying Yang Twins「Get Low」をサンプリング。
https://www.youtube.com/watch?v=hcioZ-tuLjA

「Hiding Place」
Slum VillageのElzhiをフィーチャー。Bobby Womack「Jealous Love」をサンプリング。PhonteThe Foreign Exchangeについても触れてつつ、♪俺はまだLBメンバーだよ。脱退しない♪とラップしているのが興味深いです。
https://www.youtube.com/watch?v=aUuOW_-YMwQ

「Slow It Down」
Darien Brockingtonをフィーチャー。David Ruffin「Slow Dance」をサンプリングしたソウルフル・トラック。ネオソウル好きの人は気に入る1曲なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=HbBl81wqfSU

「Say It Again」
Five Special「Do Something Special (For Your Lady)」をサンプリング。僕好みのキャッチーなトラックです。元Nu GirlsのPamela Grahamがバック・コーラスで参加しています。
https://www.youtube.com/watch?v=F5u4tztHPb4

「5th And Fashion (Skit)」
80年代エレクトリック・ファンク調の軽快トラックが印象的な小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=GCt5jvhHuTY

「Lovin' It」
Joe Scuddaをフィーチャー。The Stylistics「One Night Affair」をサンプリングしたメロウ・トラックが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=vLReIhRgVS8

「Diary Of A Mad Black Daddy (Skit)」
前曲を引き継ぐスキット。
https://www.youtube.com/watch?v=iJrhPTKeP7o

「All For You」
Darien Brockingtonをフィーチャー。Michael Franks「I Really Hope It's You」をサンプリングしたトラックが印象的です。James Poyserがキーボードで参加しています。
https://www.youtube.com/watch?v=aRUY05yopUk

「Watch Me」
Khrysisプロデュース。DJ Jazzy Jeffがスクラッチで参加。Michael Jackson「With a Child's Heart」をサンプリング。DJ Jazzy Jeffがスクラッチが冴え渡り、Big Pooh、Phonteが自信満々のライムを畳み掛けます。
https://www.youtube.com/watch?v=hScmCjiexK8

「Sincerely Yours」
Jerry Butler「Whatever Goes Around」をサンプリング。Big Poohが噛みしめるようにリリックを重ねます。
https://www.youtube.com/watch?v=Pog_iGrbCw8

「Still Lives Through」
9th Wonderによるアブストラクトなビートがいいですね。A Tribe Called Quest「God Lives Through」をサンプリング。
https://www.youtube.com/watch?v=XbP-Hv6v0bw

「The Minstrel Show Closing Theme」
YahZarahをフィーチャー。クロージングに再びショーのテーマが歌われます。
https://www.youtube.com/watch?v=n7PltjquPJk

「We Got Now」
N.Y.ブロンクス出身のラッパーChaundonをフィーチャー。Arthur Verocai「Caboclo」をサンプリング。Big Pooh、Phonte、ChaundonがHip-Hopアーティストとしての矜持をラップします。
https://www.youtube.com/watch?v=1dBill5V0r0

国内盤CDには「Hold On (Telling Me)」「The Olio」( feat. Legacy)の2曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

Little Brotherの他作品もチェックを!

『The Listening』(2003年)
THE LISTENING

『Getback』(2007年)
Getback by Little Brother (2007-10-23)

『Leftback』(2010年)
Leftback

『May the Lord Watch』(2019年) ※デジタルミュージック
May the Lord Watch [Explicit]
posted by ez at 05:49| Comment(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年01月03日

Foxy『Get Off』

R&BチャートNo.1「Get Off」収録☆Foxy『Get Off』
ゲット・オフ
発表年:1978年
ez的ジャンル:T.K.系マイアミ産ディスコ
気分は... :今年も楽しく!

2020年、最初に紹介する1枚はマイアミ産ディスコ、Foxy『Get Off』(1978年)です。

何とも軽いノリのラテン風味のディスコ作品ですが、新年一発目はこういう楽しい感じが良いのでは(笑)

キューバ生まれのシンガー/ギタリストIsh Ledesmaを中心にフロリダで結成されたディスコ・バンドFoxyの紹介は、4thアルバム『Party Boys』(1979年)、デビュー・アルバム『Foxy』(1976年)に続き3回目となります。

デビュー・アルバム『Foxy』(1976年)に続く2ndアルバムとなる本作『Get Off』(1978年)は、何といってもUSシングル・チャート第9位、同R&Bシングル・チャート第1位となった大ヒット曲「Get Off」収録のアルバムとして知られています。

アルバム自体もUSアルバム・チャート第12位、同R&Bアルバム・チャート第3位となりました。

他のFoxy作品と同じくT.K. Records傘下のDashからのリリースです。

プロデュースはCory Wade

本作におけるメンバーはIsh Ledesma(g、vo、melodica)、Arnold Pasiero(b)、Richie Puente Jr.(per)、Charlie Murciano(key、back vo)、Joe Galdo(ds、per、back vo)、Carl Driggs(vo、per)の6名。Richie Puente Jr.Tito Puenteの息子です。

本作のハイライトは、やはりグループ最大のヒット「Get Off」ですが、個人的にはメロウ・ディスコ・ファンク「Lucky Me」、爽快メロウ・ダンサー「Ready for Love」、妖しげなラテン・ディスコ・ファンク「You」、ラテン・フレイヴァーの効いた哀愁ミディアム・グルーヴ「Madamoiselle」がおススメです。

マイアミの風を感じるラテン風味のディスコ・ファンクを楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

「Tena's Song」
Charlie Murciano/Ish Ledesma作。軽快なダンサブル・チューンがオープニング。ジャズ・フィーリングも取り入れながら楽しげな演奏を聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=4j_cwQilwDs

「Ready for Love」
Ish Ledesma作。爽快に疾走するメロウ・ダンサー。マイアミの風を感じる僕好みの1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=vveUDQPqbaM

「Madamoiselle」
Carl Driggs/Ish Ledesma作。ラテン・フレイヴァーの効いた哀愁ミディアム・グルーヴ。T.K.好きの人は気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=D_9YAhmvqdA

Metal Fingers「Coriander」、King Geedorah「MIC Line」等のサンプリング・ソースとなっています。
Metal Fingers「Coriander」
 https://www.youtube.com/watch?v=nYtAE7WykkI
King Geedorah「MIC Line」
 https://www.youtube.com/watch?v=IN-mu5tSyxE

「You」
Ish Ledesma作。Richie Puente Jr.によるブラジリアン・リズムのイントロが格好良いですね。本編は哀愁モードの妖しげなラテン・ディスコ・ファンクに仕上がっています。

「Get Off」
Carl Driggs/Ish Ledesma作。前述のようにUSシングル・チャート第9位、同R&Bシングル・チャート第1位となったグループの代表曲。悪ふざけなトーキング・モジュレーターも含めて何とも軽薄なノリのディスコ・チューンですが、ディスコ・バンドとしての確かな腕前も感じる痛快なパーティー・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=mB1hr_1_f8o

Wizzzardがカヴァーしています。また、Beastie Boys「Shake Your Rump」、Afro-Rican「Give It All You Got (Doggy Style)」、Chilla Frauste「Get Off」、KMC「Terrifying Tracks」、Cold World Hustlers「Nasty Lyrics」、Big Daddy Kane「Ooh, Aah, Nah-Nah-Nah」、Def Dames「The Nasty Thing」、2 Live Crew「Take It Off」等のサンプリング・ソースとなっています。
Def Dames「The Nasty Thing」
 https://www.youtube.com/watch?v=qB1PSFVyQ2k
2 Live Crew「Take It Off」
 https://www.youtube.com/watch?v=39Ql_-zapaI

「Lucky Me」
Ish Ledesma作。僕の一番のお気に入り。このバンドらしいラテン・フレイヴァーの効いたメロウ・ディスコ・ファンク。マイアミ・ビーチによく似合うダンサブル・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=axP7xd1VB9w

「Goin' Back to You」
Charlie Murciano作。彼らのソウル・フィーリングを感じるメロウ・ミディアム。色々粗もありますが、雰囲気はいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=DUKubjOeNw8

「It's Happening」
Carl Driggs/Ish Ledesma作。ラストもこのバンドらしいビート・モードのメロウ・グルーヴで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=S5okzbP0XcA

ご興味はある方はFoxyの他作品もチェックを!

『Foxy』(1976年)
フォクシー[日本初CD化 / 国内プレス盤 / 最新リマスター / 日本語解説付き](CDSOL-5655)

『Hot Numbers』(1979年)
ホット・ナンバー [国内プレス盤 / 最新リマスター / 日本語解説付き](CDSOL-5605)

『Party Boys』(1979年)
パーティー・ボーイズ ![世界初CD化 / 国内プレス盤 / 最新リマスター / 日本語解説付き]

『Live』(1980年)
ライヴ[日本初CD化 / 国内プレス盤 / 最新リマスター / 日本語解説付き](CDSOL-5623)
posted by ez at 02:11| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年01月01日

新年特別企画『2019年の音楽ライフを振り返る』

Happy New Year!
今年もよろしくお願い致します。

大晦日(昨日)は 『ezが選ぶ2019年の10枚』として新作の中からマイベスト10をセレクトしましたが、今日は昨年のエントリーから新譜以外のお気に入りアルバムを10枚選んでみました。

60年代、70年代、80年代、90年代、2000年代の各カテゴリーから2枚ずつセレクトしています。
※全て当ブログで紹介した作品です。作品の詳細は各エントリーをご参照下さい。

Kenny Dorham『Matador』(1962年)
マタドール
「El Matador」
https://www.youtube.com/watch?v=Abqx5H5rEeM

The Alan Copeland Conspiracy『A Bubble Called You』(1969年)
ア・バブル・コールド・ユー
「Frenesi」
https://www.youtube.com/watch?v=dCwrvxulx1A

Leon Thomas『Blues And The Soulful Truth』(1972年)
ブルース・アンド・ザ・ソウルフル・トゥルース (日本初CD化、日本独自企画盤、歌詞、解説付き)
「Love Each Other」
https://www.youtube.com/watch?v=CT-jsTQL8n0

Marilia Barbosa『Filme Nacional』(1978年)
フィウメ・ナシオナル
「Manifesto」
https://www.youtube.com/watch?v=IroUVO3QVU4

Nanette Natal『My Song of Something』(1980年)
My Song of Something
「It's Over」
https://www.youtube.com/watch?v=y6JqfkIDfbs

E.U.『Livin' Large』(1989年)
Livin' Large
「Taste of Your Love」
https://www.youtube.com/watch?v=m81pcg5e61U

Gangway『The Quiet Boy Ate The Whole Cake』(1991年)
gangway the quiet boy ate the whole cake.jpg
「Believe In Me」
https://www.youtube.com/watch?v=L_YXkJlQHzE

Glenn Jones『Here I Go Again』(1992年)
Here I Go Again
「I've Been Searchin' (Nobody Like You)」
https://www.youtube.com/watch?v=pAOeBJeU0Dg

Eric Lau『New Territories』(2008年)
New Territories
「Confession Lounge」
https://www.youtube.com/watch?v=fAthmfvgl6A

Build An Ark『Love (Part 1)』(2009年)
ラヴ
「This Prayer: For The Whole World」
https://www.youtube.com/watch?v=BX7GyihLcQQ

例年のように、明日は休んで3日から通常のエントリーに戻る予定です。
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