録音年:1967年
ez的ジャンル:ヨーロピアン・ビッグ・バンド精鋭ジャズ
気分は... :強みを伸ばす!
今回はThe Kenny Clarke-Francy Boland Big Bandの精鋭メンバー・セクステットThe Kenny Clarke, Francy Boland Sextet『Music for the Small Hours』♪(1967年)です。
元Modern Jazz QuartetのドラマーKenny Clarkeとベルギー出身のコンポーザー/ピアニストFrancy Bolandを双頭リーダーとしたエレガントなヨーロピアン・ビッグ・バンドThe Kenny Clarke-Francy Boland Big Bandについて、これまで当ブログで紹介したのは以下の3枚。
『Latin Kaleidoscope』(1968年)
『All Smiles』(1968年)
『More Smiles』(1969年)
本作はThe Kenny Clarke-Francy Boland Big Bandの中核メンバーがセクステット編成でレコーディングした1枚です。
メンバーはKenny Clarke(ds)、Francy Boland(p)、Jimmy Woode (b、vo)、Sahib Shihab (fl、vo)、Joe Harris(per)、Fats Sadi(vibe、bongos)という6名。
プロデュースはGigi Campi。
上記ジャケはCDのものですが、オリジナル・ジャケはこんな感じです。
『Music for the Small Hours』(1967年) ※アナログ盤
The Kenny Clarke-Francy Boland Big Bandのヨーロピアン・テイスト・ジャズをセクステット編成で楽しめます。
ヴォーカル曲が4曲収録されているのが印象的ですね。
ヴォーカル曲であれば、クラブジャズ・ファンに人気のPaolo Fedreghini And Marco Bianchiによるカヴァーでも知られる「Tin Tin Deo」、Sammy Cahn作のスタンダード・カヴァー「Day By Day」雰囲気のあるJimmy Woodeがヴォーカルにグッとくる「Ensadinado」がおススメです。
Luiz Bonfaのカヴァー「Ebony Samba」、Burt Bacharach作品のカヴァー「Wives And Lovers」も本作の人気曲だと思います。アフロ・キューバンな「Tin Tin Deo」もおススメです。
The Kenny Clarke-Francy Boland Big Band好きの方はぜひチェックを!
全曲紹介しときやす。
「Ebony Samba」
Luiz Bonfa作品のカヴァー。ヨーロピアン・テイストの品格とブラジリアン・リズムの組み合わせにグッとくるエレガントなオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=S5lRNHY3_bU
「Lush Life」
Billy Strayhorn作。お馴染みのジャズ・スタンダードをカヴァー。当ブログではBobbe Norris、Maria Joao Quintetのカヴァーも紹介済みです。Jimmy Woodeがヴォーカルをとる素敵なジャズ・バラードに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=AgHf0JMoJaM
「Tin Tin Deo」
Dizzy Gillespie作。クールなアフロ・キューバンといった趣の演奏がいいですね。Sahib Shihabのフルートもいい雰囲気を醸し出しています。
https://www.youtube.com/watch?v=aMiu8WwC-Q4
「Please Don't Leave」
Sahib Shihab作。Sahib Shihabのオリジナルはアルバム『Summer Dawn』(1963年)に収録されています。Sahib Shihab自らがヴォーカルをとるエレガント&パーカッシヴな1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=Y0HDG9u0new
この曲といえば、当ブログでも紹介したPaolo Fedreghini And Marco Bianchiのカヴァーも各種コンピに収録された人気曲ですね。
Paolo Fedreghini And Marco Bianchi「Please Don't Leave」
https://www.youtube.com/watch?v=phrZKDXvNqQ
「Potter's Crossing」
Jimmy Woode作。落ち着きのあるスウィンギーな演奏。Fats Sadiのヴァイヴの響きがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=IbOw6hZoT7g
「Wives And Lovers」
Burt Bacharach作品のカヴァー。オリジナルは1964年のグラミー賞でBest Vocal Performance, Maleを受賞したJack Jonesヴァージョン。この演奏をハイライトに挙げる人も多いのでは?ヨーロピアンな気品漂うジャズ・ワルツにウットリです。ここでもFats Sadiのヴァイヴがいいです!
https://www.youtube.com/watch?v=n1kd_w6Z4I8
「Ensadinado」
Jimmy Woode作。作者Jimmy Woodeがヴォーカルをとる雰囲気のある演奏です。ミステリアスな雰囲気を醸し出すSahib Shihabのフルートが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=2Vhzevk6rus
「Lorraine」
Dizzy Gillespie作。魅惑のアフロ・キューバンですが、このセクステットならではの一筋縄ではいかない感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=dZqjeoJ_gdM
「Day By Day」
Sammy Cahn作のスタンダード・カヴァー。当ブログではAstrud Gilberto、Bossa Rio、Chris Montez、Peter Fesslerのカヴァーも紹介済です。ここでもJimmy Woodeがヴォーカルをフィーチャー。このセクステットのダンディズムを感じる素敵な演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=98vTxKW2HjY
「Love Hungry」
Jack Sels作。ラストはBolandのリリカルなピアノを存分に堪能できるバラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Ulp91IsD4C8
The Kenny Clarke-Francy Boland Big Bandの作品もチェックを!
『Now Hear Our Meanin'』(1963年)
『Swing Waltz Swing』(1966年)
『Sax No End』(1967年)
『All Smiles』(1968年)
『Latin Kaleidoscope』(1968年)
『Faces』(1968年)
『Fellini 712』(1968年)
『All Blues』(1968年)
『More Smiles』(1969年)
『Off Limits』(1970年)