2020年01月14日

David Bowie『Heroes』

ベルリン三部作の第二弾。Robert Fripp参加☆David Bowie『Heroes』
Heroes by David Bowie (2014-02-04)
発表年:1977年
ez的ジャンル:UKロック・スター
気分は... :一日だけならヒーローになれる!

NFLディビジョナル・プレーオフは、シーホークスがパッカーズに敗退。
レイブンズに続き、僕の応援していたチームはスーパーボウルまで辿り着けませんでした。

また、チーフス対テキサンズ戦にも驚きました。
第1QのO対24の劣勢からチーフスの鮮やかな大逆転!
チーフスの底力を見せつけられたと同時に、あっという間に自滅したテキサンズにモメンタムの重要性を思い知らされました。

さて、急にBowieが聴きたくなった!
ということでDavid Bowie『Heroes』(1977年)です。

UKロックのヒーローだったDavid Bowie(1946-2016年)の紹介は、『Scary Monsters』(1980年)、『Young Americans』(1975年)に続き3回目となります。

改めて気づきましたが、意外に当ブログではBowie作品を取り上げていませんね。前回『Young Americans』(1975年)の記事をエントリーしたのが2008年なので、12年ぶりのBowie作品の紹介となります。

ファンはご存知のように、本作『Heroes』(1977年)は、『Low』(1977年)、『Lodger』(1979年)とベルリン三部作と呼ばれているアルバムです。

特にレコーディング時期が近く、同じベルリンのHansaスタジオでレコーディングされ、Brian Enoをはじめ共通するレコーディング・メンバーが多い『Low』(1977年)とは兄弟作という位置づけですね。共にベルリンの地でジャーマン・ロックの影響を受けたヨーロッパ的美学を追求した作品です。インストゥルメンタル曲が多いのも特徴です。

『Low』(1977年)
ロウ

芸術性ならば『Low』、キャッチーさならば『Heroes』といったところでしょうか。

僕も昔は『Low』の方を好んで聴いていたかもしれません。しかしながら、久々にBowieが聴きたい!と思い浮かんだのは『Heroes』でした。

プロデュースはTony Visconti

David Bowie(vo、key、g、sax、koto、tambourine)以下、Brian Eno(syn、key、g)、Robert Fripp(g)、Carlos Alomar(g)、George Murray(b)、Dennis Davis(ds、per)、Tony Visconti(back vo、per)、Antonia Maass(back vo)といったミュージシャンがレコーディングに参加しています。

『Low』よりも『Heroes』の方がロックしているかもしれませんね。Brian EnoRobert FrippCarlos Alomarら参加メンバーのバンド感があるのも『Low』とは少し異なるかもしれません。

アルバムはUKアルバム・チャート第3位、USアルバム・チャート第35位となっています。
ただし、そういったチャート・アクション以上に、世代を超えてインパクトを与えた名盤だと思います。

ハイライトは勿論、誰もが知るタイトル曲「"Heroes"」ですが、それ以外の曲も魅力的です。

Roxy Music風の「Beauty and the Beast」Robert Fripp、Carlos Alomarのギターが格好良い「Joe the Lion」、意外にファンキーな「Blackout」、ダンサブルな「The Secret Life of Arabia」も大好きです。

日本人写真家の鋤田 正義 氏によるジャケも秀逸ですね。

ジャケも含めて、ロック・スターDavid Bowieのオーラを感じる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Beauty and the Beast」
David Bowie作。本作らしいバンドのまとまりを感じるオープニング。BowieがヴォーカルをとるRoxy Musicといった雰囲気があります。Madonna「I'm So Stupid」のサンプリング・ソースとなっています。また、福富幸宏 feat 有近真澄が「美女と野獣」のタイトルでカヴァーしています。
https://www.youtube.com/watch?v=98orExR9aik

「Joe the Lion」
David Bowie作。Robert Fripp、Carlos Alomarの格好良いギターにグッとくる僕の好きな1曲。ロック・スターDavid Bowieらしい1曲なのでは?次の「"Heroes"」に向けて助走をつけるような流れがサイコーです。
https://www.youtube.com/watch?v=5aMuIx6xWEs

「"Heroes"」
David Bowie/Brian Eno作。シングルにもなった有名なタイトル曲。その曲名はドイツのクラウトロック・バンドNeu!の楽曲「Hero」からインスパイアされたもの。また、楽曲的にはThe Velvet Underground & Nico「I'm Waiting for the Man」の影響があるようです。その後の本曲が与えたインパクトも含めて、David Bowieというロック・スターが生んだ永遠の名曲ですね。急にこの曲を聴きたくなったのは、自分の中で何か大きな変革を欲しているのかも?
https://www.youtube.com/watch?v=xEqSOst1dg8

Blondie feat. Robert Fripp、Nico、Philip Glass、Oasis、The WallflowersKing Crimson、Kasabian、Peter Gabriel、Tangerine Dream、Janelle Monae、Depeche Mode等数多くのアーティストがカヴァーしています。
Blondie feat. Robert Fripp「Heroes」
 https://www.youtube.com/watch?v=DWLoSOGIm94
Nico「Heroes」
 https://www.youtube.com/watch?v=N7rMdtqoepg
Oasis「Heroes」
 https://www.youtube.com/watch?v=iEtpxzQ-KxI
The Wallflowers「Heroes」
 https://www.youtube.com/watch?v=uDiXqjwb7Sg
Kasabian「Heroes」
 https://www.youtube.com/watch?v=adxudfhXO7k
Peter Gabriel「Heroes」
 https://www.youtube.com/watch?v=LsvuipGq2ns
Janelle Monae「Heroes」
 https://www.youtube.com/watch?v=xTWrdxy2uCE
Depeche Mode「Heroes」
 https://www.youtube.com/watch?v=DixueQvirVQ

「Sons of the Silent Age」
David Bowie作。Bowieの美学を満喫できるミディアム。時代の閉塞感をBowieらしい感覚で表現しているのでは?Philip Glass等がカヴァーしています。
https://www.youtube.com/watch?v=bGegcqGq9tA

「Blackout」
David Bowie作。今回本作を久々に聴き直して、コレこんなに格好良かったっけ?と思ったのが本曲。結構ファンキーで僕好みのグルーヴです。Max Lorentzがカヴァーしています。
https://www.youtube.com/watch?v=O0TzAMPoXjg

ここから4曲がインスト曲。

「V-2 Schneider」
David Bowie作。タイトルはクラウトロックの雄KraftwerkのメンバーFlorian Schneiderの名に由来しています。実験的ですが結構聴きやすいです。Bowieのサックスを満喫できる1曲に仕上がっています。Philip Glassがカヴァーしています。
https://www.youtube.com/watch?v=miiV8WFcdwg

「Sense of Doubt」
David Bowie作。これはBowieというよりBrian Enoの作品といった雰囲気ですね。Philip Glassがカヴァーしています。
https://www.youtube.com/watch?v=TjXLKE3_l5g

「Moss Garden」
David Bowie/Brian Eno作。Bowieの弾く琴の音色が印象的な和風の仕上がり。でも日本人が聴くと少し違和感があるかも?
https://www.youtube.com/watch?v=alSfXV_hnT4

「Neukoln」
David Bowie/Brian Eno作。Bowie×Enoらしいアヴァンギャルド感のあるインスト。Philip Glassがカヴァーしています。
https://www.youtube.com/watch?v=KNzdADUfWeo

「The Secret Life of Arabia」
David Bowie/Brian Eno/Carlos Alomar作。ラストはダンサブルな曲で締め括ってくれます。Brian Eno繋がりでいえば、Talking Headsっぽい雰囲気もあります。
https://www.youtube.com/watch?v=M0Ieq6XYaZY

B.E.F.がカヴァーしています。
B.E.F.「The Secret Life of Arabia」
 https://www.youtube.com/watch?v=OwCSRfRdNYI

David Bowieの過去記事もご参照ください。

『Young Americans』(1975年)
ヤング・アメリカンズ

『Scary Monsters』(1980年)
スケアリー・モンスターズ <2017リマスター>
posted by ez at 01:53| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする