2020年01月19日

Ole Borud『Outside The Limit』

北欧AORの快作☆Ole Borud『Outside The Limit』
Outside The Limit
発表年:2019年
ez的ジャンル:北欧AOR
気分は... :AORとデス・メタル!

北欧AOR作品からOle Borud『Outside The Limit』(2019年)です。

Ole Borudは1976年ノルウェー生まれの男性シンガー・ソングライター、インストゥルメンタリスト。

ゴスペル・ファミリーに生まれ、幼少期から兄姉とのキッズ・グループ、ファミリー・グループでのレコーディングを経験。1988年にはソロ名義でアルバムもリリースしています。

1990年代後半になるとデス・メタル・バンドでの活動を開始し、 SchaliachExtolSelfmindeadといったバンドで作品をリリースしています。近年では新バンドFleshkillerを結成し、アルバムをリリースしています。

それと並行して、『Shakin' the Ground』(2008年)、『Keep Movin』(2011年)、『Stepping Up』(2014年)といったソロ・アルバムを通じて、彼のもう一つの顔であるAORサウンドを追求しています。

そして、『Stepping Up』(2014年)以来のソロ・アルバムとなる本作『Outside The Limit』(2019年)で再びAORファンを歓喜させました。

レコーディング・メンバーはOle Borud(vo、key、g)以下、Frode Ostang Mangen (clavinet、key、syn、p、el-p、org)、Markus Lillehaug Johnsen(g)、Lars-Erik Dahle(b)、Ruben Dalen(ds、per、key)、Borge-Are Halvorsen(sax)、Jens Petter Antonsen(tp)、Even Kruse Skatrud(tb)。

プロデュースはRuben Dalen

楽曲はすべてOle Borudのオリジナル(4曲の共作含む)。

AORファンを喜ばす工夫が細部まで行き届いている点に好感が持てる1枚です。

80年代ファンク/ブラコン調の曲が多いのも僕の嗜好にフィットします。

Gino Vannelli×Steely Dan「Put My Money」、アーバン・ソウルな「Talk To My Lawyer」、アーバン・ファンクなタイトル曲「Outside The Limit」Pages風の「Blaming Game」、哀愁メロウ・バラード「Can't Pretend」、爽快ポップ・ロック「Fast Enough」あたりが僕のおススメです。

北欧AORの底力を再認識させてくれた1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Put My Money」
Gino Vannelli×Steely Danなオープニング。AORファンは思わずニンマリしてしまいます。
https://www.youtube.com/watch?v=kmnsVBd8ePY

「Always Love You」
80年代にタイムスリップ!といった感じの都会的なサウンドと共に疾走します。Oleによるギター・ソロも楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=Qz_AaM5SCBM

「Come And Rescue Us」
ブルーアイド・ソウル調のミディアム。オルガンの音色が良く似合う心憎いセンスがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=-SqxTr_3puM

「Talk To My Lawyer」
80年代アーバン・ソウル風の仕上がり。ソングライティング、サウンド・センスの良さを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=neJyzUPRVKI

「Outside The Limit」
タイトル曲はアーバン・ファンク調。昨今のブギー/ファンク・ブームの流れにも符合する1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=pFcU4H0aFY4

「Blaming Game」
Pages風のミディアム。さり気ないですが何とも言えない良さがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=HPUBCbDfMM0

「Good Time」
80年代エレクトリック・ファンク調の仕上がり。80年代ブラコン/ファンク好きの人は気に入るであろうキャッチーな仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=5flgn5fnkK4

「Can't Pretend」
哀愁メロウ・バラード。AOR好きの心をくすぐるヴォーカル、サウンド、メロディにグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=n9Puf_0aM7o

「Waiting For The Rain」
AORマニア向けの凝った作りのミディアム。思わずニンマリのAORマニアの方も多いのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=CcQ4ZDptMiQ

「Fast Enough」
ラストは爽快ポップ・ロックで締め括ってくれます。細部までAOR好きを喜ばせる工夫がなされているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=dE1_cpEw3_k

国内盤にはボーナス・トラックとして「Driving (Live at Parkteateret)」が追加収録されています。

ご興味がある方はOle Borudの他作品もチェックを!

『Shakin' the Ground』(2008年)
シェイキン・ザ・グラウンド

『Keep Movin』(2011年)
キープ・ムーヴィン

Samuel Ljungblahd & Ole Borud『Someday At Christmas』(2012年)
Someday at Christmas by OLE BORUD / SAMUEL LJUNGBLAHD

『Stepping Up』(2014年)
Stepping Up
posted by ez at 00:08| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする