発売年:1981年
ez的ジャンル:ルーツ系レゲエ・ヴォーカル・グループ
気分は... :自由になるための音楽!
今回は80年代のジャマイカ・レゲエ・シーンを牽引したグループBlack Uhuruの『Black Sounds Of Freedom』(1981年)です。
本作はデビュー・アルバム『Love Crisis』(1977年)の再編集盤であり、オリジナル・レコーディングは1977年なので、便宜上1970年代カテゴリーに分類しておきます。
1974年にジャマイカ、キングストンで結成されたレゲエ・ヴォーカル・グループBlack Uhuruの紹介は、『Chill Out』(1982年)、『Red』(1981年)に続き3回目となります。
Black Uhuruといえば、紅一点Sandra "Puma" JonesとDerrick "Duckie" Simpson、Michael Roseによる最強ラインナップのイメージが強いですが、このデビュー・アルバムのラインナップはDerrick "Duckie" Simpson、Michael Rose、Errol "Tarzan" Nelsonという3名。
プロデュースはPrince Jammy 。
レコーディングにはSly Dunbar(ds)、Robbie Shakespeare(b)、Mikey(b)、Santa(ds)、Chinna(g)、Bo Pee(g)、Bingy Bunny(g)、Gladstone Anderson(p)、Keith Sterling(p)、 Winston Wright(org、clavinet)、Scully(per)、"Deadly" Headley Bennett(horns)、Bobby Ellis(horns)、Cedric "Im" Brooks(horns)、Johnny Osbourne(harmonica)等のミュージシャンが参加しています。
Sandra "Puma" Jonesが加わった次作『Showcase』(1979年)以降のBlack Uhuruとは異なる雰囲気のレゲエ・アルバムですが、ルーツ・レゲエ作品として魅力的な1枚に仕上がっています。レゲエ最強のリズム・セクションSly & Robbie(Sly Dunbar/Robbie Shakespeare)も控えめな感じです。
Bob Marley & The Wailersのカヴァー「Natural Mystic」以外は彼らのオリジナルです。
まずは最強ラインナップ時代の作品を聴くべきだと思いますが、Black Uhuruを語るうえで外せない1枚であることも確かだと思います。
全曲紹介しときやす。
「I Love King Selassie」
レゲエ・コーラス・グループらしいオープニング。バックのサウンドが軽快で結構リズミックなのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=hftSexRjUjw
「Satan Army Band」
僕の一番のお気に入り。ゆったりしたレゲエ・グルーヴが心地好い名曲。さり気ないですがホーン・サウンドのアクセントがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=i9oEyTKQmjw
「Time To Unite」
哀愁ホーン・サウンドが印象的なルーツ・レゲエ。団結を呼びかけるレベル・ミュージックらしい1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=RLW7_tFJnps
「Natural Mystic」
Bob Marley & The Wailersのカヴァー。オリジナルは『Exodus』(1977年)に収録されています。オリジナルの雰囲気を受け継ぎつつ、レゲエ・コーラス・グループらしい仕上がりになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=tWYIacupNZk
「Eden Out Deh」
哀愁ハーモニカが印象的です。レゲエらしい哀愁のメロディが身に沁みます。
https://www.youtube.com/watch?v=qvmGxleuNJU
「Love Crisis」
レゲエならではの大らかなグルーヴが心地好い1曲。ここでもハーモニカの響きがいい味出しています。
https://www.youtube.com/watch?v=i9oEyTKQmjw
「African Love」
アフリカへの思いを歌うルーツ・レゲエらしい1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=QBJhCqQnspE
「Hard Ground」
レゲエらしい哀愁感が何ともたまらない1曲。クラヴィネットの音色がいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=EnWU5Ungwm8
「Willow Tree」
ソリッドなグルーヴが格好良い1曲。ヴォーカル・グループらしいコーラス・ワークもいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=tYN3Mq6dx5Y
「Sorry For The Man」
ラストはクラヴィネットの音色が似合う哀愁レゲエ・グルーヴで締め括ってくれます。思わず口ずさみそうになる曲作りの巧さを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=hmu_LpJCq1c
Black Uhuruの初期作品もチェックを!
『Black Uhuru』(1980年) ※『Showcase』(1979年)のリ・エディション
『Sinsemilla』(1980年)
『Red』(1981年)
『Chill Out』(1982年)
『Tear It Up - Live』(1982年)
『The Dub Factor』(1983年)
『Anthem』(1983年)