2020年02月22日

Luis Gasca『The Little Giant』

サンタナ・ファミリーで知られるトランペット奏者の初ソロ☆Luis Gasca『The Little Giant』
ザ・リトル・ジャイアント(紙ジャケット仕様)(BOM24058)
発表年:1969年
ez的ジャンル:サンタナ・ファミリー系ラテン・ジャズ
気分は... :夢前案内人・・・

今回は60年代ラテン・ジャズからLuis Gasca『The Little Giant』(1969年)です。

Luis Gascaは1940年テキサス州ヒューストン生まれのトランペット奏者。

後にSantana『Santana III』(1971年)、Malo『Malo』(1972年)への参加などでSantanaファミリーの印象が強いミュージシャンですが、Woody Hermanのオーケストラ、Mongo Santamariaのコンボなどでも活動していた模様です。

本作『The Little Giant』(1969年)は、彼にとって初のリーダー作となるアルバムです。

プロデュースはJoel Dorn

レコーディングにはLuis Gasca(tp、flh)以下、Herbie Hancock(p)、Mark Levine(p)、Paul Griffin(p)、Charles Rainey(b)、Dave Herscher(b)、Bernard Purdie(ds)、Mickey Roker(ds)、Joe Henderson(ts)、Joe Gallardo(tb)、Hubert Laws(fl)、Lew Tabackin(fl)、Mongo Santamaria(congas)、Steve Berrios(timbales)、Marty Sheller (cowbell)といったミュージシャンが参加しています。

Luis GascaHubert LawsMark Levineがアレンジを手掛けています。

ラテン/アフロ・キューバン色を全面に打ち出した作品イメージしていたのですが、意外にしっかりジャズしていて、ジャズ×ラテン/アフロ・キューバンのバランスが絶妙な1枚に仕上がっています。

軽快なラテン・パーカッションが鳴り響く「Motherless Child」がハイライトですが、Mongo Santamaria作の人気アフロ・キューバン・クラシックをカヴァー「Afro-Blue」Herbie Hancockのエレガントなピアノが印象的な「Joy Ride」、リリカルなバラード「Nancy」Hubert Laws作のエレガント・ファンキー「Just A Little Bit」あたりもおススメです。

昨夜の吹雪は踊り疲れ・・・

全曲紹介しときやす。

「Just A Little Bit」
Hubert Laws作。Charles Raineyの格好良いベースと作者Hubert Lawsのフルートが印象的なエレガント・ファンキー・チューンがオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=4Wc3SbgSYrU

「Motherless Child」
トラディショナルのカヴァー。軽快なラテン・パーカッションが鳴り響くアフロ・キューバン・ジャズは本作のハイライトなのでは?Joe Hendersonのテナー・ソロ、Luis Gascaのトランペット・ソロもエキサイティングでグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=cJCjinUJg2w

「Nancy」
Don Garcia作。アフロ・キューバンのエッセンスを取り入れたリリカルなバラード。Luis Gascaのトランペット・ソロも実にロマンティックです。
https://www.youtube.com/watch?v=KeWohKErcbc

「Cosia No. 2」
Moacir Santos作。Herbie Hancockのピアノが映えるミステリアスな演奏です。黄昏モードのようなLuis Gascaのフリューゲルホーンもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=4GjbdODKZ2c

「Afro-Blue」
ラテン・ファンにはお馴染みMongo Santamaria作の人気アフロ・キューバン・クラシックをカヴァー。作者Mongo Santamariaのコンガをバックに、Luis Gascaが情熱的なトランペットを聴かせる序盤から、覚醒的なラテン・リズムで徐々に高揚してくる中盤、さらにラテン・パーカッションが強化される終盤へという流れがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=x2SwJO3_2MQ

当ブログでは人気のDee Dee Bridgewaterヴァージョンをはじめ、Cal TjaderRobert Glasper Experiment feat. Erykah BaduTwo Banks Of Fourのカヴァーを紹介済みです。

「Joy Ride」
Bob Porcelli作。Herbie Hancockのエレガントなピアノが牽引する優雅な仕上がり。Luis GascaのフリューゲルホーンやHubert Lawsのフルートも実に穏やかです。
https://www.youtube.com/watch?v=SgEGuRqt68k

「Sweet Pea」
Mark Levine作。ラストはLuis Gascaのトランペットと作者Mark Levineのピアノのみの美しいバラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=beFqbX191vE

Luis Gascaの他のリーダー作もチェックを!

『For Those Who Chant』(1972年)
ルイス・ガスカ (紙ジャケット仕様)

『Collage』(1975年)
カレッジ
posted by ez at 04:33| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月21日

Pleasure『Future Now』

メロウな爽快フィージョン・ファンクが魅力!☆Pleasure『Future Now』
Future Now
発表年:1979年
ez的ジャンル:ウエストコースト系フュージョン・ファンク
気分は... :君は薔薇より美しい!

今回はジャズ・ファンク・グループPleasureの5thアルバム『Future Now』(1979年)です。

オレゴン州ポートランドで結成されたジャズ・ファンク・グループPleasureに関して、これまで当ブログで紹介したのは以下の5枚。

 『Dust Yourself Off』(1975年)
 『Accept No Substitutes』(1976年)
 『Joyous』(1977年)
 『Get To The Feeling』(1978年)
 『Special Things』(1980年)

デビューより彼らを後押ししてきたWayne HendersonCrusaders)の下から離れ、本作ではセルフ・プロデュースに挑んでいます。

Pleasure自身以外にMarlon McClainPhil Kaffelの名が共同プロデューサーとしてクレジットされています。。

本作におけるメンバーはMarlon "The Magician" McClain(g、vo)、Donald Hepburn(key、vo)、Michael Hepburn(key、vo)、Dennis Springer(ss、ts)、Tony Collins(tp、flh)、Nathaniel Phillips(b、vo)、Bruce Carter(ds)、Bruce Smith(per、vo)、Sherman Davis(vo)という9名。

それ以外にJerry Hey(tp)、Bill Reichenbach(tb)、Lew McCreary(tb)、Larry Williams(as、ss)、Tim Gorman(moog、prog)、Jeff Lorber(syn prog)、Douglas Lewis(g)、Clydene Jackson(back vo)、Julia Tillman Waters(back vo)、Maxine Willard Waters(back vo)、Pat Henderson(back vo)といったミュージシャンが参加しています。

サンプリング・ソースとしての大人気の爽快メロウ「Thoughts Of Old Flames」やフュージョン・ブギー・ディスコなタイトル曲「Future Now」あたりが一般的な今日のハイライトだと思います。

個人的にはサマー・モードのメロウ・グルーヴ「Strong Love」「Space Is The Place」の2曲がお気に入り。

それ以外にフュージョン・ファンクな「The Real Thing」「Glide」、ライトなフュージョン・ブギー「Nothin' To It」あたりもいいですよ。

僕の音楽嗜好にジャスト・フィットする爽快フュージョン・ファンクをご堪能あれ!

全曲紹介しときやす。

「Departure」
Nathaniel Phillips作。スペイシーなアルバムのイントロ。
https://www.youtube.com/watch?v=oqhE8nd3hWM

「Future Now」
Chad Debnam/Marlon McClain/Michael Hepburn作。タイトル曲はこのグループらしいフュージョン・ブギー・ディスコ。その一方でロッキン・ギターも織り交ぜてアクセントをつけています。
https://www.youtube.com/watch?v=rojuE68QGj8

Will Smith feat. Jada Pinkett Smith「1,000 Kisses」、Zbylu feat. Boomer, Ask & Dj Olin「W Biegu 2」、Tek.lun「YouNivErsIty」のサンプリング・ソースとなっています。
Will Smith feat. Jada Pinkett Smith「1,000 Kisses」
 https://www.youtube.com/watch?v=9jXt7EbL37M
Zbylu feat. Boomer, Ask & Dj Olin「W Biegu 2」
 https://www.youtube.com/watch?v=mQg6wH4oskM

「Universal」
Bruce Smith/Douglas Lewis/Nathaniel Phillips作。鮮やかなリズム・ギターが印象的なフュージョン・ファンク。絶妙なホーン・サウンドもいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=GH-9lEAjWgQ

「Space Is The Place」
Bruce Smith/Nathaniel Phillips作。「Strong Love」と並ぶ僕のお気に入り。僕好みの軽快なギター・カッティングのイントロと共に始まるメロウ・グルーヴ。サマー・モードの疾走感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=zdbzjN8_ENY

「Strong Love」
Marlon McClain/Michael Hepburn作。僕の一番のお気に入り曲はコレ。ギターが素敵なイントロにグッとくるメロウ・グルーヴはサマー・ビーチのサンセットが似合いそうです。Buddha Brand「ブッダの休日」のサンプリング・ソースとなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=Vn2f6ifVDOw

「The Real Thing」
Donald Hepburn作。キャッチーな爽快フュージョン・ディスコ・ファンク。開放的で眩しいホーン・サウンドがいいですね。女性コーラス隊もグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=UyTUKlSDW6A

「Nothin' To It」
Marlon McClain/Michael Hepburn作。格好良いベース・ソロと共に始まるライトなフュージョン・ブギー。このグループらしいサマー・モードの爽快サウンドを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=3KeKzwTmaOE

「Thoughts Of Old Flames」
Bruce Smith/Donald Hepburn作。今日的にはこの爽快メロウ・ミディアムが本作のハイライトかもしれませんね。素敵なソプラノ・サックス・ソロも含めて寛いだ雰囲気のメロウネスがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=O2L2fKlut6k

定番サンプリング・ソースとしても人気です。Tone Loc feat. El Debarge「All Through the Night」、Big Daddy Kane「Give It to Me」、UGK「It's Supposed to Bubble」、Main Source「Only the Real Survive」、Questionmark Asylum「Hey Lookaway」、Cell-E-Cel「Freaky Rendevouz」、Omniscence「Was It Just You」、Rakim「Remember That」、Miss Jones「So Amazing」、Thaide & DJ Hum「Anjos Da Cara Suja」、Patti LaBelle「Good Lovin'」等のサンプリング・ソースとなっています。
Tone Loc feat. El Debarge「All Through the Night」
 https://www.youtube.com/watch?v=xmHAkT9Ools
Big Daddy Kane「Give It to Me」
 https://www.youtube.com/watch?v=STRRnW-hdAM
UGK「It's Supposed to Bubble」
 https://www.youtube.com/watch?v=DB_QSvLWFE4
Questionmark Asylum「Hey Lookaway」
 https://www.youtube.com/watch?v=VrwgEoT90ZA
Cell-E-Cel「Freaky Rendevouz」
 https://www.youtube.com/watch?v=hWjHEGg0uj0
Rakim「Remember That」
 https://www.youtube.com/watch?v=1J0KiMnByPY
Miss Jones「So Amazing」
 https://www.youtube.com/watch?v=ljlD1KUm2GA
Thaide & DJ Hum「Anjos Da Cara Suja」
 https://www.youtube.com/watch?v=SSMcMbk3Nx8
Patti LaBelle「Good Lovin'」
 https://www.youtube.com/watch?v=sF4icNAcvgY

「Glide」
Bruce Smith/Nathaniel Phillips作。シンセ使いが印象的なフュージョン・ファンク。こういった演奏でも決して仰々しくならず爽快なのがPleasureらしいですね。Sugarhill Gang「Sugarhill Groove」等のサンプリング・ソースとなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=6wN4Z02HMIk

「Dedication To The Past」
Bruce Smith/Marlon McClain/Michael Hepburn/Nathaniel Phillips作。ロッキンなアルバムのアウトロ。

Pleasureの他作品もチェックを!

『Dust Yourself Off』(1975年)
ダスト・ユアセルフ・オフ [解説付き]

『Accept No Substitutes』(1976年)
Accept No Substitutes

『Joyous』(1977年)
Joyous

『Get To The Feeling』(1978年)
Get To The Feeling

『Special Things』(1980年)
スペシャル・シングス

『Give It Up』(1982年)
GIVE IT UP
posted by ez at 01:41| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月20日

『今の気分は...2020年2月20日編』

20並びが気持ちイイ日付ですね。
記事を書く時間がとれないので、過去記事から10曲セレクトするシリーズで・・・

今回は90年代カテゴリーからHip-Hop/R&Bを10曲セレクトしました。

全て過去記事で紹介済なので、気に入った曲があれば過去記事もご参照下さい。

Roger「You Should Be Mine」
https://www.youtube.com/watch?v=2Wyr5iEfcJI
From 『Bridging The Gap』(1991年)
Bridging the Gap

Jibri Wise One「Waves of the Vibes」
https://www.youtube.com/watch?v=3JHEYTTdoWg
From 『Jibri Wise One』(1992年)
Jibri Wise One.jpg

Naughty By Nature「Rhyme'll Shine On」
https://www.youtube.com/watch?v=2xPBuxiSaJ0
From 『Naughty By Nature』(1991年)
Naughty By Nature [Explicit]

EPMD「Play the Next Man」
https://www.youtube.com/watch?v=VJJzAH6tndY
From 『Business Never Personal』(1992年)
ビジネス・ネヴァー・パーソナル

Public Enemy「Welcome To The Terrordome」
https://www.youtube.com/watch?v=e4Zey7o04Qk
From 『Fear of a Black Planet』(1990年)
フィアー・オブ・ア・ブラック・プラネット

Highland Place Mobsters「Black People」
https://www.youtube.com/watch?v=bVMeE_dSjBk
From 『1746DCGA30035』(1992年)
Highland Place Mobsters

Digital Underground「Doowutchyalike」
https://www.youtube.com/watch?v=31A6RjOxE74
From 『Sex Packets』(1990年)
SEX PACKETS

Stetsasonic「Speaking of a Girl Named Suzy」
https://www.youtube.com/watch?v=lXSvuXXznAY
From 『Blood, Sweat & No Tears』(1991年)
Blood, Sweat & No Tears

Warren G「I Want It All」
https://www.youtube.com/watch?v=3YG8gV3UDyE
From 『I Want It All』(1999年)
I Want It All

The Pharcyde「4 Better or 4 Worse」
https://www.youtube.com/watch?v=49PQ75u6WTQ
From 『Bizarre Ride II』(1992年)
Bizarre Ride II the Pharcyde
posted by ez at 02:11| Comment(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月19日

Paula Lima『Sinceramente』

サンバ・ソウルのディーヴァ☆Paula Lima『Sinceramente』
シンセラメンチ
発表年:2006年
ez的ジャンル:サンバ・ソウル系ブラジリアン女性シンガー
気分は... :サンバ・ソウルで免疫力アップ!

今回はブラジルのサンバ・ソウル作品Paula Lima『Sinceramente』(2006年)です。

1971年サンパウロ生まれの女性シンガーPaula Limaの紹介は、毎年恒例の『ezが選ぶ2013年の10枚』にもセレクトした『O Samba E Do Bem』(2013年)に続き2回目となります。

また、彼女を大きくフィーチャリングしたFunk Como Le Gusta『Roda de Funk』(1999年)も紹介済みです。

本作『Sinceramente』(2006年)は、初めて国内盤がリリースされたアルバムであり、当時のハイブリッドな最新型サンバ・ソウルを提示してくれたアルバムです。

プロデュースはLuis Paulo SerafimBruno CardozoPaula LimaWalmir Borges

レコーディングにはWalmir Borges(cavaquinho、banjo、g、shaker、surdo)、Bruno Cardozo(org、el-p、clavinet、p、key)、Marcos "xuxa" Levy(key、syn、el-p)、Sizao Machado(b)、Robinho(b)、Laercio da Costa(conga、banjo、per)、Beto Vai-Vai(pandeiro、per effect)、Wilson Teixeira(fl)、DJ Marco(scratches、sampling)といったミュージシャンが参加しています。

Fundo de QuintalのメンバーArlindo Cruz、人気アーティストSeu Jorge、女性サンバ・シンガーAna Costa、大御所Joao Donato等の楽曲を取り上げています。

作者Ana Costaヴァージョンもお気に入りだった「Novos Alvos」、艶やかなメロウ・サンバ・グルーヴ「Tirou Onda」、70年代ジャズ・ファンク調のコズミック・サンバ「Negras Perucas」、サンセット・モードのSeu Jorge作品「Let's Go」、ダンサブルなブラジリア・ファンク「Eu Ja Notei」、ハイブリッドなモダン・サンバ・ソウル「Quero Pegar」あたりがおススメです。

今聴いて実にモダン&ハイブリッドなサンバ・ソウル作品だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Novos Alvos」
Mart'nalia/Ana Costa/Zelia Duncan作のメロウ・サンバがオープニング。。当ブログではアルバム『Novos Alvos』(2009年)に収録された作者Ana Costaのヴァージョンも紹介済みです。スタイリッシュなAna Costaヴァージョンが大好きでしたが、メロウネスの効いたサンバ・ソウルの本ヴァージョンも絶品です。この1曲を聴くだけでも本作をゲットした価値があります。
https://www.youtube.com/watch?v=TFNHbqvMwrs

Ana Costa「Novos Alvos」
 https://www.youtube.com/watch?v=06wFNJdjQps

「Como Diz o Ditado」
Edu Tedeschi作。ファンキーなハイブリッド・ジャズ・サンバ。スクラッチのアクセントがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=TqR5zEqugi0

「Tirou Onda」
Acyr Marques/Arlindo Cruz/Mauricao作。艶やかなメロウ・サンバ・グルーヴ。モダンなアレンジで僕好みの1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=9KvLhXeqvwk

「Negras Perucas」
Marcus Vinicius/Nilo Pinheiro作。70年代ジャズ・ファンク調のクラヴィネットが格好良い1曲。コズミック&ダイナミックなサウンドとスケールの大きなPaulaのヴォーカルがよくマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=1Sra3lf24YY

「Tudo Certo ou Tudo Errado」
Arlindo Cruz/Mauricao作。さり気ないですが実にモダンなサンバ・ソウルに仕上がっています。少し抑えたトーンの軽やかな語り口で歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=vX0X0kxKd1I

「Let's Go」
Seu Jorge/Tatta Spalla作。ビーチでのサンセット・モードが似合いそうなメロウ・チューン。実にロマンティックです。
https://www.youtube.com/watch?v=txBs3eeUGB4

「Eu Ja Notei」
Ana Carolina/Totonho Villeroy作。ダンサブルなブラジリア・ファンク。サウンド・センスが実に巧妙です。ファンク/ディスコ好きの人も気に入りそうな1曲なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=T7Ffiun9qgQ

「Cuidar de Mim」
Seu Jorge/Roge/Gabriel Moura作。切ないラブ・ソングを情感たっぷりに歌い上げる哀愁メロウ・サンバ。
https://www.youtube.com/watch?v=5gEXj7EIFYI

「Ja Pedi pra Voce Parar」
Arlindo Cruz/Babi作。軽妙な語り口が印象的なモダン・サンバ。サウンドも実にお洒落です。
https://www.youtube.com/watch?v=bCLFz81XrkY

「Flor de Maracuja」
Joao Donato/Lysias Enio作。当ブログでも紹介したGal Costaヴァージョンでもお馴染みの1曲。ファンキーなGal Costaヴァージョンと対して、Paulaヴァージョンは落ち着いたモダン・サンバに仕上がっています。シンセやスクラッチのアクセントもいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=nc0FyujUH1M

Gal Costa「Flor de Maracuja」
 https://www.youtube.com/watch?v=OCGYBrg5CAk

「Quero Pegar」
Totonho Villeroy作。R&Bテイストのモダン・サンバ・ソウル。本作らしいハイブリッド感覚を存分に楽しめます。抜群のサウンド・センスがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=0eaE2dXsLls

「Saudacoes」
Leci Brandao/Paulo Henrique作。本編ラストは哀愁サンバでしっとりと締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=vsdhC63szgk

「Eu Ja Notei (Versao Maxpop Radio Mix)」
国内盤ボーナス・トラック。「Eu Ja Notei」のリミックス。フロア仕様のハウス・チューンで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=n-0R5qY3eHo

ご興味がある方はPaula Limaの他作品もチェックを!

Funk Como Le Gusta『Roda de Funk』(1999年)
Roda De Funk

『E Isso Ai』(2001年)
E Isso Ai

『Diva Paulista』(2003年)
Diva Paulista

『Paula Lima』(2003年)
Paula Lima

『Samba Chic』(2008年)
Sambachic

『Outro Esquema』(2011年)
Outro Esquema

『O Samba E Do Bem』(2013年)
サンバの贈りもの
posted by ez at 00:34| Comment(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月17日

Kurtis Blow『Kurtis Blow』

Hip-Hop黎明期の金字塔☆Kurtis Blow『Kurtis Blow』
カーティス・ブロウ+2
発表年:1980年
ez的ジャンル:Hip-Hop黎明期クラシック
気分は... :おしゃべりカーティス!

Hip-Hop黎明期の金字塔アルバムKurtis Blow『Kurtis Blow』(1980年)です。

Kurtis BlowはN.Y.ハーレム出身のラッパー/プロデューサー。

Hip-Hopアーティストとして初めてメジャー・レーベル(Mercury)との契約に成功し、1979年末にデビュー・シングル「Christmas Rappin'」をリリースします。

そして、1980年にリリースした「The Breaks」がUS R&Bチャート第4位のヒットとなり、前年に「Rapper's Delight」をヒットさせたThe Sugarhill Gangと共に商業的成功を収めたHip-Hopアーティストのパイオニアとなりました。

その「The Breaks」を収録したデビュー・アルバム『Kurtis Blow』(1980年)も音楽シーンに大きなインパクトを与えました。

その後もHip-Hopアーティストのパイオニアとして、コンスタントに作品をリリースしましたが、最初の衝撃が大きかった分、それ以降の作品は割を食ってしまったかもしれません。

そんなKurtis Blow、さらにはHip-Hop黎明期を代表する金字塔アルバムが本作『Kurtis Blow』(1980年)です。

プロデュースはJ.B. MooreRobert Ford

レコーディングにはJ.B. Moore(g、key)、Eddie Martinez(g)、Dean Swenson(g)、John Tropea(g)、Onaje Allen Gumbs(key)、Craig Short(b)、Tom Wolk(b)、Jimmy Bralower(ds)といったミュージシャンが参加しています。

この参加メンバーからもわかるように、スタジオ・ミュージシャンによるディスコ/ファンク・サウンドがベースになっている点で、サンプリング中心のHip-Hop作品とはかなり雰囲気が異なります。

前述のHip-Hopクラシック「The Breaks」や、「Christmas Rappin'」の"クリスマスじゃない"ヴァージョン「Rappin' Blow, Pt. 2」、フリーソウル方面でも人気のダンス・クラシック「Throughout Your Years」あたりがハイライトです。

それ以外にThe Doobie Brothers「Long Train Runnin'」ライクな「Way Out West」Run-D.M.C.もカヴァー・ヒットさせた都会的ファンキー・メロウ「Hard Times」もおススメです。

Hip-Hopを聴かない人でも楽しめるパーティー・モードの楽しい1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Rappin' Blow, Pt. 2」
ヒットした「Christmas Rappin'」の"クリスマスじゃない"ヴァージョンです(笑)。Chic「Good Times」/Queen「Another One Bites the Dust」調のベースと軽快なギター・カッティングに乗って、軽快なフロウで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=tdE5fZFWhb0

「The Breaks」
前述のように大ヒットしたHip-Hopクラシック(邦題「おしゃべりカーティス」)。前述のようにUS R&Bチャート第4位のヒットとなりました。格好良いディスコ・ファンクをバックに、軽快なフロウが躍動します。ラテン・フレイヴァーが効かせたブレイクも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=5ZDUEilS5M4

「Way Out West」
The Doobie Brothers「Long Train Runnin'」調の印象的なギターと軽快なラップがよくマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=hTLaweXar2c

「Throughout Your Years」
フリーソウル方面でも人気のダンス・クラシック(邦題「メロウなおしゃべり」)。シングルにもなりました。個人的にもコレが一番好きです。メロウでキャッチーなパーティー・トラックは聴く者をポジティヴな気分にさせてくれます!
https://www.youtube.com/watch?v=8FngWvqvwfo

「Hard Times」
この曲もシングルにもなりました。N.Y.らしい都会的ファンキー・メロウを楽しめる僕好みの1曲。ここでもラテン・フレイヴァーのアクセントが効いています。Hip-Hopアルバムというよりもディスコ/ファンク・アルバムを聴く感覚に近いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=euj32zH-qQc

Run-D.M.C.がデビュー・アルバム『Run-D.M.C.』(1984年)でカヴァーし、US R&Bチャート第11位のヒットを飛ばしたことでも知られる楽曲ですね。
Run-D.M.C.「Hard Times」
 https://www.youtube.com/watch?v=qO2cakSiqDQ

「All I Want in This World (Is to Find That Girl)」
メロウ・バラード。正直ヴォーカルは下手ですが、雰囲気は悪くなりません。
https://www.youtube.com/watch?v=B66q6J6lFRU

「Takin' Care of Business」
本編のラストはカナダのロック・グループBachman–Turner Overdriveのカヴァー。オリジナルは『Bachman–Turner Overdrive II』(1973年)収録。このロック・チューンは違和感あります(笑)。別のアーティストの楽曲が誤って収録されているのかと錯覚してしまいます。
https://www.youtube.com/watch?v=nmhbJfhmbrk

ここからはCDのボーナス・トラック2曲。

「Christmas Rappin'」
Hip-Hopクラシックの嬉しいボーナス・トラック。「Rappin' Blow, Pt. 2」もそうですが、バックの演奏自体がメロウ・ディスコ・チューンとして魅力的なのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=9xUFnGWWtoQ

「The Breaks (Instrumental)」
「The Breaks」のインスト・ヴァージョン。インストで聴くと、色々な有名曲のいいとこ取りな感じがよくわかります。
https://www.youtube.com/watch?v=TPO3qAYFiJs

『The Best of Kurtis Blow』(1994年)
ベスト・オブ・カーティス・ブロウ
posted by ez at 02:35| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする