2020年02月22日

Luis Gasca『The Little Giant』

サンタナ・ファミリーで知られるトランペット奏者の初ソロ☆Luis Gasca『The Little Giant』
ザ・リトル・ジャイアント(紙ジャケット仕様)(BOM24058)
発表年:1969年
ez的ジャンル:サンタナ・ファミリー系ラテン・ジャズ
気分は... :夢前案内人・・・

今回は60年代ラテン・ジャズからLuis Gasca『The Little Giant』(1969年)です。

Luis Gascaは1940年テキサス州ヒューストン生まれのトランペット奏者。

後にSantana『Santana III』(1971年)、Malo『Malo』(1972年)への参加などでSantanaファミリーの印象が強いミュージシャンですが、Woody Hermanのオーケストラ、Mongo Santamariaのコンボなどでも活動していた模様です。

本作『The Little Giant』(1969年)は、彼にとって初のリーダー作となるアルバムです。

プロデュースはJoel Dorn

レコーディングにはLuis Gasca(tp、flh)以下、Herbie Hancock(p)、Mark Levine(p)、Paul Griffin(p)、Charles Rainey(b)、Dave Herscher(b)、Bernard Purdie(ds)、Mickey Roker(ds)、Joe Henderson(ts)、Joe Gallardo(tb)、Hubert Laws(fl)、Lew Tabackin(fl)、Mongo Santamaria(congas)、Steve Berrios(timbales)、Marty Sheller (cowbell)といったミュージシャンが参加しています。

Luis GascaHubert LawsMark Levineがアレンジを手掛けています。

ラテン/アフロ・キューバン色を全面に打ち出した作品イメージしていたのですが、意外にしっかりジャズしていて、ジャズ×ラテン/アフロ・キューバンのバランスが絶妙な1枚に仕上がっています。

軽快なラテン・パーカッションが鳴り響く「Motherless Child」がハイライトですが、Mongo Santamaria作の人気アフロ・キューバン・クラシックをカヴァー「Afro-Blue」Herbie Hancockのエレガントなピアノが印象的な「Joy Ride」、リリカルなバラード「Nancy」Hubert Laws作のエレガント・ファンキー「Just A Little Bit」あたりもおススメです。

昨夜の吹雪は踊り疲れ・・・

全曲紹介しときやす。

「Just A Little Bit」
Hubert Laws作。Charles Raineyの格好良いベースと作者Hubert Lawsのフルートが印象的なエレガント・ファンキー・チューンがオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=4Wc3SbgSYrU

「Motherless Child」
トラディショナルのカヴァー。軽快なラテン・パーカッションが鳴り響くアフロ・キューバン・ジャズは本作のハイライトなのでは?Joe Hendersonのテナー・ソロ、Luis Gascaのトランペット・ソロもエキサイティングでグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=cJCjinUJg2w

「Nancy」
Don Garcia作。アフロ・キューバンのエッセンスを取り入れたリリカルなバラード。Luis Gascaのトランペット・ソロも実にロマンティックです。
https://www.youtube.com/watch?v=KeWohKErcbc

「Cosia No. 2」
Moacir Santos作。Herbie Hancockのピアノが映えるミステリアスな演奏です。黄昏モードのようなLuis Gascaのフリューゲルホーンもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=4GjbdODKZ2c

「Afro-Blue」
ラテン・ファンにはお馴染みMongo Santamaria作の人気アフロ・キューバン・クラシックをカヴァー。作者Mongo Santamariaのコンガをバックに、Luis Gascaが情熱的なトランペットを聴かせる序盤から、覚醒的なラテン・リズムで徐々に高揚してくる中盤、さらにラテン・パーカッションが強化される終盤へという流れがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=x2SwJO3_2MQ

当ブログでは人気のDee Dee Bridgewaterヴァージョンをはじめ、Cal TjaderRobert Glasper Experiment feat. Erykah BaduTwo Banks Of Fourのカヴァーを紹介済みです。

「Joy Ride」
Bob Porcelli作。Herbie Hancockのエレガントなピアノが牽引する優雅な仕上がり。Luis GascaのフリューゲルホーンやHubert Lawsのフルートも実に穏やかです。
https://www.youtube.com/watch?v=SgEGuRqt68k

「Sweet Pea」
Mark Levine作。ラストはLuis Gascaのトランペットと作者Mark Levineのピアノのみの美しいバラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=beFqbX191vE

Luis Gascaの他のリーダー作もチェックを!

『For Those Who Chant』(1972年)
ルイス・ガスカ (紙ジャケット仕様)

『Collage』(1975年)
カレッジ
posted by ez at 04:33| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする