2020年03月05日

Roy Ayers『Let's Do It』

アーバン・ディスコ路線の1枚☆Roy Ayers『Let's Do It』
Let's Do It by Roy Ayers (2013-10-01)
発表年:1978年
ez的ジャンル:ヴァイヴ系アーバン・ディスコ
気分は... :知行合一!

今回は人気ヴァイヴ奏者Roy Ayers『Let's Do It』(1978年)です。

これまで当ブログで紹介したRoy Ayers作品(Roy Ayers Ubiquity名義を含む)は以下の11枚(発売順)。

 『Stoned Soul Picinic』(1968年)
 『He's Coming』(1972年)
 『Virgo Red』(1973年)
 『Change Up The Groove』(1974年)
 『Mystic Voyage』(1975年)
 『Vibrations』(1976年)
 『Lifeline』(1977年)
 『You Send Me』(1978年)
 『Africa, Center Of The World』(1981年)
 『Lots Of Love』(1983年)
 『In the Dark』(1984年)

『Let's Do It』(1978年)は、Roy Ayers Ubiquity名義のラスト作となった『Lifeline』(1977年)に続くアルバムです。

アルバムは全曲ヴォーカル入りのアーバン・ディスコ作品に仕上がっています。特にRoy Ayers自身が全曲でリード・ヴォーカルをとっている点が印象的です。

プロデュースはRoy AyersWilliam Allen

Roy Ayers以外にMerry ClaytonSylvia Coxがリード・ヴォーカルをとっています。

レコーディングにはWilliam Allen(b)、Harry Whitaker(key)、Armen Donelian(key)、Philip Woo(key)、Greg Moore(g)、Kerry Turman(b)、Bernard Purdie(ds)、Chano O'Ferral(congas)、Justo Almario(ts)、John Clifford Mosley, Jr.(tp)、Debbie Burrell(back vo)といったミュージシャンが参加しています。

Nuyorican Soulのカヴァーでも人気の「Sweet Tears」『He's Coming』収録曲の再録音)がハイライトです。

それ以外ならばアーバン・メロウ・ダンサー「Let's Do It」、ファンキー・グルーヴ「When Is Real Real?」、ディスコ・ブギー「Freaky Deaky」で本作らしいダンサブル・サウンドを楽しめます。

「Melody Maker」「You Came Into My Life」「Kiss」といったメロウ・チューンも悪くありません。

必ずしも評価の高い作品ではありませんが、ダンサブルなRoy Ayersが好きな人であれば楽しめる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Let's Do It」
Roy Ayers/William Allen作。リード・ヴォーカルはRoy Ayers。決して上手くはないRoyのヴォーカルが憎めないアーバン・メロウ・ダンサーでアルバムは幕を開けます。
https://www.youtube.com/watch?v=mE4X4H-QxcU

「Melody Maker」
William Allen作。リード・ヴォーカルはRoy Ayers。タイトルそのままのメロディアスなバラードです。ここでのRoyのヴォーカルはなかなかいい雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=GiADGuw6N_g

「When Is Real Real?」
Maureen Kinnard/Roy Ayers作。リード・ヴォーカルはRoy Ayers。パンチの効いたファンキー・グルーヴ。格好良いギターやホーン隊が盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=p_jHzuqeOk8

「Sweet Tears」
Roselle Weaver/Roy Ayers作。リード・ヴォーカルはRoy Ayers。『He's Coming』(1972年)収録曲の再録音です。Roy Ayers本人をフィーチャーしたNuyorican Soulのカヴァーでもお馴染みの曲ですね。本ヴァージョンはそのNuyorican Soulヴァージョンのお手本のようなアーバン・ディスコに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=BMGi9SGxqWc

『He's Coming』ヴァージョン、Nuyorican Soulヴァージョンと聴き比べるのも楽しいのでは?
「Sweet Tears」(From 『He's Coming』
 https://www.youtube.com/watch?v=qiIZxSJX4VM
Nuyorican Soul feat. Roy Ayers「Sweet Tears」
 https://www.youtube.com/watch?v=JtA38Ku-Avs

また、MoodymanがリミックスしたNorma Jean Bell「I'm The Baddest Bitch (Moodyman Main Mix)」も本曲ネタです。
Norma Jean Bell「I'm The Baddest Bitch (Moodyman Main Mix)」
 http://www.youtube.com/watch?v=zf51XwAngrg

「You Came Into My Life」
Argerie Ayers/Roy Ayers作。リード・ヴォーカルはMerry Clayton、Roy Ayers、Sylvia Cox。サンセット・モードが似合いそうな僕好みのメロウ・ソウル。
https://www.youtube.com/watch?v=Uo_uL9tfnJs

「Freaky Deaky」
Edwin Birdsong/Roy Ayers作。リード・ヴォーカルはMerry Clayton、Roy Ayers、Sylvia Cox。ファンキーなディスコ・ブギー。スペイシーなシンセが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=s_MgqEe4IFA

「Kiss」
Roy Ayers作。リード・ヴォーカルはRoy Ayers。ヴォーカルにエフェクトをかけたメロウ・バラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=7w0HZqGL7VA

Roy Ayersの過去記事もご参照下さい。

『Stoned Soul Picinic』(1968年)
ストーンド・ソウル・ピクニック

『He's Coming』(1972年)
He's Coming

『Virgo Red』(1973年)
ヴァーゴ・レッド

『Change Up The Groove』(1974年)
CHANGE UP THE GROOVE

『Mystic Voyage』(1975年)
ミスティック・ヴォヤッジ

『Vibrations』(1976年)
Ubiquity Vibrationsr

『Lifeline』(1977年)
Lifeline by Roy Ayers Ubiquity (2007-10-09) 【並行輸入品】

『You Send Me』(1978年)
You Send Me (Dig)

『Africa, Center Of The World』(1981年)
アフリカ,センター・オブ・ザ・ワールド (帯ライナー付国内仕様直輸入盤)

『Lots Of Love』(1983年)
Lots of Love

『In the Dark』(1984年)
In The Dark  - Expanded
posted by ez at 02:30| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月04日

Claudine Longet『Claudine』

A&Mからのデビュー・アルバム☆Claudine Longet『Claudine』
クロディーヌ
発表年:1968年
ez的ジャンル:ウィスパー・ヴォーカル系A&Mポップ
気分は... :悩殺ウィスパー・ヴォーカル!

今回は60年代A&MポップからClaudine Longet『Claudine』(1968年)です。

1942年パリ生まれの歌手・女優Claudine Longetの紹介は、『Love Is Blue』(1968年)に続き2回目となります。

1960年にダンサーとして渡米。ラスヴェガスで大物歌手Andy Williamsと出会い、1961年に2人は結婚しています。

その後夫Andy WilliamsのルートでTV番組に出演するようなります。1966年にTV番組でAntonio Carlos Jobimの名曲「Meditation」を歌うLongetを観たHerb Alpertが気に入り、A&M Recordsと契約しました。

そのA&Mからのデビュー・アルバムが本作『Claudine』(1968年)です。

プロデュースはTommy LiPuma、アレンジはNick DeCaroが務めています。

Longetのロリータ・ウィスパー・ヴォーカルの魅力を満喫できるA&Mらしいポップス作品に仕上がっています。

A&M契約のきっかけとなった「Meditation (Meditacao)」、映画『黒いオルフェ』の主題歌「A Felicidade」といったJobim作品のカヴァー2曲、映画『男と女』の主題歌をカヴァー「A Man And A Woman (Un Homme Et Une Femme)」Beatlesの名曲カヴァー「Here, There And Everywhere」、ベイエリア出身のサイケ・ロック・バンドSopwith Camelのヒット曲カヴァー「Hello, Hello」、Mary Wellsのヒット曲カヴァー「My Guy」あたりがおススメです。

至極のロリータ・ウィスパー・ヴォーカルに悩殺されましょう(笑)

全曲紹介しときやす。

「A Man And A Woman (Un Homme Et Une Femme)」
お馴染みのフランス映画『Un Homme Et Une Femme(邦題:男と女)』(1966年)の主題歌をカヴァー(Francis Lai/Pierre Barouh作)。お馴染みの名曲を男女の会話風に聴かせてくれます。Longetのロリータ・ウィスパー・ヴォーカルでいきなり悩殺されてしまいます。
https://www.youtube.com/watch?v=3zspPzPJBuw

本曲に関して、Free DesignBalancoConjunto 3DThe Oldians
Herbie Mann & Tamiko JonesA Tresによるカヴァーも紹介済みです。

「Here, There And Everywhere」
Beatlesのカヴァー(John Lennon/Paul McCartney作)。オリジナルはアルバム『Revolver』(1966年)収録。Longetのウィスパー・ヴォーカルの純粋無垢な雰囲気がNick DeCaroアレンジによるサウンドとよくマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=-QixNahXlU0

本曲に関して、Gal CostaThe Four King CousinsGary McFarland & Co.Jose FelicianoRita LeeThe Alan Copeland Conspiracyによるカヴァーも紹介済みです。

「Meditation (Meditacao)」
前述のようにLongetのA&M契約のきっかけとなったAntonio Carlos Jobimの名曲カヴァー。フランス語と英語で歌われますが、コケティッシュなフレンチ・ボッサ感がたまりません。ウィスパー・ヴォーカルが引き立ちますね。終盤の笑い声にもグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=qxmSdZNR1_Q

本曲に関して、当ブログではJoanie SommersElsie Bianchi TrioOscar Petersonによるカヴァーも紹介済みです。

「Tu As Beau Sourire」
Armand Canfora/Joss Baselli/Michel Jourdan作。詳しくは知りませんが、古いシャンソンのようです。少し寂しげなメロディを切々と歌います。
https://www.youtube.com/watch?v=pnVnSHf1Xks

「A Felicidade」
映画『Orfeu do Carnaval(黒いオルフェ)』(1959年)の主題歌として知られるAntonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作の名曲カヴァー。Nick DeCaroの素晴らしいアレンジ、Longetの寂しげなヴォーカルムーディーなサックスに魅せられます。
https://www.youtube.com/watch?v=diWL3MIRjTM

本曲に関して、当ブログではRamsey Lewis TrioKenny DrewMilton NascimentoSirius BClaude Ciari, Bernard Gerard And The Batucada's SevenDiana PantonTania MariaWillie Boboのカヴァーも紹介済みです。

「Wanderlove」
USギタリストMason Williams作品をカヴァー。シタール入りのサイケ・ロック調フレンチ・ポップといった雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=bwR0Gp5zSmg

「Hello, Hello」
第二のLovin' Spoonfulと呼ばれたベイエリア出身のサイケ・ロック・バンドSopwith Camelのヒット曲をカヴァー(Peter Kraemer/Terry MacNeil作)。ウィスパー・ヴォーカルが映える至極のロリータ・ポップに仕上がっています。こういうの好きだなぁ!
https://www.youtube.com/watch?v=4JQJ2RvLItM

「Sunrise, Sunset」
有名なブロードウェイ・ミュージカル『Fiddler on the Roof(屋根の上のヴァイオリン弾き)』の挿入歌(Jerry Bock/Sheldon Harnick作)。少し寂しげな雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ka8QFEYzb_k

「Until It's Time For You To Go」
カナダの女性SSW Buffy Sainte-Marieの名曲をカヴァー。オリジナルはアルバム『Many a Mile』(1965年)収録。美しいストリングスをバックに、Longetの美しくも儚いヴォーカルが輝きます。
https://www.youtube.com/watch?v=sgL-6-5Y3Tk

「My Guy」
Mary Wells、1964年のヒット曲をカヴァー(Smokey Robinson作)。オリジナルが大好きですが、ロリータ・ウィスパー・ヴォーカルな「My Guy」も悪くありません。
https://www.youtube.com/watch?v=BS0Co5beIco

ご興味のある方は他のClaudine Longetもチェックを!

『The Look of Love』(1967年)
恋の面影(紙ジャケット仕様)

『Love Is Blue』(1968年)
恋はみずいろ(紙ジャケット仕様)

『Colours』(1968年)
カラ-ズ(紙ジャケット仕様)

『Run Wild, Run Free』(1970年)
ラン・ワイルド・ラン・フリー(紙ジャケット仕様)

『We've Only Just Begun』(1971年)
愛のプレリュード(限定紙ジャケット)

『Let's Spend The Night Together』(1972年)

2020年03月03日

Sugarhill Gang『Sugarhill Gang』

Hip-Hopの夜明け!「Rapper's Delight」収録☆Sugarhill Gang『Sugarhill Gang』
キープ・イット・リアル シュガ
発表年:1980年
ez的ジャンル:創成期Hip-Hop
気分は... :Hip-Hopの夜明け!

今回はHip-Hopの夜明けとなった歴史的な楽曲「Rapper's Delight」収録のオールド・スクール・クラシックSugarhill Gang『Sugarhill Gang』(1980年)です。

Sugarhill Gangは1979年にWonder MikeMaster GeeBig Bank Hankの3人で結成されたHip-Hopユニット。

厳密には、「Pillow Talk」のヒットで知られる女性ソウル・シンガー/プロデューサーでSugar Hill Recordsの設立者の一人でもあるSylvia Robinsonが、Grandmaster Cazとも交流があったBig Bank Hankを見出して、急ごしらえで作ったユニットのようです。

そんなSylviaの目論見がズバリ当たり、1979年にリリースしたシングル「Rapper's Delight」は、USチャート第36位、同R&Bチャート第4位、UKチャート第3位のヒットなり、USチャート・インした初のHip-Hopシングルとなりました。

その翌年には1stアルバムとなる本作『Sugarhill Gang』をリリースし、こちらもUS R&Bアルバム・チャート第4位となりました。

その後も『8th Wonder』(1981年)、『Rappin' Down Town』(1983年)、『Livin' in the Fast Lane』(1984年)といったアルバムをリリースしますが、「Rapper's Delight」のような成功を収めることはありませんでした。

このようにHip-Hop創成期に大きな役割を果たしたユニットですが、金字塔とも呼べる「Rapper's Delight」のリリックがGrandmaster Cazのパクりということもあり、必ずしもコアなHip-Hopファンの評価が高いとは限らないようです。

それでも「Rapper's Delight」を含む『Sugarhill Gang』(1980年)は、Hip-Hopを知るうえでは欠かせないオールド・スクール・クラシックだと思います。

プロデュースはBilly JonesNate EdmondsSylvia Robinson

アルバムにはSugar Hill Records所属だったソウル/ファンク・バンドPositive Forceや人気女性R&BシンガーAngie Stoneがメンバーであった女性Hip-HopトリオThe Sequenceも参加しています。

全6曲のうち、Hip-Hopしているのは「Rapper's Delight」「Sugarhill Groove」「Rapper's Reprise (Jam-Jam)」の3曲。残りの3曲はスウィート・ソウルやファンク・チューンです。

このあたりのちぐはぐさもHip-Hop創成期らしくて面白いと思います。

「Rapper's Delight」がハイライトですが、個人的には「Rapper's Reprise (Jam-Jam)」「Bad News Don't Bother Me」「Passion Play」あたりもおススメです。

また、4thアルバム『Livin' in the Fast Lane』(1984年)からのボーナス・トラック3曲も僕好みでお得感があります。
※盤によってボーナス・トラックは異なるのでご注意を!

Hip-Hopの夜明けを楽しむべし!

全曲紹介しときやす。

「Rapper's Delight」
Hip-Hopの夜明けとなったクラシック。前述のようにUSチャート第36位、同R&Bチャート第4位、UKチャート第3位となりました。Chic「Good Times」ネタのキャッチーなトラックに乗り、 Grandmaster Cazからパクったリリックでラップします。Positive Forceがバック・コーラスで参加しています。、Love De-Luxe with Hawkshaw's Discophonia「Here Comes That Sound Again」もサンプリングしています。
https://www.youtube.com/watch?v=rKTUAESacQM

このHip-Hopクラシックはカヴァー、サンプリング・ソースとしても大人気で数多くのカヴァーがあり、サンプリング・ソースやフレーズ引用に至っては200以上の楽曲に及びます。
Erick Sermon, Keith Murray & Redman「Rapper's Delight」
 https://www.youtube.com/watch?v=o-mhnqVxkeA
Audio Force Crew「Rapper's Delight With Good Times (Hip Hop Funk Mix)」
 https://www.youtube.com/watch?v=S6ScrA2zAHc

「Bad News Don't Bother Me」
Hip-Hop色は全くないスウィート・・ソウルですが、これはこれで悪くありません。というかモロに僕好みのメロウネスに満ちた仕上がりに思わずニンマリしてしまいます。Positive Forceがバック・コーラスで参加しています。
https://www.youtube.com/watch?v=E_onJw8zHiY

「Sugarhill Groove」
Pleasure「Glide」をサンプリングしています。オールド・スクールHip-Hopらしさに溢れた1曲に仕上がっています。格好良いファンク・トラックとしても楽しめると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=1bsbd4QEF_A

De La Soul「The Mack Daddy on the Left」、Beastie Boys「Shadrach」MC Solaar「Funky Dreamer」、Stezo「Going for Mine」、Kris Kross feat. Da Brat「Da Bomb (Remix - the Explosive Mix)」等のサンプリング・ソースとなっています。
De La Soul「The Mack Daddy on the Left」
 https://www.youtube.com/watch?v=g6tW9JgqYFc
MC Solaar「Funky Dreamer」
 https://www.youtube.com/watch?v=jen6pDCo8Qo
Stezo「Going for Mine」
 https://www.youtube.com/watch?v=b7dNviz6mb0
Kris Kross feat. Da Brat「Da Bomb (the Explosive Mix)」
 https://www.youtube.com/watch?v=xx6_ExwP9mE

「Passion Play」
コレも僕好みのアーバンなメロウ・ファンク。
Positive Forceがバック・コーラスで参加しています。
https://www.youtube.com/watch?v=3cny45j0fbw

Brothers Like Outlaw「Deja Vu」、Large Professor「Havin' Fun」、Queen Latifah「No/Yes」、Rhymester「東京, 東京」等のサンプリング・ソースとなっています。
Brothers Like Outlaw「Deja Vu」
 https://www.youtube.com/watch?v=Klv-AC3ATG4
Large Professor「Havin' Fun」
 https://www.youtube.com/watch?v=u7aw_FB7DrI
Queen Latifah「No/Yes」
 https://www.youtube.com/watch?v=8ENHN1cQfX8

「Here I Am」
しっとりと歌い上げるメロウ・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=XWbdcNzjawo

「Rapper's Reprise (Jam-Jam)」
この曲もシングルとなりました。The Sequenceをフィーチャリングしています。若き日のAngie Stoneがキュートなフロウを披露してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=2ZrBhCSIbkw

僕が保有する国内盤CDには4thアルバム『Livin' in the Fast Lane』(1984年)収録された以下の3曲(いずれもシングル曲)がボーナス・トラックとして追加されています。

「Kick It Live From 9 To 5」
Chic「Good Times」Pleasure「Joyous」をサンプリングしたファンキー・トラックが印象的です。スクラッチも強調されて本編以上にオールド・スクールHip-Hop感があるかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=ZeDOR_PjQmY

「Troy」
時期的にHerbie Hancock「Rock It」あたりを意識したようなトラックが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=fFA__--0DQY

「Girls」
The Moments feat. The Whatnauts「Girls」をサンプリング。爽快ヴォーカル・パートも含めて僕好みのキャッチーな1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=yx61prEHhY4

Sugarhill Gangの他作品もチェックを!

『8th Wonder』(1981年)
8th Wonder

『Rapper's Delight: The Best of Sugarhill Gang』(1996年)
ザ・ベスト・オブ・シュガーヒル・ギャング

『Jump on It!』(1999年)
Jump on It
posted by ez at 04:20| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月02日

Moacir Santos『Maestro』

素敵なアレンジのブラジリアン・ジャズ☆Moacir Santos『Maestro』
マエストロ
発表年:1972年
ez的ジャンル:ブラジリアン・メロウ・ジャズ
気分は... :これぞマエストロ!

今回はビターなブラジリアン・ジャズMoacir Santos『Maestro』(1972年)です。

ブラジル北東部ペルナンブーコ州出身のコンポーザー/マルチプレイヤーMoacir Santos(1926-2006年)の紹介は、『Saudade』(1974年)、『Carnival Of The Spirits』(1975年)に続き3回目となります。

本作Moacir Santos『Maestro』(1972年)は、彼がBlue Noteに残した三部作の第一弾アルバムです。

プロデュースはReggie Andrews

Reggie Andrewsが手掛けた「Nana」以外はMoacir Santosがアレンジを務めています。

Moacir Santos(bs、vo、per)、Oscar Brashear(tp)、Frank Rosolino(tb)、David Duke(french horn)、Ray Pizzi(as、ss)、Don Menza(ts、fl)、Hymie Lewak(p)、Clare Fischer(org)、Bill Henderson(el-p)、Joe Pass(g)、John Heard(b)、Sheila Wilkinson(vo)、Harvey Mason(ds)、Carmelo Garcia(per)

『Saudade』(1974年)、『Carnival Of The Spirits』(1975年)という他のBlue Note三部作と同じく、自身のプレイで目立つというより、トータルな音作りを重視しています。

ハイライトは自身の名曲のセルフカヴァー「Nana」

それ以外に開放的なメロウ・ボッサ・ジャズ「Luanne」、素晴らしいアレンジのメロウ・ジャズ「Mother Iracema」、コズミック&スピリチュアルな「The Mirror's Mirror」、ピアノによる美しいイントロとホーン・アンサンブルに魅了される「Bluishmen」あたりもおススメです。

マエストロによるブラジリアン・ジャズをご堪能あれ!

全曲紹介しときやす。

「Monologue」
Moacir Santos作。アルバムのイントロ。

「Nana」
Moacir Santos/Mario Telles/Yanna Cotti作。自身の名曲のセルフカヴァーが本作のハイライト。Sheila Wilkinsonの女性ヴォーカルをフィーチャーしたファンキー・メロウな歌ものブラジリアン・ジャズに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=izqMuE2odU0

本曲に関して、当ブログではBossa RioNara LeaoBossacucanova & Roberto MenescaSonzeiraのカヴァーも紹介済みです。

「Bluishmen」
Moacir Santos作。ピアノによる美しいイントロに続き、素晴らしいホーン・アンサンブルのブラジリアン・ジャズ・グルーヴが展開されます。
https://www.youtube.com/watch?v=6bGtIQ_fVrM

「Luanne」
Moacir Santos/Jay Livingston/Ray Evans作。Santos自身の味のあるヴォーカルが映える開放的なメロウ・ボッサ・ジャズ。Frank Rosolinoのトロンボーンもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=gdj1AhElhXE

「Astral Whine (An Elegy to Any War)」
Moacir Santos作。エレジー感の漂うメロウ・ジャズ。緩急のあるメリハリを効かせた構成が印象的です。Don Menzaのテナー・サックスがいい味出しています。
https://www.youtube.com/watch?v=vuneuY5Nw10

「Mother Iracema」
Moacir Santos作。アレンジの妙が映えるメロウ・ジャズ。素晴らしいホーン・アンサンブルやJoe Passのギターに魅了されます。
https://www.youtube.com/watch?v=PZXKiuKkEog

「Kermis」
Moacir Santos作。ブラジリアン・ジャズらしい雰囲気を存分に味わえます。Joe Passのギター、Oscar Brashearのトランペット、Hymie Lewakのピアノなど各プレイヤーの演奏が印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=o7bG30Ae3Ps

「April Child」
Moacir Santos/Jay Livingston/Ray Evans作。Santosがヴォーカルをとるジェントルな雰囲気の演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=LZKO0BzYqCk

「The Mirror's Mirror」
Moacir Santos作。John Heardの格好良いベースと共に始まるコズミック&スピリチュアルな雰囲気の演奏で締め括ってくれます。Bill Hendersonの幻想的なエレピも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=0psBa9nkRVM

Moacir Santosの他作品もチェックを!

『Coisas』(1965年)
Coisas

『Maestro』(1972年)
マエストロ

『Saudade』(1974年)
サウダージ

『Carnival Of The Spirits』(1975年)
カーニヴァル・オブ・ザ・スピリッツ

『Ouro Negro』(2001年)
Ouro Negro

『Choros & Alegria』(2005年)
Choros & Alegria
posted by ez at 04:14| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月01日

Moses Boyd『Dark Matter』

UK新世代ジャズ・シーンを牽引するドラマーの最新作☆Moses Boyd『Dark Matter』
Dark Matter [ボーナストラック4曲収録]
発表年:2020年
ez的ジャンル:新世代南ロンドン・ジャズ
気分は... :ダークマターなジャズ

UK新世代ジャズ・シーンを牽引するドラマー/プロデューサーMoses Boydの最新作『Dark Matter』です。

ロンドン出身のドラマー/プロデューサーでMoses Boyd Exodus名義やBinker GoldingBinker & Moses名義の作品もリリースしているMoses Boyd作品の紹介は、Moses Boyd Exodus『Displaced Diaspora』(2018年)に続き2回目となります。

ロンドン新世代ジャズ・ミュージシャンのなかでも期待度の高い一人です。。
"2020年、グライムとジャズは同じ夜に鳴り響く"
販売元のこの宣伝文句にグッときてしまいました。

自身のレーベルExodusからのリリースです。

レコーディングにはEzra CollectiveJoe Armon-Jones(p、syn、key)、Sons Of Kemet等の活動でも知られるTheon Cross(tuba)、女性サックス奏者Nubya Garcia(ts)、Binker & Mosesの盟友Binker Golding(ts)、Moses Boyd ExodusのメンバーArtie Zaitz (g)といったロンドン新世代ジャズの注目アーティストが参加しています。

それ以外にMichael Underwood(ts、fl)、Nathaniel Cross(tb)、Ife Ogunjobe(tp)、Chelsea Carmichael(bs)、Arnaud Gichaud(as)、Phillip Harper(per)といったミュージシャンが参加しています。

また、Gary CrosbyPoppy AjudhaSteven UmohKleinNonku Phiriといったヴォーカリストが参加しています。

ロンドン新世代らしいビートが刻まれる「Stranger Than Fiction」、アフロビート的な「B.T.B」、ダークマターな「Y.O.Y.O」「Dancing In The Dark」、クラブ経由のクロスオーヴァー・ジャズ「Shades Of You」、グライムとジャズが同じ夜に鳴り響く「Nommos Descent」あたりがおススメです。

ロンドン新世代ジャズを象徴する1枚に大興奮です!

全曲紹介しときやす。

「Stranger Than Fiction」
幻想的なイントロに続き、ロンドン新世代らしいビートが刻まれ、ホーン隊のクールなアンサンブルが展開されます。特にIfe OgunjobeのトランペットとTheon Crossのチューバのコントラストがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Xh9mYj_AKs4

「Hard Food (Interlude)」
BoydのドラムとGary Crosbyのヴォイスによるインタールード。
https://www.youtube.com/watch?v=iqjW9riMEhQ

「B.T.B」
Boydのドラムとベース的な役割のTheon Crossのチューバが織り成すアフロビート的アプローチの演奏です。Binker Goldingら雰囲気のあるホーン隊やArtie Zaitzのギターも格好良いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=IZqfLBBmC78

「Y.O.Y.O」
ダークマターな疾走感が格好良すぎる1曲。南ロンドンならではの新世代ジャズらしい演奏を存分に楽しめます。Artie Zaitzのギターが加わると途端にアフロ・テイストが強調される感じが面白いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=eiAV0zQipLY

「Shades Of You」
Poppy Ajudhaのヴォーカルをフィーチャー。クラブ経由のクロスオーヴァーなダンサブル・サウンドで楽しませてくれます。こういうクラブミュージックとの接点があるのが南ロンドン・ジャズの魅力ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=PM9lh9ne8pU

「Dancing In The Dark」
Steven Umohをフィーチャー。Steven Umohのダミ声ヴォーカルが哀愁漂うダークな演奏とフィットしています。
https://www.youtube.com/watch?v=9zdXp33ep28

「Only You」
BoydのドラムとKleinのヴォイスを中心としたダークな演奏です。押し寄せてくるようなBoydのドラミングが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=GE5SmJ69OAA

「2 Far Gone」
Joe Armon-Jonesの美しいピアノとBoydの刻むビートが織りなす音世界にグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=CruvyNH8PGk

「Nommos Descent」
Nonku Phiriのヴォーカルをフィーチャー。正にグライムとジャズが同じ夜に鳴り響くといった雰囲気の演奏です。Nubya Garciaのサックスもいい雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=kS00LoXAP1I

「What Now?」
本編ラストは美しいコズミック・ジャズで締め括ってくれます。Michael Underwoodのフルートが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=7LoFHcm8z-8

国内盤にはボーナス・トラックとして、「Stranger Than Fiction (Instrumental)」「2 Far Gone (Instrumental)」「What Now (Instrumental)」「Axiom」の4曲が追加収録されています。特に「Axiom」はエキサイティングでいいですよ。

Moses Boyd Exodus『Displaced Diaspora』(2018年)
DISPLACED DIASPORA

Binker & Moses『Dem Ones』(2016年)
Dem Ones

Binker & Moses『Journey To The Mountain Of Forever』(2017年)
Journey to the Mountain of for

Binker & Moses『Alive In The East?』(2018年)
ALIVE IN THE EAST
posted by ez at 00:49| Comment(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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