2020年03月02日

Moacir Santos『Maestro』

素敵なアレンジのブラジリアン・ジャズ☆Moacir Santos『Maestro』
マエストロ
発表年:1972年
ez的ジャンル:ブラジリアン・メロウ・ジャズ
気分は... :これぞマエストロ!

今回はビターなブラジリアン・ジャズMoacir Santos『Maestro』(1972年)です。

ブラジル北東部ペルナンブーコ州出身のコンポーザー/マルチプレイヤーMoacir Santos(1926-2006年)の紹介は、『Saudade』(1974年)、『Carnival Of The Spirits』(1975年)に続き3回目となります。

本作Moacir Santos『Maestro』(1972年)は、彼がBlue Noteに残した三部作の第一弾アルバムです。

プロデュースはReggie Andrews

Reggie Andrewsが手掛けた「Nana」以外はMoacir Santosがアレンジを務めています。

Moacir Santos(bs、vo、per)、Oscar Brashear(tp)、Frank Rosolino(tb)、David Duke(french horn)、Ray Pizzi(as、ss)、Don Menza(ts、fl)、Hymie Lewak(p)、Clare Fischer(org)、Bill Henderson(el-p)、Joe Pass(g)、John Heard(b)、Sheila Wilkinson(vo)、Harvey Mason(ds)、Carmelo Garcia(per)

『Saudade』(1974年)、『Carnival Of The Spirits』(1975年)という他のBlue Note三部作と同じく、自身のプレイで目立つというより、トータルな音作りを重視しています。

ハイライトは自身の名曲のセルフカヴァー「Nana」

それ以外に開放的なメロウ・ボッサ・ジャズ「Luanne」、素晴らしいアレンジのメロウ・ジャズ「Mother Iracema」、コズミック&スピリチュアルな「The Mirror's Mirror」、ピアノによる美しいイントロとホーン・アンサンブルに魅了される「Bluishmen」あたりもおススメです。

マエストロによるブラジリアン・ジャズをご堪能あれ!

全曲紹介しときやす。

「Monologue」
Moacir Santos作。アルバムのイントロ。

「Nana」
Moacir Santos/Mario Telles/Yanna Cotti作。自身の名曲のセルフカヴァーが本作のハイライト。Sheila Wilkinsonの女性ヴォーカルをフィーチャーしたファンキー・メロウな歌ものブラジリアン・ジャズに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=izqMuE2odU0

本曲に関して、当ブログではBossa RioNara LeaoBossacucanova & Roberto MenescaSonzeiraのカヴァーも紹介済みです。

「Bluishmen」
Moacir Santos作。ピアノによる美しいイントロに続き、素晴らしいホーン・アンサンブルのブラジリアン・ジャズ・グルーヴが展開されます。
https://www.youtube.com/watch?v=6bGtIQ_fVrM

「Luanne」
Moacir Santos/Jay Livingston/Ray Evans作。Santos自身の味のあるヴォーカルが映える開放的なメロウ・ボッサ・ジャズ。Frank Rosolinoのトロンボーンもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=gdj1AhElhXE

「Astral Whine (An Elegy to Any War)」
Moacir Santos作。エレジー感の漂うメロウ・ジャズ。緩急のあるメリハリを効かせた構成が印象的です。Don Menzaのテナー・サックスがいい味出しています。
https://www.youtube.com/watch?v=vuneuY5Nw10

「Mother Iracema」
Moacir Santos作。アレンジの妙が映えるメロウ・ジャズ。素晴らしいホーン・アンサンブルやJoe Passのギターに魅了されます。
https://www.youtube.com/watch?v=PZXKiuKkEog

「Kermis」
Moacir Santos作。ブラジリアン・ジャズらしい雰囲気を存分に味わえます。Joe Passのギター、Oscar Brashearのトランペット、Hymie Lewakのピアノなど各プレイヤーの演奏が印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=o7bG30Ae3Ps

「April Child」
Moacir Santos/Jay Livingston/Ray Evans作。Santosがヴォーカルをとるジェントルな雰囲気の演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=LZKO0BzYqCk

「The Mirror's Mirror」
Moacir Santos作。John Heardの格好良いベースと共に始まるコズミック&スピリチュアルな雰囲気の演奏で締め括ってくれます。Bill Hendersonの幻想的なエレピも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=0psBa9nkRVM

Moacir Santosの他作品もチェックを!

『Coisas』(1965年)
Coisas

『Maestro』(1972年)
マエストロ

『Saudade』(1974年)
サウダージ

『Carnival Of The Spirits』(1975年)
カーニヴァル・オブ・ザ・スピリッツ

『Ouro Negro』(2001年)
Ouro Negro

『Choros & Alegria』(2005年)
Choros & Alegria
posted by ez at 04:14| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする