発表年:1968年
ez的ジャンル:ウィスパー・ヴォーカル系A&Mポップ
気分は... :悩殺ウィスパー・ヴォーカル!
今回は60年代A&MポップからClaudine Longet『Claudine』(1968年)です。
1942年パリ生まれの歌手・女優Claudine Longetの紹介は、『Love Is Blue』(1968年)に続き2回目となります。
1960年にダンサーとして渡米。ラスヴェガスで大物歌手Andy Williamsと出会い、1961年に2人は結婚しています。
その後夫Andy WilliamsのルートでTV番組に出演するようなります。1966年にTV番組でAntonio Carlos Jobimの名曲「Meditation」を歌うLongetを観たHerb Alpertが気に入り、A&M Recordsと契約しました。
そのA&Mからのデビュー・アルバムが本作『Claudine』(1968年)です。
プロデュースはTommy LiPuma、アレンジはNick DeCaroが務めています。
Longetのロリータ・ウィスパー・ヴォーカルの魅力を満喫できるA&Mらしいポップス作品に仕上がっています。
A&M契約のきっかけとなった「Meditation (Meditacao)」、映画『黒いオルフェ』の主題歌「A Felicidade」といったJobim作品のカヴァー2曲、映画『男と女』の主題歌をカヴァー「A Man And A Woman (Un Homme Et Une Femme)」、Beatlesの名曲カヴァー「Here, There And Everywhere」、ベイエリア出身のサイケ・ロック・バンドSopwith Camelのヒット曲カヴァー「Hello, Hello」、Mary Wellsのヒット曲カヴァー「My Guy」あたりがおススメです。
至極のロリータ・ウィスパー・ヴォーカルに悩殺されましょう(笑)
全曲紹介しときやす。
「A Man And A Woman (Un Homme Et Une Femme)」
お馴染みのフランス映画『Un Homme Et Une Femme(邦題:男と女)』(1966年)の主題歌をカヴァー(Francis Lai/Pierre Barouh作)。お馴染みの名曲を男女の会話風に聴かせてくれます。Longetのロリータ・ウィスパー・ヴォーカルでいきなり悩殺されてしまいます。
https://www.youtube.com/watch?v=3zspPzPJBuw
本曲に関して、Free Design、Balanco、Conjunto 3D、The Oldians
、Herbie Mann & Tamiko Jones、A Tresによるカヴァーも紹介済みです。
「Here, There And Everywhere」
Beatlesのカヴァー(John Lennon/Paul McCartney作)。オリジナルはアルバム『Revolver』(1966年)収録。Longetのウィスパー・ヴォーカルの純粋無垢な雰囲気がNick DeCaroアレンジによるサウンドとよくマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=-QixNahXlU0
本曲に関して、Gal Costa、The Four King Cousins、Gary McFarland & Co.、Jose Feliciano、Rita Lee、The Alan Copeland Conspiracyによるカヴァーも紹介済みです。
「Meditation (Meditacao)」
前述のようにLongetのA&M契約のきっかけとなったAntonio Carlos Jobimの名曲カヴァー。フランス語と英語で歌われますが、コケティッシュなフレンチ・ボッサ感がたまりません。ウィスパー・ヴォーカルが引き立ちますね。終盤の笑い声にもグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=qxmSdZNR1_Q
本曲に関して、当ブログではJoanie Sommers、Elsie Bianchi Trio、Oscar Petersonによるカヴァーも紹介済みです。
「Tu As Beau Sourire」
Armand Canfora/Joss Baselli/Michel Jourdan作。詳しくは知りませんが、古いシャンソンのようです。少し寂しげなメロディを切々と歌います。
https://www.youtube.com/watch?v=pnVnSHf1Xks
「A Felicidade」
映画『Orfeu do Carnaval(黒いオルフェ)』(1959年)の主題歌として知られるAntonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作の名曲カヴァー。Nick DeCaroの素晴らしいアレンジ、Longetの寂しげなヴォーカルムーディーなサックスに魅せられます。
https://www.youtube.com/watch?v=diWL3MIRjTM
本曲に関して、当ブログではRamsey Lewis Trio、Kenny Drew、Milton Nascimento、Sirius B、Claude Ciari, Bernard Gerard And The Batucada's Seven、Diana Panton、Tania Maria、Willie Boboのカヴァーも紹介済みです。
「Wanderlove」
USギタリストMason Williams作品をカヴァー。シタール入りのサイケ・ロック調フレンチ・ポップといった雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=bwR0Gp5zSmg
「Hello, Hello」
第二のLovin' Spoonfulと呼ばれたベイエリア出身のサイケ・ロック・バンドSopwith Camelのヒット曲をカヴァー(Peter Kraemer/Terry MacNeil作)。ウィスパー・ヴォーカルが映える至極のロリータ・ポップに仕上がっています。こういうの好きだなぁ!
https://www.youtube.com/watch?v=4JQJ2RvLItM
「Sunrise, Sunset」
有名なブロードウェイ・ミュージカル『Fiddler on the Roof(屋根の上のヴァイオリン弾き)』の挿入歌(Jerry Bock/Sheldon Harnick作)。少し寂しげな雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ka8QFEYzb_k
「Until It's Time For You To Go」
カナダの女性SSW Buffy Sainte-Marieの名曲をカヴァー。オリジナルはアルバム『Many a Mile』(1965年)収録。美しいストリングスをバックに、Longetの美しくも儚いヴォーカルが輝きます。
https://www.youtube.com/watch?v=sgL-6-5Y3Tk
「My Guy」
Mary Wells、1964年のヒット曲をカヴァー(Smokey Robinson作)。オリジナルが大好きですが、ロリータ・ウィスパー・ヴォーカルな「My Guy」も悪くありません。
https://www.youtube.com/watch?v=BS0Co5beIco
ご興味のある方は他のClaudine Longetもチェックを!
『The Look of Love』(1967年)
『Love Is Blue』(1968年)
『Colours』(1968年)
『Run Wild, Run Free』(1970年)
『We've Only Just Begun』(1971年)
『Let's Spend The Night Together』(1972年)