2020年03月07日

Eric Roberson『The Appetizer』

魅惑の未発表/レア音源集☆Eric Roberson『The Appetizer』
Appetizer by Eric Roberson (2005-12-21)
発表年:2005年
ez的ジャンル:実力派男性R&Bシンガー/ソングライター
気分は... :前菜で店の良さがわかる!

今回は実力派男性R&BシンガーEric Roberson『The Appetizer』(2005年)です。

1976年生まれ、ニュージャージー出身の男性R&Bシンガー/ソングライター/キーボード奏者であるEric Robersonについて、これまで当ブログで紹介したのか以下の3枚。

 『Esoteric...』(2004年)
 『...Left』(2007年)
 Phonte & Eric Roberson『Tigallerro』(2016年)

"前菜"と名付けられた本作『The Appetizer』(2005年)は、純然たるスタジオ新作ではなく、これまでのレコーディングの中から未発表/レア音源を集めたアルバムです。

このように書くと寄せ集めの中途半端な作品をイメージするかもしれませんが、各曲のクオリティは高いので、そのバラエティ感が魅力の1枚となっています。

レジェンド・プロデューサーDJ Jazzy Jeff、そのDJ Jazzy Jeffが率いていたA Touch Of Jazzの元クルーで、これまでもEric Roberson作品を手掛けてきたKev Brown、人気プロデューサー・デュオDre & VidalAndre HarrisVidal Davis、90年代にHip-HopユニットDown Low Productionsメンバーとして活動していたRedhead Kingpinなど多彩なプロデューサーが起用されています。

また、当時FloetryのメンバーであったMarsha AmbrosiusRaheem DevaughnV(Valvin Roane)がフィーチャリングされています。

Marsha Ambrosiusをフィーチャーした「N2U」DJ Jazzy Jeffプロデュース、Raheem DevaughnV(Valvin Roane)をフィーチャーした「For Da Love Of The Game」あたりが目立ちますが、本作のハイライトはデビュー・シングル「The Moon」(1994年)だと思います。

それ以外に僕の一番のお気に入り「Painkiller」、ネオ・フィリーな「What I Gotta Do」Larry Gold絡みの「Just A Dream」あたりも僕のおススメです。

未発表/レア音源を侮ることなかれ!
"前菜"が美味しい店こそ良い店なり・・・

全曲紹介しときやす。

「N2U」
当時FloetryのメンバーであったMarsha Ambrosiusをフィーチャー。彼女は『The Vault, Vol. 1.5』(2004年)にも参加していましたが、その時のセッションでレコーディングされた楽曲です。Eric Robersonと彼のハワード大学時代からの友人であるJermaine Mobleyの共同プロデュース。Les McCann「Sometimes I Cry」をサンプリング。ジャジー・メロウHip-Hop的な肌触りの1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=oc_wFOTsPfY

「What I Gotta Do」
Kev Brownプロデュース。ネオ・フィリーらしい雰囲気のネオソウル。やはり、この頃のネオ・フィリーはサイコーでしたね。
https://www.youtube.com/watch?v=Nk_1x3SYW_s

「Painkiller」
ニュージャージー出身のソングライターMarqeesプロデュース。とてもEric Robersonらしい雰囲気の1曲であり、僕の一番のお気に入り曲でもあります。さり気ないですが、Eric Robersonならではの味があります。
https://www.youtube.com/watch?v=7XU4umBju-4

「Hesitation」
Redhead Kingpinプロデュース。国内盤ライナーノーツに"R. Kelly"的と評されていましたが、確かにR. Kelly調のステッパーズですね。
https://www.youtube.com/watch?v=f_3nICd-yAw

「Just A Dream」
これまでもEric作品を手掛けてきたOsunladeプロデュース。元々はLarry Gold『Don Cello And Friends』(2003年)に収録されていた楽曲です。美しいストリングスをバックに、Ericがジェントルなヴォーカルで聴く者を包み込んでくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=RiJI46gM4dU

「Softest Lips」
人気プロデューサー・デュオDre & VidalのVidal Davisプロデュース。セクシー・モードのエロEricを聴くことができます。これは貴重かも?
https://www.youtube.com/watch?v=8f3zy5YXq_Y

「Momma Told Me」
こちらはDre & Vidalのもう一人Andre Harrisプロデュース。New Edition「Is This the End」のフレーズも引用したソウル・テイストのミディアムに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=_5ftKca7TAo

「The Moon」
Boogaloo & Camilleプロデュース。記念すべきEricのデビュー・シングル(1994年、US R&Bチャート第33位)。ある意味本作のハイライトなのでは?その後のEricとはギャップがある1曲ですが、それだけに貴重な1曲なのでは?個人的にはJam & Lewisプロデュース曲っぽい感じが好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=UxGJwE_OJUI

「We Can't Pretend」
Kev Brownプロデュース。ネオソウルらしい雰囲気のミディアム。乾いたリズムがこの時代らしいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=2SOUKqCgJxU

「For Da Love Of The Game」
DJ Jazzy Jeffプロデュース。オリジナルはDJ Jazzy Jeff『The Magnificent』(2002年)に収録されています。Raheem DevaughnとV(Valvin Roane)をフィーチャーし、Pete Kuzmaがキーボードで参加しています。George Benson「Face It Boy, It's Over」をサンプリングしたメロウ・トラックが印象的なミディアムです。
https://www.youtube.com/watch?v=MQL5AyhzI0s

Eric Robersonの他作品もチェックを!

『Esoteric...』(2004年)
Esoteric

『The Vault, Vol. 1.5』(2004年)
Presents: The Vault 1.5

『...Left』(2007年)
レフト

『Music Fan First』(2009年)
Music Fan First

『Mister Nice Guy』(2011年)
Mr. Nice Guy

『The Box』(2014年)
The Box

Phonte & Eric Roberson『Tigallerro』(2016年)
TIGALLERRO (ティガレロ) (直輸入盤帯付国内仕様)

『Fire』(2017年)
Fire

『Wind』(2017年)
Wind

『Earth』(2017年)
Earth
posted by ez at 05:04| Comment(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする