2020年04月12日

Thundercat『It Is What It Is』

メロウ路線に磨きがかかった最新作☆Thundercat『It Is What It Is』
It Is What It Is [解説・歌詞対訳 / ボートラ追加収録 / 国内盤] (BRC631)
発表年:2020年
ez的ジャンル:Brainfeeder系天才ベーシスト
気分は... :人生はそういうものさ・・・

新作アルバムから最も旬なアーティストであり、天才ベーシストThundercatの最新作『It Is What It Is』です。

黒人ドラマーRonald Bruner Sr.を父に、グラミー受賞歴を持つ敏腕ドラマーRonald Bruner Jr.を兄に持つ天才ベーシストであり、Flying Lotusの右腕としてBrainfeederを牽引するThundercat(本名Stephen Bruner)について、これまで当ブログで紹介してきたのは以下の3枚。

 『The Golden Age of Apocalypse』(2011年)
 『Apocalypse』(2013年)
 『Drunk』(2017年)

従来にはないヴォーカル重視のメロディアスな新境地を示し、各方面で絶賛された3rdアルバム『Drunk』(2017年)。

4thアルバムとなる最新作『It Is What It Is』は、『Drunk』路線をさらに推し進めたヴォーカル重視&メロディアスな1枚に仕上がっています。

アルバム・タイトル"It Is What It Is"は、「仕方ないさ」「そういうものさ」という変わりようのない現実を、諦めの気持ちを込めて表現するフレーズです。

新型コロナウイルスの感染防止のため、ステイホームをせざるを得ない世界中の人々の気持ちともリンクするタイトルですね。

プロデュースはFlying LotusThundercat

アルバムにはLouis ColeKNOWER)、Childish GambinoThe Internetの中核メンバーSteve Lacy、元SlaveSteve ArringtonZack FoxLil BTy Dolla $ign、ブラジルの才能あるギタリストPedro Martinsといったアーティストがフィーチャリングされています。

さらに国内盤ボーナス・トラックでは、Michael McDonaldがフィーチャリングされています。

それ以外にKamasi WashingtonBadBadNotGoodMiguel Atwood-FergusonSounwaveMono/PolyDennis HammRonald Bruner Jr.Brandon ColemanTaylor GravesScott Kinsey等のミュージシャンが参加しています。

メロディアスな曲作り、メロウ・サウンド、ファルセット・ヴォーカルにさらに磨きがかかった内容で全編楽しませてくれます。

♪次、どうなるかなんて、はっきりわからない♪
♪でも大丈夫、こうやって呼吸している限りは大丈夫さ♪

全曲紹介しときやす。

「Lost In Space/Great Scott/22-26」
L.A.のプログレッシヴ・フュージョン・バンドTribal Techでの活動で知られるキーボード奏者Scott Kinseyとの共作。評論家はScott Kinsey経由で無理矢理Joe Zawinulに結び付けたがっていますが、Thundercat本人にそういった意図はないようです。キーボードとベース、ヴォーカルのみの演奏ですが、宇宙の失われた場所へのメッセージが本作の雰囲気をよく伝えてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=kNlDipE9E14

「Innerstellar Love」
「Lost In Space/Great Scott/22-26」から繋がっています。Kamasi Washingtonも参加したコズミック・フュージョン。Thundercatらしいベース・プレイも堪能できます。
https://www.youtube.com/watch?v=yA4R9qLa26E

「I Love Louis Cole」
KNOWERLouis Coleをフィーチャー。Louis Cole主導で制作され、そこにThundercatのヴォーカル&ベースを乗っけたらしいです。ポップ職人であると同時に、L.A.ジャズ・シーンで腕を磨いてきたドラマーでもあるLouis Coleの個性を楽しめるアッパー・チューン。ポップ×ビートミュージックなさじ加減が絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=YHTufn3VWq0

「Black Qualls」
Childish Gambino、The Internetの中核メンバーSteve Lacy、元SlaveSteve Arringtonをフィーチャー。Steve Arringtonについては、親交のあったDam Funkに紹介してもらったようです。Steve Lacyについては、Thundercatの弟Kintaro(Jameel Bruner)が元The Internetメンバーだったので、その繋がりでしょう。この顔合わせならばファンク・チューンを期待しますが、その期待通りのメロウ・ファンクで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=_p7dXbDAXuQ

「Miguel's Happy Dance」
タイトルから予想できるように、Miguel Atwood-Fergusonのことを歌ったもの。Thundercatのファルセット・ヴォーカルが映えます。ドラム・プログラミングはFlying Lotus
https://www.youtube.com/watch?v=_D_DGhBR7NA

「How Sway」
『Apocalypse』の頃のThundercatらしい超絶ベースを楽しめる1曲。歌詞には「Aye」「Yo」の二語しかありません。
https://www.youtube.com/watch?v=QwQeEmY1QxI

「Funny Thing」
『Drunk』からのメロウ路線に磨きがかった、ファルセット・ヴォーカル冴えまくるポップ・ダンス・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=lSrKfSDwIi0

「Overseas」
Zack Foxをフィーチャー。メロディアスなドリーミー・ポップ。この曲のメロウネスも格別です。
https://www.youtube.com/watch?v=HE-2bO2I_es

「Dragonball Durag」
タイトルの通り、Thundercatの『ドラゴンボール』愛が反映された1曲。曲自体はメロウAOR的な仕上がりなので、そのギャップが楽しいかも?Kamasi Washingtonも参加しています。
https://www.youtube.com/watch?v=ormQQG2UhtQ

「How I Feel」
1分強のインタールード的な小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=qIOMiQ3d80A

「King Of The Hill」
Brainfeederの10周年記念コンピ『Brainfeeder X』(2018年)にも収録されていた楽曲であり、カナダのジャズ・ユニットBadBadNotGoodとの共演です。メロウ路線を象徴するドリーミーな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=VOVi-INLRWI

「Unrequited Love」
報われない愛の孤独感を切々と歌い上げます。ファルセット・ヴォーカルが似合う曲ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=eRo_FFrliAs

「Fair Chance」
Lil B/Ty Dolla $ignをフィーチャー。抑えたトーンの美しい演奏にラップが乗りますが、違和感なくいい雰囲気を醸し出してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=IoFOXgIme9M

「Existential Dread」
1分に満たない曲ですが、♪次、どうなるかなんて、はっきりわからない♪でも大丈夫、こうやって呼吸している限りは大丈夫さ♪という歌詞は沁みてきます。
https://www.youtube.com/watch?v=f728T_wocZ8

「It Is What It Is」
本編ラストはブラジル人ギタリストPedro Martinsをフィーチャーしたタイトル曲。ソングライティングも二人の共作です。メロディアスなヴォーカル入り前半と、♪Hey Mac♪と2018年9月に逝去したMac Millerへ呼びかけるインスト中心の後半との二部構成です。
https://www.youtube.com/watch?v=lqDs_quhy0I

「Bye For Now」
国内盤ボーナス・トラック。前作でも話題となったMichael McDonaldを再びフィーチャリング。二人の共演らしいAOR調メロウ・チューンに仕上がっています。この曲にも亡き友人Mac Millerへの想いが込められているようです。
https://www.youtube.com/watch?v=j35c7si8ztU

Thundercatの過去記事もご参照下さい。

『The Golden Age of Apocalypse』(2011年)
The Golden Age of Apocalypse [帯解説・ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC302)

『Apocalypse』(2013年)
Apocalypse [帯解説・ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC383)

『Drunk』(2017年)
Drunk [帯解説・ボーナストラック1曲収録 / 国内盤]  (BRC542)
posted by ez at 03:30| Comment(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月11日

Susan Cadogan『Hurt So Good』

Lee "Scratch" Perryプロデュースの人気作☆Susan Cadogan『Hurt So Good』
Hurts So Good
発表年:1975年
ez的ジャンル:Lee "Scratch" Perry系スウィート・レゲエ
気分は... :週末は自宅で音楽を!

外出自粛の週末は自宅で音楽でも楽しみましょう。

今回はスウィートなレゲエ作品Susan Cadogan『Hurt So Good』(1975年)です。

1951年ジャマイカ・キングストン生まれの女性レゲエ・シンガーSusan Cadogan(本名:Alison Anne Cadogan)の紹介は、『Soulful Reggae』(1992年)に続き2回目となります。

Trojan Recordsからリリースされた本作『Hurt So Good』(1975年)は、Lee "Scratch" Perry プロデュースによる歌姫レゲエ作品として人気の高い1枚であり、特にUKシングル・チャートTop5に入るヒットとなったシングル「Hurt So Good」Millie Jacksonのカヴァー)収録で知られる1枚です。

UKではちょうどラヴァーズ・ロック黎明期であり、本作のスウィート・フィーリングがジャスト・フィットしたのでしょうね。

Susanのキュートなヴォーカルの魅力とLee "Scratch" Perry の見事なプロデュース能力が見事に噛み合った素敵なスウィート・レゲエ作品に仕上がっています。

そのハイライト「Hurt So Good」Millie Jackson)をはじめ、「In The Ghetto」Elvis Presley)、「Nice 'N' Easy」The Miracles「Do It Baby」)、「If You Need Me」Solomon Burke)、「Fever」Peggy Lee)、「Shame (Shame On You)」Shirley & Company)といったカヴァーが充実しています。

それ以外であれば、「Feeling Is Right」「Lay Down」もおススメです。

キュート&スウィートなレゲエ・ワールドを堪能しましょう。

全曲紹介しときやす。

「In The Ghetto」
Elvis Presley、1969年の大ヒット曲をカヴァー(Scott Davis作)。当ブログではBeats Internationalのカヴァーも紹介しています。レゲエ・カヴァーされるために書かれた曲なのでは?と思うほどフィットする好カヴァーに仕上がっています。Susanのキュート・ヴォーカルとバック・コーラス隊の掛け合いがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=6s1cEPoS_Oo

「Nice 'N' Easy」
The Miracles、1974年のヒット曲「Do It Baby」をカヴァー(Christine Yarian/Freddie Perren作)。オリジナルの雰囲気を残しつつ、スウィートなレゲエ・フィーリングが加味されているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=HucNiALhqx0

「Hurt So Good」
Millie Jackson、1973年のヒット曲をカヴァー(Phillip Mitchell作)。オリジナルはアルバム『It Hurts So Good』収録。前述のようにUKシングル・チャート第4位となったヒット・シングルです。ラヴァーズ黎明期という時代の流れにフィットしたスウィート&ソウルフルなレゲエ・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=G96u6BxlKBE

「Congratulations」
Susanのコケティッシュな魅力が伝わってくる1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=VQqggzgGmwU

「If You Need Me」
Solomon Burke、1963年のヒット曲をカヴァー(Robert Bateman/Wilson Pickett/Sonny Sanders作)。軽快なメロウ・フィーリングにグッときます。Susanのコケティッシュなヴォーカルの語り口もいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=zRe2r5Z4xhE

「Lay Down」
さり気ないですが、ナチュラルなムードが心地好い1曲に仕上がっています。コーラスワークもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=baYwXbIuEeQ

「I Keep On Loving You」
レゲエならではのクールな疾走感がいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=6F3xzUjaw80

「Don't You Burn Your Bridges」
レゲエらしいリラックスしたグルーヴが心地好い1曲に仕上がっています。Susanの透明感のあるヴォーカルが映えます。
https://www.youtube.com/watch?v=UVhihTeKx50

「Feeling Is Right」
密かに好きなのがコレ。Susanのレゲエ・シンガーとしての魅力を満喫できる1曲に仕上がっていると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=kU942W_CMqE

「Fever」
Peggy Lee、1958年のヒット曲をカヴァー(Eddie Cooley/John Davenport作)。ルーツ・ロック調のサウンドながらも、絶妙にコントロールされたヴォーカルを披露してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=rXV-Y7PpSRI

「Shame (Shame On You)」
Shirley & Company、1974年のヒット曲「Shame, Shame, Shame」をカヴァー(Sylvia Robinson作)。ディスコ・チューンを開放的なレゲエ・チューンへ変貌させています。男性バック・コーラスも加わり、ソウルフルな味わいもあります。
https://www.youtube.com/watch?v=8ZZBivEtgYc

『Soulful Reggae』(1992年)
ソウルフル・レゲエ(紙ジャケット仕様)

『Two Sides Of Susan』(2008年)
Two Sides Of Susan
posted by ez at 02:29| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月09日

The O'Jays『Let Me Touch You』

起死回生となった復調作☆The O'Jays『Let Me Touch You』
the o'jays let me Touch You.jpg
発表年:1987年
ez的ジャンル:レジェンド・ソウル・グループ
気分は... :メランコリーな世界・・・

今回はレジェンド・ソウル・グループThe O'Jays『Let Me Touch You』(1987年)です。

レジェンド・ソウル・グループThe O'Jaysについて、当ブログでこれまで紹介したのは以下の3枚。

 『Survival』(1975年)
 『Family Reunion』(1975年)
 『Message In The Music』(1976年)

直前の数作品のチャート・アクションが芳しくなく低迷していたThe O'Jaysにとって、起死回生の1作となったのが本作『Let Me Touch You』(1987年)です。

本作はUS R&Bアルバム・チャート第3位となり、アルバムからは「Lovin' You」(US R&Bチャート第1位)、「Let Me Touch You」(US R&Bチャート第5位)というヒット・シングルも生まれました。

さらに『Serious』(1989年)(US R&Bアルバム・チャート第4位)、『Emotionally Yours』(1991年)(US R&Bアルバム・チャート第2位)と本作での好調ぶりを継続させ、The O'Jaysの健在ぶりをソウル/R&Bファンに示してくれました。

個人的にもこの3枚はリアルタイムで頻繁に聴いていました。

その中でも最も思い入れが強いのは本作『Let Me Touch You』(1987年)ですかね。

何となく過去のソウル・グループというイメージがあったThe O'Jaysが、まだまだ現在進行形のグループであることを認識させれれたのが本作でした。

本作におけるメンバーはEddie LevertWalter WilliamsSam Strain

全10曲。Gamble & Huff(Kenneth Gamble/Leon Huff)が3曲、Thom Bell/Leroy Bell/Casey Jamesが5曲、Eddie Levert/Walter Williamssが2曲プロデュースしています。

70年代のThe O'Jaysをイメージしているとギャップがありますが、80年代後半のソウル/R&Bとして割り切れば十分楽しめると思います。

やはりバラード/ミディアム系が充実しています。

目立つのは前述の「Lovin' You」(US R&Bチャート第1位)、「Let Me Touch You」(US R&Bチャート第5位)というヒット・シングル2曲ですが、僕の一番のお気に入りはジェントルな「I Just Want Somebody To Love Me」です。

それ以外に抑えたトーンのバラード「Cause I Want You Back Again」、80年代前半ブラコン調の「Don't Let The Dream Get Away」、アーバン・ムードの「Undercover Lover」あたりもおススメです。

80年代スタイルのThe O'Jaysを楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Don't Take Your Love Away」
Kenneth Gamble/Leon Huffプロデュース。シングルにもなったオープニング。この時代らしいキャッチーなダンサブル・チューン。好き/嫌いが分かれるかもしれませんが、The O'Jaysらしさを維持しつつ、時代の音にうまく折り合いをつけていると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=WxONOqeJGpw

「Lovin' You」
Kenneth Gamble/Leon Huffプロデュース。前述のようにUS R&Bチャート第1位となり、彼らの健在を印象付けたヒット・シングル。Jack Faithがストリングス・アレンジを手掛け、Vince Montanaがヴァイヴで参加しています。円熟したソウル・グループらしい至極のラブ・バラードは今聴いても名曲の風格が漂います。
https://www.youtube.com/watch?v=RRW2bWZCvt0

Zampa「VC Is the City」、Nicolas Jaar「Can't See What Is Burning There」、Achepe「Detente en El Tiempo」等ののサンプリング・ソースとなっています。
Zampa「VC Is the City」
 https://www.youtube.com/watch?v=VgA4Hr8LfAg
Achepe「Detente en El Tiempo」
 https://www.youtube.com/watch?v=LsHdnNXkfog

「True Love Never Dies」
Kenneth Gamble/Leon Huffプロデュース。ラテン・フレイヴァーの効いた打ち込みサウンドによるダンサブル・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=S3qFsOuMH_M

「Still Missing」
Thom Bell/Leroy Bell/Casey Jamesプロデュース。哀愁バラードをEddieが歌い上げます。

「I Just Want Somebody To Love Me」
Eddie Levert/Walter Williamsプロデュース。 当時も今も僕の一番のお気に入りはコレ。派手さはありませんが、抑えたトーンながら聴く者を優しく包み込んでくれる雰囲気に惹かれます。
https://www.youtube.com/watch?v=YT2a8XtzQPY

「Let Me Touch You」
Eddie Levert/Walter Williamsプロデュース。Eddieの息子Gerald Levertによるソングライティング。前述のように、US R&Bチャート第5位のヒットとなりました。ソウル界の父子鷹パワーを感じさせるソウル・バラード。時代の音を配しつつ、ヴォーカルはどっしり構えているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Wfgr7da63_Y

「Undercover Lover」
Thom Bell/Leroy Bell/Casey Jamesプロデュース。さり気ないアーバン・ムードがいい雰囲気のミディアム・グルーヴ。今回久々に聴き直して悪くないと感じました。
https://www.youtube.com/watch?v=cSaCs77B--U

「No Lies To Cloud My Eyes」
Thom Bell/Leroy Bell/Casey Jamesプロデュース。ドラム・マシーンが目立つ80年代サウンドが裏目に出てしまったパターンのダンサブル・チューン。個人的にコレがスルーです。

「Don't Let The Dream Get Away」
Thom Bell/Leroy Bell/Casey Jamesプロデュース。80年代前半ブラコン調の仕上がり。聴いていると、Marvin Gaye「Sexual Healing」を思い起こしてしまうのは僕だけでしょうか。

「Cause I Want You Back Again」
Thom Bell/Leroy Bell/Casey Jamesプロデュース。ラストは抑えたトーンの素敵なソウル・バラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=9k9OsXplBFs

Sottotono「La Mia Coccinella」、NORIKIYO feat. Bes「2 FACE」、Na Pol Etatu「Brat」等のサンプリング・ソースとなっています。
Sottotono「La Mia Coccinella」
 https://www.youtube.com/watch?v=CAJ9vvqEjEc
NORIKIYO feat. Bes「2 FACE」
 https://www.youtube.com/watch?v=MqANGP4-yho
Na Pol Etatu「Brat」
 https://www.youtube.com/watch?v=ce-KhHY7Jkc

The O'Jaysの過去記事や、前述の『Serious』(1989年)、『Emotionally Yours』(1991年)もチェックを!

『Survival』(1975年)
Survival

『Family Reunion』(1975年)
Family Reunion

『Message In The Music』(1976年)
メッセージ・イン・ザ・ミュージック(紙ジャケット仕様)

『Serious』(1989年)
Serious (Expanded Edition)

『Emotionally Yours』(1991年)
Emotionally Yours
posted by ez at 02:54| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月08日

Nathan Haines『Zoot Allure』

西ロンドンらしさ全開☆Nathan Haines『Zoot Allure』
Zoot Allure
発表年:2018年
ez的ジャンル:西ロンドン系ジャズ/クロスオーヴァー
気分は... :緊急事態宣言が発動!

いよいよ緊急事態宣言が発動!

在宅ワーク、巣籠り生活はお手のものなので、読書でも楽しみながら粛々とこの1か月を過ごしたいと思います。

今回はニュージーランド出身、ロンドンを拠点に活躍するサックス奏者Nathan Haines『Zoot Allure』(2018年)です。

1972年ニュージーランド、オークランド生まれのサックス奏者Nathan Hainesの紹介は、『Sound Travels』(2000年)、a href="http://eastzono.seesaa.net/article/419643071.html">『Squire For Hire』(2003年)に続き3回目となります。

本作『Zoot Allure』(2018年)は、本国ニュージーランドのみでリリースされた『5 a Day』(2014年)に、OpolopoBugz In The Atticによるリミックス2曲を追加収録したワールドワイド盤です。

プロデュースはMike PattoReel People)とNathan Haines。さらにP-Moneyが共同プロデュースしている曲もあります。

レコーディング・メンバーはNathan Haines(ts、ss、tp、fl、key、vo)以下、Mike Patto(key、g、ds、kalimba、vo)、Marc Mac4Hero)、Mark De Clive-Lowe(key)、Vanessa Freeman(vo)、Ernie McKone(b)、P-Money(p)、Leon Stenning(g)、Nathanの兄弟Joel Haines(g、b)、Luke Parkhouse(ds)、Davide Giovannini (per)、Kevin Mark Trail(vo)、Tama Waipara(vo)、Jaimie Webster Haines(spoken word)、Marlena Shaw(spoken word)といった面々。

これらのメンバーからもイメージできるように、西ロンドンらしいクロスオーヴァー作品に仕上がっています。

個人的にはVanessa Freemanのヴォーカルがフィーチャリングされた「Got Me Thinking」「5 a Day」、ボッサ×ファンクなクロスオーヴァー「Count On Me」、爽快に疾走する「Wait and See」、コズミックな「Zoot Allure」あたりがおススメです。

追加収録されたリミックス2曲もOpolopoBugz In The Attic好きの人であれば満足できるはずです。

西ロンドン好きの人を満足させてくる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Zoot Allure」
Nathan Haines/Marc Mac作。Marc Macがビートを手掛けたコズミックなダンサブル・サウンドに乗ってNathanのソプラノ・サックスが爽快に響き渡ります。
https://www.youtube.com/watch?v=jk78A4WQr2A

「Got Me Thinking」
Nathan Haines/Mike Patto/Vanessa Freeman作。Vanessa Freemanのヴォーカルをフィーチャー。西ロンドン流アーバン・ブギーといった雰囲気がたまらない!僕好みの1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=ZFGNTtcqWvw

「Hidden Fortress」
Nathan Haines/Marc Mac/Kevin Mark Trail作。ここでのNathanはバンスリ(インド発祥の竹製フルート)をプレイ。その音色も含めて、何処となく大地の神秘的な音世界が展開されます。ヴォーカルはKevin Mark Trail。
https://www.youtube.com/watch?v=YIY-_U__S8s

「5 a Day」
Nathan Haines/Mike Patto/Marc Mac作。Kevin Mark TrailとVanessa Freemanがヴォーカルをとるアーバン・ソウル風の仕上がり。ここでのNathanはサックス、フルート、トランペット、キーボードをプレイ。
https://www.youtube.com/watch?v=-MqbnDP-Ay4

「Madmazelle Midnight」
Nathan Haines/Mike Patto/Marc Mac/Vanessa Freeman作。Vanessa Freemanのヴォーカルが映えるジャズ・ファンク調身ミディアム・グルーヴ。Ernie McKoneのベースが効いています。
https://www.youtube.com/watch?v=QEah92WZYB8

「Count On Me」
Nathan Haines/Mike Patto/P-Money/Leon Stenning/Vanessa Freeman作。Nathan Haines/Mike Pattoに加えてP-Moneのプロデューサーに名を連ねます。ボッサ×ファンクな雰囲気のクロスオーヴァー・サウンドが面白い1曲。Leon Stenningのアコギがいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=8oyWkBOr1Js

「Mastermind」
Nathan Haines/Mike Patto/Marc Mac作。Nathanのサックスを存分に楽しめるインスト。ここでもErnie McKoneのベースが格好良いです。
https://www.youtube.com/watch?v=55D2gvon58Y

「Wait and See」
Nathan Haines/Mike Patto/Tama Waipara作。Tama Waiparaのヴォーカルをフィーチャー。Nathanのソプラノ・サックスがフィットする爽快な疾走感が心地好い1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=OWH8A3wm_Ss

「Got Me Thinking (Opolopo Remix)」
「Got Me Thinking」のOpolopoによるリミックス。Opolopo好きの人であれば気に入るであろう爽快ソウルフル・ハウスに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=eawas3Cdioc

「Got Me Thinking (Bugz In The Attic Remix)」
Bugz In The Atticによるリミックス。Mark De Clive-Loweも参加しています。Bugz In The Atticらしさ全開の100%西ロンドン仕様のリミックスにニンマリです。
https://www.youtube.com/watch?v=2hTScABWlwI

Nathan Hainesの他作品もどうぞ!

『Sound Travels』(2000年)
Sound Travels

『Squire For Hire』(2003年)
Squire for Hire

Marco Di Marco feat. Nathan Haines『My London Friends』(2004年)
My London Friends

『Life Time』(2005年)
Life Time

『Right Now』(2007年)
Right Now

『Music for Cocktail Lovers』(2008年)
Music for Cocktail Lovers

『Heaven and Earth』(2010年)
Heaven & Earth

『The Poet's Embrace』(2012年)
Poet's Embrace

『Vermillion Skies』(2013年)
Vermillion Skies * New Zealand Jazz *

『5 a Day』(2014年)
5 A Day
posted by ez at 01:58| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月07日

Nick DeCaro『Italian Graffiti』

プレAORな名盤☆Nick DeCaro『Italian Graffiti』
イタリアン・グラフィティ
発表年:1974年
ez的ジャンル:プレAOR/シティ・ミュージック
気分は... :覚悟を決めて巣籠りモード!

いよいよ緊急事態宣言が発動しますね。

昨日は慌てて、宣言後は少し行きづらくなる美容室でヘアカットし、全面休館になる前に区立図書館で取り置きしてもらっていた書籍を受け取りにいくなどバタバタな1日でした。

Amazonでも書籍を何冊かまとめ買いし、緊急事態宣言中の仕事以外の時間は、ひたすら読書することに決めました。読み応えのある名著や、こういう社会情勢だからこそ読むべき本など、貪欲に知の吸収に努めたく思います。

一方、音楽については大好きなCDショップ巡りがしばらく出来そうもないのでストレスが溜まります。そんなこともありブログもなかなか気乗りしないのですが、自分を鼓舞して更新したく思います。

今回はプレAOR/シティ・ミュージック名盤Nick DeCaro『Italian Graffiti』(1974年)です。

AOR/シティ・ミュージック好きにとっては、ド定番な1枚ですね。
こういう定番作品が後回しになっているのが当ブログらしいところ(笑)

名アレンジャー/プロデューサーといて名高いNick DeCaro(1938-1992年)は、オハイオ州クリーブランド出身。

本作でも共同プロデュースを手掛ける名プロデューサーTommy LiPumaとは、ハイスクール時代からの友人です。A&Mのスタッフ・プロデューサーとなったLiPumaがプロデュースした作品でNick DeCaroがアレンジを手掛け、アレンジャーとしての評価を高めていきます。

1969年にはNick De Caro And Orchestra名義でイージーリスニング的な1stアルバム『Happy Hear』をリリースしています。

その後も売れっ子アレンジャー/プロデューサーとして活躍していたNick DeCaroが、当時のTommy LiPumaの主戦場であったBlue Thumbからリリースしたアルバムが本作『Italian Graffiti』(1974年)です。

プロデュースはTommy LiPumaNick DeCaro
またAl Schmittがエンジニア、ミックスを担当しています。

レコーディングにはNick DeCaro(vo、key、arr)以下、Arthur Adams(g)、David T. Walker(g)、Wilton Felder(b)、Harvey Mason(ds)、Paul Humphrey(ds)、Bud Shank(as、fl)、Plas Johnson(as)、Max Bennett(b)、Jim Hughart(b)、Tony Ortega(ts)といったミュージシャンが参加しています。

全曲カヴァー/ソングライターの作品ですが、この選曲の良さ、名アレンジャーならではの素敵なサウンド、ソフトリーなヴォーカル、緻密なコーラス・ワークの組み合わせが本作の魅力です。

名アレンジャー故に、どうしてもサウンドに耳がいきがちですが、ヴォーカル&コーラスの素晴らしさが本作を名盤と呼ばせる大きな要因となっていますね。

全曲おススメですが、個人的にはLea Kunkel/Stephen Bishop作の「Under The Jamaican Moon」「Happier Than The Morning Sun」「Angie Girl」というStevie Wonderカヴァー2曲、Joni Mitchellのカヴァー「All I Want」、Dan Hicks & His Hot Licksのカヴァー「Canned Music」に惹かれます。

時代を超えたプレAOR/シティ・ミュージック名盤を楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Under The Jamaican Moon」
Lea Kunkel/Stephen Bishop作。本作のハイライトと呼びたくなるプレAORなメロウ・チューンがオープニング。DeCaroの雰囲気のあるハイトーン・ヴォーカルとメロウ・サウンドがよくマッチしています。David T. Walkerの雰囲気のあるギターもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=l86G34G6Mwk

後にLea Kunkelが自身のアルバム『Lea Kunkel』(1979年)でセルフ・カヴァーしています。同じ1979年に信田かずお/松下 誠による日本のユニット、ミルキー・ウェイもカヴァーしています。このミルキー・ウェイのカヴァーが実にいいんです!
Lea Kunkel「Under The Jamaican Moon」
 https://www.youtube.com/watch?v=wIMYQreG8v0
ミルキー・ウェイ「ジャマイカ・ムーン」
 https://www.youtube.com/watch?v=H58CcrmXHL4

「Happier Than The Morning Sun」
『Music Of My Mind』(1972年)収録のStevie Wonder作品をカヴァー。Bud Shankの涼しげなフルートと共に始まります。DeCaroのソフトリー・ヴォーカル&コーラス・ワークとメロウ・エレピの組み合わせが絶妙な好カヴァーですね。
https://www.youtube.com/watch?v=GF-Usd8gOy0

「Tea For Two」
Irving Caesar/Vincent Youmans作。1924年のミュージカル『No, No, Nanette』のために書かれたポピュラー・スタンダードをカヴァー。素敵なヴォーカル・ワークが映えるジャジー・ポップ。
https://www.youtube.com/watch?v=rKqjfSIigEI

「All I Want」
Joni Mitchell作品をカヴァー。オリジナルは『Blue』(1971年)収録。このカヴァーはDeCaroのアレンジャーとしての才を存分に楽しめます。セピアなイメージがあるオリジナルに対して、明るくカラフルな「All I Want」を聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=JyerdOrU7po

「Wailing Wall」
Todd Rundgren作品をカヴァー。オリジナルは『Runt:The Ballad Of Todd Rundgren』(1971年)収録。"嘆きの壁"をモチーフにした名バラードですが、この曲をセレクトしたセンスにグッときます。素晴らしすぎるToddのオリジナルには及びませんが、素敵なヴォーカル・ワークで魅せてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=YszChT0zg1s

「Angie Girl」
Henry Cosby/Stevie Wonder/Sylvia Moy作。オリジナルは『My Cherie Amour』(1969年)収録。このカヴァーも大好き。Stevie作品をSSW的なメロウ・ポップに変貌させています。Bud Shankのサックス・ソロがムードを盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=mwjfzMQ1T-g

「Getting Mighty Crowded」
R&BシンガーBetty Everett、1964年のシングル曲をカヴァー(Van McCoy作)。60年代R&Bの雰囲気を残しつつ、70年代らしいポップに昇華させているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=7rRkLiKqqBQ

「While The City Sleeps」
Randy Newman作品。ひと癖あるRandy Newman作品をストリングス入りの素敵なメロウ・バラードで聴かせてしまう手腕に脱帽です。
https://www.youtube.com/watch?v=gy48c8bzYbc

「Canned Music」
Dan Hicks & His Hot Licksのカヴァー(Dan Hicks作)。オリジナルは『Original Recordings』(1969年)収録。ブルージーなのに実にポップ!これもDeCaroマジックと呼びたくなるサウンドの妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=aPENcSyWKoU

「Tapestry」
Gunston & Dove(Carolin Gunston/Peter James Wilson)作。Carole Kingの曲のカヴァーをイメージしてしまいますが同名異曲です。効果的なストリングスが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=OHiacyaOZ0I

ご興味がある方はNick DeCaroの他作品もチェックを!

Nick De Caro And Orchestra『Happy Hear』(1969年)
ハッピー・ハート(紙ジャケット仕様)

『Love Storm』(1990年)
ラブ・ストーム(紙ジャケット仕様)

『Private Ocean』(1991年)
プライベイト・オーシャン(紙ジャケット仕様)
posted by ez at 03:18| Comment(2) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする