発表年:1997年
ez的ジャンル:UKソウルの重鎮
気分は... :今週末も外出自粛で!
今回はUKソウルを代表する男性シンガーOmarの4thアルバム『This Is Not A Love Song』(1997年)です。
アシッド・ジャズ期から活躍するUKソウルの重鎮Omar(Omar Lye-Fook)について、当ブログでこれまで紹介したのは以下の5枚。
『There's Nothing Like This』(1990年)
『Best By Far』(2001年)
『Sing (If You Want It)』(2006年)
『The Man』(2013年)
『Love in Beats』(2017年)
今年に入り、全33曲入りのベスト・アルバム『The Anthology』をリリースしたUKソウルの重鎮Omar(Omar Lye-Fook)。
『The Anthology』(2020年)
4thアルバムとなる『This Is Not A Love Song』(1997年)
プロデュースはDavid Frank と元The SystemのDavid Frank 。前作『For Pleasure』(1995年)でも数曲でDavid Frank と共同プロデュースしていましたが、本作では全面タッグを組むことになりました。
アルバムにはSyreeta Wright、Wu-Tang ClanのOl' Dirty Bastardがフィーチャリングされています。
レコーディングにはDavid Frank(key)、Harvey Mason(ds)、Max Beesley(per)、Brandon Fields(horns)、Walt Fowler(horns)、Vannessa Simon(vo)、Marva King(vo)等のミュージシャンが参加しています。
派手さのあるアルバムではありませんが、Omarらしい音世界を十分楽しむことができます。
アーバンなタイトル曲「This Is Not A Love Song」、シングルにもなった「Say Nothin' (Original Version)」とOl' Dirty Bastardをフィーチャーした「Say Nothin'」の2ヴァージョン、摩訶不思議な雰囲気の「Wherever」、ボッサ・テイストのメロウ・ソウル「Never Too Late (Long Version)」、シングルにもなったThe Stranglersのカヴァー「Golden Brown」、Syreeta Wrightとのデュエット「Lullaby」あたりがおススメです。
90年代のOmarを締め括る1枚を楽しみましょう。
全曲紹介しときやす。
「This Is Not A Love Song (Intro)」
美しいピアノによるイントロ。
「This Is Not A Love Song」
タイトル曲はUKソウルらしいアーバン・メロウ。バック・ヴォーカルでSyreeta Wrightが参加しているせいもあって、70年代Stevie Wonder風の雰囲気もありますね。
https://www.youtube.com/watch?v=VJ6eA1e_gyI
「Say Nothin' (Original Version)」
シングルにもなった楽曲。後述するOl' Dirty Bastard参加のラップ・ヴァージョンとセットでどうぞ!本ヴァージョンはOmarらしい雰囲気のグッド・ヴァイヴを感じるUKソウルに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=NSdLy-l9VhA
「Wherever」
派手さはありませんが、その分Omar節がよく分かる1曲に仕上がっています。摩訶不思議な雰囲気が漂います。バック・ヴォーカルはMarva King。
「Fallin'」
OmarとDavid Frankの二人のみで創り上げた1曲。Stevie Wonder風ミディアム・ファンクにジャズ・フィーリングでアクセントをつけた感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=TrHOSayE5QY
「Music For The Pipe」
コズミック・モードのインスト・チューン
https://www.youtube.com/watch?v=_fA5tW9QWEE
「Never Too Late (Long Version)」
ボッサ・テイストのメロウ・ソウル。女性によるセクシーな(多分)スパニッシュ・スポークン・ワードも含めて実にオシャレです。
「Golden Brown」
The Stranglers、1981年の大ヒット・シングルをカヴァー。本作からもシングル・カットされました。少し意外なカヴァー・セレクトかもしれません。オリジナルの雰囲気を受け継ぎつつ、より美しくソウルフルにカヴァーしています。
https://www.youtube.com/watch?v=hIxt_L1Hgok
「Lullaby」
Syreeta Wrightをフィーチャー。独特のミステリアスな雰囲気がありますが、Syreetaのヴォーカルがこの音世界にマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=PiprJKZ-V2o
「Waiting Game」
Omarらしいミディアム・ファンクですが、さり気ないジャズ・フィーリングが効いています。
「Spring Step」
Omar自身の格好良いドラム・ブレイクと共にスタートするインスト・ファンク・グルーヴ。ホーン隊も加わったサウンドはUKジャズ・ファンク好きならば気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=CeDr88JsrU4
「World Of You」
大きな愛を感じる1曲。Vannessa Simonらがバック・ヴォーカルで参加しています。
https://www.youtube.com/watch?v=QLPG-dOPJ38
「Say Nothin'」
前述のシングルのOl' Dirty Bastard(Wu-Tang Clan)をフィーチャー。先のOriginal Versionよりもコチラの方がインパクトはありますね。
Omarの他作品もチェックを!
『There's Nothing Like This』(1990年)
『Music』(1991年)
『For Pleasure』(1995年)
『Best By Far』(2001年)
『Sing (If You Want It)』(2006年)
『The Man』(2013年)
『Love in Beats』(2017年)