2020年05月18日

Shades『Shades』

Motownの女性R&Bグループ☆Shades『Shades』

発表年:1997年
ez的ジャンル:女性R&Bグループ
気分は... :木陰にて・・・

90年代女性R&BグループからShades『Shades』(1997年)です。

Shadesはボストンで結成された女性R&Bグループ。
メンバーはMonique PeoplesDanielle AndrewsShannon Walker WilliamsTiffanie Cardwという4名。

幸運にもMotownとの契約に成功した彼女たちは、1996年にQueen LatifahFreeとの共同名義のシングル「Mr. Big Stuf」でデビュー。同年には2ndシングル「Tell Me Your Name」をリリースしています。

そして、翌1997年にリリースされたのがデビュー・アルバムとなる本作『Shades』(1997年)です。

メイン・プロデューサーは5曲を手掛けたThe Characters(Charles Farrar/Troy Taylor)Al West/Chad Elliottも3曲でプロデュースを手掛けています。

それ以外にEdward "DJ Eddie F" FerrellMook DaddyArmando ColonRashad SmithTricky StewartSean HallLa LaDarrell "Delite" Allambyといったプロデューサーが起用されています。

実力派グループという訳ではありませんが、楽曲の良さとプロデューサー陣のいい仕事ぶりが彼女たちの魅力を見事に引き出しています。

シングル曲は「Tell Me (I'll Be Around)」「Serenade」ですが、それ以上に目立つのが「How Deep Is Your Love」Bee Gees)、「Time Will Reveal」DeBarge)という名曲カヴァー2曲。

特に後者は、先日DeBarge『In A Special Way』(1983年)のエントリーでも紹介したばかりであり、その時に本作のことを思い出し、今回のエントリーとなった次第です。

それ以外にも、美メロ・バラード「Eventually」Ramp「Daylight」ネタのメロウ・ミディアム「What Would You Do」、90年代後半ならではの曲調の「Love Never Dies」、ラップ入りのダンサブル・チューン「I Believe (Remix)」など良い楽曲が揃っています。

Motownらしいキャッチーな女性R&Bグループ作品をご堪能あれ!

全曲紹介しときやす。

「Who Are You」
The Characters(Charles Farrar/Troy Taylor)プロデュース。彼女たちのヴォーカル・グループとしての魅力をさり気なく引き出すThe Charactersの仕事ぶりは流石です。。
https://www.youtube.com/watch?v=MgPUyJ1S5yY

「Eventually」
Tricky Stewart/Sean Hallプロデュース。美メロ・バラードをピュアな歌声で切々と歌い上げる僕好みの1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=7ymPYAyNyvU

「Serenade」
La La/Darrell "Delite" Allambyプロデュース。La Laはバック・ヴォーカルも務めています。シングル・カットもされました。Spandau Ballet「True」をサンプリングしたミディアム・グルーヴ。大ネタのキャッチーさが魅力です。
https://www.youtube.com/watch?v=2DmpILc4CS0

「What Would You Do」
Armando Colon/ Rashad Smithプロデュース。Ramp「Daylight」をサンプリングを巧みに使ったメロウ・ミディアム。前曲「Serenade」からの流れもいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=sCked-3yPL8

「Why」
Al West/Chad Elliottプロデュース。ソングライティングにはMissy Elliottの名もクレジットされています。メロディアスな楽曲ながらもリズムでアクセントをつけているのがいいですね。

「Love Never Dies」
Al West/Chad Elliottプロデュース。聴き重ねるほどに魅力が増してくるラブソング。90年代後半ならではの曲調にグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=dccLuAuuiS8

「Tell Me (I'll Be Around)」
The Characters(Charles Farrar/Troy Taylor)プロデュース。シングルにもなった楽曲。Bernard Wright「Who Do You Love」をサンプリングしたセクシー・グルーヴに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=DMhdeiZTiLs

「Last To Know」
Al West/Chad Elliottプロデュース。90年代女性R&Bグループらしいミディアム・グルーヴ。派手さはありませんが、このタイプ好きです。

「Every Time (I Think Of You)」
Edward "DJ Eddie F" Ferrell/Mook Daddyプロデュース。Smif-N-Wessun feat. Starang Wondah & Top Dog「Sound Bwoy Bureill」ネタのグルーヴが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=FcWzwjXPhPE

「I Believe」
The Characters(Charles Farrar/Troy Taylor)プロデュース。Carole Bayer Sager「It's the Falling in Love」をサンプリングした哀愁グルーヴ。キュートなヴォーカル・ワークがいい感じです。

「How Deep Is Your Love」
The Characters(Charles Farrar/Troy Taylor)プロデュース。Bee Gees、1977年のヒット曲「愛はきらめきの中に」(大ヒット・サントラ『Saturday Night Fever』収録)をカヴァー(Robin Gibb/Barry Gibb/Maurice Gibb作)。キュートな歌声が映える名曲カヴァーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=mxYKpIfPPnU

「I Believe (Remix)」
Aqil Davidson、Nutta ButtaのラップをフィーチャーしたSprague "Doogie" Williamsによる「I Believe」のリミックス。オリジナル以上にキャッチー&ダンサブルです。
https://www.youtube.com/watch?v=tJcQft35oEA

「Time Will Reveal」
The Characters(Charles Farrar/Troy Taylor)プロデュース。前述のDeBargeの代表曲カヴァー(El DeBarge/Bunny DeBarge/Bobby DeBarge作)。これは楽曲が良すぎますね(笑)。この名曲には彼女たちの初々しい歌声が実にフィットします。
https://www.youtube.com/watch?v=nFg3VogT-Ds

こんなにキャッチーなアルバムをMotownからリリースしながらも、一作でシーンから消えてしまうのが音楽業界の厳しさかもしれませんね。
posted by ez at 00:36| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月17日

Drama『Dance Without Me』

シカゴの男女R&Bデュオ☆Drama『Dance Without Me』

発表年:2020年
ez的ジャンル:シカゴ男女R&Bデュオ
気分は... :ヒンヤリ感がいい・・・

新作アルバムからDrama『Dance Without Me』です。

Dramaはシカゴを拠点とする男女R&Bデュオ。
メンバーはプロデューサーのNa'el ShehadeとヴォーカリストのVia Rosa

彼らは2016年に自主制作でアルバム『Gallows』を発表し、さらに4枚のEPをリリースしています。

そしてGhostlyと契約し、制作されたフル・アルバムが本作『Dance Without Me』です。

アルバム全体は美しくもダークでメランコリックなダンス・サウンドで貫かれています。ある意味、今の時代らしいダンス・アルバムと呼べるのでは?

派手さはありませんが、意外にポップでキャッチーなトラックが並んでいます。

このヒンヤリ感はこれからの暑い季節に重宝すると思います。

全曲紹介しときやす。

「7:04 AM」
静寂のダンサブル・チューンといった趣のオープニング。Via Rosaのヴォーカルと美しいピアノが織り成す澄み切った音世界がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=3KfHiRTmPhk

「Years」
今どきのダークでメランコリックなダンス・チューンですが、ビートがオールドスクールなのが面白いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=gyWFjz71-FM

「Forever And A Day」
ジャズ・ピアノ×エレクトロニカなダンサブル・チューン。寂しげで儚いムードがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=Vzvt757rp2g

「Hold On」
アルバムの中でも最もキャッチーで完成度の高いダンサブル・チューン。彼ら流のポップ・センスを満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=W3-SO55hG6Q

「Gimme Gimme」
ダーク&ポップ&ソウルなダンサブル・チューン。ヒンヤリとしたヴォーカル&サウンドが心地好いです。
https://www.youtube.com/watch?v=2GRJPgd7agA

「Good For Nothing」
何処となくノスタルジックなシンセが印象的なダンス・チューン。チープな雰囲気が逆に味があります。
https://www.youtube.com/watch?v=oOm60LuXhDo

「People Like You」
哀愁ミディアム・グルーヴ。Via Rosaの低温ヴォーカルとダークなサウンドが織り成すヒンヤリ・ムードがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=o0f00rAQ1wg

「Days And Days」
これも哀愁ミディアム・グルーヴ。ダークだけどダウナーではなく美しさを感じるのが、このユニットらしいかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=CaleH1pZMfY

「Lifetime」
ヒンヤリとした美しさが魅力のミディアム。ストリングスを効果的に用いています。
https://www.youtube.com/watch?v=AEwoKLLAIX4

「Nine One One」
抑えたトーンのViaのヴォーカルが印象的なミディアム。ストリングスがドラマティックな効果を演出します。
https://www.youtube.com/watch?v=ytT2H2C5OwA

「Dance Without Me」
タイトル曲は寂しげなダンサブル・チューン。メランコリック・モードでアルバムを締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=iVEVVNAmaQs

R&B好きというよりも、ダンスポップ好き向けかも?
posted by ez at 00:29| Comment(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月16日

Parliament『Chocolate City』

Parliamentらしさを確立した1枚☆Parliament『Chocolate City』

発表年:1975年
ez的ジャンル:元祖P-Funk
気分は... :カカオ100%!

George Clinton率いるP-Funk軍団Parliamentの3rdアルバム『Chocolate City』(1975年)です。

これまで当ブログで紹介してきたFunkadelic/Parliament作品は以下の9枚。

 Parliament『Mothership Connection』(1975年)
 Parliament『The Clones Of Dr. Funkenstein』(1976年)
 Parliament『Funkentelechy Vs. The Placebo Syndrome』(1977年)
 Parliament『Trombipulation』(1980年)
 Funkadelic『Free Your Mind... And Your Ass Will Follow』(1970年)
 Funkadelic『Maggot Brain』(1971年)
 Funkadelic『Let's Take It to the Stage』(1975年)
 Funkadelic『One Nation Under A Groove』(1978年)
 Funkadelic『Uncle Jam Wants You』(1979年)

Parliamentといえば、ファンク伝道者Star Childらが登場する次作『Mothership Connection』(1975年)以降のスペース・オペラ的なアルバムの印象が強いですが、George ClintonBootsy CollinsBernie Worrellを中心にParliamentらしいP-Funkサウンドを確立した作品が本作『Chocolate City』(1975年)です。

アルバム・タイトルは首都ワシントンD.C.の別名であり、黒人が過半数を占め、P-Funk軍団の人気も高かったワシントンD.C.へのトリビュートを込めた作品となっています。議会議事堂やリンカーン像がデザインされたチョコレート・メダルのアルバム・ジャケにも、そういった意図が反映されています。

レコーディング・メンバーはGeorge Clinton(vo)、Bootsy Collins(b、g、ds)、Eddie Hazel(g、vo)、Garry Shider(g、vo)、Cordell Mosson(g)、Lucius Tawl Ross(g)、Bernie Worrell(key、syn)、Billy "Bass" Nelson(b)、Prakash John(b)、Ramon "Tiki" Fulwood(ds)、Tyrone Lampkin(ds)、Raymond Davis(vo)、Gary “Mudbone” Cooper(vo)、Clarence "Fuzzy" Haskins(vo)、Calvin Simon(vo)、Grady Thomas(vo)、Mallia Franklin(vo)、Debbie Wright(vo)、Jeanette Washington(vo)等。

いろいろな意味でインパクト大なのはタイトル曲「Chocolate City」ですが、純粋にP-Funkサウンドの魅力でいえば、「Ride On」「Together」「Side Effects」の3曲がサイコーですね。

Parliamentを聴く上で外せない重要アルバムだと思います。

全曲を紹介しときやす。

「Chocolate City」
George Clinton/Bootsy Collins/Bernie Worrell作。アルバムからの1stシングルにもなったタイトル曲。Muhammad Aliが大統領、Aretha Franklinがファースト・レディ、James Brownが副大統領と歌われる黒人讃歌です。リズム・ボックス、Bernieのピアノ、シンセ、そしてホーン・セクションがGeorge Clintonのヴォーカル(語り)を盛り立てます。
https://www.youtube.com/watch?v=DZaVA3NS7zE

The D.O.C. feat. N.W.A 「The Grand Finale」、Ice Cube「I Wanna Kill Sam」、Salt-N-Pepa「He's Gamin' on Ya'」、The C.O.D. feat. B-Boy Mac, Hugh E. MC and Cougnut「Straight Servin'」、Kool G Rap & DJ Polo「Live and Let Die」
Kid Sensation「The Emerald City」、Totally Insane「Here We Go Again」、WC「It's All Bad」等のサンプリング・ソースとなっています。
The D.O.C. feat. N.W.A 「The Grand Finale」
 https://www.youtube.com/watch?v=nIbYfKiW81o
Salt-N-Pepa「He's Gamin' on Ya'」
 https://www.youtube.com/watch?v=4RVj9hN-0xI
Kid Sensation「The Emerald City」
 https://www.youtube.com/watch?v=O6O4646CGto
Totally Insane「Here We Go Again」
 https://www.youtube.com/watch?v=MNOBC0efkgU
WC「It's All Bad」
 https://www.youtube.com/watch?v=-OIk8jomNVQ

「Ride On」
George Clinton/Bootsy Collins/Bernie Worrell作。アルバムからの2ndシングル。Bootsyのウルトラ・ベースが牽引するパワフル・ファンク・グルーヴ。格好良さでいえば、アルバム随一なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=GJoHuXCy-Dc

「Together」
George Clinton/Bootsy Collins/Bernie Worrell作。ヴォーカル・スタイル、サウンド共にP-Funkスタイルの確立を認識できる1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=DPGRUNtQ5Og

「Side Effects」
George Clinton/Bootsy Collins/Ahneua Hilson作。鮮やかなホーン隊とBootsyのベースを中心に、100%P-Funk印のファンク・ワールドを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=2muoZrUsmkY

「What Comes Funky」
George Clinton/Bootsy Collins/Bernie Worrell作。タイトル通りファンキーな1曲に仕上がっています。Bernieの鍵盤によるアクセントがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=LFgL9hnZoSA

「Let Me Be」
George Clinton/Vivian Lewis作。人を喰ったような黒人ゴスペル×西欧クラシックのミクスチャーは確信犯ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ghKH2Xfcs9E

Quasimoto「Privacy」、Young Zee & Mr. Green「Ooh I'm Telling」、Sadat X feat. Tony Mays「Never Left」等のサンプリング・ソースとなっています。
Quasimoto「Privacy」
 https://www.youtube.com/watch?v=W6U7ZEg0O-I
Young Zee & Mr. Green「Ooh I'm Telling」
 https://www.youtube.com/watch?v=z9es7fn1WV0
Sadat X feat. Tony Mays「Never Left」
 https://www.youtube.com/watch?v=N06dYYe-O3Q

「If It Don't Fit (Don't Force It)」
George Clinton/Gary Shider/Bernie Worrell作。ファンキー・ホーン隊&リズム隊が軽やかに疾走する演奏ですが、どこか人を喰った雰囲気がParliamentらしいのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=rdfVTsVMRdw

「I Misjudged You」
George Clinton/Ernie Harris/Fuzzy Haskins作。R&Bヴォーカル・グループ・スタイルを意識した哀愁バラード。真面目かおふざけかよくわからないのがParliamentらしいのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=4KG7pMnlZ8Y

Orelha Negra「Espelho」のサンプリング・ソースとなっています。
Orelha Negra「Espelho」
 https://www.youtube.com/watch?v=B7p0kZM7OS8

「Big Footin'」
George Clinton/Fuzzy Haskins/Gary Shider作。格好良いブレイクと共に始まるファンク・グルーヴで締め括ってくれます。この何処となくユルい感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=UPFm06I8wis

Jungle Brothers feat. KRS-One「Tribe Vibes」
George Clinton「Tweakin' (A Mix)」
Cut Chemist feat. Hymnal「What's the Altitude」等のサンプリング・ソースとなっています。
Jungle Brothers feat. KRS-One「Tribe Vibes」
 https://www.youtube.com/watch?v=TGPyQdl0C2E

Funkadelic/Parliamentの過去記事もご参照下さい。

Parliament『Mothership Connection』(1975年)
Mothership Connection

Parliament『The Clones Of Dr. Funkenstein』(1976年)
Clones of Dr Funkenstein

Parliament『Funkentelechy Vs. The Placebo Syndrome』(1977年)
Funkentelechy Vs. the Placebo Syndrome

Parliament『Trombipulation』(1980年)
トロンビピュレイション+2(紙ジャケット仕様)

『Free Your Mind... And Your Ass Will Follow』(1970年)
Free Your Mind And Your Ass Will Follow

Funkadelic『Maggot Brain』(1971年) 
Maggot Brain

Funkadelic『Let's Take It to the Stage』(1975年)
レッツ・テイク・イット・トゥ・ザ・ステージ [初回限定盤] [紙ジャケット仕様]

Funkadelic『One Nation Under A Groove』(1978年)
ワン・ネイション・アンダー・ア・グルーヴ+1(紙ジャケット仕様)

Funkadelic『Uncle Jam Wants You』(1979年)
Uncle Jam Wants You
posted by ez at 03:23| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月15日

Quantic『An Announcement to Answer』

ラテン路線への助走となったソロ4枚目☆Quantic『An Announcement to Answer』
An Announcement to Answer (TRUCD100)
発表年:2019年
ez的ジャンル:コスモポリタン系クロスオーヴァー
気分は... :二項動態・・・

UK出身のDJ/ミュージシャン/プロデューサーQuantic『An Announcement to Answer』(2006年)です。

QuanticことWill Hollandに関して、これまで当ブログで紹介した作品は以下の11枚。

 Quantic『Apricot Morning』(2002年)
 The Quantic Soul Orchestra『Stampede』(2003年)
 The Quantic Soul Orchestra『Pushin On』(2005年)
 Quantic Presenta Flowering Inferno『Death Of The Revolution』(2008年)
 Quantic & Alice Russell With The Combo Barbaro『Look Around The Corner』(2012年)
 Quantic『Magnetica』(2014年)
 Quantic Presents The Western Transient『A New Constellation』(2015年)
 Quantic Presenta Flowering Inferno『1000 Watts』(2016年)
 Ondatropica『Baile Bucanero』(2017年)
 Quantic & Nidia Gongora『Curao』(2017年)
 Quantic『Atlantic Oscillations』(2019年)

Quantic単独名義では『Mishaps Happening』(2004年)以来となる4枚目のアルバムとなる本作『An Announcement to Answer』(2006年)。

本作はプエルトリコ、ガーナ、北京、ナイジェリア等世界中を巡るツアーの訪問地で得たインスピレーションが詰め込まれた1枚であり、その後のコロンビア移住を予感させるラテン音楽への開眼も垣間見えます。

また、Tru Thoughtsの100タイトル目の作品ということでも話題になりました。

プロデュースはWill Holland自身。

アルバムには、当時はLightheadedのメンバーであったOhmega Watts、L.A.ネオ・ソウル/ジャズ・ファンク・ユニットThe Rebirthの紅一点ヴォーカリストであったNoelle Scaggs、プエルトリコのミュージシャンTempoがフィーチャリングされています。

それ以外にTodd Simon(tp)、Javier Rivera(tp)、Corey Mwamba(vibes)、Mike Simmonds(violin)、Polito Huertas(b)等のミュージシャンがレコーディングに参加しています。

ラテン路線という意味では、「Politick Society」「Sabor」の2曲がハイライトですかね。Ohmega Watts参加の「Blow Your Horn」「Ticket To Know Where」という2曲もいい感じです。

ブレイクビーツな従来のQuanticとエキゾチックな今後のQuanticが交錯する一人クロスオーヴァー感を楽しめる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Absence Heard, Presence Felt」
中国の伝統楽器である二胡の音色と共にスタートするオープニング。オリエンタルな抒情ムードに意表を突かれます。
https://www.youtube.com/watch?v=dxY1MVAbEhI

「An Announcement To Answer」
これまでのブレイクビーツなQuanticとこれ以降のエキゾチックなQuanticが交錯するタイトル曲。
https://www.youtube.com/watch?v=_3pQe1s0_2Y

「Blow Your Horn」
Ohmega Wattsをフィーチャー。今考えるとQuanticとOhmega Wattsのタッグは興味深いですね。Ohmega Wattsの個性を損なわずにQuanticワールドに仕上げているのがいいですね。Todd Simonのミュート・トランペットもいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=6qeX4VghDq8

「Bomb In A Trumpet Factory」
ジャズ・フィーリングのブレイクビーツ。これは従来のファン向けのトラックといった感じですね。同時にQuanticのジャズ愛を感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=dHQxwutk-0s

「Politick Society」
The Rebirthの紅一点Noelle Scaggsをフィーチャー。その後のラテン/コロンビア路線のプロトタイプ的なトラックかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=tKoY3DwB6sM

「Meet Me At The Pomegranate Tree」
ブロークンビーツ調のインストは密かに僕のお気に入り。ヴィブラフォン、ヴァイオリンがいい働きしています。
https://www.youtube.com/watch?v=q0m70h4pCxA

「Sabor」
Tempoのヴォーカルをフィーチャー。ラテン路線を前面に打ち出したトラック。ブレイクビーツの名残もあるサウンドは、それ以降の本格ラテン路線のトラックよりもクラブミュージック的であり、この時期だからこその格好良さがあるのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=V4jXCsZButY

「Ticket To Know Where」
再びOhmega Wattsをフィーチャー。Quanticの軽快なギターに先導され、Ohmega Wattsがリズミックなフロウを放ちます。Quanticらしいラテン×ジャズ×Hip^Hopのクロスオーヴァーを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=QZ864HzY-8Y

「Tell It Like You Mean It」
ラストはラテン・フレイヴァーな疾走感が格好良いブレイクビーツで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=SqhLstIf0U4

Quantic関連の他作品もチェックを!

Quantic『The 5th Exotic』(2001年)
The 5th Exotic

Quantic『Apricot Morning』(2002年)
Apricot Morning (TRUCD034)

The Quantic Soul Orchestra『Stampede』(2003年)
Stampede

The Limp Twins『Tales From Beyond the Groove 』(2003年)
Tales from Beyond the Groove (TRUCD057)

Quantic『Mishaps Happening』(2004年)
Mishaps Happening

The Quantic Soul Orchestra『Pushin On』(2005年)
Pushin On (TRUCD074)

The Quantic Soul Orchestra with Spanky Wilson『I'm Thankful』(2006年)
I'm Thankful

The Quantic Soul Orchestra『Tropidelico』(2007年)
Tropidelico (TRUCD139)

Quantic Presenta Flowering Inferno『Death Of The Revolution』(2008年)
Death Of The Revolution [日本語解説付き国内盤] (BRTRU163)

Quantic & His Combo Barbaro『Tradition in Transition』(2009年)
Tradition in Transition (TRUCD190)

Quantic Presenta Flowering Inferno『Dog With a Rope』(2010年)
Dog With A Rope [ボーナストラック2曲・日本語解説付き国内盤] (BRC-262)

Quantic & Alice Russell With The Combo Barbaro『Look Around The Corner』(2012年)
Look Around The Corner [解説付 / ボーナストラック2曲収録 / 国内盤] (BRC325)

Ondatropica『Ondatropica』(2012年)
Ondatropica

Quantic『Magnetica』(2014年)
Magnetica [帯解説・ボーナストラック2曲収録 / 国内盤] (BRC415)

Quantic Presents The Western Transient『A New Constellation』(2015年)
A NEW CONSTELLATION [帯解説・ボーナストラック収録] (BRC477)

Quantic Presenta Flowering Inferno『1000 Watts』(2016年)
1000 Watts [帯解説・ボーナストラック4曲収録 / 国内盤CD] (BRC514)

Ondatropica『Baile Bucanero』(2017年)
バイレ・ブカネロ

Quantic & Nidia Gongora『Curao』(2017年)
Curao [帯解説・歌詞対訳 / ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC547)

Quantic『Atlantic Oscillations』(2019年)
Atlantic Oscillations [解説・歌詞対訳 / ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC599)
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2020年05月14日

『今の気分は...2020年5月14日編』

過去記事から10曲セレクトするシリーズです。
今回は70年代カテゴリーからディスコ/ダンス系を中心に10曲セレクトしました。

全て過去記事で紹介済なので、気に入った曲があれば過去記事もご参照下さい。

Crown Heights Affair「Far Out」
https://www.youtube.com/watch?v=p0VRnQz8FS0
From 『Do It Your Way』(1976年)
DO IT YOUR WAY +4 (日本独自企画、最新リマスター、解説、ボーナストラック付)

Instant Funk「Crying」
https://www.youtube.com/watch?v=WvroZQ8QktE
From 『Instant Funk』(1979年)
INSTANT FUNK + 5

L.T.D.「(Every Time I Turn Around) Back In Love Again」
https://www.youtube.com/watch?v=uqacuYcKV-c
From 『Something To Love』(1977年)
サムシング・トゥ・ラヴ

The Brothers Johnson「Ain't We Funkin' Now」
https://www.youtube.com/watch?v=IDWtCusiqmc
From 『Blam!!』(1978年)
ブラム!

Brick「Dazz」
https://www.youtube.com/watch?v=kpr9qvuodVA
From 『Good High』(1976年)
グッド・ハイ(期間生産限定盤)

The Joneses「Who Loves You」
http://www.youtube.com/watch?v=wZCsZfcR9J4
From 『The Joneses』(1977年)
ザ・ジョーンジズ

Eddie Kendricks「Goin' Up in Smoke」
https://www.youtube.com/watch?v=P-kCL-p05eM
From 『Goin' Up In Smoke』(1976年)
ゴーイン・アップ・イン・スモーク

Tommy Stewart「Bump and Hustle Music」
https://www.youtube.com/watch?v=718GGUbH3ho
From 『Tommy Stewart』(1976年)


People's Pleasure With L.A.'s No.1 Band Alive & Well「World Full Of People」
https://www.youtube.com/watch?v=Jk7XnVBoirs
From 『Do You Hear Me Talking To You?』(1976年)
ドゥ・ユー・ヒア・ミー・トーキング・トゥ・ユー?

Con Funk Shun「Loveshine」
https://www.youtube.com/watch?v=2S027xx86fs
From 『Loveshine』(1978年)
ラヴ・シャイン
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