2020年05月06日

Melba Moore『Soul Exposed』

ハッシュの看板シンガー、最後の輝き☆Melba Moore『Soul Exposed』

発表年:1990年
ez的ジャンル:Hush系女性R&B
気分は... :名将逝く・・・

我が愛するドルフィンズの全盛期を築き、長いNFLの歴史で唯一、無敗でのスーパーボウル制覇を成し遂げた名将ドン・シュラが逝去しました。

小学生高学年のときに、ドン・シュラ率いるドルフィンズの存在を知り、それ以降NFLにどんどんのめり込んでいきました。そんなNFLの魅力を存分に伝えてくれた名将に感謝するばかりです。ありがとう!ドン・シュラ!安らかにお眠りください。

女性R&BシンガーMelba Mooreが1990年にリリースした『Soul Exposed』です。

1945年N.Y.生まれの女性R&BシンガーMelba Mooreについて、当ブログで紹介したのは以下の5枚。

 『Peach Melba』(1975年)
 『This Is It』(1976年)
 『Melba』(1976年)
 『A Portrait of Melba』(1977年)
 『Closer』(1980年)

昨日『Jazz The New Chapter6』関連の記事をエントリーしましたが、
『Jazz The New Chapter6』内で本作が関連ディスクとして紹介されており、それで自宅CD棚から本作を久々に手に取り、約30年ぶりに聴いてみたら、案外悪くなかったので記事にすることにしました。

本作『Soul Exposed』(1990年)は、US R&Bアルバム・チャートにチャート・インした最後のスタジオ・アルバムとなります。

1970年代初めからコンスタントにアルバムをリリースし、80年代に入ると夫のCharles Hugginsと設立したHush Productionsの隆盛と共に、看板アーティストの一人として活躍してきたMelba Moore。本作以降もアルバムをリリースしていますが、彼女のキャリアの大きな区切りとなるアルバムではないかと思います。

David "Pic" Conley/David TownsendSurface)、Norman ConnorsBeBe WinansDaniel TelefaroLinda VitaliWilliam RhinehartMichael O'HaraSami McKinneyJanice DempseyHoward King(元MtumeRahni SongDean Gantといった多彩なプロデューサー陣が起用されています。

シングルにもなった「Lift Every Voice And Sing」には、Stevie WonderDionne WarwickStephanie MillsJeffrey OsborneAnita BakerHoward HewettBobby BrownTake 6といった豪華メンバーがヴォーカルで参加しています。

レコーディングにはBobby Wooten(p)、Josh Milan(key)、Charles Fearing(元Raydio)(g)Gerald Albright(sax)、Chuckii Booker(syn)、Paul Jackson Jr(g)、Keni Burke(b)、John Robinson(ds)、Freddie Washington(b)、Ben Wright(key)、Bobby Lyle(key)、Paulinho Da Costa(per)等のミュージシャンが参加しています。

また、Gwen GuthriePerriAngie WinansDebra WinansLisa FisherAlex BrownLynn Davis等がバック・コーラスを務めています。

アルバム全体としては、1990年ならではの都会的なR&Bサウンドを聴かせてくれます。

ハイライトは前述の豪華メンバー参加のシングルとしてUS R&Bチャート第9位となった「Lift Every Voice And Sing」。オープニングの「Do You Really Want My Love」もUS R&Bチャート第10位となったシングル曲です。

それ以外に、ダンス系であれば、Frankie Knucklesがリミックスを施した「New Love」、アーバンな「Face To Face」「Too Many Lovers」がおススメです。

ミディアム〜スロウ系であれば、「I Love Being In Love」「Crying In The Night」がおススメです。

改めて聴くと、なかなかいいアルバムだと思います。

全曲紹介しときやす。

「Do You Really Want My Love」
David "Pic" Conley/David TownsendというSurfaceメンバー2人によるプロデュース。Gwen Guthrieがバック・コーラスで参加しています。シングル・カットされ、US R&Bチャート第10位となっています。本作らしいアーバンなダンサブル・チューン。Surfaceコンビが1990年仕様のMelbaの魅力をうまく引き出しているのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=_CMKOBUNyDc

「Hold Me」
Daniel Telefaro/Linda Vitaliプロデュース。落ち着いた雰囲気のアーバン・コンテンポラリー感が魅力のミディアム・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=lptIcneNoDg

「New Love」
William Rhinehartプロデュース。さらにFrankie Knucklesがリミックスを施しています。Frankie Knucklesリミックスということで、クラブ仕様の魅力もあるダンサブル・チューン。キーボード・ソロはJosh Milan。
https://www.youtube.com/watch?v=1kBfGXl4PZ8

「I Love Being In Love」
Michael O'Hara/Sami McKinneyプロデュース。僕好みの素敵なラブ・バラード。曲良し、歌良し、サウンド良しの三拍子揃っています。リード・ギターは元RaydioのCharles Fearing、バック・コーラスは当ブログでも紹介した女性R&BグループPerri
https://www.youtube.com/watch?v=AnvgzjPTmbc

「Lift Every Voice And Sing」
本作のハイライト。James Weldon Johnson/John Rosamond Johnson作。奴隷解放戦争である南北戦争時代に書かれ、"Black National Anthem(アメリカ黒人国歌)"とも呼ばれる歌のカヴァー。前述のように、Stevie WonderDionne WarwickStephanie MillsJeffrey OsborneAnita BakerHoward Hewett、Bobby Brown、Take 6といった豪華メンバーがヴォーカルで参加しています。プロデュースはBeBe Winans。Winansファミリーもバック・コーラスで参加しています。ギター・ソロはMichael Wright、サックスはGerald Albright。シングルにもなりUS R&Bチャート第9位となっています。ただし、シングル・ヴァージョンにはJesse Jackson牧師のナレーションが入っています。この歌の意味合い、豪華メンバーのヴォーカル・リレーなど聴きどころ満載ですし、全体もコンテンポラリー・ゴスペル調の感動的な仕上がりになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=YVzmgfBiut8

「Face To Face」
Daniel Telefaro/Linda Vitali/Janice Dempseyプロデュース。アーバンなダンサブル・チューン。クラブ寄りのエッセンスも取り入れたダンサブル・サウンドがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=-5frvzM9a2U

「Crying In The Night」
Howard King(元Mtume)/Rahni Songプロデュース。バック・コーラスでLisa Fisherが参加しています。ブラコン好きの人も気に入りそうなアーバン・ミディアムです。個人的にも気に入りました。
https://www.youtube.com/watch?v=5vuyK4n3Vas

Lil B「Hood Stories」のサンプリング・ソースとなっています。
Lil B「Hood Stories」
 https://www.youtube.com/watch?v=dfVbj2hIVwk

「Don't You Want To Be My Lover」
Dean Gantプロデュース。シンセ・ソロはChuckii Booker、ギターはPaul Jackson Jr.、ベースはKeni Burke。Dean Gantと共にCharlie Singletonがソングライティングを手掛けています。バック・コーラスはAlex Brown、Lynn Davis。1990年らしい雰囲気のダンサブル・サウンドですが、名うてのバック陣のおかげもあって、結構キマっているのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=rmrZ6fjzh3c

「Too Many Lovers」
再びDavid "Pic" Conley/David TownsendというSurfaceコンビによるプロデュース。バック・コーラスはGwen Guthrie。Surfaceコンビの曲作り、サウンド・センスの良さが光るアーバン・ダンサーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=SyD3bYLW17I

「Stormy Weather」
Norman Connorsプロデュース。ギターはPaul Jackson Jr.、ベースはFreddie Washington、キーボードはBen Wright、Bobby Lyle、パーカッションはPaulinho Da Costa。ラストはスタンダード調のオーセンティックなバラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=IYdj7LwhDUc

CDにはボーナス・トラックとして、「Lift Every Voice And Sing (Long Version)」が追加収録されています。

他のMelba Moore作品もチェックを!

『Peach Melba』(1975年)
Peach Melba

『This Is It』(1976年)
THIS IS IT (EXPANDED EDITION)

『Melba』(1976年)
Melba

『A Portrait of Melba』(1977年)
Portrait of Melba

『Melba '78』(1978年)
Melba

『Closer』(1980年)
CLOSER

『What a Woman Needs』(1981年)
WHAT A WOMAN NEEDS(EXPANDED)

『The Other Side of the Rainbow』(1982年)
OTHER SIDE OF THE RAINBOW

『Never Say Never』(1982年)
NEVER SAY NEVER(PLUS BONUS)

『Read My Lips』(1985年)
READ MY LIPS (EXPANDED)

『A Lot of Love』(1986年)
A LOT OF LOVE (EXPANDED)
posted by ez at 04:29| Comment(2) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする