発表年:2012年
ez的ジャンル:UK産女性ネオソウル
気分は... :境界を超えて!
今回は女性R&BデュオFloetryの元メンバーThe Floacistの2ndソロ・アルバム『Floetry Re:Birth』(2012年)です。
The FloacistことNatalie Stewartは1979年ドイツ生まれ、ロンドン育ちの女性R&Bシンガー/ラッパー/詩人。
1999年にMarsha Ambrosiusと女性R&BデュオFloetryをロンドンで結成。2000年にアメリカ、フィラデルフィアに拠点を移し、Jazzy Jeff率いるプロダクションA Touch Of Jazz(ATOJ)の一員に加わります。
Floetryはネオ・フィリーを担うアーティストとして、『Floetic』(2002年)、『Flo'Ology』(2005年)という2枚のアルバムをリリースしています。2枚共に当ブログでも紹介済みです。
その後、二人はそれぞれソロ・アーティストの道を歩み始め、NatalieはThe Floacist名義で『Floetic Soul』(2010年)、『Floetry Re:Birth』(2012年)、『Rise of the Phoenix Mermaid』(2014年)という3枚のアルバムをリリースしています。
2ndソロ・アルバムとなる本作『Floetry Re:Birth』(2012年)は、タイトルからしてFloetry再興への思いが込められていますね。
プロデュースはThe Floacist自身と当時の彼女の公私のパートナーであったUkのプロデューサー/ドラマーNolan Weekes。ロンドンでのレコーディングです。
前作にも参加していたUS男性R&BシンガーRaheem DeVaughn、南アフリカのユニットBongo Maffinのメンバーである女性ヴォーカリストThandiswa Mazwaiがフィーチャリングされています。
元々ラップ/ポエトリーリーディング担当であり、実力派シンガーという訳ではないThe Floacistですが、それを逆手にとって、実に雰囲気のあるヴォーカルで魅せてくれるメロウなUK産ネオソウルに仕上がっていると思います。
Floetryのヒット曲のセルフ・リメイク「Say Yes (10 Year Anniversary Edition)」、Raheem DeVaughnをフィーチャーしたMarvin Gaye「I Want You」へのオマージュ「Start Again」の2曲がハイライトだと思います。
それ以外に人力ドラムンベース調の「Children Of The Sun」、自然体のネオソウル「Step Out」、素敵なラブ・バラード「Slow Down」、アコギのメロウ・チューン「Speechless」あたりも僕のおススメです。
Floetryファンは楽しめるであろう1枚だと思います。
全曲紹介しときやす。
「Start Again」
Raheem DeVaughnをフィーチャー。このオープニングを本作のハイライトに挙げる人も多いのでは?聴けば一発でわかるように、Marvin Gaye「I Want You」へのオマージュです。しっとりとした大人のメロウR&Bグルーヴに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=VAQOIMSPSdM
「Children Of The Sun」
しっとりとしたネオソウルと思いきや、いきなり人力ドラムンベース調になるあたりがUK制作らしいですね。この爽快な疾走感は僕好み。
https://www.youtube.com/watch?v=UTY9BVaThZM
「Step Out」
自然体のネオソウルといった趣がいいですね。聴いていると知らぬ間に体を揺らしてしまいます。
https://www.youtube.com/watch?v=yngahVMWHIo
「Slow Down」
美しいピアノのイントロが印象的なラブ・バラード。実に雰囲気がいいですね。爽やかな艶やかさがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=5J3dtdGowSI
「Soul」
妖艶なソウル・グルーヴ。しっとりとした中にほんのりと香るセクシーさがグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=VD04GSEvny4
「Say Yes (10 Year Anniversary Edition)」
全米R&Bシングル・チャート第8位のヒットとなったFloetryの代表曲のセルフ・リメイク。寛いだ雰囲気のオトナのジャジー・ソウルに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=NcsqHzUz_EI
オリジナル・ヴァージョンと聴き比べるのも楽しいのでは?
Floetry「Say Yes」
https://www.youtube.com/watch?v=PCCGIXME164
「Could It Be You?」
やさしく語り掛けるような歌声に癒されるビューティフル・バラード。優しい歌声とフルートの音色を聴いていると童心に帰ります。
https://www.youtube.com/watch?v=rPzpIUJqxPA
「Speechless」
アコギの音色が心地よいメロウ・チューン。歌いすぎないThe Floacistのヴォーカル・スタイルと実にマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=qJEq8KwgRmg
「This Love」
哀愁ミディアム。レゲエではありませんが、随所にレゲエの影響を感じるのが面白い演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=5Qdr6ElvdJw
「Roots Of Love」
南アフリカの女性ヴォーカリストThandiswa Mazwaiをフィーチャー。南アフリカの民族色を打ち出したサウンドをバックに、The Floacistがポエトリー・リーディングを披露します。
https://www.youtube.com/watch?v=oM29g1BMUx4
The Floacistの他のソロ・アルバムやFloetryの2枚のアルバムもチェックを!
『Floetic Soul』(2010年)
『Rise of the Phoenix Mermaid』(2014年)
『Floetic』(2002年)
『Flo'Ology』(2005年)