2020年05月24日

Adam Dunning『The Return』

オージー・メロウ・ボッサ、8年ぶりの新作☆Adam Dunning『The Return』

発表年:2020年
ez的ジャンル:オージー系メロウ・ボサノヴァ
気分は... :ストラクチャル・ホール・・・

新作からオーストラリア・メルボルン出身の男性シンガー・ソングライターAdam Dunningの最新3rdアルバム『The Return』です。

1971年オーストラリア・メルボルン出身の男性SSW、Adam Dunningの紹介は、『Sunset Monkeys』(2011年)、『Glass Bottom Boat』(2012年)に続き2回目となります。

前作『Glass Bottom Boat』(2012年)から約8年の歳月を経て、ようやく3rdアルバム『The Return』が届けられました。

過去2作は英語で歌われる極上のメロウ・ボッサで日本でも話題となりましたが、本作でもその基本路線は変わりません。

レコーディングは、ブラジルのリオデジャネイロ、トルコのイスタンブール、そして母国オーストラリアで行われました。

メイン・プロデュースはブラジルの新世代ボサノヴァ・ユニットBossacucanovaのメンバーAlex Moreira

それ以外に『Sunset Monkeys』(2011年)でAdamと共同プロデュースを務めたRonaldo Cotrimが2曲、Cagri Kodamanglu(トルコ語を無理矢理、英語綴りにしています)、Greg J Walkerが各1曲でプロデュースを務めています。

アルバムにはオーストラリア人女性シンガーTash Parker、トルコ人女性シンガーChanCeがフィーチャリングされています。

この新作のために新たに曲を書き下ろしたのではなく、以前から書き溜めていた楽曲をレコーディングしたといった感じみたいですね。

オーストラリアの真っ青な空と海、太陽の眩しさをイメージさせるメロウ・ボッサ・ワールドを存分に楽しめます。また、オリエンタル・ムードの楽曲や、ウクレレでハワイアンをイメージさせる楽曲などのアクセントも効いています。

オーストラリア人アーティストならではのボッサ・ワールドを楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Rains Of Montmartre」
ストリングスを配したスタンダード・カヴァーのようなイントロで始まるロマンティック・ボッサがオープニング。ノスタルジックな映画のテーマ曲のような雰囲気です。Alex Moreiraプロデュース。

「The Path」
Ronaldo Cotrimプロデュース。過去2作のファンが歓喜しそうメロウ・ボッサ。オージーの真っ青な海が似合う1曲ですね。

「The Ocean」
ノスタルジック・ムードの哀愁ボッサ。素敵なストリングス&ホーン・アレンジが盛り上げてくれます。

「Shades」
Tash Parkerをフィーチャー。Adamのウクレレの音色が少しハワイアンも感じさせるアコースティック・メロウ。時間の流れを忘れさせてくれる澄み切った美しさがあります。Alex Moreiraプロデュース。

「E Lala Lay-E (They're Singing)」
Joao Donatoの楽曲にAdamが英語詞をつけたもの。Alex Moreiraプロデュース。このメロウ・フィーリングはAOR好きの人も気に入るのでは?

「The Return」
Alex Moreiraプロデュース。Flavio Mendesのギター、そのFlavioのアレンジによるストリングスが秀逸なビューティフル・ボッサ。聴いているだけで心が浄化されます。

「Ordinary」
トルコ人女性シンガーChanCeをフィーチャー(二人は2015年にもデジタル配信曲で共演)。Cagri Kodamangluプロデュース。独特のオリエンタル・ムードが漂うサウンドは本作の中でも異色の1曲に仕上がっています。

「True Lies」
この曲もJoao Donatoの楽曲にAdamが英語詞をつけたもの。Alex Moreiraプロデュース。サウダージ・ムードたっぷりのロマンティックな哀愁ボッサ。

「Holiday」
Tash Parkerをフィーチャー。2013年にデジタル配信していた楽曲です。ワルツ調のアコースティック・メロウ。2人だけのホリデーといったロマンティック・ムードが漂います。Greg J Walkerプロデュース。
https://www.youtube.com/watch?v=hXW4FjzqR6w

「Beautiful Goodbye」
Ronaldo Cotrimプロデュース。ビター・スウィートなオトナのボッサ・チューン。愛しき日々を懐かしむようなAdamのヴォーカルがいいですね。

「Higher」
本編ラストはジャジー・ポップにボッサが入り混じった楽しげな1曲で締め括ってくれます。
Alex Moreiraプロデュース。

「The World I Want For You」
国内盤ボーナストラック。ピアノ、フルートをバックに切々と歌い上げるバラードです。

Adam Dunningの過去記事もご参照ください。

『Sunset Monkeys』(2011年)
サンセット・モンキーズ

『Glass Bottom Boat』(2012年)
グラス・ボトム・ボート
posted by ez at 02:08| Comment(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする