発表年:1965年
ez的ジャンル:スウィンギン・ロンドン系サントラ
気分は... :いよいよ全面解禁!
今回は映画サントラJohn Barry『The Knack...And How To Get It (Soundtrack)』(1965年)です。
映画『The Knack...And How To Get It』(1965年)は、監督Richard Lester、主演Rita Tushinghamの青春コメディ。無名時代のJane Birkinも出演しています。
ロンドンを席捲したスウィンギン・ロンドンのムーヴメントを反映した本作は、1965年のカンヌ映画祭でグランプリ(パルムドール)を受賞しています。
DVD『The Knack...And How To Get It』(1965年)
監督のRichard Lesterは、『A Hard Day's Night』(1964年)、『Help』(1965年)という2本のBeatles映画でもお馴染みですね。
その2本のBeatles映画の間に撮影されたのが『The Knack...And How To Get It』(1965年)です。
音楽を手掛けたのは『007』シリーズでお馴染みのJohn Barry。
彼が手掛けた音楽もスウィンギン・ ロンドンを象徴するサントラとして高い人気を誇っています。随所で印象的なオルガンを聴かせてくれるのはAlan Haven。
『Blow-Up』(1966年)、『Here We Go 'Round The Mulberry Bush 』(1968年)といった過去に紹介したスウィンギン・ ロンドンのサントラのようなキャッチーさはありませんが、John Barryのセンスの良さが詰まったオーケストレーション・サウンドを楽しめます。
スウィンギン・ ロンドンにご興味がある方は映画とサントラをセットでチェックしてみては?
全曲紹介しときやす。
「The Knack - Main Theme」
メイン・テーマはエレガントなジャズ・ワルツですが、Alan Havenのグルーヴィーなオルガンを隠し味で効かせているのがスウィンギン・ ロンドンらしいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=DRP-4XDVI8M
「Here Comes Nancy Now!」
映画音楽らしいオーケストレーションの中にもJohn Barryらしいスタイリッシュなセンスが感じられます。
https://www.youtube.com/watch?v=mhMt8dzn5Bs
「Photo Strip」
Alan Havenのオルガンを前面に打ち出したスウィンギン・ ロンドンらしい演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=OrkA6qfk2xk
「Three On A Bed」
オーケストレーションによるムーディーな演奏ですが、クールなミュート・トランペットの音色がいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=qW_VzXMcev0
「Blues And Out」
Alan Havenによるブルージーでモッドなオルガンの音色にグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=xfAOFRzndKM
「The Knack」
タイトル曲のJohnny De Littleによるヴォーカル・ヴァージョン。少し哀愁ムードが漂います。
https://www.youtube.com/watch?v=_TmtNzvSQq8
「And How To Get It」
スリリングなシネ・ジャズとして人気なのが本トラック。オーケストレーション、女性スキャット、Alan Havenのグルーヴィー・オルガンのバランスが絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=uHAoHKd0prk
「Something's Up!」
格好良いオルガン・ジャズに仕上がっているのがこのトラック。スウィンギン・ ロンドンらしさを満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=ReSRtd68lws
「Doors & Bikes And Things」
青春コメディのサントラらしいコミカルな演奏を楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=cuTJJO3R4eQ
「Ecstasy!」
リラックスしたオーケストレーションが印象的な演奏ですが、Alan Havenのオルガンが加わると一気にスウィンギン・ ロンドンらしくなります。
https://www.youtube.com/watch?v=SaKTkLdajDM
「End Title - The Knack」
ラストは青春の甘酸っぱさを感じる美しいオーケストレーションで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=4_M5Xea2qSk
ご興味がある方は他のスウィンギン・ ロンドン・サントラ作品の過去記事もご参照ください。
Original Soundtrack『Blow-Up』(1966年)
The Spencer Davis Group/Traffic『Here We Go 'Round The Mulberry Bush (Original Motion Picture Soundtrack) 』(1968年)