2020年07月24日

Maxwell『Now』

初のUSアルバム・チャートNo.1☆Maxwell『Now』

発表年:2001年
ez的ジャンル:ニュー・クラシック・ソウル系セクシー男性R&B
気分は... :第2波に備えよ!

孤高の官能R&BシンガーMaxwellです。彼の紹介は2回目になります。

1973年N.Y.ブルックリン生まれのMaxwell(本名Gerald Maxwell Rivera)の紹介は、デビュー・アルバム『Maxwell's Urban Hang Suite』(1996年)、2ndアルバム『Embyra』(1998年)に続き3回目となります。

3rdアルバムとなる本作『Now』(2001年)は、USアルバム・チャート、同R&Bアルバム・チャート共に初のNo.1となったヒット・アルバムです。

プロデュースはMaxwell自身(Musze名義)とSadeSweetbackでの活動で知られるStuart Matthewman。デビュー・アルバム『Maxwell's Urban Hang Suite』(1996年)、2ndアルバム『Embyra』(1998年)でもタッグを組んでいたコンビですね。

レコーディングにはStuart Matthewman(b、g、key)、Hod David(g、b、key)、Melvin "Wah Wah" Watson(g)、Bruce Bouton(steel g)、Michael Neal(b)、Michael Bland(ds)、Etienne Stadwijk(key)、Frederico Pena(key)、Bashiri Johnson(per)、Steven Bernstein(tp)、Clark Gayton(tb)、Andre Roberson(sax)といったミュージシャンが参加しています。

個人的には「Get To Know Ya」「Noone」「Temporary Nite」「Now/At The Party」といったダンサブル系のトラックに惹かれます。

シングルにもなった「Lifetime」『MTV Unplugged』(1997年)でも取り上げていたKate Bushのカヴァー「This Woman's Work」といったバラードも魅力的です。ペダル・スティールでアクセントをつけた「For Lovers Only」あたりも面白いのでは?

本作から次作『BLACKsummers'night』(2009年)がリリースされるまで約8年の歳月を要することになります。

その意味で本作『Now』は、ニュー・クラシック・ソウルなMaxwell第1章の集大成と呼べるのではないかと思います。

『Maxwell's Urban Hang Suite』(1996年)、『MTV Unplugged』(1997年)、『Embyra』(1998年)と4枚セットで手元に置いておきましょう。

全曲紹介しときやす。

「[Blank Track]」
約4秒の無音がオープニング・トラック。

「Get To Know Ya」
アルバムからの1stシングル。US R&Bチャート第25位となりました。Maxwellの魅力全開の1曲です。透明感のあるギター・カッティング、重心の低いベースラインと共に疾走するミステリアスなセクシー・ダンサー。僕の一番のお気に入り曲でもあります。
https://www.youtube.com/watch?v=rp8WYwE3LUI

「Lifetime」
アルバムからの2ndシングル。USチャート第22位、同R&Bチャート第5位となりました。ニュー・クラシック・ソウルらしいセクシー・バラード。Maxwellの官能的な魅力を満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=gMAHTZ2nBvk

Mickey Factz「Time of Our Life」、Sonder「Feel」のサンプリング・ソースとなっています。
Mickey Factz「Time of Our Life」
 https://www.youtube.com/watch?v=LjcwAOr1aAE

「W/As My Girl」
さり気ないですがセクシーな魅力を醸し出す1曲。抑えたトーンの引き算の美学があります。
https://www.youtube.com/watch?v=w7fu9a0s0rY

Chase N. Cashe「Lights Down」、Nemo Achida「Sweat」のサンプリング・ソースとなっています。

「Changed」
音作りへのこだわりを感じるミディアム・バラード。派手さはありませんが、何処か惹かれるものがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=YL6MNTI8ta0

「Noone」
Princeに通じる官能ダンサー。こういうのもMaxwellらしくて好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=ituDAbbgdV0

L-Vis 1990「Forever You」のサンプリング・ソースとなっています。
L-Vis 1990「Forever You」
 https://www.youtube.com/watch?v=vTeKtAn30gs

「For Lovers Only」
ペダル・スティールの音色が印象的なバラード。Maxwellとペダル・スティールってミスマッチなイメージもありますが、これが悪くありません。
https://www.youtube.com/watch?v=umbrEOrHgAo

「Temporary Nite」
僕好みの官能的なファンク・グルーヴ。ロッキンなアクセントとのバランスが絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=q5YsY8Jz7oY

「Silently」
官能的ファルセットが映えるバラード。彼のミステリアスな魅力を堪能できます。
https://www.youtube.com/watch?v=xYRGbjNfJ94

「Symptom Unknown」
哀愁バラードを切々と歌います。孤高なムードが漂います。
https://www.youtube.com/watch?v=AksD0dW1o2w

「This Woman's Work」
Kate Bushのカヴァー。オリジナルはアルバム『The Sensual World』(1989年)収録。元々は『MTV Unplugged』(1997年)でカヴァーしていた楽曲を改めてスタジオ録音したものです。アルバムからの3rdシングル。US R&Bチャート第16位となりました。ストリングスを配したビューティフル・バラードに仕上がっています。カヴァーだからこそ余計にMaxwellの美意識が際立ちます。
https://www.youtube.com/watch?v=gkeCNeHcmXY

Da Brat feat. Cherish「In Love Wit Chu」、Rapsody「The Woman's Work」、Troy Ave「Glitter and Gold」、Weep.「I Know U Got Work」、O.T. Genasis feat. Lil Wayne「Do It」、Tone Stith「This Woman's Work/Lifetime」等のサンプリング・ソースとなっています。
Rapsody「The Woman's Work」
 https://www.youtube.com/watch?v=Qv2nynkzsnw
Troy Ave「Glitter and Gold」
 https://www.youtube.com/watch?v=L-zIlj-iOdw
Weep.「I Know U Got Work」
 https://www.youtube.com/watch?v=W3mpZh6wyt0
O.T. Genasis feat. Lil Wayne「Do It」
 https://www.youtube.com/watch?v=1S5h0nlE65I
Tone Stith「This Woman's Work/Lifetime」
 https://www.youtube.com/watch?v=sI2NZ25ObXk

「Now/At The Party」
ラストはMaxwellらしい格好良さの詰まったセクシー・ダンサーで締め括ってくれます。Prince風にも聴こえますが、Maxwellならではの美学が貫かれていると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=jxt69wfVfkM

Maxwellの他作品もチェックを!

『Maxwell's Urban Hang Suite』(1996年)


『MTV Unplugged』(1997年)


『Embyra』(1998年)


『BLACKsummers'night』(2009年)


『blackSUMMERS'night』(2016年)
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2020年07月22日

Elliot Lurie『Elliot Lurie』

隠れたシティ・ソウル逸品☆Elliot Lurie『Elliot Lurie』

発表年:1975年
ez的ジャンル:シティ・ソウル系男性SSW
気分は... :4連休前ですが・・・

4連休前ですが、東京はステイホーム・ムードですね。
僕も読書でもしながら、ステイホームしようと思います。

今回は70年代シティ・ソウル作品Elliot Lurie『Elliot Lurie』(1975年)です。

Elliot Lurieは1948年N.Y.ブルックリン生まれの男性シンガー・ソングライター。

1969年にポップ・ロック・バンドLooking Glassを結成し、ヴォーカル&リード・ギターを担当しました。

1972年、USチャートNo.1となった大ヒット・シングル「Brandy (You're a Fine Girl)」で脚光を浴びました。
「Brandy (You're a Fine Girl)」
 https://www.youtube.com/watch?v=DVx8L7a3MuE

アルバムとしては、『Looking Glass』(1972年)と『Subway Serenade』(1973年)の2枚をリリースしています。

1974年にLurieはグループを脱退します。そしてソロ・デビュー・シングル「Your Love Song」(1974年)を経て、ソロ・アルバムとなる本作『Elliot Lurie』(1975年)をリリースします。結果として、本作はLurie唯一のソロ・アルバムとなりました。

プロデュースはDavid KershenbaumElliot Lurie本人も1曲で共同プロデュースしています。また、Michael Omartianがアレンジを手掛けています。

レコーディングにはDavid Paich(key)とDavid Hungate(b)という後のTotoメンバー、CrusadersJoe Sample(key、el-p)、Wilton Felder(b)、Larry Carlton(g)、さらにEd Greene(ds)、Steve Gadd(ds)、Michael Omartian(syn、key、horns)、Paul Griffin(key)、Stephen "Fontz" Gelfand(b)、Gary Coleman(per)、Ralph MacDonald(per)、Bobby Schaper(per)、Ernie Watts(ts)といったミュージシャンが参加しています。

また、Julia Tillman WatersMaxine Willard WatersLuther WatersOren WatersKim CarnesMark CreamerMaxine DixonPhyllis BrownTom Seufertがバック・コーラスで参加しています。

アルバム全体は名うてのミュージシャン達の好バッキングに支えられたシティ・ソウル/ブルーアイド・ソウル作品に仕上がっています。

ヒットはしませんでしたが、「Disco (Where You Gonna Go)」「I Think I'm Fallin」というシングル2曲に本作の魅力が詰まっています。

それ以外にトロピカル・モードのブルーアイド・ソウル「Blue Lady」、Looking Glassの同僚Larry Gonskyとの共作「Just Another Music Man」Jackie DeShannonのカヴァー「My Baby Is A Lady」、メロウ・バラード「I Don't Wanna Lose You (For My Life)」、ファンキー・メロウな「Happy」あたりもおススメです。

Youtubeには音質悪い音源しかありませんが、CDで聴くとグッと印象が良くなると思います。

全曲紹介しときやす。

「Disco (Where You Gonna Go)」
Elliot Lurie作。シングル・カットもされたオープニング。タイトル通りのディスコ調メロウ・グルーヴ。Lurieのブルーアイド・ソウルな魅力が引き出されています。Ernie Wattsのサックスがシティ・ソウル・ムードを高めてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=i7mPVxV2Cl8

「I Think I'm Fallin」
Elliot Lurie作。この曲もシングルにもなりました。シティ・ソウル好きの心を擽る1曲に仕上がっています。サマー・モードのメロウ・ミディアム。Larry Carltonの素敵なギターにも注目です。
https://www.youtube.com/watch?v=jOv0YAjbDsM

「Blue Lady」
Elliot Lurie作。トロピカル・モードの寛いだブルーアイド・ソウルといった趣がいい感じです。カクテルでも飲みながら聴きたいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=2qzEH4LPs4c

「Rainbow Girl」
Elliot Lurie作。抑えたトーンながらもツボを押さえたバッキングが格好良い1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=IyE1xLxOEjY

「Just Another Music Man」
Elliot Lurie/Larry Gonsky作。Looking Glassの同僚Larry Gonskyとの共作。ポップな味わいのメロウ・ミディアム。ホーン・サウンドのメリハリと終盤のLurie自身のギター・ソロにもグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=g9Ird6aTKv8

「My Baby Is A Lady」
Jackie DeShannonの「Your Baby Is A Lady」カヴァー(Donna Weiss/Jackie DeShannon作)。オリジナルは当ブログでも紹介した『Your Baby Is A Lady』(1974年)に収録されています。オリジナルの雰囲気を受け継ぎつつ、よりシティ・ソウル寄りのリラックスした仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=ukUq4-YLPFc

Jackie DeShannon「Your Baby Is A Lady」
 https://www.youtube.com/watch?v=Soqx4eGz0Lo

「One More Saturday Night」
Elliot Lurie作。ブルージーかつポップなブルーアイド・ソウル。少しイナたい感じが逆にいいかも?
https://www.youtube.com/watch?v=QhLmVdT59mM

「I Don't Wanna Lose You (For My Life)」
Elliot Lurie作。僕のお気に入りのメロウ・バラード。Lurieのシンガー・ソングライターとしての魅力を実感できます。
https://www.youtube.com/watch?v=I9U8GiuPWMA

「Rock And Roll Lady」
Glenn Ballantyne/Jackie DeShannon作。Jackie DeShannon作品の2曲目です。リラックスしたミディアム・ロック
https://www.youtube.com/watch?v=luTd9P16tmo

「Happy」
Donnie Weaver作。ラストはファンキー・メロウなブルーアイド・ソウルで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=CwQJU1BJg6w

ご興味がある方はLooking Glassの作品もチェックを!ちなみにLurieが脱退したLooking Glassは、新メンバーを迎えてFallen Angelsと改名し、グループを存続させます。さらに、その後メンバー・チェンジを経てハード・ロック/パワー・ポップ・グループStarzとして再スタートを切りました。

『Brandy/Complete Recording』
『Looking Glass』(1972年)と『Subway Serenade』(1973年)を全曲収録
posted by ez at 02:39| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月21日

The Mighty Diamonds『Struggling』

土用の丑の日は鰻とレゲエ!☆The Mighty Diamonds『Struggling』
Struggling
発表年:1985年
ez的ジャンル:レゲエ・ヴォーカル・トリオ
気分は... :土用の丑の日!

土用の丑の日ですね。
鰻食べてコロナ禍のモヤモヤを吹き飛ばしたいっす!

今回は80年代半ばのレゲエ作品からThe Mighty Diamonds『Struggling』(1985年)です。

1969年にジャマイカ、キングストンで結成されたDonald "Tabby" ShawFitzroy SimpsonLloyd Fergusonの3名によるレゲエ・ヴォーカル・トリオThe Mighty Diamondsの紹介は、『Right Time』(1976年)に続き2回目となります。

本作『Struggling』(1985年)は、必ずしもThe Mighty Diamonds作品の中で高い評価を得ているアルバムではありません。

おそらく、この時代ならではのシン・ドラム、シンセなどを駆使したサウンドを嫌う人や、すべて新録ではなく過去の楽曲のリメイク/リミックスが含まれる点に中途半端な印象を受ける人がいるのではないかと思います。個人的にはそのリメイク/リミックスが本作の魅力を高めていると思いますが・・・

プロデュース、アレンジはDelroy Wright

レコーディングにはSteely & ClevieCleveland Browne(ds)はじめ、Dalton Browne(b)、Danny Browne(g)、Mallory Williams(syn、key)、David Madden(tp)、Chico(sax)といったミュージシャンが参加しています。

前述のように、過去の楽曲のリメイク/リミックスである「Struggling」「Long Long Time」「Tell Me What Wrong」の3曲が本作を特徴づけておりおススメです。

それ以外にAl Campbell作の「Heartbreaker」「Heathen Children」。シンセ・レゲエらしいラヴァーズ「Girl You're Too Young」、ライト&メロウな「Someone To Love」あたりも僕のお気に入り。

80年代ならではのレゲエ・サウンドと彼らのコーラスワークの相性の良さを楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Struggling」
Fitzroy Simpson作。タイトル曲は1975年シングル曲のリメイク。オリジナルにもあったPiero Umiliani「Mah Nà Mah Na」ネタをシンセで強調しているのが印象的です。80年代半ばならではのサウンドをバックに、彼ららしいコーラスワークを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=nyXM_fM45uE

オリジナルと聴き比べるのも楽しいのでは?
「Struggling」(1975年)
 https://www.youtube.com/watch?v=GP3oJG1B3F0

「Reggae-lution」
Al Campbell作。ルーツ・レゲエを80年代テイストでキャッチーに聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=8VaudyWs0FI

「Heartbreaker」
Al Campbell作。シンセによるポップなアクセントがいい感じの1曲に仕上がっています。昼間から缶ビール片手に聴きたい1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=jW_WcOwJBuw

「Long Long Time」
Fitzroy Simpson作。1976年のシングル曲のリミックス。オリジナルの雰囲気を受け継ぎ、少し80年代テイストを加えた素敵なラヴァーズに仕上がっています。これぞレゲエ・コーラス・グループらしい1曲ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=4spCqIgBRv8

オリジナルもぜひチェックを!
「Long Time」(1976年)
 https://www.youtube.com/watch?v=ZMT06dzR6bk

「Girl You're Too Young」
Lloyd Ferguson作。ビーチで聴きたい少しナンパなラヴァーズ。シンセ・レゲエならではのキャッチーが好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=ZLlQOj0aG_w

「Heathen Children」
Al Campbell作。ダンスホール調の楽曲ですが、彼らのコーラスワークが加わるとマイルドな印象になります。
https://www.youtube.com/watch?v=bGRxTRY8H64

「Red Tapes」
Fitzroy Simpson作。本作らしいシンセの音色を活かしたリラックスした雰囲気の1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=rxwMCORFAdw

「Tell Me What Wrong」
Fitzroy Simpson/Lloyd Ferguson作。1978年のシングル曲のリミックス。良くも悪くも80年代テイストですが、このラヴァーズにはこのサウンドがフィットしていると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=KSyR-Lf0ynY

オリジナルもぜひチェックを!
「Tell Me What Wrong」(1978年)
 https://www.youtube.com/watch?v=koKdR8jH6ks

「Someone To Love」
Donald Shaw/Fitzroy Simpson/Lloyd Ferguson作。ホーン隊も加わったライト&メロウな仕上がり。レゲエ好き以外の人も楽しめる軽やかさがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=bNiV2g4P8Gs

「Hustling」
Donald Shaw/Fitzroy Simpson/Lloyd Ferguson作。本作らしいシン・ドラムを強調したトラックで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=yFs4lKbEG3I

The Mighty Diamondsの他の初期〜中期作品もチェックを!

『Right Time』(1976年)
Right Time

『Ice on Fire』(1977年)
Ice on fire

『Planet Earth』(1978年)
PLANET EARTH/PLANET MARS DUB

『Stand Up to Your Judgment』(1978年)
Stand Up to Your Judgement/

『Deeper Roots (Back to the Channel)』(1979年)
Deeper Roots & Dub (Reis)

『Reggae Street』(1981年)
Reggae Street

『Pass the Kouchie』(1982年)
Pass the Kouchie

『The Roots Is There』(1982年)
Roots Is There

『Leaders of Black Country』(1983年)
Leaders of Black Countries

『Backstage』(1983年)


『If You Looking for Trouble』(1986年)


『The Real Enemy』(1987年)
The Real Enemy

『Get Ready』(1988年)
Get Ready
posted by ez at 02:30| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月19日

Derrick Hodge『Color Of Noize』

4年ぶりの3rdアルバム☆Derrick Hodge『Color Of Noize』

発表年:2020年
ez的ジャンル:今ジャズ・ベーシスト
気分は... :コントラスト、美しさ、混沌、自由・・・

新作ジャズからRobert Glasper Experiment(RGE)のベーシストとしても知られるDerrick Hodgeの3rdソロ・アルバム『Color Of Noize』です。

1979年フィラデルフィア生まれのベーシストDerrick Hodgeの紹介は、1stソロ・アルバム『Live Today』(2013年)に続き2回目となります。

また、Hodgeも参加したRobert Glasperらによるスーパー・ユニットR+R=Now『Collagically Speaking』(2018年)も紹介しています。

2ndアルバム『The Second』(2016年)に続く3rdアルバムとなる本作『Color Of Noize』

盟友Robert GlasperBlue Noteを離れましたが、Derrick HodgeBlue Noteに止まり、本作をリリースしました。

プロデュースはBlue Noteの総帥Don WasDerrick Hodge

レコーデイング・メンバーはDerrick Hodge(b、key、p、g、vo)、Jahari Stampley(org、p)、Justin Tyson(ds)、Michael Aaberg(key、syn)、Michael Mitchell(ds)、DJ Jahi Sundance(turntable)。

メンバーを固定してバンドとしての一体感を重視した演奏となっています。全編でツイン・ドラムに拘っているあたりにHodgeの目指した音が反映されていると思います。

Wayne Shorter作の「Fall」以外はDerrick Hodgeのオリジナルです。

Sundanceのターンテーブルと共に始まる「The Cost」RGE的な「Not Right Now」、ツイン・ドラムがワイルドに駆け抜けていく「Color Of Noize」Miles Davis『Nefertiti』で演奏されたWayne Shorter作品「Fall」、Hodgeがアコギを弾き語りするフォーキーな「New Day」あたりが僕のおススメです。

決して派手なアルバムではありませんが、今ジャズ好きの人は十分楽しめる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「The Cost」
Sundanceのターンテーブルに違和感を覚えない本作らしいジャズ・ワールドが展開されるオープニング。Hodgeのベースを中心に今ジャズならではのコズミック感覚を堪能できます。DJ Jahi
https://www.youtube.com/watch?v=LQlKe5R3m9A

「Not Right Now」
Robert Glasper抜きのRGEといった雰囲気のミディアム。Jahari Stampleyの美しいピアノとMichael Aabergのシンセのコントラストがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=0rEIVb14ECg

「Little Tone Poem」
1分半に満たない美しい小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=gRtTpGWsho8

「You Could Have Stayed」
アコースティック・ベースの美しい響きに続き、抒情的ななエレクトリック・ベースがプレイされるエモーショナル・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=n_7x0pXK3Wo

「Color Of Noize」
タイトル・トラックは今ジャズらしいグルーヴを存分に楽しめる疾走感あふれる演奏です。ツイン・ドラムがワイルドに駆け抜けていく鼓動がいいですね。中盤以降のコズミック&フューチャリスティック感覚もサイコーです!
https://www.youtube.com/watch?v=YW0syoft29k

「19」
霞の中を彷徨うようなミステリアス・ムードが漂う演奏です。Hodge自身のヴォイスのエコーが効果的に使われています。
https://www.youtube.com/watch?v=H0ZpWJzorZg

「Fall」
Wayne Shorter作品をカヴァー。オリジナルはMiles Davis『Nefertiti』(1967年)収録。このバンドならではの美学とツイン・ドラムならではのダイナミックな演奏を楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=fdHzpctZP-I

「Looking At You」
Hodgeのヴォーカル、ピアノ、Michael Mitchellのドラムのみの演奏です。祈りのようなものを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=Qzer-3rfvYk

「Heartbeats」
音楽の美しさと、その一瞬の儚さのようなものが伝わってくる心に沁みる演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=gDYmna3NJh4

「New Day」
ここではHodgeがアコギを弾き語りし、フォーキー・ジャズな味わいの演奏を楽しめます。フォーキーのみならずエレクトリック・フィーリングと巧みに融合させているところが僕好み。
https://www.youtube.com/watch?v=2KjUsM340tU

「You Could Have Stayed」
「You Could Have Stayed」のJahari Stampleyによるピアノ・ソロでアルバムは幕を閉じます。
https://www.youtube.com/watch?v=scEGpRT18T0

Derrick Hodgeの他作品もチェックを!

『Live Today』(2013年)
Live Today

『The Second』(2016年)


R+R=Now『Collagically Speaking』(2018年)
コラージカリー・スピーキング
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2020年07月18日

The Brady Bunch『Meet The Brady Bunch』

キッズ・ソフトロックの最高峰☆The Brady Bunch『Meet The Brady Bunch』

発表年:1972年
ez的ジャンル:TVドラマ系キッズ・コーラス・グループ
気分は... :ゆかいなブレディー家・・・

今回はTVドラマが誕生したキッズ・コーラス・グループThe Brady Bunchの2ndアルバム『Meet the Brady Bunch』(1972年)です。

The Brady Bunchは、国民的人気を博したアメリカのホーム・コメディ・ドラマ『ゆかいなブレディー家(The Brady Bunch)』(1969-1974年)から生まれたキッズ・コーラス・グループ。

メンバーはドラマで兄弟を演じたBarry Williams(Greg Brady)Maureen McCormick(Marcia Brady)Chris Knight(Peter Brady)Eve Plumb(Jan Brady)Mike Lookinland(Bobby Brady)Susan Olsen(Cindy Brady)という6名。

グループは『Merry Christmas From the Brady Bunch』(1970年)、『Meet the Brady Bunch』(1972年)、『The Kids From the Brady Bunch』(1972年)、『The Brady Bunch Phonographic Album』(1973年)という4枚のアルバムをリリースしています。

『ゆかいなブレディー家』は、日本では1970年7月4日から1971年9月25日までフジテレビ系にて放映していたようです。

僕も『ゆかいなブレディー家』という番組名と断片的にドラマ映像の記憶があります。上記の放映時、僕は幼稚園生だったはずですが、その時リアルタイムで見たのか、その後再放送等で見たのかは記憶が定かでありません。

今日紹介する『Meet the Brady Bunch』(1972年)は、サバービア誌にも掲載されたキッズ・ソフトロックとして再評価の高い1枚です。

プロデュースはJackie Mills

アルバムは有名曲カヴァー5曲とオリジナル7曲の全12曲。

「I Just Want to Be Your Friend」The Millennium)、「Baby I'm-a Want You」Bread)、「American Pie」Don McLean)、「Day After Day」Badfinger)、「Me and You and a Dog Named Boo」Lobo)というカヴァー5曲の完成度の高さが目立ちます。

しかしながら、オリジナルもカヴァーに負けていません。フリーソウル方面で人気の「I Believe in You」、グルーヴィーなキッズ・ヤングソウル「Time to Change」、キッズ・ブルーアイド・ソウルな「Ain't It Crazy」、爽快ソフトロック「Come Run with Me」など素敵なトラックが揃っています。

キッズ・ソフトロックの最高峰を楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

「We'll Always Be Friends」
Danny Janssen/Jackie Mills作。シングルにもなったオープニング。キッズ・グループらしい清らかな爽快メロウに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=eIqZiAhRyMU

「Day After Day」
Badfinger、1971年のヒット・シングルをカヴァー(Pete Ham作)。オリジナルはアルバム『Straight Up』(1971年)収録。好バッキングも含めてキッズ・グループと侮れない完成度を感じる1曲。ラブ&ピースな雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Ucm33KJFLAc

「Baby I'm-a Want You」
Bread、1971年のヒット・シングルをカヴァー(David Gates作)。オリジナルはアルバム『Baby I'm-a Want You』(1972年)収録。キッズ版Breadと呼びたくなるオリジナルの雰囲気を受け継いだ素敵な1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=rQvow51FlZA

「I Believe in You」
Danny Janssen/Jackie Mills作。フリーソウル方面で再評価の高まったバブルガム・ポップ/ソフトロック・チューン。キッズ・グループらしい清々しさがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=qHOhx0c8CNM

「American Pie」
Don McLean、1971年のUSチャートNo.1の大ヒット・シングルをカヴァー(Don McLean作)。オリジナルはアルバム『American Pie』(1971年)収録。素晴らしいヴォーカル・プロダクションに感心します。サウンド・プロダクションも含めて完成度の高い好カヴァーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=n9qLr040WIk

「Time to Change」
Billy Meshel/Christopher Welch/Raymond Bloodworth作。シングル曲にもなりました。The Pharcyde「Soul Flower (Remix)」のサンプリング・ソースにもなっています。フリーソウル好きも楽しめるグルーヴィーなキッズ・ヤングソウルに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=C3_cZSldUqU

「Me and You and a Dog Named Boo」
Lobo、1971年の大ヒット・デビュー・シングルをカヴァー(Kent LaVoie作)。オリジナルはアルバム『Introducing Lobo』(1971年)収録。
作。カントリー・ポップ調のサウンドに合わせて、キッズらしい素直なヴォーカルを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=lmrLN8kaRgU

「I Just Want to Be Your Friend」
The Millenniumのカヴァー(Curt Boettcher作)。オリジナルはアルバム『Begin』(1968年)収録。ソフトロック好きにはたまらないカヴァー・セレクトですね。本曲を本作のハイライトに挙げる人も多いのでは?キッズ・ソフトロックの最高峰と呼びたくなる仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=HWaRhzZxs5s

「Love My Life Away」
Danny Janssen/Jackie Mills作。透明感のあるコーラスワークを強調したキッズ・グループらしい魅力に溢れた1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=LIII1MJUcLw

「Come Run with Me」
James Bryant/Richard Obegi作。ソフトロック好きは気に入りそうな爽快ポップ。息の合ったコーラスワークがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=AOe16CYBFKs

「Ain't It Crazy」
Danny Janssen/Jackie Mills作。バックの都会的サウンドも含めて、キッズ・ブルーアイド・ソウルとでも呼びたく雰囲気の仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=EiSusxKihDI

「We Can Make the World a Whole Lot Brighter」
Michael Gately/Robert John作。本編ラストはキッズ・ソフトロックの魅力に満ちたメロウ・チューンで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=WcQQN79h0EU

僕の保有するCDにはメンバーのChris KnightMaureen McCormickがリリースしたアルバム
『Chris Knight & Maureen McCormick』(1973年)から「Just a Singin' Alone」「Tell Me Who You Love」の2曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

ご興味がある方はThe Brady Bunchの他作品もチェックを!

『Merry Christmas From the Brady Bunch』(1970年)


『The Kids From the Brady Bunch』(1972年)


『The Brady Bunch Phonographic Album』(1973年)
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