2020年07月17日

Shirley Scott『Soul Song』

Atlantic移籍第一弾アルバム☆Shirley Scott『Soul Song』

発表年:1969年
ez的ジャンル:ジャズ・オルガンの女王
気分は... :ソウルフル時々ブラジル・・・

今回はジャズ・オルガン作品からShirley Scott『Soul Song』(1969年)です。
※レコーデイングは1968年、リリースは1969年

ジャズ・オルガンの女王Shirley Scott(1934-2002年)について、当ブログで紹介したのは以下の4枚。

 『Mucho Mucho』(1960年)
 『Latin Shadows』(1965年)
 『Girl Talk』(1967年)
 『Shirley Scott & The Soul Saxes』(1969年)

本作『Soul Song』は、Atlantic移籍第一弾アルバムとなり、R&Bやポップス、フォークのカヴァー中心の構成です。

プロデュースはJoel Dorn

レコーデイング・メンバーはShirley Scott(org、vo)以下、当時公私のパートナーであったStanley Turrentine(ts)、Eric Gale(g)、Bob Cranshaw(b)、Roland Martinez(b)、Ray Lucas(ds)、Specs Powell(ds)、Bernard Purdie(ds)という面々。

特に夫Stanley Turrentineのテナー・サックスの貢献が目立ちます。

Percy Sledgeの大ヒット曲をカヴァー「When a Man Loves a Woman」The "5" RoyalesのR&Bヒット・カヴァー「Think」Bernard Purdieのドラミングが冴えるタイトル曲「Soul Song」あたりがAtlantic移籍らしいソウル/R&Bテイストの演奏を楽しめます。

個人的には「Mr. Businessman」「Like a Lover」といったブラジリアン・テイストの演奏もお気に入りです。「Like a Lover」ではShirley自身のヴォーカルを聴くこともできます。

Bob Dylanの名曲カヴァー「Blowin' in the Wind」はそうとは気づかない楽しさがあります。

カヴァー・セレクトや分かりやすい演奏などはAtlantic側の意向を反映した部分もあるのでしょうが、それでもShirleyをはじめ、各プレイヤーが演奏を楽しんでいる雰囲気が伝わってくるのが魅力だと思います。

ジャズ好きでなくても聴きやすいソウルフル時々ブラジルな1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Think」
The "5" Royales、1957年のR&Bヒットをカヴァー(Lowman Pauling)。James Brown & The Famous Flamesのカヴァーでも知られる曲ですね。Eric Galeのソウルフル・ギターと共にスタートするAtlanticらしいR&Bテイストの演奏です。夫Stanley Turrentineもテナー・サックスで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=914vjmGmWHw

「When a Man Loves a Woman」
Percy Sledge、1966年の大ヒット曲をカヴァー(Calvin Lewis/Andrew Wright)。Atlanticの大ヒット曲をカヴァーさせるのは常道パターンですね。お馴染みの名曲をStanley Turrentineのサックスを中心に、あの雰囲気のままで聴かせる演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=DmIgSO6nDKk

「Mr. Businessman」
Ray Stevens、1968年のシングル曲をカヴァー。カントリー系ポップスだったヒット曲を、Walter Wanderley調のオルガン・ジャズ・サンバで聴かせてくれます。なかなかキャッチーな演奏なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=1QWBHpn3P0U

「Blowin' in the Wind」
Bob Dylanの名曲「風に吹かれて」をカヴァー。何の予備知識もなければ、この演奏が「風に吹かれて」のカヴァーと気づかない人も多いと思われるブルージーな演奏です。ここでも夫Stanley Turrentineの好サポートが光ります。
https://www.youtube.com/watch?v=OFuGjG8Fb1c

「Soul Song」
Shirley Scott作。タイトル曲は唯一のオリジナル。Bernard Purdieの格好良いドラミングが牽引するソウルフルな演奏です。Shirleyのオルガンも存分に楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=ZwsuWVb-I2Y

「Like a Lover」
Dori Caymmi/Nelson Motta作「O Cantador」の英語カヴァー(英詞はMarilyn Bergman/Alan Bergman)。
当ブログではSergio Mendes & Brasil'66Stacey KentFlora Purimのカヴァーを紹介済みです。ラストはオルガン、ギター、ドラムのトリオ演奏をバックにShirley自らがヴォーカルを披露してくれます。歌自体はヘタウマ系ですがいい雰囲気のメロウ・ボッサに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=00NiV7r1UqI

Shirley Scottの他作品もチェックを!

Shirley Scott With The Latin Soul Quintet『Mucho Mucho』(1960年)
ムーチョ・ムーチョ

Shirley Scott & Stanley Turrentine『Blue Flames』(1964年)
Blue Flames

『Latin Shadows』(1965年)
ラテン・シャドゥズ

Shirley Scott & Clark Terry『Soul Duo』(1966年)
Soul Duo

『Girl Talk』(1967年)
Girl Talk: Limited by SHIRLEY SCOTT (2015-05-13)

Shirley Scott & The Soul Saxes『Shirley Scott & The Soul Saxes』(1969年)
シャーリー・スコット&ザ・ソウル・サックシーズ

『Something』(1970年)
Something

『Superstition』(1973年)
Superstition
posted by ez at 01:52| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月16日

Mica Paris『Whisper a Prayer』

Narada Michael Walden、Rod Tempertonプロデュース☆Mica Paris『Whisper a Prayer』

発表年:1993年
ez的ジャンル:UKソウル・ディーヴァ
気分は... :トラブル徹夜はつらいよ!

昨晩からメールの不具合で徹夜してしまいお疲れモード
リモートワーク下でこうした不具合はダメージ大きいですね。

今回はUKソウル・ディーヴァMica Parisの3rdアルバム『Whisper a Prayer』(1993年)です。

1969年ロンドン生まれの女性R&BシンガーMica Parisの紹介は、2ndアルバム『Contribution』(1990年)、4thアルバム『Black Angel』(1998年)に続き3回目となります。

既に紹介済みの作品だと思い込んでいたのですが、その誤りに気づき、今回エントリーすることにしました。

少し前にTower of Power『Back to Oakland』を紹介したましたが、同作収録の定番サンプリングソース「Squib Cakes」のサンプリング曲の1つに本作収録の「I Wanna Hold On to You」があり、そのときに未エントリーであることに気づきました。

僕の場合、2nd『Contribution』(1990年)をかなり気に入り、相当聴きまくっていたので、次作となった本作への期待もかなり大きかったですね。

当時の僕のMica Parisへの思い入れは、本作のみならず、リミックス・ヴァージョンやアルバム未収録曲を求めて「I Never Felt Like This Before」「I Wanna Hold On to You」という2枚のCDシングルまで購入していた点からも確認できます。

CD Single「I Never Felt Like This Before」

CD Single「I Wanna Hold On to You」
mica paris i wanna hold on to you.jpg

結果として、『Contribution』(1990年)ほどに熱狂したわけではありませんでしたが、2枚のCDシングルも含めて愛聴した作品です。

メイン・プロデューサーはNarada Michael Walden。さらにRod Tempertonも4曲プロデュースしています。

この2人が関与することで、80年代アーバン・ソウル/ディスコな雰囲気と90年代UKソウルがうまく融合した作品に仕上がっていると思います。

今回通しで久々に聴きましたが、昔以上に素晴らしい作品に聴こえました。特に最初の8トラックにグッときます。

Narada Michael Waldenプロデュースによる「I Never Felt Like This Before」「I Wanna Hold On to You」という僕がCDシングルまで購入した2曲。

Rod Tempertonの名ソングライターぶりが冴える「You Put a Move on My Heart」「We Were Made for Love」「Two in a Million」という3曲。

「Whisper a Prayer」「Too Far Apart」「I Bless the Day」という素晴らしいバラード3曲。

この8曲のみでもかなりお腹いっぱいになるはずです。

90年代R&Bに抵抗感のある80年代ソウル/ディスコ好きの人も楽しめる1枚なのでは?

全曲紹介しときやす。

「I Never Felt Like This Before」
Narada Michael Walden/Mike Mani/Monty Sewardプロデュース。アルバムからの1stシングルとなったオープニング曲。UKシングル・チャート第15位となっています。アーバンなコンテンポラリー感に軽くダンサブルな要素を加えたNarada Michael Waldenプロデュースらしい1曲に仕上がっているのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=_CwBMz0BKmw

アルバム未収録ですが、Frankie Knucklesリミックスによるフロア仕様のClassic Club MixやOmarがプロデュースしたシングルのみの収録曲「I Should've Known Better」も要チェックです。
「I Never Felt Like This Before (Classic Club Mix)」
https://www.youtube.com/watch?v=LY_R3NjjV_M
「I Should've Known Better」
https://www.youtube.com/watch?v=KaA7kt5DLLE

「I Wanna Hold On to You」
Narada Michael Walden/Mike Maniプロデュース。アルバムからの2ndシングル。『Contribution』の流れを汲むグラウンドビート調のUKらしいダンサブル・チューン。当時の僕がMica Parisに求めていたのもこのタイプの音でしたね。
https://www.youtube.com/watch?v=_wj9geZ-tzs

アルバム未収録ですが、Absoluteによるリミックスもよく聴きました。
「I Wanna Hold On to You (Absolute Radio Mix)」
https://www.youtube.com/watch?v=YWSGPKwCMC4

「You Put a Move on My Heart」
Rod Tempertonプロデュース。Rod Tempertonのソングライティングが冴える素敵なバラードをMicaが艶やかに歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=NYSsyv3NMjQ

「We Were Made for Love」
Rod Tempertonプロデュース。これもRod Temperton好きの人は思わずニンマリする曲調のメロウ・グルーヴ。1980年前後にHeatwaveが歌っていそうな感じですよね。Micaのキュートな魅力がうまく引き出されています。
https://www.youtube.com/watch?v=Hm26O-V94UE

「Whisper a Prayer」
Jon Lindプロデュース。タイトル曲はアルバムからの4thシングルにもなりました。聴いているだけでピュアな気持ちになる感動的なビューティフル・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=hHLLRXvDDYc

「Too Far Apart」
Narada Michael Walden/Louis Biancanielloプロデュース。ラブ・ストーリーのエンディングに流れそうな切ないバラード。何故だかわかりませんが、昔も今もこの曲を聴いていると胸に込み上げてくるものがあります。Micaのシンガーとしての素晴らしさを実感できる1曲でもあります。
https://www.youtube.com/watch?v=w6_iLbnbmAI

「I Bless the Day」
Mica Paris/Paul Johnsonプロデュース。80年代AORやクワイエットストーム的な魅力を持ったオーセンティックなメロウ・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=G5R_hO0vu8Q

「Two in a Million」
Rod Temperton/Driza Boneプロデュース。アルバムからの3rdシングルにもなりました。アーバン・ディスコ・ファンク調のダンサブル・チューン。80年代テイストを90年代仕様で聴かせてくれる感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=GZV-qTzRrlk

「Positivity」
Narada Michael Waldenプロデュース。Narada Michael Waldenらしい雰囲気のコンテンポラリーなミディアムに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=3-XObOSdi8w

「Can't Seem to Make Up My Mind」
Narada Michael Waldenプロデュース。ロマンティックな雰囲気の中でしっとりと歌い上げるソウル・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=wE2TwPfmex8

「You Got a Special Way」
Narada Michael Waldenプロデュース。妖艶なミディアム・グルーヴでMicaが迫ってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=QZm3vq-T2T4

「Love Keeps Coming Back」
Rod Tempertonプロデュース。ラストは7分半近くのメロウ・バラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=z3eTxdnEoWg

Mica Parisの他作品もチェックを!

『So Good』(1988年)


『Contribution』(1990年)


『Black Angel』(1998年)
Black Angel

『If You Could Love Me』(2005年)


『Soul Classics』(2005年)


『Born Again』(2009年)
posted by ez at 15:08| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月15日

『今の気分は...2020年7月15日編』

今宵はガス欠状態で記事を書くパワーが湧きません(泣)
なので過去記事から10曲セレクトするシリーズです。
今回は70年代カテゴリーからブラジルものを10曲セレクトしました。
弱っているときはブラジル音楽に限ります!

全て過去記事で紹介済なので、気に入った曲があれば過去記事もご参照下さい。

Di Melo「Kilario」
https://www.youtube.com/watch?v=sLQWYm1jugo
From 『Di Melo』(1975年)
ヂ・メーロ

Trio Mocoto「Desapareca」
https://www.youtube.com/watch?v=5xZFVS4_GlM
From 『Trio Mocoto』(1973年)
トリオ・モコトー

Ronie & Central Do Brasil「Atoa Atoa」
https://www.youtube.com/watch?v=Sr8xxTm6EoA
From 『Ronie & Central Do Brasil』(1975年)
ホニー&セントラル・ド・ブラジル

Burnier & Cartier「Mirandolina」
https://www.youtube.com/watch?v=5XF5jW8p7Qo
From 『Burnier & Cartier』(1974年)
ブルニール&カルチエール

Quinteto Ternura「Baby」
https://www.youtube.com/watch?v=K5MOAiA11eQ
From 『Quinteto Ternura』(1974年)
キンテート・テルヌーラ

Cravo & Canela「Preco De Cada Um」
http://www.youtube.com/watch?v=r2Wskg4G0Sg
From 『Preco De Cada Um』(1977年)
CRAVO & CANELA

Djalma Dias「Marina, Marina」
https://www.youtube.com/watch?v=SbM5_Ocg-y8
From 『Destaque』(1973年)
デスタッキ

Os Novos Baianos「Tinindo Trincando」
http://www.youtube.com/watch?v=RBsrexJtG7M
From 『Acabou Chorare』(1972年)
アカボウ・ショラーレ

Emilio Santiago「Caridade」
https://www.youtube.com/watch?v=t49_RFRjjc8
From 『O Canto Crescente De Emilio Santiago』(1979年)
O Canto Crescente de Emilio Santiago

Hermes Aquino「2010」
https://www.youtube.com/watch?v=I0OgryCZ_HQ
From 『Desencontro De Primavera』(1977年)
デセンコントロ・ヂ・プリマヴェーラ
posted by ez at 00:35| Comment(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月13日

Raheem DeVaughn『The Love Experience』

ネオソウルの新旗手として歓迎されたデビュー・アルバム☆Raheem DeVaughn『The Love Experience』

発表年:2005年
ez的ジャンル:男性ネオソウル
気分は... :愛と希望のネオソウル!

2000年代ネオソウル作品からRaheem DeVaughn『The Love Experience』(2005年)です。

Raheem DeVaughnは、1975年ニュージャージー州ニューアーク生まれの男性R&Bシンガー/ソングライター。

DJ Jazzy Jeff『The Magnificent』(2002年)へのフック・アップを経て、2003年にシングル「Until」でソロ・デビュー。

2005年にはデビュー・アルバムとなる本作『The Love Experience』をリリース。

以降『Love Behind the Melody』(2008年)、『The Love & War Masterpeace』(2010年)、『A Place Called Love Land』(2013年)、『Love Sex Passion』(2015年)、『Decade of a Love King』(2018年)、『The Love Reunion』(2019年)といったアルバムをリリースしています。

2008年には「Woman」がグラミーのBest Male R&B Vocal Performance、2009年には「Customer」が同Best R&B Song、2011年には『The Love & War Masterpeace』が同Best R&B Albumにノミネートされています。

デビュー・アルバムとなる本作『The Love Experience』(2005年)は、ネオソウルの新旗手として多くのR&Bファンに歓迎された1枚です。USアルバム・チャート第46位、同R&Bアルバム・チャート第9位となっています。

バラード系中心にRaheemのヴォーカルを引き立つ、素敵なネオソウル作品に仕上がっています。

DJ Jazzy Jeff率いるフィラデルフィアのA Touch of Jazz(ATOJ)Kev BrownPete KuzmaAnthony Bellという面々、ハウスのレジェンド・プロデューサーMasters At WorkKenny "Dope" Gonzalez、シカゴのハウスDJ Terry Hunter等がプロデュースを手掛けています。

Kenny "Dope" Gonzalezプロデュースの1stシングル「Guess Who Loves You More」、2ndシングルとなった絶品バラード「Believe」、スケールの大きなタイトル曲「The Love Experience」、2003年のデビュー・シングル「Until」、デトロイト出身の実力派男性R&BシンガーDweleがRaheemと共にヴォーカル・プロダクションを手掛けた「Is It Possible」Pete Kuzmaプロデュースの「Where I Stand」Anthony Bellプロデュースの「Who」あたりが僕のおススメです。

2000年代ネオソウルの良さを改めて実感できる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「The Voice (Intro)」
アルバムのイントロ。

「The Love Experience」
Supeプロデュース。タイトル曲はSwitch「My Friend in the Sky」をサンプリングしたミディアム。ネオソウルの新旗手らしいスケールの大きな1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=6CN4gTKjn9Q

「Guess Who Loves You More」
アルバムからの1stシングル。Masters At WorkのKenny "Dope" Gonzalezプロデュース。Earth, Wind & Fire「Can't Hide Love」をサンプリング。ハウスのレジェンド・プロデューサーKenny "Dope" GonzalezのR&B魂に触れることができるミディアム・グルーヴです。
https://www.youtube.com/watch?v=Xli5LqDLmv4

「Who」
ATOJのAnthony Bellプロデュース。ATOJ勢らしい素敵なネオソウルに仕上がっています。Raheemのシンガーとしての魅力も存分に満喫できるミディアムです。

「Where I Stand」
ATOJのPete Kuzmaプロデュース。ストリングスはLarry Gold。Raheemのヴォーカルも含めて抜群の完成度のネオソウルに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=soFVXuPwdT8

「Breathe」
前曲と同じくPete Kuzmaプロデュース、ストリングスはLarry Gold。Larry Goldによる美しいストリングスを生かしたビューティフル・バラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=soFVXuPwdT8

「You」
Terry Hunterプロデュース。アルバムからの3rdシングルにもなったバラード。ハウス系のTerry Hunterですが、ここではRaheemを引き立てるのヴォーカル&メロディ重視の音作りに徹しています。
https://www.youtube.com/watch?v=77z74INm_0s

「Sweet Tooth」
Emmai Alaquivaプロデュース。ダークなシンセ・サウンドをアクセントをつけたダンサブルなミディアム・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=rBQWCjvLc0Q

「Ask Yourself」
Fanaticプロデュース。Boyz II Men「Right on Time」を引用したバラードからはRaheemのソウル魂が伝わってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=MjHnTxUcDj8

「Believe」
Isaac Lewis/Levi Stevens/Warren Jonesプロデュース。アルバムからの2ndシングル。抑えたトーンながらもセクシーな魅力が伝わってくる絶品バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=qruJ7M7Ra_o

「Is It Possible」
デトロイト出身の実力派男性R&BシンガーDweleがRaheemと共にヴォーカル・プロダクションを手掛けています。Pete Kuzmaプロデュース。楽曲の良さが伝わってくる素敵なネオソウルに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=MjHnTxUcDj8

「Catch 22」
ATOJのKev Brownプロデュース。ストリングスはLarry Gold。70年代ソウル・テイストとネオソウルが融合したビターな1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=LGRcmU4K8nA

「Until」
Cliff Jones/Jerry "Juke" Vines/Big Bob/Captain Curtプロデュース。前述のように2003年のデビュー・シングル。The Isley Brothers「Footsteps in the Dark」のサンプリングが印象的なミディアム・バラード。Raheemが一人Isleysしている感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=50H7Tewis3Q

「Cadillac」
Cliff Jones/Jerry "Juke" Vines/Big Bob/Captain Curtプロデュース。ロッキン・ギターが印象的なミディアム・グルーヴ。

「Green Leaves」
Cliff Jones/Jerry "Juke" Vines/Big Bob/Captain Curtプロデュース。ソウルフルな哀愁ミディアムをしみじみと歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=jyvfT6b-524

「Thank You」
K-Murdock/Raheem DeVaughn/W. Ellington Feltonプロデュース。本編ラストはW. Ellington Feltonのヒューマン・ビートボックスを駆使したア・カペラで締め括ってくれます。

「Closer (Won't Be Love)」
国内盤CDボーナス・トラック。美しくも切ないバラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=w-weQD5efAk&list=RDsoFVXuPwdT8&index=7

「Guess Who Loves You More (Acoustic Mix)」
国内盤CDボーナス・トラック。GREAT 3の片寄明人による「Guess Who Loves You More」のアコースティックなリミックス。

Raheem DeVaughnの他作品もチェックを!

『Love Behind the Melody』(2008年)


『The Love & War Masterpeace』(2010年)


『A Place Called Love Land』(2013年)


『Love Sex Passion』(2015年)


『Decade of a Love King』(2018年)


『The Love Reunion』(2019年)
posted by ez at 00:08| Comment(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月12日

J. Lamotta Suzume『Brand New Choice』

ブラン・ニュー・すずめ!☆J. Lamotta Suzume『Brand New Choice』

発表年:2020年
ez的ジャンル:ベルリン産次世代ネオソウル
気分は... :新たな選択!

新作アルバムからイスラエル出身、ドイツ、ベルリンを拠点に活動する女性アーティストJ. Lamotta Suzumeの新作『Brand New Choice』です。

イスラエル、テルアビブでモロッコ系の両親の元に生まれ、現在はベルリンを拠点に活動するビートメイカー、シンガー/ラッパーJ. Lamotta Suzumeの紹介は、デビュー・アルバム『Concious Tree』(2017年)、2ndアルバム『Suzume』(2019年)に続き3回目となります。

1st『Concious Tree』『ezが選ぶ2018年の10枚』に、2nd『Suzume』『ezが選ぶ2019年の10枚』にセレクトした近年の僕のお気に入りアーティストの一人であるJ. Lamotta Suzume

3rdアルバムと呼びたい新作『Brand New Choice』ですが、実際は今年リリースされた7曲入りEP「Brand New Choice」に、昨年リリースされた『Suzume』のリミックスEP「Suzume Remixed」からの3曲を加えた日本独自編集CDです。

本作で特徴的なのはサウンド面での変化です。

EP「Brand New Choice」からの7トラックは、これまでのジャジー&メロウな雰囲気は後退し、シンセ・サウンドを強調したフューチャリスティックなトラックが目立ちます。その意味ではリミックスEP「Suzume Remixed」からの3トラックとの組み合わせも違和感ないかもしれません。

「Hope So」「Brand New Choice」「Can't Refuse」という冒頭の3曲を聴けば、本作におけるブラン・ニュー・すずめを実感できると思います。

リミックス3トラックも『Suzume』を聴いていた方は楽しめると思います。

ブラン・ニュー・すずめを楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

「Hope So」
J. Lamotta Suzume/Frank Dasent作。David Thornton/J. Lamotta Suzumeプロデュース。フューチャリスティックな次世代ネオソウルがオープニング。サウンド面での新スタイルを垣間見ることができます。
https://www.youtube.com/watch?v=3CmvLLctTLA

「Brand New Choice」
J. Lamotta Suzume作。Tim Granbacka/J. Lamotta Suzumeプロデュース。タイトル曲は。フューチャリスティックなダンサブル・チューン。シンセによるエレクトリックな質感をうまく活かしているのがいいですね。

「Can't Refuse」
J. Lamotta Suzume作。David Thorntonプロデュース。ビートのデジタル感が印象的なR&Bチューン。自身の心と対話しているような内省的な雰囲気が今の時代らしいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=sUFNM9Uu5DY

「Trust Me」
J. Lamotta Suzume作。J. Lamotta Suzumeプロデュース。これまでのジャジー・メロウをフューチャリスティックにアップデートさせたようなトラックです。

「Take Your Time」
J. Lamotta Suzume作。David Thorntonプロデュース。シンセのエレクトリックな質感を強調したダンサブル・チューン。美しくも儚いムードです。

「More」
J. Lamotta Suzume作。J. Lamotta Suzumeプロデュース。インタールード的な小曲。

「Fire」
J. Lamotta Suzume作。J. Lamotta Suzumeプロデュース。従来の彼女のイメージに最も近いトラック。日だまりのメロウ・ソウルを楽しめます。

ここまでがEP「Brand New Choice」の7トラック。
こっからはリミックスEP「Suzume Remixed」からの3トラックです。

「Shugah Boi (Sweet William Remix)」
『Suzume』収録曲の日本人トラック・メイカーSweet Williamによるリミックス。オリジナルの雰囲気を受け継ぎつつ、よりヴィヴィッドな雰囲気が加味されています。
https://www.youtube.com/watch?v=cX4e_XSjZyU

「Turning (Flofilz Remix)」
『Suzume』収録曲のFlofilzによるリミックス。オリジナルは大好きなトラックでした。本リミックスはロウ・ビートとジャズフィーリングのピアノを強調した仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=NZjLQJUnDtI

「If You Wanna (Gianni Brezzo Remix)」
『Suzume』収録曲のGianni Brezzoによるリミックス。Gianni Brezzoはバレアリック・シーンからも注目を集める気鋭プロデューサー。オリジナルな素敵な日だまりのメロウ・ソウルでしたが、ここではバレアリックな「If You Wanna」を楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=4nE4nkNm5CA

未聴の方は『Concious Tree』(2017年)、『Suzume』(2019年)もチェックを!

『Concious Tree』(2017年)
コンシャス・トゥリー

『Suzume』(2019年)
すずめ
posted by ez at 00:43| Comment(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする