発表年:1993年
ez的ジャンル:UKソウル・ディーヴァ
気分は... :トラブル徹夜はつらいよ!
昨晩からメールの不具合で徹夜してしまいお疲れモード
リモートワーク下でこうした不具合はダメージ大きいですね。
今回はUKソウル・ディーヴァMica Parisの3rdアルバム『Whisper a Prayer』(1993年)です。
1969年ロンドン生まれの女性R&BシンガーMica Parisの紹介は、2ndアルバム『Contribution』(1990年)、4thアルバム『Black Angel』(1998年)に続き3回目となります。
既に紹介済みの作品だと思い込んでいたのですが、その誤りに気づき、今回エントリーすることにしました。
少し前にTower of Power『Back to Oakland』を紹介したましたが、同作収録の定番サンプリングソース「Squib Cakes」のサンプリング曲の1つに本作収録の「I Wanna Hold On to You」があり、そのときに未エントリーであることに気づきました。
僕の場合、2nd『Contribution』(1990年)をかなり気に入り、相当聴きまくっていたので、次作となった本作への期待もかなり大きかったですね。
当時の僕のMica Parisへの思い入れは、本作のみならず、リミックス・ヴァージョンやアルバム未収録曲を求めて「I Never Felt Like This Before」、「I Wanna Hold On to You」という2枚のCDシングルまで購入していた点からも確認できます。
CD Single「I Never Felt Like This Before」
CD Single「I Wanna Hold On to You」
結果として、『Contribution』(1990年)ほどに熱狂したわけではありませんでしたが、2枚のCDシングルも含めて愛聴した作品です。
メイン・プロデューサーはNarada Michael Walden。さらにRod Tempertonも4曲プロデュースしています。
この2人が関与することで、80年代アーバン・ソウル/ディスコな雰囲気と90年代UKソウルがうまく融合した作品に仕上がっていると思います。
今回通しで久々に聴きましたが、昔以上に素晴らしい作品に聴こえました。特に最初の8トラックにグッときます。
Narada Michael Waldenプロデュースによる「I Never Felt Like This Before」、「I Wanna Hold On to You」という僕がCDシングルまで購入した2曲。
Rod Tempertonの名ソングライターぶりが冴える「You Put a Move on My Heart」、「We Were Made for Love」、「Two in a Million」という3曲。
「Whisper a Prayer」、「Too Far Apart」、「I Bless the Day」という素晴らしいバラード3曲。
この8曲のみでもかなりお腹いっぱいになるはずです。
90年代R&Bに抵抗感のある80年代ソウル/ディスコ好きの人も楽しめる1枚なのでは?
全曲紹介しときやす。
「I Never Felt Like This Before」
Narada Michael Walden/Mike Mani/Monty Sewardプロデュース。アルバムからの1stシングルとなったオープニング曲。UKシングル・チャート第15位となっています。アーバンなコンテンポラリー感に軽くダンサブルな要素を加えたNarada Michael Waldenプロデュースらしい1曲に仕上がっているのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=_CwBMz0BKmw
アルバム未収録ですが、Frankie Knucklesリミックスによるフロア仕様のClassic Club MixやOmarがプロデュースしたシングルのみの収録曲「I Should've Known Better」も要チェックです。
「I Never Felt Like This Before (Classic Club Mix)」
https://www.youtube.com/watch?v=LY_R3NjjV_M
「I Should've Known Better」
https://www.youtube.com/watch?v=KaA7kt5DLLE
「I Wanna Hold On to You」
Narada Michael Walden/Mike Maniプロデュース。アルバムからの2ndシングル。『Contribution』の流れを汲むグラウンドビート調のUKらしいダンサブル・チューン。当時の僕がMica Parisに求めていたのもこのタイプの音でしたね。
https://www.youtube.com/watch?v=_wj9geZ-tzs
アルバム未収録ですが、Absoluteによるリミックスもよく聴きました。
「I Wanna Hold On to You (Absolute Radio Mix)」
https://www.youtube.com/watch?v=YWSGPKwCMC4
「You Put a Move on My Heart」
Rod Tempertonプロデュース。Rod Tempertonのソングライティングが冴える素敵なバラードをMicaが艶やかに歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=NYSsyv3NMjQ
「We Were Made for Love」
Rod Tempertonプロデュース。これもRod Temperton好きの人は思わずニンマリする曲調のメロウ・グルーヴ。1980年前後にHeatwaveが歌っていそうな感じですよね。Micaのキュートな魅力がうまく引き出されています。
https://www.youtube.com/watch?v=Hm26O-V94UE
「Whisper a Prayer」
Jon Lindプロデュース。タイトル曲はアルバムからの4thシングルにもなりました。聴いているだけでピュアな気持ちになる感動的なビューティフル・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=hHLLRXvDDYc
「Too Far Apart」
Narada Michael Walden/Louis Biancanielloプロデュース。ラブ・ストーリーのエンディングに流れそうな切ないバラード。何故だかわかりませんが、昔も今もこの曲を聴いていると胸に込み上げてくるものがあります。Micaのシンガーとしての素晴らしさを実感できる1曲でもあります。
https://www.youtube.com/watch?v=w6_iLbnbmAI
「I Bless the Day」
Mica Paris/Paul Johnsonプロデュース。80年代AORやクワイエットストーム的な魅力を持ったオーセンティックなメロウ・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=G5R_hO0vu8Q
「Two in a Million」
Rod Temperton/Driza Boneプロデュース。アルバムからの3rdシングルにもなりました。アーバン・ディスコ・ファンク調のダンサブル・チューン。80年代テイストを90年代仕様で聴かせてくれる感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=GZV-qTzRrlk
「Positivity」
Narada Michael Waldenプロデュース。Narada Michael Waldenらしい雰囲気のコンテンポラリーなミディアムに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=3-XObOSdi8w
「Can't Seem to Make Up My Mind」
Narada Michael Waldenプロデュース。ロマンティックな雰囲気の中でしっとりと歌い上げるソウル・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=wE2TwPfmex8
「You Got a Special Way」
Narada Michael Waldenプロデュース。妖艶なミディアム・グルーヴでMicaが迫ってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=QZm3vq-T2T4
「Love Keeps Coming Back」
Rod Tempertonプロデュース。ラストは7分半近くのメロウ・バラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=z3eTxdnEoWg
Mica Parisの他作品もチェックを!
『So Good』(1988年)
『Contribution』(1990年)
『Black Angel』(1998年)
『If You Could Love Me』(2005年)
『Soul Classics』(2005年)
『Born Again』(2009年)