発表年:1985年
ez的ジャンル:レゲエ・ヴォーカル・トリオ
気分は... :土用の丑の日!
土用の丑の日ですね。
鰻食べてコロナ禍のモヤモヤを吹き飛ばしたいっす!
今回は80年代半ばのレゲエ作品からThe Mighty Diamonds『Struggling』(1985年)です。
1969年にジャマイカ、キングストンで結成されたDonald "Tabby" Shaw、Fitzroy Simpson、Lloyd Fergusonの3名によるレゲエ・ヴォーカル・トリオThe Mighty Diamondsの紹介は、『Right Time』(1976年)に続き2回目となります。
本作『Struggling』(1985年)は、必ずしもThe Mighty Diamonds作品の中で高い評価を得ているアルバムではありません。
おそらく、この時代ならではのシン・ドラム、シンセなどを駆使したサウンドを嫌う人や、すべて新録ではなく過去の楽曲のリメイク/リミックスが含まれる点に中途半端な印象を受ける人がいるのではないかと思います。個人的にはそのリメイク/リミックスが本作の魅力を高めていると思いますが・・・
プロデュース、アレンジはDelroy Wright。
レコーディングにはSteely & ClevieのCleveland Browne(ds)はじめ、Dalton Browne(b)、Danny Browne(g)、Mallory Williams(syn、key)、David Madden(tp)、Chico(sax)といったミュージシャンが参加しています。
前述のように、過去の楽曲のリメイク/リミックスである「Struggling」、「Long Long Time」、「Tell Me What Wrong」の3曲が本作を特徴づけておりおススメです。
それ以外にAl Campbell作の「Heartbreaker」や「Heathen Children」。シンセ・レゲエらしいラヴァーズ「Girl You're Too Young」、ライト&メロウな「Someone To Love」あたりも僕のお気に入り。
80年代ならではのレゲエ・サウンドと彼らのコーラスワークの相性の良さを楽しみましょう。
全曲紹介しときやす。
「Struggling」
Fitzroy Simpson作。タイトル曲は1975年シングル曲のリメイク。オリジナルにもあったPiero Umiliani「Mah Nà Mah Na」ネタをシンセで強調しているのが印象的です。80年代半ばならではのサウンドをバックに、彼ららしいコーラスワークを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=nyXM_fM45uE
オリジナルと聴き比べるのも楽しいのでは?
「Struggling」(1975年)
https://www.youtube.com/watch?v=GP3oJG1B3F0
「Reggae-lution」
Al Campbell作。ルーツ・レゲエを80年代テイストでキャッチーに聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=8VaudyWs0FI
「Heartbreaker」
Al Campbell作。シンセによるポップなアクセントがいい感じの1曲に仕上がっています。昼間から缶ビール片手に聴きたい1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=jW_WcOwJBuw
「Long Long Time」
Fitzroy Simpson作。1976年のシングル曲のリミックス。オリジナルの雰囲気を受け継ぎ、少し80年代テイストを加えた素敵なラヴァーズに仕上がっています。これぞレゲエ・コーラス・グループらしい1曲ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=4spCqIgBRv8
オリジナルもぜひチェックを!
「Long Time」(1976年)
https://www.youtube.com/watch?v=ZMT06dzR6bk
「Girl You're Too Young」
Lloyd Ferguson作。ビーチで聴きたい少しナンパなラヴァーズ。シンセ・レゲエならではのキャッチーが好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=ZLlQOj0aG_w
「Heathen Children」
Al Campbell作。ダンスホール調の楽曲ですが、彼らのコーラスワークが加わるとマイルドな印象になります。
https://www.youtube.com/watch?v=bGRxTRY8H64
「Red Tapes」
Fitzroy Simpson作。本作らしいシンセの音色を活かしたリラックスした雰囲気の1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=rxwMCORFAdw
「Tell Me What Wrong」
Fitzroy Simpson/Lloyd Ferguson作。1978年のシングル曲のリミックス。良くも悪くも80年代テイストですが、このラヴァーズにはこのサウンドがフィットしていると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=KSyR-Lf0ynY
オリジナルもぜひチェックを!
「Tell Me What Wrong」(1978年)
https://www.youtube.com/watch?v=koKdR8jH6ks
「Someone To Love」
Donald Shaw/Fitzroy Simpson/Lloyd Ferguson作。ホーン隊も加わったライト&メロウな仕上がり。レゲエ好き以外の人も楽しめる軽やかさがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=bNiV2g4P8Gs
「Hustling」
Donald Shaw/Fitzroy Simpson/Lloyd Ferguson作。本作らしいシン・ドラムを強調したトラックで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=yFs4lKbEG3I
The Mighty Diamondsの他の初期〜中期作品もチェックを!
『Right Time』(1976年)
『Ice on Fire』(1977年)
『Planet Earth』(1978年)
『Stand Up to Your Judgment』(1978年)
『Deeper Roots (Back to the Channel)』(1979年)
『Reggae Street』(1981年)
『Pass the Kouchie』(1982年)
『The Roots Is There』(1982年)
『Leaders of Black Country』(1983年)
『Backstage』(1983年)
『If You Looking for Trouble』(1986年)
『The Real Enemy』(1987年)
『Get Ready』(1988年)