2020年08月06日

Lia Cordoni『Samba-Fusao』

魅惑のネオ・サンバ・グルーヴ☆Lia Cordoni『Samba-Fusao』

発表年:2010年
ez的ジャンル:ネオ・サンバ・グルーヴ
気分は... :猛暑にはサンバを!

本格的な猛暑に突入しましたね。

今回はブラジルのネオ・サンバ・グルーヴ作品、Lia Cordoni『Samba-Fusao』(2010年)

Lia Cordoniは、パラナ州ロンドリーナでシンガーとしてのキャリアをスタートさせ、その後サンパウロに拠点を移して本作『Samba-Fusao』(2010年)をレコーディングしました。

楽曲すべて彼女の音楽パートナーJairo Cechinによるオリジナル

僕が彼女について知っているのはこの程度。
中古CDショップで直感的に購入した1枚です。

内容としては、Maria RitaPaula Limaあたりに通じるネオ・サンバ作品に仕上がっています。

アフロ色の強いサンバ・グルーヴ、アーバンでモダンなコンテンポラリー・サウンド、そして少しハスキーなLiaのヴォーカルの絶妙にバランスするソウルフルなネオ・サンバ・グルーヴに仕上がっています。

猛暑にはサンバ・グルーヴがよく似合う・・・

全曲紹介しときやす。

「Contra Mare」
ミステリアスな哀愁サンバがオープニング。都会的なサウンドにアフロなエッセンスでアクセントをつけているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=X7qB0UjkOGA

「Sete Ervas」
エレピの音色が心地好いネオ・サンバ。Maria Rita好きの人であれば、気に入るはず。少しハスキーなLiaのヴォーカルが映えます。
https://www.youtube.com/watch?v=gTgh1LVKeyU

「Linda Maravilhosa」
ギターのアクセントをはじめ、ファンキー・メロウな味わいにグッとくる都会的ソウルフル・サンバ。ビール飲みながら聴きたくなります。
https://www.youtube.com/watch?v=MaErMlcub8k

「Nego Vivido」
このソウルフル・サンバにもファンキー・メロウな魅力があります。中盤以降のアフロ・サンバな展開もグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=DtMPtDy86OA

「A Flor」
ビートレスのアコースティック・メロウ。哀愁のメロディを寂しげに歌います。
https://www.youtube.com/watch?v=fAudnpm-Me0

「Dona das Aguas」
土着的アフロ・サンバにエレクトロニカなエッセンスも織り交ぜたネオ・サンバ・グルーヴらしい1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=Kl8Krqf2plk

「Seu Jogo」
哀愁モードのジャジー・メロウ。しっとりとした雰囲気で落ち着かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=SB9V25dcCcI

「To no Samba」
Maria Ritaあたりも歌いそうな哀愁サンバ。情感が滲み出てくるようなサンバの音色がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=4EdlPEK_TAI

「Samba-Fusao」
タイトル曲はエレピの音色が似合うコンテンポラリーな哀愁サンバ。ネオ・サンバ・グルーヴらしいアクセントも効いています。
https://www.youtube.com/watch?v=STIhiM21j3I

「Samba da Exclusao」
ストリングスを巧みに配した幻想的な1曲。素晴らしいアレンジに魅了されます。
https://www.youtube.com/watch?v=_l367Gnv290

「Oracao ao Mar」
ピアノ・トリオによるシンプルなサウンドをバックに憂いを帯びたヴォーカルを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=EKHTpaPoMnc

「Descarrego」
ラストは躍動するサンバ・グルーヴで締め括ってくれます。アーバンな疾走感がいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=5F413dVcyL8

仕事で脳みそフル稼働の濃密な2日間を過ごし、脳みそがお疲れモード・・・
今日のエントリーを書くのもひと苦労でした。
早く寝て脳の疲れをとろう!
posted by ez at 01:03| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年08月04日

Kalapana『Kalapana II』

ハワイアン・サーフ・ロックの人気作☆Kalapana『Kalapana II』

発表年:1976年
ez的ジャンル:ハワイアンAOR
気分は... :ワイキキの熱い砂!

元祖サーフロック・グループKalapanaの2ndアルバム『Kalapana II』(1976年)です。

ハワイアン・サーフ・ロックを代表するバンドKalapanaおよびKalapanaメンバー関連作品について、当ブログでは紹介したのは以下の5枚。

 Kalapana『Kalapana』(1975年)
 Macky Feary Band『Macky Feary Band』(1978年)
 Lemuria『Lemuria』(1978年)
 Mackey Feary Band『From The Heart』(1979年)
 Mackey Feary & Nite Life『Mackey Feary & Nite Life』(1983年)

ハワイアン・サーフ・ロックを代表するもう一組の雄Cecilio & Kaponoについては、ここ数年毎年1枚ずつ紹介してきましたが、Kalapanaはデビュー・アルバム『Kalapana』(1975年)を10年以上前に紹介して以来ご無沙汰していました。僕の中で『Kalapana II』(1976年)、『Kalapana III』(1977年)も紹介済みだと思い込んでいました。

2ndアルバムとなる『Kalapana II』(1976年)は、リアルタイムでKalapanaを聴いていたファンにとって人気ナンバー1のアルバムなのでは?僕の周囲の還暦過ぎた音楽好きの方からも『Kalapana II』を強く勧められました。

前作『Kalapana』の邦題は『ワイキキの青い空』でしたが、本作には『ワイキキの熱い砂』という邦題が付けられています。

本作のメンバーは、デビュー・アルバム『Kalapana』(1975年)と同じく、Macky Feary(g、vo、b)、Malani Bilyeu(g、vo、per)、D.J. Pratt(g、b、clavinet、congas)、Kirk Thompson(key、g、vibes、vo)の4名。

メンバー以外にAlvin Fejerang(ds、timbales)、Michael Paulo(sax、fl)がレコーディングに参加しています。

「Juliette」「Black Sand」「Love 'Em」あたりが人気曲ですね。

個人的にはメロウな「Moon And Stars」「(For You) I'd Chase A Rainbow」、MackyとMalaniのツイン・ヴォーカルの「Freedom」あたりもおススメです。

本作を最後に中心メンバーのMacky Fearyがグループを脱退してしまいます。その意味でMacky Feary在籍時のKalapanaの1つの頂点が本アルバムだと思います。

ワイキキの熱い砂を感じて・・・

全曲紹介しときやす。

「Love 'Em」
Macky Feary作。サマー・ブリージンなオープニング。Macky Fearyのメロウな魅力を満喫できます。日本のシティ・ポップ好きの人にもフィットする1曲なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=jpKJWnW3n5M

「Freedom」
Macky Feary/Malani Bilyeu/D.J. Pratt作。タイトなグルーヴにのってMackyとMalaniのツイン・ヴォーカルが掛け合うサマー・フュージョン。Michael Pauloがアルト、テナー、ソプラノ・サックスで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=JcuZViaQn3k

「(For You) I'd Chase A Rainbow」
Malani Bilyeu作。ハワイアンAORらしいメロウ・バラード。Malaniのジェントル・ヴォーカルと素敵なコーラス・ワークが冴えます。
https://www.youtube.com/watch?v=lSgC00Sxo-U

「Way That I Want It To Be」
Macky Feary作。ブルージーなトラックですが、そんな中にもメロウな味わいが見え隠れするあたりが面白いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=TiyfELxTlsE

「Dorothy Louise」
Malani Bilyeu作。フォーキーな味わいの1曲。こういうナチュラルな雰囲気もハワイらしいかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=2TdH1JwKMcc

「Play It Sing It」
Macky Feary/Kirk Thompson作。フィドルの響きが印象的なメロウ・フォーキーです。
https://www.youtube.com/watch?v=IXpsGl2mkoA

「Moon And Stars」
Macky Feary作。Macky Feary好きにはたまらないロマンティックなアコースティック・メロウ。僕がMackyに求めるのはこういうハワイアンAORです。Michael Pauloの涼しげなフルートもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=IdohGyW5Pjg

「Black Sand」
Kirk Thompson作。このインストをベスト・トラックに挙げるファンもいるのでは?後にKirkが参加するLemuriaを予感させるハワイアン・メロウ・フュージョン。D.J. Prattのギターが冴え渡ります。
https://www.youtube.com/watch?v=iMAKGUGPomg

「Lost Again」
Macky Feary作。素朴なメロウ・フォーキー。肩の力が抜けている感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Oj9QI5gvGic

「Wandering Stranger」
Malani Bilyeu作。カントリー・ロック調の仕上がり。必ずしも僕の好みではなりませんが味わいはあります。
https://www.youtube.com/watch?v=N717v2jvgGA

「Juliette」
Macky Feary/Ronald Yuen作。本作のハイライトといえばコレかもしれませんね。Kalapanaの楽曲の中でも上位の人気を誇るであろう名曲。日本人好みのメロディにグッとくる哀愁モードのアコースティック・メロウです。
https://www.youtube.com/watch?v=nhu7YmQ5DCk

「Nathen's Lament」
Malani Bilyeu作。ラストは躍動するサーフ・ロックで締め括ってくれます。後半は思いきり、アメリカン・ロックしています。
https://www.youtube.com/watch?v=YpcYG38qXxI

Kalapanaの他作品やメンバーの関連作品もチェックを!

Kalapana『Kalapana』(1975年)
カラパナI(K2HD/紙ジャケット仕様)

『Kalapana III』(1977年)


Macky Feary Band『Macky Feary Band』(1978年)
マッキー・フェアリー・バンド

Mackey Feary Band『From The Heart』(1979年)
フロム・ザ・ハート

Mackey Feary & Nite Life『Mackey Feary & Nite Life』(1983年)
Mackey Feary & Nite Life

Lemuria『Lemuria』(1978年)
posted by ez at 01:43| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年08月03日

Rude Boys『Rude Awakening』

Gerald Levertがバックアップ☆Rude Boys『Rude Awakening』

発表年:1990年
ez的ジャンル:Levert系男性R&Bグループ
気分は... :ルードじゃありません!

今回は90年代男性R&Bグループ作品からRude Boys『Rude Awakening』(1990年)です。

Rude Boysは、クリーブランドで結成されたLarry MarcusMelvin SephusEdward Lee BanksJoe Little IIIの4人組。

Gerald Levertのバックアップの下、1990年にデビュー・アルバムとなる本作『Rude Awakening』をリリース。シングル・カットされた「Written All Over Your Face」はUS R&BチャートNo.1に輝き、同曲は1991 Billboard Music AwardのNo.1 R&B Single of the Yearも獲得しました。さらにシングル「Are You Lonely For Me」もはUS R&BチャートNo.1となっています。

デビュー・アルバム成功の勢いに乗って、1992年に2ndアルバム『Rude House』をリリース。シングル「My Kinda Girl」がUS R&Bチャート第2位になるなど、グループの活動は順調に思えましたが、Joe Little IIIがソロ活動のため脱退してしまいます。

Joe Little IIIのソロ・アルバム『Puttin' It Down Blues』(1994年)は、当ブログで既に紹介済みです。

一方、Rude Boysの方は、後釜にDwight Thompsonを迎え、1997年に3rdアルバム『Rude As Ever』をリリースしますが、以前のような成功を収めることはできませんでした。

さて、デビュー・アルバムとなる本作『Rude Awakening』(1990年)ですが、実力派グループとしての魅力と、Gerald Levertのバックアップが噛み合った完成度の高い1枚に仕上がっています。

アルバムはUS R&Bアルバム・チャート第10位となっています。

Gerald LevertEdwin NicholasMarc GordonJim SalamoneLarry MarcusMike FergusonというTrevelプロダクション(Levertのスペルを逆にしたもの)メンバーがプロデュースしています。

US R&BチャートNo.1となった「Written All Over Your Face」「Are You Lonely For Me」をはじめ、「Come On Let's Do This」「Heaven」といったシングル曲が目立ちますが、個人的には「I'm Going Thru」「I Need You」のスロウ2曲もおススメです。

アップ系でいえば、「Pressure」「Never Get Enough Of It」「Fool For You」が僕好みの仕上がりです。

Levertファミリーの勢いを感じる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Come On Let's Do This」
Gerald Levert/Marc Gordon作&プロデュース。1stシングルにもなったオープニング。ラップも織り交ぜ、James Brown「I Don't Want Nobody to Give Me Nothing (Open Up the Door I'll Get It Myself)」をサンプリングしたアップ・チューン。弾け方が少し足りない気もしますが、キャッチーな1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=RNMTq7V41EI

「Written All Over Your Face」
Jim Salamone/Larry Marcusプロデュース。Larry Marcus作。2ndシングルとしてUSチャート第16位、同R&BチャートNo.1となった大ヒット・シングル。Gerald Levertもバック・ヴォーカルで参加し、存在感を示しています。実力派グループらしいミドルですが、大ヒットに至ったのはGerald Levert参加の効果が大きかったかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=a0bnlxYl3HQ

Zo! & Tigallo(Phonte)がカヴァーしています。
Zo! & Tigallo「Written All Over Your Face」
 https://www.youtube.com/watch?v=mQ_5vSK9sNk
また、A Tribe Called Quest「Everything Is Fair」、Rumpletilskinz「Attitudes」、South Circle「New Day」、C-Note feat. Lil' Flip and Deep Threat「Diamondz All-N-Yo Face」Knxwledge.「Writtnallovrurface_」のサンプリング・ソースとなっています。

「I Feel For You」
Gerald Levert/Marc Gordon作&プロデュース。少し妖しい雰囲気の漂うミディアム。90年代らしいですか、必ずもこのグループ向きではない気も・・・
https://www.youtube.com/watch?v=mSz7-VkX0JM

「Heaven」
Jim Salamone/Larry Marcusプロデュース。Larry Marcus作。アルバムからの3rdシングル。ダンス系ですが、ヴォーカルを大切にするメロディアスな展開がこのグループらしくてグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=rdnbFxAkwlY

「Pressure」
Gerald Levert/Marc Gordonプロデュース。Gerald Levert/Larry Marcus/Marc Gordon作。この時代らしいNJSです。ダンス系ではコレが一番好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=OxoiZ2XSzrc

「Never Get Enough Of It」
Gerald Levert/Marc Gordonプロデュース。Gerald Levert/Larry Marcus/Marc Gordon作。これも勢いのあるNJS。Rude Boysらしいかどうか別にして、ノリのいいNJSで楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=lFK0Rtr-gbo

「I'm Going Thru」
Jim Salamone/Edwin Nicholasプロデュース。Ed Banks/Larry Banks/Melvin Sephus作。グループの魅力を存分に満喫できる素敵なスロウ。個人的にはアルバムで一番のお気に入り。
https://www.youtube.com/watch?v=4aW3Owne4ZI

「Are You Lonely For Me」
Jim Salamone/Edwin Nicholas/Mike Fergusonプロデュース。Edwin Nicholas/JJoe Little III/Mike Ferguson作。4thシングルとして「Written All Over Your Face」に続き、US R&BチャートNo.1となったヒット・シングル。このグループらしい素晴らしいヴォーカルワークを満喫できるバラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=5z_JG-xgkzk

「I Need You」
Jim Salamone/Larry Marcusプロデュース。Larry Marcus作。アーバン・ナイトなスロウ・チューン。やはり彼らにはこういうバラードがよく似合います。
https://www.youtube.com/watch?v=A3AGCiypXRA

GQ「Forever in a Day」、Ross From Friends「Bootman」のサンプリング・ソースとなっています。
GQ「Forever in a Day」
 https://www.youtube.com/watch?v=VVXOTuT8MOM

「Fool For You」
Gerald Levert/Marc Gordonプロデュース。Gerald Levert/Marc Gordon/Rob Cunningham作。ラストは
https://www.youtube.com/watch?v=JwjDhkwYh-U

ご興味がある方は、Rude Boysの他作品やJoe Little IIIのソロ・アルバムもチェックを!

『Rude House』(1992年)


『Rude As Ever』(1997年)


J. Little『Puttin' It Down Blues』(1994年)
j. little puttin' it down blues.jpg
posted by ez at 00:24| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年08月02日

Taylor McFerrin『Love's Last Chance』

メロウな味わいが増した2nd☆Taylor McFerrin『Love's Last Chance』

発表年:2020年
ez的ジャンル:天才マルチ・プレイヤー
気分は... :ようやく梅雨明け!

新作アルバムからN.Y.を拠点とするシンガー/ビートボクサー/DJ/プロデューサー/キーボード奏者/マルチプレイヤーTaylor McFerrinの最新作『Love's Last Chance』です。
2019年にデジタル・リリースされていた作品が今年になってCD化されました。

「Don't Worry, Be Happy」の大ヒットでも知られる人気の黒人ジャズ・シンガーBobby McFerrinの子息である男性シンガー/ビートボクサー/DJ/プロデューサー/キーボード奏者/マルチプレイヤーTaylor McFerrinの紹介は、1stアルバム『Early Riser』(2014年)に続き2回目となります。

また、Robert GlasperTerrace MartinChristian Scott aTunde AdjuahDerrick HodgeTaylor McFerrinJustin Tysonによる今ジャズのスーパー・ユニットR+R=Now『Collagically Speaking』(2018年)も紹介済みです。。

1stアルバム『Early Riser』(2014年)は、Flying Lotus主宰のBrainfeederからのリリースでしたが、本作『Love's Last Chance』はBrainfeederを離れてのリリースであり、2015年から2019年の間にレコーディングされたものです。

アルバムにはAnna Wise(vo)、Elena Pinderhughes(fl)がフィーチャリングされ、
それ以外にMarcus Gilmore(ds)、Jason Fraticelli(b、g)、Marlon Williams(g)、Jeff Gitelman(b)といったミュージシャンが参加しています。

アルバムはヴォーカル重視のメロウ・トラックが目立ちます。その意味では近年のThundercat作品に通じるものがあります。

Taylor McFerrinのプロデューサー/マルチプレイヤーとしてのトータルな才覚が発揮された佳作だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Her Entrance」
1分に満たないオープニング。Miguel Atwood-Fergusonのストリングスをサンプリングしたエレクトロニカ・トラック。
https://www.youtube.com/watch?v=u3a82zjZUKI

「All I See Is You」
McFerrinのマルチ・プレイヤーぶりが反映されたトラック。ローファイな手触りが心地いいポップ・ソウルに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=ynNx75RN88w

「Love And Distance」
タイトル曲にはMarcus Gilmore(ds)が参加。近年のThundercat作品に通じるメロウ・ソウルな味わいに惹かれます。
https://www.youtube.com/watch?v=4qFGSnM-MZc

「Now That You Need Me」
幻想的なシンセ・ポップ/ソウル。エフェクトのかかったヴォーカルとシンセ・サウンドとのシンクロ感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=N-b5U3XrmOA

「Pictures You Never Hold」
30秒に満たない演奏ですが、Marcus Gilmore(ds)、Jason Fraticelli(b)が加わった演奏には今ジャズ・フィーリングを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=j5QeTpr4M9I

「Memory Digital」
Anna Wiseの女性ヴォーカルをフィーチャー。Kendrick Lamarの『To Pimp A Butterfly』および『Damn.』(2017年)、Chris Dave And The Drumhedz『Chris Dave And The Drumhedz』(2018年)等に参加していたAnna Wiseがキュートなヴォーカルを聴かせてくれるメロウ・グルーヴ。McFerrinのビートメイカーとしてのセンスも光ります。
https://www.youtube.com/watch?v=vNdFivcivjg

「I Would Still」
幻想的なメロウ・トラック。これもThundercat作品に通じるものがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=5eHa5QVJcz0

「As You Are」
Elena Pinderhughesのフルートをフィーチャー。Elena PinderhughesはChristian Scott aTunde Adjuah作品等でお馴染みの女性フルート奏者。Marcus Gilmore(ds)、Jason Fraticelli(b)も参加した演奏は、アルバムで最もジャズを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=fPJrAbq7P7o

「I Can't Give Your Time Back」
「I Would Still」と同路線の幻想的なメロウ・トラック。エフェクトのかかったヴォーカルのゆらめきがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=Vl6xCqHq1_c

「So Cold In The Summer」
ラストはMarlon Williamsのギターが心地好いメロウ・グルーヴで締め括ってくれます。これも近年のThundercat作品がお好きな人であれば気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=P3POEq7A3-I

Taylor McFerrinの他作品もチェックを!

『Early Riser』(2014年)
Early Risr [帯解説・ボーナストラック収録 / デジパック仕様 / 国内盤] (BRC418)

R+R=Now『Collagically Speaking』(2018年)
コラージカリー・スピーキング

ご興味がある方は、Taylor McFerrinの妹Madison McFerrinのデビュー・アルバム『You + I』(2020年)もチェックを!

Madison McFerrin『You + I』(2020年)
posted by ez at 01:24| Comment(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年08月01日

One Way featuring Al Hudson『One Way featuring Al Hudson』

One Way名義の初アルバム☆One Way featuring Al Hudson『One Way featuring Al Hudson』

発表年:1979年
ez的ジャンル:アーバン・ファンク/モダン・ソウル
気分は... :フラジャイルな世界・・・

もう8月突入・・・2か月前はもう少し希望が見える夏を期待していましたが、期待を打ち砕かれる夏になりそうですね。

今回は70年代ファンク/モダン・ダンサー作品からOne Way featuring Al Hudson『One Way featuring Al Hudson』(1979年)です。

Al Hudsonを中心としたデトロイト出身のファンク/ソウル・グループOne Wayについて、当ブログで紹介したのは以下の3枚。

 『Fancy Dancer』(1981年)
 『Who's Foolin' Who』(1982年)
 『A New Beginning』(1988年)

Al Hudson & The Soul Partners名義で『Especially For You』(1976年)、『Cherish』(1977年)、『Spreading Love』(1978年)、さらにAl Hudson & The Partners名義で『Happy Feet』(1979年)といったアルバムを ABC Recordsからリリースしてきた彼らが、MCA Recordsへの移籍を機にOne Wayを名乗り、その第一弾アルバムとなったのが本作『One Way featuring Al Hudson』(1979年)です。

本作におけるOne Wayメンバーは、Al Hudson(vo、tambourine)、Alicia Myers(vo)、Brenda Wiley(vo)、Kevin McCord(b、vo)、Dave Roberson(vo、g)、Leroy Hyter(key、sax、vo)、Gregg Gregg*(g)。

プロデュースはOne WayRich Becker

アルバム全体としては、アーバン・ダンサーな魅力に満ちたモダンなファンク/ソウル作品に仕上がっています。

「You Can Do It」Al Hudson & The Partners時代のシングルのロング・ヴァージョンです。

シングルにもなった人気曲「Music」をはじめ、「Now That I Found You」「I Am Under Your Spell」といったアーバン・ダンサーにアルバムの魅力が凝縮されていると思います。

サンプリング・ソースとして人気の「Guess You Didn't Know」、シンセのアクセントを効かせた「Come Dance With Me」も含めて充実の全6曲です。

全曲紹介しときやす。

「Now That I Found You」
Dick Bozzi/John Unger作。グループ名を変更し、心機一転を図ったグループの方向性を印象づけるメロウ&ジェントルなアーバン・ダンサーがオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=ZKdKdalIxr0

「You Can Do It」
Al Hudson & The Partners時代のシングルのロング・ヴァージョン(Alicia Myers/Kevin McCord作)。この曲のみAl Hudson & The Partnersプロデュース。軽快なディスコ・チューンはアルバム内で少し浮いていますが、逆にAl Hudson & The PartnersからOne Wayへの変化を確認できて興味深いのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=5J0drXATUyQ

Alicia Myersの印象的なヴォーカルはJungle Brothers「Feelin' Alright」等のサンプリング・ソースとなっています。
Jungle Brothers「Feelin' Alright」
 https://www.youtube.com/watch?v=vDetDPF0sG0

「Guess You Didn't Know」
Al Hudson/Cuba Gregory, Jr.作。切々と歌われるスロウ。ジワジワと滲み出てくる感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=mVqhD5iZpWg

Kanye West「Beat 5」、Wood Street Playaz「Life Is but a Dream」、Do or Die「Search Warrant」、Foxy Brown feat. AZ「Too Real」
Symbolyc One and Illmind feat. Myth, Bavu Blakes & Chucky Sly「We Three Kings」、Curren$y and Mac Miller「Money Shot」等のサンプリング・ソースとなっています。
Kanye West「Beat 5」
 https://www.youtube.com/watch?v=33QITDcxv3I
Wood Street Playaz「Life Is but a Dream」
 https://www.youtube.com/watch?v=IWV4wtYQHqU
Do or Die「Search Warrant」
 https://www.youtube.com/watch?v=9CEsfiI3PFs
Foxy Brown feat. AZ「Too Real」
 https://www.youtube.com/watch?v=UOtkS6-g8EU
Symbolyc One and Illmind feat. Myth, Bavu Blakes & Chucky Sly「We Three Kings」
 https://www.youtube.com/watch?v=93CRRI1hmII
Curren$y and Mac Miller「Money Shot」
 https://www.youtube.com/watch?v=zm0fDBREARw

「Music」
Kevin McCord作。One Wayの方向性を感じられるこのアーバン・ダンサーをアルバムのハイライトに挙げる人も多いのでは?僕もこれが一番好き!
https://www.youtube.com/watch?v=Tqu-2sZSNEc

MC Solaar「Funky Dreamer」、Chubby Chunks「Testament One」、Bob Sinclar「My Only Love」等のサンプリング・ソースとなっています。
MC Solaar「Funky Dreamer」
 https://www.youtube.com/watch?v=jen6pDCo8Qo
Chubby Chunks「Testament One」
 https://www.youtube.com/watch?v=WgsACRUbBlY
Bob Sinclar「My Only Love」
 https://www.youtube.com/watch?v=PJhgrFhrt-c

「Come Dance With Me」
Al Hudson/Cuba Gregory, Jr.作。シンセのアクセントを効かせたモダンなミディアム・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=6up-v29MMo8

M.O.P.「Operation Lockdown」のサンプリング・ソースとなっています。
M.O.P.「Operation Lockdown」
 https://www.youtube.com/watch?v=4zlJt-NVAQ8

「I Am Under Your Spell」
Dave Roberson/Valeria O'Neal作。ラストはブラコン・モードのミッドナイト・ダンサーで締め括ってくれます。このトラックも僕のお気に入り。アーバンな雰囲気が実にいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=0TpcBwnRcFE

Al Hudson & The Soul PartnersおよびOne Wayの他作品もチェックを!

Al Hudson & The Soul Partners『Especially For You/Cherish』(1976/1977年)※2in1CD


Al Hudson & The Partners/Al Hudson & The Soul Partners『Spreading Love/Happy Feet』(1978/1979年) ※2in1CD


『One Way featuring Al Hudson』(1980年)
ONE WAY FEATURING AL HUDSON

『Fancy Dancer』(1981年)
ファンシー・ダンサー

『Love Is... One Way』(1981年)
LOVE IS...

『Who's Foolin' Who』(1982年)
フーズ・フーリン・フー

『Wild Night』(1982年)
ワイルド・ナイト

『Lady』(1984年)
レイデイ

『Wrap Your Body』(1985年)
Wrap Your Body

『A New Beginning』(1988年)
A New Beginning
posted by ez at 03:11| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする