2020年08月02日

Taylor McFerrin『Love's Last Chance』

メロウな味わいが増した2nd☆Taylor McFerrin『Love's Last Chance』

発表年:2020年
ez的ジャンル:天才マルチ・プレイヤー
気分は... :ようやく梅雨明け!

新作アルバムからN.Y.を拠点とするシンガー/ビートボクサー/DJ/プロデューサー/キーボード奏者/マルチプレイヤーTaylor McFerrinの最新作『Love's Last Chance』です。
2019年にデジタル・リリースされていた作品が今年になってCD化されました。

「Don't Worry, Be Happy」の大ヒットでも知られる人気の黒人ジャズ・シンガーBobby McFerrinの子息である男性シンガー/ビートボクサー/DJ/プロデューサー/キーボード奏者/マルチプレイヤーTaylor McFerrinの紹介は、1stアルバム『Early Riser』(2014年)に続き2回目となります。

また、Robert GlasperTerrace MartinChristian Scott aTunde AdjuahDerrick HodgeTaylor McFerrinJustin Tysonによる今ジャズのスーパー・ユニットR+R=Now『Collagically Speaking』(2018年)も紹介済みです。。

1stアルバム『Early Riser』(2014年)は、Flying Lotus主宰のBrainfeederからのリリースでしたが、本作『Love's Last Chance』はBrainfeederを離れてのリリースであり、2015年から2019年の間にレコーディングされたものです。

アルバムにはAnna Wise(vo)、Elena Pinderhughes(fl)がフィーチャリングされ、
それ以外にMarcus Gilmore(ds)、Jason Fraticelli(b、g)、Marlon Williams(g)、Jeff Gitelman(b)といったミュージシャンが参加しています。

アルバムはヴォーカル重視のメロウ・トラックが目立ちます。その意味では近年のThundercat作品に通じるものがあります。

Taylor McFerrinのプロデューサー/マルチプレイヤーとしてのトータルな才覚が発揮された佳作だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Her Entrance」
1分に満たないオープニング。Miguel Atwood-Fergusonのストリングスをサンプリングしたエレクトロニカ・トラック。
https://www.youtube.com/watch?v=u3a82zjZUKI

「All I See Is You」
McFerrinのマルチ・プレイヤーぶりが反映されたトラック。ローファイな手触りが心地いいポップ・ソウルに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=ynNx75RN88w

「Love And Distance」
タイトル曲にはMarcus Gilmore(ds)が参加。近年のThundercat作品に通じるメロウ・ソウルな味わいに惹かれます。
https://www.youtube.com/watch?v=4qFGSnM-MZc

「Now That You Need Me」
幻想的なシンセ・ポップ/ソウル。エフェクトのかかったヴォーカルとシンセ・サウンドとのシンクロ感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=N-b5U3XrmOA

「Pictures You Never Hold」
30秒に満たない演奏ですが、Marcus Gilmore(ds)、Jason Fraticelli(b)が加わった演奏には今ジャズ・フィーリングを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=j5QeTpr4M9I

「Memory Digital」
Anna Wiseの女性ヴォーカルをフィーチャー。Kendrick Lamarの『To Pimp A Butterfly』および『Damn.』(2017年)、Chris Dave And The Drumhedz『Chris Dave And The Drumhedz』(2018年)等に参加していたAnna Wiseがキュートなヴォーカルを聴かせてくれるメロウ・グルーヴ。McFerrinのビートメイカーとしてのセンスも光ります。
https://www.youtube.com/watch?v=vNdFivcivjg

「I Would Still」
幻想的なメロウ・トラック。これもThundercat作品に通じるものがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=5eHa5QVJcz0

「As You Are」
Elena Pinderhughesのフルートをフィーチャー。Elena PinderhughesはChristian Scott aTunde Adjuah作品等でお馴染みの女性フルート奏者。Marcus Gilmore(ds)、Jason Fraticelli(b)も参加した演奏は、アルバムで最もジャズを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=fPJrAbq7P7o

「I Can't Give Your Time Back」
「I Would Still」と同路線の幻想的なメロウ・トラック。エフェクトのかかったヴォーカルのゆらめきがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=Vl6xCqHq1_c

「So Cold In The Summer」
ラストはMarlon Williamsのギターが心地好いメロウ・グルーヴで締め括ってくれます。これも近年のThundercat作品がお好きな人であれば気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=P3POEq7A3-I

Taylor McFerrinの他作品もチェックを!

『Early Riser』(2014年)
Early Risr [帯解説・ボーナストラック収録 / デジパック仕様 / 国内盤] (BRC418)

R+R=Now『Collagically Speaking』(2018年)
コラージカリー・スピーキング

ご興味がある方は、Taylor McFerrinの妹Madison McFerrinのデビュー・アルバム『You + I』(2020年)もチェックを!

Madison McFerrin『You + I』(2020年)
posted by ez at 01:24| Comment(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする