2020年08月23日

Kamaal Williams『Wu Hen』

WuFunkな2ndアルバム☆Kamaal Williams『Wu Hen』

発表年:2020年
ez的ジャンル:南ロンドン新世代ジャズ/ジャズ・ファンク
気分は... :朕兆未萌の自己!

今回は新作アルバムから南ロンドンの注目ジャズ・アーティストの一人、Kamaal Williamsの2ndソロ・アルバム『Wu Hen』です。

南ロンドン、ベッカム出身のプロデューサー/キーボード奏者Kamaal WilliamsHenry Wu)の紹介は、初ソロ・アルバム『The Return』(2018年)です。

ドラマーYussef DayesとのユニットYussef Kamaalのアルバム『Black Focus』(2016年)で注目されるようになったKamaal Williams

Yussef Dayes解散後、自らのレーベルBlack Focus Recordsを設立し、初ソロ・アルバム『The Return』(2018年)をリリースしました。

『The Return』から2年を経た2ndアルバム『Wu Hen』では、自ら"WuFunk"と表現する独自フュージョンを展開しています。勿論、Black Focus Recordsからのリリースです。

レコーディング・メンバーはKamaal Williams(el-p、syn)、Rick James(b)、Greg Paul(ds)、Alina Bzhezhinska(harp)、Quinn Mason(sax)、Miguel Atwood-Ferguson(strings)、Lauren Faith(vo)。

人力ブロークン・ビーツ的な「One More Time」、ストレート・アヘッドな「Pigalle」、9分半近くの大作「Save Me」、ダンサブルなコズミック・ジャズ「Mr. Wu」、国内盤ボーナス・トラックの「3 Yourself」が僕のおススメです。

分かりやすいインパクトがあるわけではありませんが、しっかり聴けば彼の目指す"WuFunk"を楽しめるはずです。

全曲紹介しときやす。

「Street Dreams」
Miguel Atwood-Fergusonアレンジによるストリングスをフィーチャーした幻想的なオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=Y0HwwmXmNC8

「One More Time」
トラックメイカーHenry Wuとしてのセンスも垣間見ることができる人力ブロークン・ビーツ的な演奏です。南ロンドンらしくて大好き!
https://www.youtube.com/watch?v=Q3vJLO0pXWU

「1989」
このタイトルが意味するものは何か。中国系ルーツも持つことをアルバム・タイトルで表明した点も踏まえると、1989年の天安門事件を想起してしまうのは私だけでしょうか。淡々とした中にも静かなる闘志を感じる演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=sDMo2VXGQU4

「Toulouse」
Miguel Atwood-Fergusonのストリングスを効果的に配し、Quinn Masonのサックスがいい雰囲気を醸し出す抒情的な演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=xnx0Iim3Vo8

「Pigalle」
ストレート・アヘッドなジャズで楽しませてくれます。ここでもQuinn Masonのサックスが目立っています。躍動する演奏にはクラブジャズ的な格好良さもあります。
https://www.youtube.com/watch?v=aXIWPsNaJT0

「Big Rick」
ベースで参加のRick Jamesのニックネームを冠したモダンなブルース・ファンク。
https://www.youtube.com/watch?v=OBngyQEqpCE

「Save Me」
9分半近くの大作。淡々とした中にもパワフルな"WuFunk"を感じることができる演奏です。彼の美学が貫かれた演奏なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=C271I-YRJwE

「Mr. Wu」
ロンドン新世代らしいダンサブルなコズミック・ジャズ。もっと長尺で聴きたいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=aB2pGqdBusw

「Hold On」
Lauren Faithをフィーチャー。Laurenのキュートなヴォーカルが映える幻想的な仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=EEz65rhEVs4

「Early Prayer」
本編ラストはKamaal Williamsのキーボード、Quinn Masonのサックスによるビートレスの演奏です。ダンディズムがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=dL_K_8luaLc

「3 Yourself」
国内盤ボーナス・トラック。これがかなり良い!トラックメイカーHenry Wu的なエッセンスも織り交ぜたコズミックな演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=ML4CErPv8ZU

Yussef Kamaal『Black Focus』(2016年)
Black Focus [帯解説 / 国内仕様輸入盤CD] (BRBW157)

『The Return』(2018年)
RETURN
posted by ez at 01:10| Comment(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする