発表年:1968年
ez的ジャンル:N.Y.ラテン・ジャズ
気分は... :デュアリティ!
月曜から嵐の1週間を覚悟していましたが、昨日はさまざまな出来事が集中し、心身共に疲労困憊・・・こんなときはラテンな音で活性化しよう!
今回はラテン・パーカッション/ティンバレス奏者Willie Boboの『A New Dimension』(1968年)です。
N.Y.スパニッシュ・ハーレム出身のニューヨリカンWillie Bobo(本名:William Correa)(1934-1983年)に関して、当ブログでこれまで紹介したのは以下の5枚。
『Bobo's Beat』(1963年)
『Uno Dos Tres 1-2-3』(1966年)
『Juicy』(1967年)
『Bobo Motion』(1967年)
『Bobo』(1979年)
本作はBobo自身がヴォーカルをとるムーディーなバラードと、本来のBoboらしい躍動するN.Y.ラテンがバランス良く配された1枚です。
プロデュースはEsmond Edwards。
レコーディング・メンバーはWillie Bobo(timbales、vo)以下、Jimmy Owens(tp)、Felix Wilkins(fl)、Stan Webb(fl)、Phil Bodner(fl、as)、Kenny Rogers(as、ts)、Sonny Henry(g)、Chuck Rainey(b)、Freddie Waits(ds)、John Rodriguez(bongos、cowbell)、Victor Pantoja(congas)、Osvaldo Martinez(per、cowbell)、Jack Jennings(per、mallets)。
またDon Sebeskyがストリングス・アレンジを手掛けています。
個人的にはムーディーなBoboより、躍動するBoboが聴きたいです。
その意味ではHugh Masekelaのカヴァー「Grazing In The Grass」、Eddie Harrisのカヴァー「Sham Time」、アッパーな「Lisa」の3曲がおススメです。
「The Look Of Love」と「This Guy's In Love With You」という2曲のBurt Bacharach/Hal David作品カヴァーをはじめとするムーディー・トラックは、Bobo自身がヴォーカルとDon Sebeskyによるストリングスを楽しみましょう。
Willie Boboの音楽のデュアリティを楽しみましょう。
全曲紹介しときやす。
「Psychedelic Blues」
Sonny Henry作。タイトルに偽りアリのオープニング(笑)。全然サイケデリックでもブルースでもない軽快なラテン・ジャズで駆け抜けます。N.Y.ラテンらしい洗練を感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=II8dJLLjUvw
「The Look Of Love」
Dusty Springfieldのヒットでお馴染みのBurt Bacharach/Hal David作品(映画007シリーズ『Casino Royal』の主題歌)のカヴァー。当ブログではDelfonics、Gimmicks、Christopher Scott、Charles Hull、Voices In Latin、Dorothy Ashbyのカヴァーも紹介済みです。Bobo自身のヴォーカルによるロマンティック・バラードで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=lsFB93fuNHs
「Grazing In The Grass」
Hugh Masekelaのカヴァー(Philemon Hou作)。Masekelaのオリジナルはアルバム『The Promise of a Future』(1968年)に収録されています。また、少し前に紹介したThe Friends Of Distinctionのカヴァー・ヒットでもお馴染みの曲ですね。僕の一番のお気に入り。ラテン・リズムがよく似合う秀逸カヴァーに仕上がっています。同時期のN.Y.ラテンであれば、Orchestra Harlow「Horsin Up」と繋いで聴きたくなります。
https://www.youtube.com/watch?v=c1HM5KwUVyU
Orchestra Harlow「Horsin Up」
https://www.youtube.com/watch?v=4apz8X6tCEo
「Quieres Volver」
Jose Feliciano/Nick Jimenez作。オリジナルはアルバム『Sombras... Una Voz, Una Guitarra』(1967年)収録。Bobo自身の甘いヴォーカルを楽しめるムーディーなボレロ。Don Sebeskyの素晴らしいストリングス・アレンジを満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=eEI1x7jO0kU
「Yellow Days」
Alan Bernstein/Alvarrzo Carrillo作。前曲に続き、この曲もDon Sebeskyの素晴らしいストリングス・アレンジが映えるムーディーな仕上がり。ここでのBoboはヴォーカリストに徹しています。Sonny Henryがメロウなギター・ソロを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=URmA7EkBWSc
「Lisa」
Sonny Henry作。アッパーかつ洗練されたN.Y.ラテン・サウンドで疾走します。クール&ホットのバランスが絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=8ir3SKYy5TM
「This Guy's In Love With You」
Herb Alpert & The Tijuana Brassが全米No.1を獲得したBurt Bacharach/Hal David作品をカヴァー。お馴染みの名曲をメロウなラテンで聴かせてくれます。マレットのアクセントがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=lAgT8XjCVbg
「Sham Time」
Eddie Harris作品をカヴァー。オリジナルはアルバム『The Electrifying Eddie Harris』(1968年)収録。ラストはイケイケのファンキー・ラテン・ジャズで躍動します。ホーン隊の活躍も聴きどころです。
https://www.youtube.com/watch?v=BtLAqANWwcY
Willie Boboの他作品もチェックを!
『Bobo's Beat』(1963年)
『Bobo! Do That Thing/Guajira』(1963年)
『Let's Go Bobo!』(1964年)
『Uno Dos Tres 1-2-3』(1966年)
『Bobo Motion』(1967年)
『Juicy』(1967年)
Willie Bobo & The Bo-Gents『Do What You Want To Do, Tomorrow Is Here』(1971年)
『Tomorrow Is Here』(1977年)
『Hell of an Act to Follow/Bobo』(1978/1979年) ※2in1CD
『Bobo』(1979年)