2020年09月25日

Laura Mvula『The Dreaming Room』

Nile Rodgersも参加した2nd☆Laura Mvula『The Dreaming Room』

発表年:2016年
ez的ジャンル:ゴスペルデリア系UK黒人女性SSW
気分は... :エラン・ヴィタール!

UKの才能ある黒人女性シンガー・ソングライターLaura Mvulaの2ndアルバム『The Dreaming Room』(2016年)です。

1987年バーミンガム生まれの黒人女性SSW Laura Mvulaの紹介はデビュー・アルバム『Sing To The Moon』(2013年)に続き2回目となります。

"Gospeldelia"あるいは"Nina Simon Sings Beach Boys"とも称された多重ヴォーカルワークを駆使した独自の音楽スタイルを披露したデビュー・アルバム『Sing To The Moon』(2013年)がUKアルバム・チャートの第9位となり、さらには2013 BRIT AwardsのCritics' Choiceへのノミネート、BBC's Sound of 2013で第4位といった高評価を受け、一躍期待のアーティストとしてクローズアップされたLaura Mvula

Metropole Orkestと共演したライブ・アルバム『At Abbey Road Studios』(2014年)を挟み、2016年にリリースされた2ndスタジオ・アルバムが本作『The Dreaming Room』(2016年)です。

プロデュースは『At Abbey Road Studios』(2014年)も担当したTroy MillerLaura Mvula自身。

ソングライティングもこの2人の共作が中心です。また、デビュー・アルバム『Sing To The Moon』(2013年)のプロデュースを手掛けたSteve Brownが2曲でLauraと共作しています。

ChicNile Rodgers、UKのラッパーWretch 32がフィーチャリングされています。

それ以外にJohn Scofield(g、b)、Lionel Loueke(g)、Michael Olatuja(b)、The London Symphony Orchestra等のミュージシャンがレコーディングに参加しています。

アルバム全編を通じて、Lauraのヴォーカルが生き生きとしているのがいいですね。技巧以上に歌への渇望を重視している感じがいいですね。

Nile Rodgersをフィーチャーした「Overcome」、シングルもなったハイパー・ファンク「Phenomenal Woman」の2曲がインパクト大ですね。

素晴らしい多重ヴォーカルワークを楽しめる「Show Me Love」「Angel」、アトモスフェリック&ドリーミーなダンサブル・チューン「Let Me Fall」あたりもおススメです。

前作以上に多彩な音世界を聴かせてくれるゴスペルデリア・ワールドを楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Who I Am」
Laura Mvula作。ドリーミーなアルバムのイントロ。
https://www.youtube.com/watch?v=zAlS1SN6LCo

「Overcome」
Nile Rodgersをフィーチャーしたアルバムからのリード・シングル。
Laura Mvula/Nile Rodgers作。
Lauraらしいヴォーカル・ワールドとNile Rodgers参加らしいダンサブル・サウンドを上手く融合させたスケールの大きな1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=L7u9FpJJtEQ

「Bread」
MvulaMiller/Troy Miller作。多重ヴォーカルワークを駆使した"Gospeldelia"らしい厳かな仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=-VtjVJu8vr0

「Lucky Man」
MvulaMiller/Troy Miller作。ゴスペル×クラシック×R&BというLauraらしいクロスオーヴァー感を楽しめる1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=rYOnITu_6EI

「Let Me Fall」
MvulaMiller/Troy Miller/Steve Brown作。多重ヴォーカルワークが映えるアトモスフェリック&ドリーミーなダンサブル・サウンドが心地好1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=7D42hKVy3n4

「Kiss My Feet」
MvulaMiller/Troy Miller作。UKらしい雰囲気のバラード。生の躍動が漲ったLauraのヴォーカルがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ITZZDfV3WOo

「Show Me Love」
MvulaMiller/Troy Miller作。アルバムからの2ndシングル。Lauraの素晴らしい多重ヴォーカルワークを前面に打ち出した、大きな愛に満ちた1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=R-l5EIcNyo0

「Renaissance Moon」
MvulaMiller/Steve Brown作。The London Symphony Orchestraによる繋ぎのインスト。

「Angel」
Laura Mvula作。ア・カペラをはじめ素晴らしいヴォーカルワークで魅了するドリーミー・トラック。シタールによるアクセントもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=bFdohKHPjrA

「People」
Wretch 32をフィーチャー。MvulaMiller/Wretch 32作。Lauraらしい音世界と現行R&Bとの融合を感じる1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=BpzS0aIWGlo

「Nan」
Laura Mvula作。エンディングへ向かうインタールード。

「Phenomenal Woman」
MvulaMiller/Troy Miller作。アルバムからの3rdシングル。アルバムで最もインパクトのあるハイパー・ファンクで締め括ってくれます。Lauraの最新モデルといった雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=7---iGdDIBQ

Laura Mvulaの他作品のチェックを!

『Sing To The Moon』(2013年)
SING TO THE MOON

Laura Mvula with Metropole Orkest conducted by Jules Buckley『At Abbey Road Studios』(2014年)
Laura Mvula Withmetropole Orkestconducted: By Julesbuckley At Abbeyroad Studios (Live)
posted by ez at 03:07| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月23日

II D Extreme『From One Extreme to Another』

バラードを強化した2nd☆II D Extreme『From One Extreme to Another』

発表年:1996年
ez的ジャンル:男性R&Bグループ
気分は... :水槽の脳・・・

90年代男性R&Bグループ作品からII D Extreme『From One Extreme to Another』(1996年)です。

D'Extra WileyRandy GillJermaine Mickeyの3名がワシントンD.C.で結成した男性R&BグループII D Extremeの紹介は、デビュー・アルバム『II D Extreme』(1993年)に続き2回目です。

人気男性R&BシンガーJohnny Gillの実兄Randy Gillが在籍するグループということで注目され、デビューしたII D Extreme

デビュー・アルバム『II D Extreme』(1993年)からは全米R&Bチャート第6位の「Cry No More」というシングル・ヒットが生まれました。

前作『II D Extreme』は後期NJS的な作品でしたが、素晴らしいコーラスワークを活かしたミディアム〜スロウ系も充実していました。

2ndとなる本作『From One Extreme to Another』(1996年)は、実力派らしいヴォーカルワークを活かしたミディアム〜スロウ中心の構成となっています。

残念ながら、本作『From One Extreme to Another』の後、新たなメンバーも迎え、さらに進化を遂げる計画でしたが、不運もあってグループは歴史に幕を閉じました。

メイン・プロデューサーは、メンバーD'Extra WileyTim Carmon

シングル曲になった「You Got Me Goin'」はダンサブルですが、それ以外はオーセンティックなバラードが中心であり、流行に目もくれず本格派で勝負しようというグループの気概を感じます。

派手さはありませんが、聴き応え十分の1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Prelude (Just Understand)」
D'Extra Wiley/Tim Carmonプロデュース。アルバムを象徴するミディアム・バラードによるプレリュード。
https://www.youtube.com/watch?v=KbhQNWy_-tw

「You Got Me Goin'」
D'Extra Wiley/Tim Carmon/Gordon Campbellプロデュース。Lalah Hathaway/Donna Dobsonがゲスト・ヴォーカルで参加し、Red Eyeらのラップがフィーチャリングされています。シングルにもなりました。ダンサブルでキャッチーなミディアム・グルーヴはシングル向きですが、このタイプはこの1曲のみです。
https://www.youtube.com/watch?v=iOEb_9VBPio

「You Can't Have My Love」
D'Extra Wiley/Kuk Harrell/Laney Stewartプロデュース。90年代男性R&Bグループらしいミディアム・バラード。オーセンティックですが、ソウルではなくR&Bな感じが逆に良いのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=TOl3g4JtQyM

「If I Knew Then (What I Know Now)」
D'Extra Wiley/Tim Carmon/Del Atkinsプロデュース。実力派グループらしい本格派バラード。ここでもオーセンティックな魅力が光ります。
https://www.youtube.com/watch?v=C1YT4RxMApg

「Farewell... Love, D'Extra」
D'Extra Wiley/Tim Carmonプロデュース。ピアノをバックに歌い上げる感動バラード。エンディングを迎える頃には涙腺が緩くなっていそうです。
https://www.youtube.com/watch?v=Z74ER8C5A7I

「Love You Too Much」
D'Extra Wiley/Tim Carmonプロデュース。僕好みのアーバン・ナイトなR&Bバラード。摩天楼が似合いそうなラブ・バラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=p1mtW1w6-RA

「Lyin' Here Thinkin'」
D'Extra Wiley/Tim Carmon/Tymme Reitzプロデュース。90年代らしい質感のR&Bバラード。ジワジワと高揚していく雰囲気がたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=retZSeORdhs

「Intermission」
D'Extra Wiley/Jeff Carruthersプロデュース。正にインターミッションな小休止的1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=f54pJjutc4k

「Sticks & Stones」
D'Extra Wiley/Kuk Harrellプロデュース。素晴らしいコーラスワークが冴えるビューティフル・バラード。彼らがバラード勝負したくなるのがよく分かります。
https://www.youtube.com/watch?v=gulBXu5Aygo

「Shoulders」
D'Extra Wiley/Raymond Wiley/Jeff Carruthersプロデュース。本格派R&Bバラードですが、こういった曲で暑苦しくならないのが好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=RSSRBxn_cH0

「If Push Comes To Shove」
D'Extra Wiley/Tim Carmon/Arvel McClintonプロデュース。久々にリズミックなトラックですが、あくまで歌を聴かせるための曲になっているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=uKctDg64I0E

「Seasons (Of Love)」
D'Extra Wiley/Jeff Carruthersプロデュース。映画・ドラマのエンディングテーマになりそうな本格派バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=n3p7zsb73P4

「Become As One」
D'Extra Wiley/Tim Carmonプロデュース。さり気ないですが、ジェントルな歌声の中に彼らの魅力が滲み出ている素敵なバラード。
https://www.youtube.com/watch?v=z59zBaytFe4

「Slowly But Surely (I'm Falling In Love)」
D'Extra Wiley/Jeff Carruthersプロデュース。美しいイントロと共に始まるスケールの大きなバラード。聴き応え十分です。
https://www.youtube.com/watch?v=8L5Or6nq05g

「Postlude (Love You Completely)」
D'Extra Wiley/Tim Carmonプロデュース。余韻を味わいながらアルバムは幕を閉じます。
https://www.youtube.com/watch?v=45T30FkOhxQ

『II D Extreme』(1993年)
II D Extreme
posted by ez at 01:16| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月22日

The Staple Singers『Be Altitude: Respect Yourself』

「I'll Take You There」、「Respect Yourself」の2大ヒット収録☆The Staple Singers『Be Altitude: Respect Yourself』

発表年:1972年
ez的ジャンル:ファミリー・ソウル・グループ
気分は... :空高く飛べ!

70年代に人気を博したファミリー・ソウル・グループThe Staple Singersの代表作『Be Altitude: Respect Yourself』(1972年)です。

The Staple Singersはギタリスト/シンガーPops Staplesが彼の子供たちとシカゴで結成したUSファミリー・ゴスペル/ソウル・グループ。1950年代から活動しています。

当初はPopsCleothaPervisMavisという3人の娘がメンバーでしたが、70年代に入るとPervisが抜け、同じく娘のYvonneがメンバーとして加わっています。

特にMavis Staplesは、ソロ・アーティストとしても高い評価を得ている実力派ソウル・シンガーとしてお馴染みですね。

グループは当初ゴスペル・グループとして活動していましたが、60年代に入ると、ポップスやロックなどの要素を積極的に取り入れ、1967年にはBuffalo Springfieldのカヴァー「For What It's Worth」をシングル・リリースしています。

1968年にStaxと契約し、ソウル路線で成功を収めます。60年代後半から70年代半ばにかけてStaxで6枚のアルバムをリリースしています。

特に本作『Be Altitude: Respect Yourself』(1972年)からは「I'll Take You There」(USチャート、同R&Bチャート共に第1位)、「Respect Yourself」(US R&Bチャート第1位)という2大ヒットが生まれています。

また、1975年にCurtomからリリースされたサントラ『Let's Do It Again 』Curtis Mayfieldと共同名義)からシングル・カットされたタイトル曲「Let's Do It Again 」もUSチャート、同R&Bチャート共に第1位という大ヒットとなりました。

その後もグループは80年代半ばまで作品をリリースし続けました。
Pops Staplesは2000年に永眠(享年85)。

さて、グループの代表作となる本作『Be Altitude: Respect Yourself』(1972年)は、Staxからの4枚目。

プロデュースは他のStax作品と同じくAl Bell

録音はMuscle Shoals Sound Studios
Muscle Shoals Rhythm SectionThe Memphis Hornsの面々がバックを務めます。

ニューソウル期の作品であり、公民権運動を意識したメッセージも多いですが、ポジティブな空気に包まれているのがいいですね。

前述の「I'll Take You There」「Respect Yourself」に加え、3rdシングル「This World」も含めて、3曲のUS R&Bチャート・トップ10ヒットが生まれました。

「I'll Take You There」「Respect Yourself」の2大名曲がハイライトですが、それ以外の楽曲もゴスペルとソウルのバランスが絶妙でアルバム全体のクオリティもかなり高いです。

シングル3曲以外であれば、「This Old Town (People in This Town)」「Name the Missing Word」「We the People」の3曲がおススメです。

ヒット曲を楽しむも良し!
アルバム全体のニューソウルな雰囲気を楽しむも良し!
何度聴いても感動できる名盤だと思います。

全曲紹介しときやす。

「This World」
The Sweet Inspirations、1970年のシングル曲をカヴァー(William Friedman/Herb Schapiro作)。「Respect Yourself」、「I'll Take You There」に続く3rdシングル。USチャート第38位、同R&Bチャート第6位のヒットとなりました。a href="https://eastzono.seesaa.net/article/474322788.html">The Sweet Inspirationsのオリジナルをベースとしながら、Mavisのダイナマイト・ヴォーカルの魅力を前面に打ち出した迫力満点の1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=XIf8J1KVcY8
The Sweet Inspirations「This World」
 https://www.youtube.com/watch?v=SwKcFqMRfSI

Cool C「Mary Go Round」のサンプリング・ソースとなっています。
Cool C「Mary Go Round」
 https://www.youtube.com/watch?v=5b-3Qac5YaI

「Respect Yourself」
Luther Ingram/Mack Rice作。「I'll Take You There」と並ぶハイライト。アルバムからの1stシングルとしてUSチャート第12位、同R&Bチャート第1位の大ヒットとなりました。リード・ヴォーカルはPopsとMavis。Barry Beckett (key)、Roger Hawkins (ds)、Jimmy Johnson (g)、David Hood (b)というMuscle Shoals Rhythm Sectionのお馴染みの面々が素晴らしいバッキングで盛り上げてくれるファンキー・ソウル。大ヒット曲ですが、なかなかシブい感じがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=CEFTmFw1mto

USチャート第5位となった(俳優の)Bruce Willis feat. June Pointerヴァージョンをはじめ、Trin-i-tee 5:7、Kane Gang、Aaron Neville feat. Mavis Staples、Don Julian & The Larks 、Herbie Mann、B. B. King、Robert Palmer、Joe Cocker、The Temptations、Etta James 、Guy Sebastian、Randy Crawford & Joe Sample 、Huey Lewis & the News、Melissa Etheridge、Marc Broussard等数多くのカヴァー・ヴァージョンがあります。また、De-Phazz feat. Karl Frierson「Hero Dead and Gone」等のサンプリング・ソースとなっています。
Bruce Willis feat. June Pointer「Respect Yourself」
 https://www.youtube.com/watch?v=qrxMujmXneM
Trin-i-tee 5:7「Respect Yourself」
 https://www.youtube.com/watch?v=Fytmcarhllo
Kane Gang「Respect Yourself」
 https://www.youtube.com/watch?v=lGffrSPt5k0
Aaron Neville feat. Mavis Staples「Respect Yourself」
 https://www.youtube.com/watch?v=XYtPHvh7r_Y
Don Julian & The Larks「Respect Yourself」
 https://www.youtube.com/watch?v=bzLT94Gfe8E
Robert Palmer「Respect Yourself」
 https://www.youtube.com/watch?v=bAdVDwZmLWk
Joe Cocker「Respect Yourself」
 https://www.youtube.com/watch?v=DfOglIJbRBI
The Temptations「Respect Yourself」
 https://www.youtube.com/watch?v=fsjvBrIMcwk
Marc Broussard「Respect Yourself」
 https://www.youtube.com/watch?v=DkP7FW8Mk5g
De-Phazz feat. Karl Frierson「Hero Dead and Gone」
 https://www.youtube.com/watch?v=Wrqj3NDnv5Q

「Name the Missing Word」
Homer Banks/Bettye Crutcher/Raymond Jackson作。スワンピーと都会的ファンキー・メロウという2つの側面を併せ持つ雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ikFfc8aKzGI

「I'll Take You There」
Alvertis Isbell作。USチャート、同R&Bチャート共にNo.1となったグループの代表曲。「Respect Yourself」に続く2ndシングル。お馴染みのイントロを聴くと、それだけでテンション上がります。ポジティブなメッセージとMuscle Shoals Rhythm Sectionの名うてのミュージシャンたちのアーシー&ファンキーなバッキングが見事にかみ合ったニューソウル名曲ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=qXvirzznSn4

Mavis Staples本人のセルフ・カヴァーをはじめ、General Public、BeBe Winans & CeCe Winans feat. Mavis StaplesSWVReuben Wilson、Eruption feat. Precious Wilson、Aloe Blacc、Starleana Young、Tammi Holt、Moses Tyson, Jr.、Marva Wright、Springbok等数多くのアーティストがカヴァーしています。
Mavis Staples「I'll Take You There」
 https://www.youtube.com/watch?v=3YaxrgagZBk
General Public「I'll Take You There」
 https://www.youtube.com/watch?v=m0N_Q0JqH80
BeBe Winans & CeCe Winans feat. Mavis Staples「I'll Take You There」
 https://www.youtube.com/watch?v=8Y9N6ozjEm0
SWV「I'll Take You There」
 https://www.youtube.com/watch?v=IEtm4xO1Unk
Eruption feat. Precious Wilson「I'll Take You There」
 https://www.youtube.com/watch?v=qcrULTtePCE
Aloe Blacc「I'll Take You There」
 https://www.youtube.com/watch?v=qPlq-gzu4d0
Starleana Young「I'll Take You There」
 https://www.youtube.com/watch?v=-pKUVtWksWQ
Moses Tyson, Jr.「I'll Take You There」
 https://www.youtube.com/watch?v=JmrLY_JrVko
Marva Wright「I'll Take You There」
 https://www.youtube.com/watch?v=SD4DeZ2C3g0

また、Big Daddy Kane「I'll Take You There」Jibri Wise One「Time to Get Black Up」Naughty by Nature「Everything's Gonna Be Alright (Ghetto Bastard)」、Eazy-E「Boyz-N-The-Hood」、Salt-N-Pepa「Let's Talk About Sex」、Ice Cube「Givin' Up the Nappy Dugout」、Shanice feat. Smooth「I Like」、Grand Puba「A Little of This」、Kwame「The Mic Is Mine」、Brothers 4 the Struggle「It's Over!」等40トラック以上のサンプリング・ソースとなっています。
Big Daddy Kane「I'll Take You There」
 https://www.youtube.com/watch?v=MAkE43E0iKM
Ice Cube「Givin' Up the Nappy Dugout」
 https://www.youtube.com/watch?v=7ag4pBKYWeQ
Grand Puba「A Little of This」
 https://www.youtube.com/watch?v=p8Fp8FGqa7c
Kwame「The Mic Is Mine」
 https://www.youtube.com/watch?v=6LtkdUPqZGs
Brothers 4 the Struggle「It's Over!」
 https://www.youtube.com/watch?v=wHsSp_u_rWk

「This Old Town (People in This Town)」
Don Covay/Wilson Pickett/William Stevenson作。実は僕の一番のお気に入りはコレ。3姉妹のヴォーカル・ワークとMuscle Shoals Rhythm Sectionの好バッキングがピッタリハマった絶品ファンキー・ソウルです。酒が上手くなる1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=L8tMFzwnvhk

「We the People」
Booker T. Jones/Carl Smith作。ゴスペル仕込みの味わい深いヴォーカル・ワークを生かしたニューソウル。コクを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=g7qrudc0s4o

「Are You Sure」
Homer Banks/Raymond Jackson作。この時代らしいフォーキーなエッセンスも取り入れながらもゴスペル・フィーリングも効かせたこのグループらしい1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=d3BYxbiZTWw

Nana Mouskouri、Reel & Soul Associationがカヴァーしています。
Nana Mouskouri「Are You Sure」
 https://www.youtube.com/watch?v=LUeSWtu4UXU
Reel & Soul Association「Are You Sure」
 https://www.youtube.com/watch?v=8l1mbJUGCn4

「Who Do You Think You Are (Jesus Christ the Superstar)?」
Pops Staples作。当時流行っていたロック・ミュージカル『Jesus Christ Superstar』を意識したものでしょうね。この時期のニューソウルらしい1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=OSamOVA-9ck

「I'm Just Another Soldier」
Homer Banks/Raymond Jackson作。タイトルからして反戦メッセージのニューソウルですね。そんな歌でもMavisのヴォーカルは力強く、聴く者にパワーをくれる感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=1-CfYrVlhCk

「Who」
Jeff Barry/Bobby Bloom作。ラストはゴスペル・フィーリングのバラードをMavisが情感たっぷりに歌い上げます。

ご興味がある方はStax時代の他作品、CurtomからリリースされたCurtis Mayfieldと共同名義でリリースしたサントラ『Let's Do It Again 』(1975年)もチェックを!

『Soul Folk in Action』(1968年)


『We'll Get Over』(1970年)


『The Staple Swingers』(1971年年)


『Be What You Are』(1973年年)


The Staple Singers & Curtis Mayfield『Let's Do It Again (motion picture soundtrack)』(1975年)
posted by ez at 02:57| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月21日

Pharoah Sanders『Shukuru』

Leon Thomas、Idris Muhammad参加☆Pharoah Sanders『Shukuru』

発表年:1985年
ez的ジャンル:スピリチュアル・ジャズ
気分は... :感謝!

スピリチュアル・ジャズの大物サックス奏者Pharoah Sanders『Shukuru』(1985年)です。

1940年アーカンソー州リトルロック生まれのジャズ・サックス奏者Pharoah Sandersについて、当ブログで紹介したのは以下の11枚。

 『Izipho Zam』(1969年)
 『Karma』(1969年)
 『Deaf Dumb Blind (Summun Bukmun Umyun)』(1970年)
 『Thembi』(1970年)
 『Black Unity』(1971年)
 『Village Of The Pharoahs』(1973年)
 『Elevation』(1973年)
 『Love In Us All』(1975年)
 『Journey To The One』(1980年)
 『Rejoice』(1981年)
 Pharoah Sanders & Norman Connors『Beyond A Dream』(1981年)

本作『Shukuru』(1985年)は、他の多くの80年代作品と同じくTheresaからのリリースです。

プロデュースはPharoah Sanders自身。

レコーディング・メンバーはPharoah Sanders(ts、vo)以下、William Henderson(key)、Ray Drummond(b)、Idris Muhammad(ds)、Leon Thomas(vo)。

Leon ThomasIdris Muhammadの参加が目を引きます。

妻Shukuruに捧げられスピリチュアル・ジャズ「Shukuru」Leon Thomasのヨーデル唱法が冴える「Sun Song」、ガーナのハイライフを取り入れた「Mas in Brooklyn」、Pharoahらしいブロウを楽しめるスウィンギーな「Jitu」、亡き師匠John Coltraneも演奏した「Too Young to Go Steady」、名スタンダードのカヴァー「Body and Soul」、ドヴォルザーク「家路」のエッセンスを取り入れたボーナス・トラック「For Big George」という全7曲です。

Pharoah Sanders好きならば、満足度の高いスピリチュアル・ジャズ作品に仕上がっていると思います。

全曲紹介しときやす。

「Shukuru」
Pharoah Sanders作。妻Shukuruに捧げられたタイトル曲。"Shukuru"とはスワヒリ語で"感謝"を意味するのだとか。Pharoahらしい荘厳なスピリチュアル・ジャズに仕上がっています。Pharoah自身のヴォーカルも聴くことができます。
https://www.youtube.com/watch?v=E7Ex_jqAcKU

「Body and Soul」
お馴染みのポピュラー/ジャズ・スタンダードをカヴァー(Edward Heyman/Robert Sour/Frank Eyton/Johnny Green作)。コーラス入りの重厚感のあるメロウ・バラードに仕上がっています。

本曲に関して、当ブログではCarly SimonJose Jamesのカヴァーも紹介済みです。

「Mas in Brooklyn」
Pharoah Sanders作。ガーナをはじめとする西アフリカのダンス・ミュージック、ハイライフのエッセンスを取り入れたリズミックでワールド・ミュージック的な演奏です。ワールド・ミュージック・ブームを先取りしたようなアプローチですね。Leon ThomasとPharoah自身がヴォーカルで盛り上げます。

「Sun Song」
Leon Thomas作。Leon Thomasのヨーデル唱法も聴くことができるピースフルなメロウ・ミディアム。このメロウ・スピリチュアルな雰囲気はこの時期のPharoah作品らしいのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=PZ07KWhbIj8

「Too Young to Go Steady」
Nat "King" Coleがオリジナルのスタンダードをカヴァー(Harold Adamson/Jimmy McHugh作)。亡き師匠John Coltrane『Ballads』(1962年)でカヴァーしていましたね。

「Jitu」
Pharoah Sanders作。Pharoahらしいブロウを存分に楽しめる1曲。コーラス隊入りの軽快スウィンギーな中にもスピリチュアルも感じるのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=5ce2rX4Kjho

「For Big George」
Pharoah Sanders/Leon Thomas作。CDボーナス・トラック。ドヴォルザーク「家路(Goin' Home)」のエッセンスを織り交ぜた壮大なスピリチュアル・ジャズ。母なる大地アフリカを感じる演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=nONK2BwQZTc

Pharoah Sandersの過去記事もチェックを!

Pharoah Sanders『Izipho Zam』(1969年)
Izipho Zam

Pharoah Sanders『Karma』(1969年)
カーマ

Pharoah Sanders『Deaf Dumb Blind (Summun Bukmun Umyun)』(1970年)
SUMMUM BUKMUM UMYUM(紙ジャケット仕様)

Pharoah Sanders『Thembi』(1970年)
Thembi

Pharoah Sanders『Black Unity』(1971年)
Black Unity

『Village Of The Pharoahs』(1973年)
ヴィレッジ・オブ・ザ・ファラオズ

Pharoah Sanders『Elevation』(1973年)
Elevation (Reis)

Pharoah Sanders『Love In Us All』(1975年)
ラヴ・イン・アス・オール(紙ジャケット仕様)

Pharoah Sanders『Journey To The One』(1980年)
ジャーニー・トゥ・ザ・ワン

Pharoah Sanders『Rejoice』(1981年)
リジョイス

Pharoah Sanders & Norman Connors『Beyond A Dream』(1981年)
ビヨンド・ア・ドリーム(期間生産限定盤)
posted by ez at 02:16| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月20日

Zara McFarlane『Songs Of An Unknown Tongue』

土着的なのにフューチャリスティック!☆Zara McFarlane『Songs Of An Unknown Tongue』

発表年:2020年
ez的ジャンル:Brownswood系UK女性ジャズ・シンガー
気分は... :デノテーション/コノテーション

今回はUK女性ジャズ・シンガーZara McFarlaneの最新4thアルバム『Songs Of An Unknown Tongue』です。

UKジャマイカンの女性シンガーZara McFarlaneの紹介は、3rdアルバム『Arise』(2017年)に続き2回目となります。

4thアルバムとなる本作『Songs Of An Unknown Tongue』も、『Until Tomorrow』(2011年)、『If You Knew Her』(2014年)、『Arise』(2017年)という過去3作と同じくGilles PetersonBrownswood Recordingsからのリリースです。

本作のプロデュースはKwake BassWu-Luというサウス・ロンドンの二人。

Kwake Bassはサウス・ロンドンの人気キーボード奏者Joe Armon-Jones作品への参加でお馴染みですね。Wu-Luはサウス・ロンドンから登場したネオソウルの新星Ego Ella Mayのデビュー・アルバム『So Far』(2019年)のプロデュースを手掛けています。

前作『Arise』では、UKジャマイカンという自身のルーツを掘り下げ、ジャズとレゲエ等のジャマイカ音楽、さらにかカリビアンを融合させた楽曲が目立ちました。

最新作『Songs Of An Unknown Tongue』では、クミナ、ナイヤビンギといったジャマイカの呪術的リズムにダビー、エレクトロニカなエッセンスを加えたフューチャリスティックなサウンドが目立ちます。そうしたサウンドとZaraならではのスピリチュアル/ソウルフルなヴォーカルが結びつき、唯一無二の次世代UKジャズ・ワールドを聴かせてくれます。

楽曲はすべてZara McFarlaneのオリジナルです。

進化し続ける唯一無二の音世界を楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

「Everything Is Connected」
彼女らしいスピリチュアルなヴォーカルと土着的ジャマイカン・リズム、フューチャリスティックなダビー・サウンドが織り成す本作らしいオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=2GG_y14_E10

「Black Treasure」
アフロ・カリビアン色の強いアイランド・ジャズと、スピリチュアル/ソウルフルなZaraのヴォーカルが結びつくことで、南国ムードながらも深淵な味わいを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=O7oWEqI3z7c

「My Story」
土着的サウンド&コーラスをモダンなセンスで聴かせてくれる本作らしい1曲。伝統と革新を見事に融合させています。
https://www.youtube.com/watch?v=i2TRzQV0rzs

「Broken Water」
多重録音による素晴らしいヴォーカルワークを聴かせてくれる1曲。呪術的ムードとオルタナティヴR&Bのハイブリッド感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=NwrVhtUVpbo

「Saltwater」
シンセとヴォーカルのみのビートレスなトラック。シンプルだからこそZaraの深淵な魅力が伝わってくるのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=ecHeHvtjnds

「Run Of Your Life」
シンセとドラムマシーンによるチープながらもフューチャリスティックなサウンドが印象的な1曲。Zaraのヴォーカルもサウンドの一部として溶け込んでいます。後半の土着的ダビー・サウンドもいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=rmaqb-kNgMw

「State Of Mind」
僕の一番のお気に入り。フューチャリスティックなUKエレクトリック・ソウルに仕上がっています。UKクロスオーヴァー/クラブミュージック好きの人も楽しめるはず!
https://www.youtube.com/watch?v=wvBAAWVkgmc

「Native Nomad」
生演奏のエレクトリック・サウンドの肌触りがいい感じのメロウ・バラード。余白を生かした音作りがZaraのヴォーカルを引き立てます。
https://www.youtube.com/watch?v=UFrVG9CwChw

「Roots Of Freedom」
土着的リズム&コーラスをダブ/レゲエ×ハウス×ジャズとクロスオーヴァーさせた興味深いアプローチの仕上がり。Gilles Petersonもニンマリしそうな実にBrownswoodらしい1曲に仕上がっているのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=NItfZH26AIU

「Future Echoes」
ホーン・アンサンブルで次世代UKジャズらしいフューチャリスティックなミディアム・グルーヴで締め括ってくれます。メロウとリズミックなバランスが絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=h0X2oUQAmzk

Zara McFarlaneの他作品もチェックを!

『Until Tomorrow』(2011年)
Until Tomorrow [解説付 / 国内盤仕様] (BRBW070)

『If You Knew Her』(2014年)
If You Knew Her [帯解説・歌詞対訳 / ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC401)

『Arise』(2017年)
Arise [帯解説 / 国内仕様輸入盤CD] (BRBW162)
posted by ez at 00:46| Comment(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする