2020年09月20日

Zara McFarlane『Songs Of An Unknown Tongue』

土着的なのにフューチャリスティック!☆Zara McFarlane『Songs Of An Unknown Tongue』

発表年:2020年
ez的ジャンル:Brownswood系UK女性ジャズ・シンガー
気分は... :デノテーション/コノテーション

今回はUK女性ジャズ・シンガーZara McFarlaneの最新4thアルバム『Songs Of An Unknown Tongue』です。

UKジャマイカンの女性シンガーZara McFarlaneの紹介は、3rdアルバム『Arise』(2017年)に続き2回目となります。

4thアルバムとなる本作『Songs Of An Unknown Tongue』も、『Until Tomorrow』(2011年)、『If You Knew Her』(2014年)、『Arise』(2017年)という過去3作と同じくGilles PetersonBrownswood Recordingsからのリリースです。

本作のプロデュースはKwake BassWu-Luというサウス・ロンドンの二人。

Kwake Bassはサウス・ロンドンの人気キーボード奏者Joe Armon-Jones作品への参加でお馴染みですね。Wu-Luはサウス・ロンドンから登場したネオソウルの新星Ego Ella Mayのデビュー・アルバム『So Far』(2019年)のプロデュースを手掛けています。

前作『Arise』では、UKジャマイカンという自身のルーツを掘り下げ、ジャズとレゲエ等のジャマイカ音楽、さらにかカリビアンを融合させた楽曲が目立ちました。

最新作『Songs Of An Unknown Tongue』では、クミナ、ナイヤビンギといったジャマイカの呪術的リズムにダビー、エレクトロニカなエッセンスを加えたフューチャリスティックなサウンドが目立ちます。そうしたサウンドとZaraならではのスピリチュアル/ソウルフルなヴォーカルが結びつき、唯一無二の次世代UKジャズ・ワールドを聴かせてくれます。

楽曲はすべてZara McFarlaneのオリジナルです。

進化し続ける唯一無二の音世界を楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

「Everything Is Connected」
彼女らしいスピリチュアルなヴォーカルと土着的ジャマイカン・リズム、フューチャリスティックなダビー・サウンドが織り成す本作らしいオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=2GG_y14_E10

「Black Treasure」
アフロ・カリビアン色の強いアイランド・ジャズと、スピリチュアル/ソウルフルなZaraのヴォーカルが結びつくことで、南国ムードながらも深淵な味わいを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=O7oWEqI3z7c

「My Story」
土着的サウンド&コーラスをモダンなセンスで聴かせてくれる本作らしい1曲。伝統と革新を見事に融合させています。
https://www.youtube.com/watch?v=i2TRzQV0rzs

「Broken Water」
多重録音による素晴らしいヴォーカルワークを聴かせてくれる1曲。呪術的ムードとオルタナティヴR&Bのハイブリッド感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=NwrVhtUVpbo

「Saltwater」
シンセとヴォーカルのみのビートレスなトラック。シンプルだからこそZaraの深淵な魅力が伝わってくるのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=ecHeHvtjnds

「Run Of Your Life」
シンセとドラムマシーンによるチープながらもフューチャリスティックなサウンドが印象的な1曲。Zaraのヴォーカルもサウンドの一部として溶け込んでいます。後半の土着的ダビー・サウンドもいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=rmaqb-kNgMw

「State Of Mind」
僕の一番のお気に入り。フューチャリスティックなUKエレクトリック・ソウルに仕上がっています。UKクロスオーヴァー/クラブミュージック好きの人も楽しめるはず!
https://www.youtube.com/watch?v=wvBAAWVkgmc

「Native Nomad」
生演奏のエレクトリック・サウンドの肌触りがいい感じのメロウ・バラード。余白を生かした音作りがZaraのヴォーカルを引き立てます。
https://www.youtube.com/watch?v=UFrVG9CwChw

「Roots Of Freedom」
土着的リズム&コーラスをダブ/レゲエ×ハウス×ジャズとクロスオーヴァーさせた興味深いアプローチの仕上がり。Gilles Petersonもニンマリしそうな実にBrownswoodらしい1曲に仕上がっているのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=NItfZH26AIU

「Future Echoes」
ホーン・アンサンブルで次世代UKジャズらしいフューチャリスティックなミディアム・グルーヴで締め括ってくれます。メロウとリズミックなバランスが絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=h0X2oUQAmzk

Zara McFarlaneの他作品もチェックを!

『Until Tomorrow』(2011年)
Until Tomorrow [解説付 / 国内盤仕様] (BRBW070)

『If You Knew Her』(2014年)
If You Knew Her [帯解説・歌詞対訳 / ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC401)

『Arise』(2017年)
Arise [帯解説 / 国内仕様輸入盤CD] (BRBW162)
posted by ez at 00:46| Comment(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする