2020年10月29日

Meshell Ndegeocello『Bitter』

歌心を重視したSSW的な1枚☆Meshell Ndegeocello『Bitter』

発表年:1999年
ez的ジャンル:ジャンル超越系女性ベーシスト/ヴォーカリスト
気分は... :人生はビター・・・

今回はジャンルを超越した音楽性でシーンにインパクトを与えてきた女性アーティストMeshell Ndegeocello『Bitter』(1999年)です。

ワシントンD.C.育ちのアメリカ人ベーシスト/ヴォーカリスト/ソングライターMeshell Ndegeocello(Me'Shell Ndegeocello)の紹介は、『Comfort Woman』(2003年)、『The Spirit Music Jamia: Dance of The Infidel』(2005年)に続き3回目となります。

本作『Bitter』(1999年)は、『Plantation Lullabies』(1993年)、『Peace Beyond Passion』(1996年)に続く3rdアルバム。

それまでのネオソウル、ファンク色とは異なり、歌心を重視した静かで飾り気のないシンガー・ソングライター的な1枚に仕上がっています。

プロデュースはCraig StreetCassandra WilsonBlue Noteでの出世作『Blue Light 'Til Dawn』(1993年)、『New Moon Daughter』(1995年)のプロデュースで知られる人です。

Meshell Ndegeocello(vo、b、etc)以下、Lisa Coleman(p、key)、Wendy Melvoin(g)、Chris Bruce(g、b)、Doyle Bramhall II(g)、Ronny Drayton(g)、Greg Leisz(g)、David Torn(g)、Abraham Laboriel Jr.(ds、per)、Daniel Sadownick(per)、Biti Straug(back vo)、Arif St. Michael(back vo)、Joe Henry(back vo)等のミュージシャンが参加しています。さり気にWendy & Lisaの二人が参加していますね。

これといったキラー・チューンはありませんが、「Fool of Me」「Satisfy」「Loyalty」「Wasted Time」「Grace」あたりが僕のおススメです。

シンガー/ソングライターとしてのMeshell Ndegeocelloの魅力に触れることができる落ち着いた雰囲気の1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Adam」
Meshell Ndegeocello作。ストリングスによる美しくも悲しげなインストがオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=DhYK4j7K8fk

「Fool of Me」
Meshell Ndegeocello/Federico Gonzalez Pena作。本作を象徴する哀愁バラード。切ない思いがジワジワを心の奥まで伝わってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=hf543y72gLI

「Faithful」
Meshell Ndegeocello/David Gamson作。しみじみと歌い上げる1曲ですが、終盤に向かって徐々に熱を帯びていきます。
https://www.youtube.com/watch?v=C1qBn-VPJQY

「Satisfy」
Meshell Ndegeocello/Federico Gonzalez Pena作。少しダークでアーシーなアコースティック・ソウルはCassandra Wilsonの音世界に通じるものがあります。ストリングスの使い方も絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=GlnbwAAIAyM

「Bitter」
Meshell Ndegeocello作。タイトル曲は切ない歌声の哀愁アコースティック。深遠なムードがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=8kyNJ-6ekas

「May This Be Love」
Jimi Hendrixのカヴァー。オリジナルはThe Jimi Hendrix Experience『Are You Experienced』(1967年)収録。ジミヘンを本作ならではの深遠な雰囲気で聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=ra_2TY0_FNQ

「Sincerity」
Meshell Ndegeocello/Doyle Bramhall II作。Meshellの低音ヴォーカルが映えるミディアム。本作ならではの生音感がいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=7LYsnYeB7Dc

「Loyalty」
Meshell Ndegeocello/Allen Cato作。さり気ないですが、いい雰囲気が伝わってくるオーガニックな仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=XievwCU0_3o

「Beautiful」
Meshell Ndegeocello作。ひたすら美しいアコースティック・バラード。祈るようなMeshellの歌声がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=xJIPn_20lxE

「Eve」
David Torn/Roger Moutenot作。オープニングの「Adam」と対となるようなタイトルですね。幻想的なインストです。
https://www.youtube.com/watch?v=lzTpCKQNs9Y

「Wasted Time」
Meshell Ndegeocello作。コズミックでダークでアーシーな本作らしい雰囲気のミディアム。Cassandra Wilsonと一緒に聴きたいタイプの曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=e5ciLdtjnXI

「Grace」
Meshell Ndegeocello作。シングルにもなったアコースティック・メロウがエンディングを飾ります。さり気なさが魅力の1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=f2qtgltDIdM

Meshell Ndegeocelloの他作品もチェックを!

『Plantation Lullabies』(1993年)
Plantation Lullabies

『Peace Beyond Passion』(1996年)
Peace Beyond Passion

『Cookie: The Anthropological Mixtape』(2002年)
Cookie: The Anthropological Mixtape

『Comfort Woman』(2003年)
Comfort Woman

『The Spirit Music Jamia: Dance of The Infidel』(2005年)
Dance of the Infidels

『The World Has Made Me the Man of My Dreams』(2007年)
The World Has Made Me...

『Devil's Halo』(2009年)
Devil's Halo (Dig)

『Weather』(2011年)
Weather

『Pour une Ame Souveraine: A Dedication to Nina Simone』(2012年)
Pour Une Ame Souveraine (for a Sovereign Soul)

『Comet, Come to Me』(2014年)
Comet Come to Me -Digi-

『Ventriloquism』(2018年)
posted by ez at 03:20| Comment(1) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月27日

Carole Bayer Sager『Carole Bayer Sager』

名作詞家のデビュー・アルバム☆Carole Bayer Sager『Carole Bayer Sager』

発表年:1977年
ez的ジャンル:名作詞家女性シンガー
気分は... :私自身・・・

今回はとして名作詞家知られるCarole Bayer Sagerのソロ・デビュー・アルバム『Carole Bayer Sager』(1977年)です。

Carole Bayer Sagerは1947年N.Y.生まれの女性作詞家/シンガー。

10代後半からプロ作詞家として活動するようになり、Melissa Manchester「Midnight Blue」「Don't Cry Out Loud」(オリジナルはThe Moments)、Leo Sayer「When I Need You」Christopher Cross「Arthur's Theme (Best That You Can Do)」Dionne Warwick, Elton John, Gladys Knight & Stevie Wonder「That's What Friends Are For」(オリジナルはRod Stewart)をはじめ数多くの名曲の作詞を手掛けています。

また、一時期(1982-1991年)はあのBurt Bacharachの奥方となっていました。

ソロ・シンガーとしては、『Carole Bayer Sager』(1977年)、『...Too』(1978年)、『Sometimes Late at Night』(1981年)という3枚のアルバムをリリースしています。それ以前に60年代に女性デュオCarol & Sherryとしてシングルをリリースしています。

ソロ・デビュー・アルバム『Carole Bayer Sager』(1977年)には、これまで彼女と組んできたコンポーザーやミュージシャンたちが大挙して参加しています。

Melissa ManchesterBette MidlerPeter AllenBruce RobertsBrenda RussellTony Orlandoらがヴォーカル陣として参加しています。

また、Lee Ritenour(g)、Hugh McCracken(g)、Johnny Vastano(g、back vo)、Bob Cranshaw(b)、Lee Sklar(b)、Will Lee(b)、Andy Newmark(ds)、Jim Keltner(ds)、Russ Kunkel(ds)、Marvin Hamlisch(el-p、p)、Nicky Hopkins(el-p、p)、Bruce Roberts(p)、Artie Butler(org)、Alan Estes(congas)等のミュージシャンが参加しています。

プロデュースはBrooks Arthur

シンガーとしてのCarole Bayer Sagerは決して歌が巧いわけではありませんが、味のあるハスキー・ヴォイスに魅力があります。そんな独特のハスキー・ヴォイスと共に、彼女が手掛けてきた名曲の数々を楽しめるのが本作です。

オープニングとエンディングを飾るMelissa Manchesterとの共作2曲「Come In From The Rain」「Home To Myself」Peter Allenとの共作による「I'd Rather Leave While I'm In Love」「Don't Wish Too Hard」の2曲、映画音楽の巨匠Marvin Hamlischとの共作「Sweet Alibis」Bruce Robertsとの共作「Aces」Bette Midlerが素晴らしいバック・ヴォーカルを聴かせる「Shy As A Violet」あたりが僕のおススメです。

セピア色が似合うメロウな落ち着きに魅了される1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Come In From The Rain」
Carole Bayer Sager/Melissa Manchester作。「Midnight Blue」をヒットさせたMelissa Manchesterとの共作曲のセルフ・カヴァーがオープニング。そのMelissa Manchesterがピアノでバッキングを務める味わいと落ち着きのあるバラードです。Lee Ritenourの美しくもさりげないアコギもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=WFSAcSCNNNw

Melissa Manchesterのオリジナルはアルバム『Better Days & Happy Endings』(1976年)収録。Melissa『Hey Ricky』(1982年)でも再レコーディングしています。Captain & Tennilleもカヴァーしています。
Melissa Manchester「Come In From The Rain」(From 『Better Days & Happy Endings』)
 https://www.youtube.com/watch?v=EC2yIwYCXNU
Melissa Manchester「Come In From The Rain」(From 『Hey Ricky』
 https://www.youtube.com/watch?v=t12lJMO1yzg
Captain & Tennille「Come In From The Rain」
 https://www.youtube.com/watch?v=P75jQxVhZnA

「Until The Next Time」
Carole Bayer Sager/Johnny Vastano作。Carole独特のハスキー・ヴォイスを楽しめる1曲。作曲のJohnny VastanoとMelissa Manchesterがバック・ヴォーカルを務めています。
https://www.youtube.com/watch?v=MI1dzNhCB_s

「Don't Wish Too Hard」
Carole Bayer Sager/Peter Allen作。爽快なメロウ・グルーヴにはシティ・ミュージック的な魅力があります。バック・ヴォーカルを務めるのはAbigail HanessとBrenda Russell。
https://www.youtube.com/watch?v=z1Gp2Mdqdl8

Peter Allenのヴァージョンはライブ・アルバム『It Is Time for Peter Allen』(1977年)やスタジオ・アルバム『I Could Have Been a Sailor』(1979年)に収録されています。
Peter Allen「Don't Wish Too Hard」
 https://www.youtube.com/watch?v=eiivmeuaOKg

「Sweet Alibis」
Carole Bayer Sager/Marvin Hamlisch作。映画音楽の巨匠Marvin Hamlischとの共作。二人はこの時期、Carly Simonが歌った007シリーズの映画『The Spy Who Loved Me』の主題歌「Nobody Does It Better」を共作していました。甘く切ないメロウ・バラードは紅葉の季節にフィットするのでは?Lee Ritenourがここではエレクトリック・ギターで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=IIdL9vEX4ZY

「Aces」
Bruce Roberts/Carole Bayer Sager作。ストリングスをバックにしみじみと歌い上げるラブ・バラード。セピア色が似合う1曲です。なかなかの名曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=_q4LLs0k9Fg

「I'd Rather Leave While I'm In Love」
Carole Bayer Sager/Peter Allen作。このPeter Allenとの共作曲は人気の高い1曲ですね(邦題「愛しているからさよならを」)。切なさが込み上げてくる素敵なラブ・バラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=XnLm7WEv1D8

Peter Allenのヴァージョンは・アルバム『I Could Have Been a Sailor』(1979年)に収録されています。吉田美奈子、 Ann Peebles、Rita Coolidge等がカヴァーしています。
Peter Allen「I'd Rather Leave While I'm In Love」
 https://www.youtube.com/watch?v=D4PjVxZFDqo
吉田美奈子「I'd Rather Leave While I'm In Love」
 https://www.youtube.com/watch?v=LsVVGOlAOLw
Ann Peebles「I'd Rather Leave While I'm In Love」
 https://www.youtube.com/watch?v=n4ukpdPQCgI
Rita Coolidge「I'd Rather Leave While I'm In Love」
 https://www.youtube.com/watch?v=yCaq9BOe5Yc

「Steal Away Again」
Bette Midler/Bruce Roberts/Carole Bayer Sager作。作者3人がそれぞれ自身のヴァージョンをリリースしています。恋する心模様が描かれた素敵なラブ・バラードです。抑えたトーンのCaroleのハスキー・ヴォーカルの甘く切ない雰囲気がサイコーです。
https://www.youtube.com/watch?v=UAdv66gCt9M
Bruce Roberts「Steal Away Again」
 https://www.youtube.com/watch?v=XOZqdT9G6zo

「You're Moving Out Today」
Bette Midler/Bruce Roberts/Carole Bayer Sager作。Bette Midlerヴァージョンは『Live at Last』(1977年)収録。「おかしな恋人」という邦題が似合うユニークな雰囲気の1曲です。ギター・ソロはHugh McCracken。
https://www.youtube.com/watch?v=06J4NiCl4Vc
Bette Midler「You're Moving Out Today」
 https://www.youtube.com/watch?v=LtSNvjNN0n4

「Shy As A Violet」
Carole Bayer Sager/Peter Allen作。元々はPeter Allen、1975年リリースのシングル「She Loves To Hear The Music」のB面曲。Bette Midlerがバック・ヴォーカルで参加し、素晴らしいヴォーカル・ワークで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=jW8mnGc1aVU

「Home To Myself」
邦題「私自身」。ラストはMelissa Manchesterとの共作による名曲で締め括ってくれます。Melissaヴァージョンはアルバム『Home To Myself』(1973年)収録。聴く者を優しく励ましてくれる素敵な1曲。Melissaのハープシコードがいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=f9I-zibhzfA
Melissa Manchester「Home To Myself」
 https://www.youtube.com/watch?v=7RuVWeEl5ls

Carole Bayer Sagerの他作品もチェックを!

『...Too』(1978年)


『Sometimes Late at Night』(1981年)
posted by ez at 04:12| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月26日

Lindstrom & Christabelle『Real Life Is No Cool』

北欧Nu Disco☆Lindstrom & Christabelle『Real Life Is No Cool』

発表年:2010年
ez的ジャンル:北欧Nu Disco
気分は... :幽玄の美・・・

今回は北欧Nu Disco作品、Lindstrom & Christabelle『Real Life Is No Cool』(2010年)です。

Lindstromは1973年ノルウェー生まれのプロデューサー/マルチ・インストゥルメンタリスト/DJ。

2002年に自身のレーベルFeedelityを立ち上げ、それ以降コンスタントに作品をリリースしています。

来月には久々にPrins Thomasとタッグを組んだアルバム『Lindstrom & Prins Thomas III』もリリースされます。

本作『Real Life Is No Cool』(2010年)は、女性ヴォーカリストChristabelle Sandooを迎えて制作されたNu Disco作品です。

正直、Lindstrom作品には明るくありませんが、本作はそんな僕でも楽しめるキャッチーな1枚です。

「Music In My Mind」「Baby Can't Stop」「Lovesick」というシングルにもなった3曲がやはりインパクトがありますね。

Vangelisのカヴァー「Let It Happen」、様々なダンス・ミュージックのエッセンスを楽しめる「So Much Fun」も好きです。

北欧ならではのNu Discoを楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Looking For What」
Christabelleのセクシー・ヴォイスと電脳サウンドが印象的なオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=f8-tkv3DMfk

「Lovesick」
シングルにもなった悩殺モードのダンス・チューン。アンダーグラウンド・ハウス/ディスコな魅力があります。
https://www.youtube.com/watch?v=iCsR3go7xJ8

「Let It Happen」
「Chariots of Fire」の大ヒットで知られるギリシャのミュージシャンVangelisのカヴァー(Richelle Dassin/Vangelis作)。シンセ・ポップ×ディスコな魅力があるダンス・チューン。北欧らしいヒンヤリ感がいいですね。

「Keep It Up」
煌びやかでドリーミーなポップ・ダンス・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=lqWhU1fKU3Y

「Music In My Mind」
2003年に2人の初共演となったシングル曲。Christabelleの妖艶なヴォーカルを活かしたコズミックなダンサブル・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=aJ9ZS3OYsjE

「Baby Can't Stop」
2009年にシングル・リリースされていたディスコ・ブギー。ホーン隊も加わり、本作で最もキャッチーで華やかな仕上がりなのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=qEq2SeyiFsI

「Let's Practise」
「Music In My Mind」の同タイプのダンサブル・チューン。トリッピーな魅力があります。

「So Much Fun」
ハウス、ディスコ、ファンク、Hip-Hopなど様々なダンス・ミュージックのエッセンスを融合させたような仕上がり。

「Never Say Never」
アヴァンギャルドなトラックです。

「High & Low」
ラストはコケティッシュ&ドリーミーなミディアムで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=OOnh_zcwz90

Lindstromの他作品もチェックを!

Lindstrom & Prins Thomas『Lindstrom & Prins Thomas』(2005年)


Lindstrom & Prins Thomas『Reinterpretations』(2007年)


『Where You Go I Go Too』(2008年)


Lindstrom & Prins Thomas『Lindstrom & Prins Thomas II』(2009年)


『Six Cups of Rebel』(2012年)


『Smalhans』(2012年)


Todd Rundgren, Emil Nikolaisen, Hans-Peter Lindstrom『Runddans』(2015年)


『It's Alright Between Us As It Is』(2017年)


『On a Clear Day I Can See You Forever』(2019年)
posted by ez at 01:48| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月25日

Ledisi『The Wild Card』

自主レーベルで輝きを取り戻したレディ・ソウル☆Ledisi『The Wild Card』

発表年:2020年
ez的ジャンル:実力派女性R&Bシンガー
気分は... :この移籍は大歓迎!

新作から実力派女性R&BシンガーLedisiの最新作『The Wild Card』です。

1972年ニューオリンズ生まれの女性R&BシンガーLedisiについて、当ブログで紹介したのは以下の3枚。、

 『Soulsinger』(2000年)
 『Lost & Found』(2007年)
 『Pieces Of Me』(2011年)

最新作『The Wild Card』は長年在籍していた大手Verve Recordsを離れ、自主レーベルListen Back Entertainment からのリリースです。

このように書くと都落ちのイメージですが、正直Verveの近作はLedisi本来の魅力が薄れ、彼女にメジャーの水は合わないと感じていたので、Verveからの離脱は正解であったと思います。

結果として、最新作『The Wild Card』Ledisiらいしソウル・フィーリングに溢れた1枚に仕上がっています。彼女が自分がやりたい音楽をやっている感じが伝わってくるのがいいですね。

メイン・プロデュースはLedisi自身と長年彼女の作品を支えてきたRex Rideout

また、現代ジャズ・シーンを牽引するジャズ・ピアニストRobert Glasperも2曲プロデュースしています。

それ以外にJeff "Gitty" GitelmanIvan Barias等もプロデュースを手掛けています。

また、Cory Henry、女性ラッパーSa-Rocがフィーチャリングされています。

D'Angelo「Untitled (How Does It Feel)」を思わせるリード・シングル「Anything for You」Ivan Bariasプロデュースの2ndシングル「Where I Am」Robert Glasperプロデュース、Sa-Rocをフィーチャーした「Wake Up」Chaka Khanを彷彿させるファンキー・グルーヴ「WKND」Harry Nilssonの大ヒット曲カヴァー「Without You」Cory Henryをフィーチャーしたソウル・グルーヴ「What Kinda Love Is That」などLedisiファンを歓喜させる楽曲が並びます。

本来のレディ・ソウルらしい原点に立ち戻ったLedisiの再出発を歓迎します。

全曲紹介しときやす。

「Anything for You」
Rex Rideout/Ledisiプロデュース。アルバムからの1stシングルがオープニング。よく言われているように、D'Angelo『Voodoo』(2000年)収録の名曲「Untitled (How Does It Feel)」をヴィンテージ風にしたような素敵なソウル・バラードです。この1曲を聴いただけで、彼女のレーベル移籍は成功だと思いました。
https://www.youtube.com/watch?v=XauB5LZaOpI

アルバム未収録ですが、PJ Mortonとのデュエット・ヴァージョンもあります。
Ledisi & PJ Morton「Anything for You (The Duet)」
https://www.youtube.com/watch?v=uOT5_mFQZHw

「Next Time」
Rex Rideout/Ledisiプロデュース。Ledisiのヴォーカルがジワジワと沁み渡ってくるミディアム・ソウル。レディ・ソウルらしい地に足のついた感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=NZQB-YY7rfI

「Same Love」
Jeff "Gitty" Gitelmanプロデュース。歌を大事にする本作のスタンスを象徴するようなバラード。あくまでもLedisiの歌世界を引き立てるアレンジがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=uBTEIifwKp8

「Now or Never」
Robert Glasper/Ledisiプロデュース。Robert Glasper絡みの1曲目。Glasper(p)、Brandon Owens(b)、Justin Tyson(ds)のトリオがバッキングを務めます。多重録音によるヴォーカル・ワークを活かしたミディアム・ソウル。控えめな演奏でLedisiのヴォーカルを引き立てる感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=JByX_GOdhAY

「Stay Gone」
Rex Rideout/Ledisiプロデュース。ソウル・バンド感のあるバッキングを従えて、Ledisiが堂々としたヴォーカルを披露します。
https://www.youtube.com/watch?v=mSTJ36sdoQg

「Where I Am」
(Carvin & Ivanでお馴染みの)Ivan Bariasプロデュース。アルバムからの2ndシングル。Ivan BariasらしさとLedisiらしさが噛み合った幻想的なネオソウルに仕上がっています。次世代ネオソウルなんかにも呼応しているのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=I7MN-5DktcY

「WKND」
Rex Rideout/Ledisiプロデュース。思わずChaka Khanのカヴァー?なんて言いたくなりそうなパワフルなファンキー・グルーヴ。サイコーです。
https://www.youtube.com/watch?v=Cx0NXqzEmS4

「What Kinda Love Is That」
Cory Henry(p)をフィーチャー。Rex Rideout/Ledisiプロデュース。生演奏ならではのリラックスしたグルーヴが心地好い1曲。思わず身体を揺らしてしまいます。
https://www.youtube.com/watch?v=uu0FreBVgZE

「Sunrise (Interlude)」
Cory Henryプロデュース。Cory Henryによるインタールード。
https://www.youtube.com/watch?v=soxgRs0JS1Y

「In It to Win」
Phil Beaudreauプロデュース。Justin Bieberの最新作『Changes』でも1曲プロデュース&ソングライティングで参加していた人です。ここではすべての演奏も行っています。ラテン・フレイヴァーを効かせた哀愁グルーヴに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=SJKSq_muCfI

「One」
Rex Rideout/Ledisiプロデュース。情感たっぷりの歌いまわしが印象的な哀愁ミディアム。
https://www.youtube.com/watch?v=nKnNP62Zofc

「Wake Up」
Robert Glasper/Ledisiプロデュース。Robert Glasper絡みの2曲目は女性ラッパーSa-Rocをフィーチャー。アルバムからの3rdシングルにもなっています。ここでもGlasper(p)、Brandon Owens(b)、Justin Tyson(ds)のトリオがバッキングを務めます。今度はGlasperの現在進行形ジャズ・ワールドにLedisiに飛び込んでいっている感じです。今ジャズ好きの人も楽しめるのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=nVZoU3g3ET8

「Stone」
Rex Rideout/Ledisiプロデュース。自主レーベルだからこそのソウル・チューンって感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=U5N9yDKw4mY

「Without You」
Harry Nilsson、1971年の大ヒット曲をカヴァー。オリジナルはBadfinger(Tom Evans/Pete Ham作)。Rex Rideout/Ledisiプロデュース。Rexのピアノをバックに、Ledisiの感動的な歌声に聴かせてくれます。思わず涙腺が緩んでしまう至極のカヴァーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=sjuHPMCCAsg

「Sunset (Outerlude)」
Cory Henryプロデュース。Cory Henryによるアウトロ。
https://www.youtube.com/watch?v=w5mIZnKr68U

Ledisiの他作品もチェックを!

『Soulsinger』(2000年)
Soulsinger

『Feeling Orange but Sometimes Blue』(2002年)
FEELING ORANGE BUT SOMETIMES BLUE

『Lost & Found』(2007年)


『It's Christmas』(2008年) ※クリスマス・アルバム
It's Christmas

『Turn Me Loose』(2009年)
Turn Me Loose

『Pieces Of Me』(2011年)
Pieces of Me

『The Truth』(2014年)


『Let Love Rule』(2017年)
posted by ez at 02:25| Comment(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月24日

George Duke『Reach for It』

キャリア最大のヒット作☆George Duke『Reach for It』
リーチ・フォー・イット(紙ジャケット仕様)
発表年:1977年
ez的ジャンル:アーバン・ジャズ・ファンク/フュージョン
気分は... :美女に囲まれニヤケ顔 !

今回は人気キーボード奏者であったGeorge Duke『Reach for It』(1977年)です。

2013年に惜しくも逝去したGeorge Duke(1946-2013年)に関して、これまで当ブログで紹介したのは以下の4枚。

 『I Love The Blues, She Heard Me Cry』(1975年)
 『Don't Let Go』(1978年)
 『A Brazilian Love Affair』(1979年)
 『Follow The Rainbow』(1979年)
 『Dream On』(1982年)

本作『Reach for It』(1977年)は、George Dukeのキャリア最大のヒット・アルバムであり、USアルバム・チャート第25位、同R&Bアルバム・チャート第4位となり、ゴールド・ディスクに輝きました。

プロデュースはGeorge Duke自身。

レコーディング・メンバーはGeorge Duke(key、vo)以下、Charles "Icarus" Johnson(g、vo)、Michael Sembello(g)、Stanley Clarke(b)、Leon "Ndugu" Chancler (ds、rototoms、timbales、vo)、Manolo Badrena(congas、bongos、per)、Raul De Souza(tb)、Flora PurimMs.Brazilplex名義)(vo)、Jean CarnSister Glory Glow名義)(vo)、Dee Henrichs(vo)、Sybil Thomas(vo)、Deborah Thomas(vo)。

ボーナス・トラックにはByron Miller(b、key)も参加しています。

アルバム全体としては、ブラジリアン・フュージョン、P-Funk調ファンク、アーバン・メロウ・ソウルのエッセンスがバランス良くミックスされている印象を受けます。

US R&Bチャート第2位のヒットとなったタイトル曲「Reach For It」、ブラジリアン・フュージョンの「Hot Fire」「Diamonds」、アーバン・メロウな「Just For You」「Searchin' My Mind」あたりが僕のおススメです。

George Dukeのキャリア最大のヒット・アルバムを楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

「The Beginning」
George Duke作。シンセが不気味に響くイントロ。

「Lemme At It」
George Duke作。Charles Johnsonのギターが唸りを上げるジャズ・ロック・フィーリングのフュージョン・チューン。Leon Chanclerのパワフルなドラミングも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=F_mcZN34KIE

「Hot Fire」
Leon "Ndugu" Chancler作。僕好みのブラジリアン・フュージョン。作者ChanclerとManolo Badrenaが繰り出すブラジリアン・リズム・シャワーに乗って、Charles JohnsonのギターとGeorge Dukeの鍵盤が躍動します。
https://www.youtube.com/watch?v=Vbx7LeJ9cGE

「Reach For It」
George Duke/Leon "Ndugu" Chancler/Charles "Icarus" Johnson/Byron Miller作。シングルとしてUS R&Bチャート第2位のヒットとなったタイトル曲。P-Funkテイストのキャッチーなファンク・チューンです。Stanley Clarkeがサイコーに格好良いベース・プレイを披露してくれます。Flora PurimJean Carnが契約の関係で変名で参加し。ヴォーカルを務めます。
https://www.youtube.com/watch?v=sOVGlDC633w

Breeze「Loungin'」、Face Down「51-En」、Master P feat. Sonya C and Big O「Saxophone」、Ice Cube「True to the Game」、Tone Loc「Mean Green」、The J to the D「Girls With Game」、Spice 1「In My Neighborhood」、Pooh-Man「Lex」、Domino「Jam」、Da Wick「If Ya Can't Maintain...」、Wes Chill and Jack Frost feat. Proof, Dog N Yard and Gangsta T「Me and My Niggaz」、WC and the Maad Circle feat. Ice Cube and Mack 10「West Up!」、Frankie Cutlass and Biz Markie feat. Craig G, Roxanne Shante and Big Daddy Kane「The Cypher Part III」、MC Ren「I Don't Give a Damn」、Sunshine「Hej, Curo」、GQ「Reach for It」等のサンプリング・ソースとなっています。
Breeze「Loungin'」
 https://www.youtube.com/watch?v=hohCXYlpOX8
Face Down「51-En」
 https://www.youtube.com/watch?v=iLTKTMHdkIM
Tone Loc「Mean Green」
 https://www.youtube.com/watch?v=tWS2Kkl1afo
The J to the D「Girls With Game」
 https://www.youtube.com/watch?v=UUlgzY9Y4VA
Da Wick「If Ya Can't Maintain...」
 https://www.youtube.com/watch?v=5irHeGSah0Q
Wes Chill and Jack Frost feat. Proof, Dog N Yard and Gangsta T「Me and My Niggaz」
 https://www.youtube.com/watch?v=Di-MNcWCuLE
Frankie Cutlass and Biz Markie feat. Craig G, Roxanne Shante and Big Daddy Kane「The Cypher Part III」
 https://www.youtube.com/watch?v=q3E8cTVNZQA

「Just For You」
George Duke作。Duke本人がヴォーカルを務めるメロウ・ミディアム。アーバン・メロウな魅力があります。
https://www.youtube.com/watch?v=nh_nmqcKq3M

Soncier「Letter to the World」、Sir Michael Rocks「Just for You」、Knxwledge.「JstForYew」等のサンプリング・ソースとなっています。
Sir Michael Rocks「Just for You」
 https://www.youtube.com/watch?v=OSSfea_GfOQ
Soncier「Letter to the World」
 https://www.youtube.com/watch?v=lDkU800ge-8

「Omi (Fresh Water)」
George Duke作。George Raul De Souzaのトロンボーンがフィーチャーされたブラジリアン・フュージョン。
https://www.youtube.com/watch?v=f3dQLxpQ6Qs

「Searchin' My Mind」
George Duke作。女性ヴォーカル陣をフィーチャーしたブラコン的なアーバン・メロウ。アーバン・ソウル好きの人は気に入るはず。
https://www.youtube.com/watch?v=3crw-R7jjfQ

「Watch Out Baby!」
George Duke/Leon "Ndugu" Chancler/Michael Sembello/Stanley Clarke作。フュージョン×P-Funkといった雰囲気の仕上がり。Stanley Clarkeのベースが格好良いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=2620Xu-iguQ

「Diamonds」
George Duke作。George Dukeらしいセンスの軽快なブラジリアン・フュージョン。コンテンポラリーな雰囲気を織り交ぜてキャッチーに聴かせてくれるのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=DZzI1-gUVsQ

Andres「Salvador De Bahia」、Cricco Castelli「Buena Vista」、Kissi B「Come Thru」のサンプリング・ソースとなっています。
Andres「Salvador De Bahia」
 https://www.youtube.com/watch?v=RDAm94DQwYg
Cricco Castelli「Buena Vista」
 https://www.youtube.com/watch?v=ESXbIK7oNkA
Kissi B「Come Thru」
 https://www.youtube.com/watch?v=wf_TsQnJHWE

「The End」
George Duke作。シンセ、ピアノによるミステリアスなエンディング。

CDボーナス・トラックとして「Bring It On Home」が追加収録されています。
「Bring It On Home」
https://www.youtube.com/watch?v=8K8S-d8aG4c

George Dukeの他作品もチェックを!

『Feel』(1974年)
Feel (Dig)

『I Love The Blues, She Heard Me Cry』(1975年)
I Love the Blues She Heard Me Cry (Dig)

『The Aura Will Prevail』(1975年)
オーラ・ウィル・プリヴェイ (Aura Will Prevail)

『Liberaed Fantasies』(1976年)
Liberated Fantasies by Duke, George (2007-07-10) 【並行輸入品】

『From Me to You』(1977年)
フロム・ミー・トゥ・ユー(紙ジャケット仕様)

『Don't Let Go』(1978年)
ドント・レット・ゴー(期間生産限定盤)

『Follow The Rainbow』(1979年)
フォロー・ザ・レインボー(紙ジャケット仕様)

『Master of the Game』(1979年)
マスター・オブ・ザ・ゲーム(紙ジャケット仕様)

『A Brazilian Love Affair』(1980年)
ブラジリアン・ラヴ・アフェア +2(期間生産限定盤)

『Clarke/Duke Project』(1981年)
クラーク/デューク・プロジェクト(期間生産限定盤)

『Dream On』(1982年)
ドリーム・オン +2(期間生産限定盤)

『Guardian of the Light』(1983年)
ライト・メッセージ(紙ジャケット仕様)
posted by ez at 01:46| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする