2020年10月25日

Ledisi『The Wild Card』

自主レーベルで輝きを取り戻したレディ・ソウル☆Ledisi『The Wild Card』

発表年:2020年
ez的ジャンル:実力派女性R&Bシンガー
気分は... :この移籍は大歓迎!

新作から実力派女性R&BシンガーLedisiの最新作『The Wild Card』です。

1972年ニューオリンズ生まれの女性R&BシンガーLedisiについて、当ブログで紹介したのは以下の3枚。、

 『Soulsinger』(2000年)
 『Lost & Found』(2007年)
 『Pieces Of Me』(2011年)

最新作『The Wild Card』は長年在籍していた大手Verve Recordsを離れ、自主レーベルListen Back Entertainment からのリリースです。

このように書くと都落ちのイメージですが、正直Verveの近作はLedisi本来の魅力が薄れ、彼女にメジャーの水は合わないと感じていたので、Verveからの離脱は正解であったと思います。

結果として、最新作『The Wild Card』Ledisiらいしソウル・フィーリングに溢れた1枚に仕上がっています。彼女が自分がやりたい音楽をやっている感じが伝わってくるのがいいですね。

メイン・プロデュースはLedisi自身と長年彼女の作品を支えてきたRex Rideout

また、現代ジャズ・シーンを牽引するジャズ・ピアニストRobert Glasperも2曲プロデュースしています。

それ以外にJeff "Gitty" GitelmanIvan Barias等もプロデュースを手掛けています。

また、Cory Henry、女性ラッパーSa-Rocがフィーチャリングされています。

D'Angelo「Untitled (How Does It Feel)」を思わせるリード・シングル「Anything for You」Ivan Bariasプロデュースの2ndシングル「Where I Am」Robert Glasperプロデュース、Sa-Rocをフィーチャーした「Wake Up」Chaka Khanを彷彿させるファンキー・グルーヴ「WKND」Harry Nilssonの大ヒット曲カヴァー「Without You」Cory Henryをフィーチャーしたソウル・グルーヴ「What Kinda Love Is That」などLedisiファンを歓喜させる楽曲が並びます。

本来のレディ・ソウルらしい原点に立ち戻ったLedisiの再出発を歓迎します。

全曲紹介しときやす。

「Anything for You」
Rex Rideout/Ledisiプロデュース。アルバムからの1stシングルがオープニング。よく言われているように、D'Angelo『Voodoo』(2000年)収録の名曲「Untitled (How Does It Feel)」をヴィンテージ風にしたような素敵なソウル・バラードです。この1曲を聴いただけで、彼女のレーベル移籍は成功だと思いました。
https://www.youtube.com/watch?v=XauB5LZaOpI

アルバム未収録ですが、PJ Mortonとのデュエット・ヴァージョンもあります。
Ledisi & PJ Morton「Anything for You (The Duet)」
https://www.youtube.com/watch?v=uOT5_mFQZHw

「Next Time」
Rex Rideout/Ledisiプロデュース。Ledisiのヴォーカルがジワジワと沁み渡ってくるミディアム・ソウル。レディ・ソウルらしい地に足のついた感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=NZQB-YY7rfI

「Same Love」
Jeff "Gitty" Gitelmanプロデュース。歌を大事にする本作のスタンスを象徴するようなバラード。あくまでもLedisiの歌世界を引き立てるアレンジがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=uBTEIifwKp8

「Now or Never」
Robert Glasper/Ledisiプロデュース。Robert Glasper絡みの1曲目。Glasper(p)、Brandon Owens(b)、Justin Tyson(ds)のトリオがバッキングを務めます。多重録音によるヴォーカル・ワークを活かしたミディアム・ソウル。控えめな演奏でLedisiのヴォーカルを引き立てる感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=JByX_GOdhAY

「Stay Gone」
Rex Rideout/Ledisiプロデュース。ソウル・バンド感のあるバッキングを従えて、Ledisiが堂々としたヴォーカルを披露します。
https://www.youtube.com/watch?v=mSTJ36sdoQg

「Where I Am」
(Carvin & Ivanでお馴染みの)Ivan Bariasプロデュース。アルバムからの2ndシングル。Ivan BariasらしさとLedisiらしさが噛み合った幻想的なネオソウルに仕上がっています。次世代ネオソウルなんかにも呼応しているのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=I7MN-5DktcY

「WKND」
Rex Rideout/Ledisiプロデュース。思わずChaka Khanのカヴァー?なんて言いたくなりそうなパワフルなファンキー・グルーヴ。サイコーです。
https://www.youtube.com/watch?v=Cx0NXqzEmS4

「What Kinda Love Is That」
Cory Henry(p)をフィーチャー。Rex Rideout/Ledisiプロデュース。生演奏ならではのリラックスしたグルーヴが心地好い1曲。思わず身体を揺らしてしまいます。
https://www.youtube.com/watch?v=uu0FreBVgZE

「Sunrise (Interlude)」
Cory Henryプロデュース。Cory Henryによるインタールード。
https://www.youtube.com/watch?v=soxgRs0JS1Y

「In It to Win」
Phil Beaudreauプロデュース。Justin Bieberの最新作『Changes』でも1曲プロデュース&ソングライティングで参加していた人です。ここではすべての演奏も行っています。ラテン・フレイヴァーを効かせた哀愁グルーヴに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=SJKSq_muCfI

「One」
Rex Rideout/Ledisiプロデュース。情感たっぷりの歌いまわしが印象的な哀愁ミディアム。
https://www.youtube.com/watch?v=nKnNP62Zofc

「Wake Up」
Robert Glasper/Ledisiプロデュース。Robert Glasper絡みの2曲目は女性ラッパーSa-Rocをフィーチャー。アルバムからの3rdシングルにもなっています。ここでもGlasper(p)、Brandon Owens(b)、Justin Tyson(ds)のトリオがバッキングを務めます。今度はGlasperの現在進行形ジャズ・ワールドにLedisiに飛び込んでいっている感じです。今ジャズ好きの人も楽しめるのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=nVZoU3g3ET8

「Stone」
Rex Rideout/Ledisiプロデュース。自主レーベルだからこそのソウル・チューンって感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=U5N9yDKw4mY

「Without You」
Harry Nilsson、1971年の大ヒット曲をカヴァー。オリジナルはBadfinger(Tom Evans/Pete Ham作)。Rex Rideout/Ledisiプロデュース。Rexのピアノをバックに、Ledisiの感動的な歌声に聴かせてくれます。思わず涙腺が緩んでしまう至極のカヴァーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=sjuHPMCCAsg

「Sunset (Outerlude)」
Cory Henryプロデュース。Cory Henryによるアウトロ。
https://www.youtube.com/watch?v=w5mIZnKr68U

Ledisiの他作品もチェックを!

『Soulsinger』(2000年)
Soulsinger

『Feeling Orange but Sometimes Blue』(2002年)
FEELING ORANGE BUT SOMETIMES BLUE

『Lost & Found』(2007年)


『It's Christmas』(2008年) ※クリスマス・アルバム
It's Christmas

『Turn Me Loose』(2009年)
Turn Me Loose

『Pieces Of Me』(2011年)
Pieces of Me

『The Truth』(2014年)


『Let Love Rule』(2017年)
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2020年10月24日

George Duke『Reach for It』

キャリア最大のヒット作☆George Duke『Reach for It』
リーチ・フォー・イット(紙ジャケット仕様)
発表年:1977年
ez的ジャンル:アーバン・ジャズ・ファンク/フュージョン
気分は... :美女に囲まれニヤケ顔 !

今回は人気キーボード奏者であったGeorge Duke『Reach for It』(1977年)です。

2013年に惜しくも逝去したGeorge Duke(1946-2013年)に関して、これまで当ブログで紹介したのは以下の4枚。

 『I Love The Blues, She Heard Me Cry』(1975年)
 『Don't Let Go』(1978年)
 『A Brazilian Love Affair』(1979年)
 『Follow The Rainbow』(1979年)
 『Dream On』(1982年)

本作『Reach for It』(1977年)は、George Dukeのキャリア最大のヒット・アルバムであり、USアルバム・チャート第25位、同R&Bアルバム・チャート第4位となり、ゴールド・ディスクに輝きました。

プロデュースはGeorge Duke自身。

レコーディング・メンバーはGeorge Duke(key、vo)以下、Charles "Icarus" Johnson(g、vo)、Michael Sembello(g)、Stanley Clarke(b)、Leon "Ndugu" Chancler (ds、rototoms、timbales、vo)、Manolo Badrena(congas、bongos、per)、Raul De Souza(tb)、Flora PurimMs.Brazilplex名義)(vo)、Jean CarnSister Glory Glow名義)(vo)、Dee Henrichs(vo)、Sybil Thomas(vo)、Deborah Thomas(vo)。

ボーナス・トラックにはByron Miller(b、key)も参加しています。

アルバム全体としては、ブラジリアン・フュージョン、P-Funk調ファンク、アーバン・メロウ・ソウルのエッセンスがバランス良くミックスされている印象を受けます。

US R&Bチャート第2位のヒットとなったタイトル曲「Reach For It」、ブラジリアン・フュージョンの「Hot Fire」「Diamonds」、アーバン・メロウな「Just For You」「Searchin' My Mind」あたりが僕のおススメです。

George Dukeのキャリア最大のヒット・アルバムを楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

「The Beginning」
George Duke作。シンセが不気味に響くイントロ。

「Lemme At It」
George Duke作。Charles Johnsonのギターが唸りを上げるジャズ・ロック・フィーリングのフュージョン・チューン。Leon Chanclerのパワフルなドラミングも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=F_mcZN34KIE

「Hot Fire」
Leon "Ndugu" Chancler作。僕好みのブラジリアン・フュージョン。作者ChanclerとManolo Badrenaが繰り出すブラジリアン・リズム・シャワーに乗って、Charles JohnsonのギターとGeorge Dukeの鍵盤が躍動します。
https://www.youtube.com/watch?v=Vbx7LeJ9cGE

「Reach For It」
George Duke/Leon "Ndugu" Chancler/Charles "Icarus" Johnson/Byron Miller作。シングルとしてUS R&Bチャート第2位のヒットとなったタイトル曲。P-Funkテイストのキャッチーなファンク・チューンです。Stanley Clarkeがサイコーに格好良いベース・プレイを披露してくれます。Flora PurimJean Carnが契約の関係で変名で参加し。ヴォーカルを務めます。
https://www.youtube.com/watch?v=sOVGlDC633w

Breeze「Loungin'」、Face Down「51-En」、Master P feat. Sonya C and Big O「Saxophone」、Ice Cube「True to the Game」、Tone Loc「Mean Green」、The J to the D「Girls With Game」、Spice 1「In My Neighborhood」、Pooh-Man「Lex」、Domino「Jam」、Da Wick「If Ya Can't Maintain...」、Wes Chill and Jack Frost feat. Proof, Dog N Yard and Gangsta T「Me and My Niggaz」、WC and the Maad Circle feat. Ice Cube and Mack 10「West Up!」、Frankie Cutlass and Biz Markie feat. Craig G, Roxanne Shante and Big Daddy Kane「The Cypher Part III」、MC Ren「I Don't Give a Damn」、Sunshine「Hej, Curo」、GQ「Reach for It」等のサンプリング・ソースとなっています。
Breeze「Loungin'」
 https://www.youtube.com/watch?v=hohCXYlpOX8
Face Down「51-En」
 https://www.youtube.com/watch?v=iLTKTMHdkIM
Tone Loc「Mean Green」
 https://www.youtube.com/watch?v=tWS2Kkl1afo
The J to the D「Girls With Game」
 https://www.youtube.com/watch?v=UUlgzY9Y4VA
Da Wick「If Ya Can't Maintain...」
 https://www.youtube.com/watch?v=5irHeGSah0Q
Wes Chill and Jack Frost feat. Proof, Dog N Yard and Gangsta T「Me and My Niggaz」
 https://www.youtube.com/watch?v=Di-MNcWCuLE
Frankie Cutlass and Biz Markie feat. Craig G, Roxanne Shante and Big Daddy Kane「The Cypher Part III」
 https://www.youtube.com/watch?v=q3E8cTVNZQA

「Just For You」
George Duke作。Duke本人がヴォーカルを務めるメロウ・ミディアム。アーバン・メロウな魅力があります。
https://www.youtube.com/watch?v=nh_nmqcKq3M

Soncier「Letter to the World」、Sir Michael Rocks「Just for You」、Knxwledge.「JstForYew」等のサンプリング・ソースとなっています。
Sir Michael Rocks「Just for You」
 https://www.youtube.com/watch?v=OSSfea_GfOQ
Soncier「Letter to the World」
 https://www.youtube.com/watch?v=lDkU800ge-8

「Omi (Fresh Water)」
George Duke作。George Raul De Souzaのトロンボーンがフィーチャーされたブラジリアン・フュージョン。
https://www.youtube.com/watch?v=f3dQLxpQ6Qs

「Searchin' My Mind」
George Duke作。女性ヴォーカル陣をフィーチャーしたブラコン的なアーバン・メロウ。アーバン・ソウル好きの人は気に入るはず。
https://www.youtube.com/watch?v=3crw-R7jjfQ

「Watch Out Baby!」
George Duke/Leon "Ndugu" Chancler/Michael Sembello/Stanley Clarke作。フュージョン×P-Funkといった雰囲気の仕上がり。Stanley Clarkeのベースが格好良いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=2620Xu-iguQ

「Diamonds」
George Duke作。George Dukeらしいセンスの軽快なブラジリアン・フュージョン。コンテンポラリーな雰囲気を織り交ぜてキャッチーに聴かせてくれるのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=DZzI1-gUVsQ

Andres「Salvador De Bahia」、Cricco Castelli「Buena Vista」、Kissi B「Come Thru」のサンプリング・ソースとなっています。
Andres「Salvador De Bahia」
 https://www.youtube.com/watch?v=RDAm94DQwYg
Cricco Castelli「Buena Vista」
 https://www.youtube.com/watch?v=ESXbIK7oNkA
Kissi B「Come Thru」
 https://www.youtube.com/watch?v=wf_TsQnJHWE

「The End」
George Duke作。シンセ、ピアノによるミステリアスなエンディング。

CDボーナス・トラックとして「Bring It On Home」が追加収録されています。
「Bring It On Home」
https://www.youtube.com/watch?v=8K8S-d8aG4c

George Dukeの他作品もチェックを!

『Feel』(1974年)
Feel (Dig)

『I Love The Blues, She Heard Me Cry』(1975年)
I Love the Blues She Heard Me Cry (Dig)

『The Aura Will Prevail』(1975年)
オーラ・ウィル・プリヴェイ (Aura Will Prevail)

『Liberaed Fantasies』(1976年)
Liberated Fantasies by Duke, George (2007-07-10) 【並行輸入品】

『From Me to You』(1977年)
フロム・ミー・トゥ・ユー(紙ジャケット仕様)

『Don't Let Go』(1978年)
ドント・レット・ゴー(期間生産限定盤)

『Follow The Rainbow』(1979年)
フォロー・ザ・レインボー(紙ジャケット仕様)

『Master of the Game』(1979年)
マスター・オブ・ザ・ゲーム(紙ジャケット仕様)

『A Brazilian Love Affair』(1980年)
ブラジリアン・ラヴ・アフェア +2(期間生産限定盤)

『Clarke/Duke Project』(1981年)
クラーク/デューク・プロジェクト(期間生産限定盤)

『Dream On』(1982年)
ドリーム・オン +2(期間生産限定盤)

『Guardian of the Light』(1983年)
ライト・メッセージ(紙ジャケット仕様)
posted by ez at 01:46| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月23日

Black Ice『Black Ice (1982) 』

ラスト・アルバムの3rd☆Black Ice『Black Ice (1982) 』
Black Ice (Montage)
発表年:1982年
ez的ジャンル:L.A.ソウル・ヴォーカル・グループ
気分は... :唇!

L.A.で結成されたソウル・ヴォーカル・グループBlack Iceの3rdアルバム『Black Ice (1982) 』(1982年)です。
※デビュー・アルバム『Black Ice』(1976年)と区別するために発売年を補足しました。

Antone CurtisCleveland JonesFrank WillisGerald BellMarcieal Holmesの5名によるソウル・ヴォーカル・グループBlack Iceの紹介は、2ndアルバム『I Judge The Funk』(1979年)に続き2回目となります。

Montage Recordsからリリースされた3rdアルバムとなる本作『Black Ice (1982) 』(1982年)は、結果としてグループのラスト・アルバムとなってしまいました。

プロデュースは他のBlack Iceと同じく彼らを見出したHadley Murrell

103rd Street BandRay Jacksonがアレンジを手掛けています。

アルバムはオリジナルLPのA面がダンサー・サイド、B面がバラード・サイドという構成です。

ダンサー・サイドではモダン・ブギー「Come On Connect」、開放的なファンク「Big Fun」、アーバン・ミディアム「(Sergio's) I Want To Be With You」がお気に入り。バラード・サイドならば、シングルにもなった「I Just Wanna Hold You」、正統派の「This Time」がおススメです。

唇大写しのジャケもインパクトがありますね。

全曲紹介しときやす。

「(Sergio's) I Want To Be With You」
Antone Curtis/Cleveland Jones/Frank Willis/Gerald Bell/Marcieal Holmes作。オープニングはアーバンなミディアム・グルーヴ。ブラコン感覚でいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=vCOeXn27W8U

「Big Fun」
Dwight Emile/Eddie Horan/Hadley Murrell作。開放的なファンク・グルーヴ。ホーン・サウンド、シンセなどを織り交ぜアーバン・ナイト感を演出してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=icf_3z_5PTY

「Come On Connect」
Dwight Emile/Hadley Murrell作。ダンサー・サイドのA面ではコレが一番のお気に入り。ラテン・フレイヴァーのイントロで始まるモダン・ブギー!躍動感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=WboXpf2gh-o

「All About Love」
Dwight Emile/Hadley Murrell作。哀愁ディスコ・ファンクですが、曲調が僕好みではありません。
https://www.youtube.com/watch?v=-3KN1DGsZEE&t=2s

「I Just Wanna Hold You」
Antone Curtis/Cleveland Jones/Frank Willis/Gerald Bell/Marcieal Holmes作。ここからはバラード・サイドのB面。この曲はシングルにもなりました。バリトン・ヴォーカルとファルセットの対比がいい感じのスウィート・バラードです。B面ではコレがハイライトでしょうね。
https://www.youtube.com/watch?v=-d6uDSKHSas

「This Time」
Gerald Bell作。ソウル・ヴォーカル・グループとしての彼らの魅力を堪能できるバラード。ジワジワくる感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=h1dwTt81_CU

「Leftover Love」
D. Sea Gaseley/Ray Jackson作。オーセンティックなソウル・バラード。この時代らしくありませんがほっこりでします。
https://www.youtube.com/watch?v=Ntp_ycndSEo

「Never Knew Love」
Bret H. O'Hara/J. Michael Davis作。ラストはポップなソウル・バラードで締め括ってくれます。晴れた日の午前中とかに聴きたいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ltVtETctWEE

Black Iceの他作品もチェックを!

『Black Ice』(1976年)
Black Ice

『I Judge The Funk』(1979年)
I JUDGE THE FUNK アイ・ジャッジ・ザ・ファンク
posted by ez at 02:13| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月22日

The Byrds『The Notorious Byrd Brothers』

サイケデリックな1枚☆『The Notorious Byrd Brothers』

発表年:1968年
ez的ジャンル:サイケデリック・フォーク・ロック
気分は... :第4のメンバーは馬?

久々にThe Byrdsのエントリーです。
前回The Byrdsを取り上げたのが2008年なので12年ぶりですね。

自分ではそのような感覚はまったくないのですが、多分12年間The Byrds作品を殆ど聴いていなかったということだと思います。

今回セレクトしたのは、ファンの間では評価の高い1枚、『The Notorious Byrd Brothers』(邦題:名うてのバード兄弟)(1968年)です。

1960年代から70年代初めに活躍したフォーク・ロック/カントリー・ロック・バンドThe Byrdsについて、これまで当ブログで紹介したのは以下の4枚。

 『Mr. Tambourine Man 』(1965年)
 『Fifth Dimension』(1966年)
 『Younger Than Yesterday』(1967年)
 『Ballad Of Easy Rider』(1969年)

本作『The Notorious Byrd Brothers』(1968年)は、グループの転換期の1枚であり、時代の流れとグループ内の混乱が入り混じった1枚です。

プロデュースは前作『Younger Than Yesterday』(1967年)と同じくGary Usher

本作はThe Beatles『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』(1967年)の影響を感じるサイケデリックなトータル・コンセプトに仕上がっています。これはメンバーというよりGary Usherの志向性だったのかもしれませんね。

ジャケに写るメンバーは、Roger McGuinn(vo、g、moog)、Chris Hillman(vo、b、mandolin)、Michael Clarke(ds)の3名。

David Crosby(vo、g、b)はアルバム収録曲を巡って対立し、レコーディング途中でグループを脱退してしまっています。そのDavid Crosbyの代わりに馬がメンバーと共に写っているのがビミョーですね。

そんな状況で元メンバーGene Clarkにも声がかかり、バック・ヴォーカルで参加しています。

また、レコーディングにはClarence White(g)、Red Rhodes(pedal steel)、Jim Gordon(ds)、Hal Blaine(ds)、Curt Boettcher(back vo)James Burton(g)、Paul Beaver(p、moog)、Barry Goldberg(org)等のミュージシャンが参加しています。

アルバムを貫く幻想的なサイケ・フィーリングが今日の僕の気分に実にフィットします。

いきなりのブラス・サウンドに驚かされる「Artificial Energy」Crosby脱退の一因となった曰くつきのシングル曲「Goin' Back」、ソフト・サイケな魅力にあふれた「Natural Harmony」「Draft Morning」The CityでセルフカヴァーしたCarole King作品「Wasn't Born to Follow」、異色のカントリー・ワルツ「Get to You」というオリジナルLPのA面の流れがとてもいいですね。

長らく我が家のCD棚の奥に眠っており、アルバム通しで聴いたのは15年ぶり位ですが、サイケデリックなフォーク・ロックが昔よりも僕の耳にフィットした気がします。

全曲紹介しときやす。

「Artificial Energy」
Roger McGuinn/Chris Hillman/Michael Clarke作。意表を突くブラス・サウンドが印象的なオープニング。ブラス・ロックのイメージが強いですが、よく聴くとR&Bフィーリングもある掴みどころのない感じが魅力かも?
https://www.youtube.com/watch?v=WLGsh611Qk4

「Goin' Back」
Carole King/Gerry Goffin作。Dusty Springfield、1966年のシングル曲のカヴァー。David Crosby作の「Triad」の巡る対立からアルバムの制作の遅れていたため、レコード会社からの提案でレコーディングし、シングル・リリースした楽曲です(ヒットはしませんでしたが)。結局、本曲のアルバム収録、「Triad」のアルバム収録否決が原因でCrosbyはグループを去りました。そんな背景が絡んだシングル曲ですが、サイケでバロックなソフトロックはアルバムで最もキャッチーな仕上がりです。もっとも、そのポップさをCrosbyは嫌っていたのですが・・・
https://www.youtube.com/watch?v=i849OKrpPms

「Natural Harmony」
Chris Hillman作。ソフトなサイケ感覚が魅力のフォーキー・チューン。霧の中を彷徨うような幻想ワールドがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=3P1vtN6bUq0

「Draft Morning」
David Crosby/Chris Hillman/Roger McGuinn作。サイケで、『Sgt. Pepper's 』的で、ラブ&ピースで反戦というこの時代らしいエッセンスが凝縮された1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=1ancCWvjm80

「Wasn't Born to Follow」
Carole King/Gerry Goffin作。その後のカントリー・ロック路線を連想させますが、途中のアシッドなアクセントは本作ならではですね。
https://www.youtube.com/watch?v=PrU9iI2VxPE

作者Carole Kingは自身が参加していたThe Cityでセルフ・カヴァーしています。当ブログでも紹介した『Now That Everything's Been Said』(1968年)に収録されています。

「Get to You」
Gene Clark/Roger McGuinn作(※クレジット上はRoger McGuinn/Chris Hillman作)。ストリングスを配したカントリー・ワルツ。独特の雰囲気があっていい感じ。
https://www.youtube.com/watch?v=ZzwvuEGnVbs

ここまでがオリジナルLPのA面です。折り返しでオリジナルLPのB面へ・・・

「Change Is Now」
Roger McGuinn/Chris Hillman作。本作ならではのサイケデリック・カントリー。カントリー嫌いの僕でも、こういうのは大歓迎です。
https://www.youtube.com/watch?v=sJOmHWxS-Jc

「Old John Robertson」
Roger McGuinn/Chris Hillman作。これはモロにカントリー色が前面に出ていますが、ストリングスやヴォーカル・ワークのおかげで、僕の嫌いなカントリーの一歩手前で踏みとどまっています。
https://www.youtube.com/watch?v=7lQtKZ6NPf0

「Tribal Gathering」
David Crosby/Chris Hillman作。ジャズ、ロック、サイケ、ソフトロックのエッセンスが入り混じった印象的な1曲。アルバムのいいアクセントになっているのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=6sdlv420roM

「Dolphin's Smile」
David Crosby/Chris Hillman/Roger McGuinn作。タイトルの通り、イルカの鳴き声を模したようなシンセ音と共に始まるDavid Crosbyらしいサイケ・フォーキー・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=-6fS2gLRBUc

「Space Odyssey」
Roger McGuinn/Robert J. Hippard作。ラストはタイトル通り、スペイシーな仕上がり。Stanley Kubrick監督の『2001: A Space Odyssey(2001年宇宙の旅)』(1968年)にインスパイアされた曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=lWiSmhUBDi8

オリジナルは以上の11曲ですが、最近の再発CDにはDavid Crosby脱退の原因となった「Triad」もボーナス・トラックで追加収録されています。「Triad」Jefferson Airplaneも取り上げていますね(アルバム『Crown of Creation』収録)。
「Triad」
https://www.youtube.com/watch?v=6e2BEqFD798

The Byrdsの他作品もチェックを!

『Mr. Tambourine Man 』(1965年)


『Turn! Turn! Turn!』(1965年)


『Fifth Dimension』(1966年)


『Younger Than Yesterday』(1967年)


『Sweetheart of the Rodeo』(1968年)


『Dr. Byrds & Mr. Hyde』(1969年)


『Preflyte』(1969年)


『Ballad Of Easy Rider』(1969年)


『(Untitled)』(1970年)


『Byrdmaniax』(1971年)


『Farther Along』(1971年)


『Byrds』(1973年)
posted by ez at 04:54| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月21日

『今の気分は...Gil Scott-Heronかな』

過去記事からセレクトするシリーズです。

今回は黒人吟遊詩人Gil Scott-Heron(Brian Jacksonとの連名作を含む)を10曲をセレクトしました。

全て過去記事で紹介済なので、気に入った曲があれば過去記事もご参照下さい。

「When You Are Who You Are」
https://www.youtube.com/watch?v=nrFIK7GWxHI
『Pieces Of A Man』(1971年)
Pieces of a Man

「Free Will」
https://www.youtube.com/watch?v=czLfZC2ZE4w
From 『Free Will』(1972年)
フリー・ウィル +11  (日本独自企画盤、解説、歌詞、ボーナストラック付き)

「Rivers Of My Fathers」
http://www.youtube.com/watch?v=sgauc85EdRc
『Winter In America』(1974年)
Winter in America

「The Liberation Song (Red, Black And Green)」
http://www.youtube.com/watch?v=FwQZwXAIT38
『The First Minute Of A New Day』(1975年)
MIDNIGHT BAND: THE FIRST MINUTE OF A NEW DAY

「The Bottle」
https://blog.seesaa.jp/cms/article/edit/input?id=104286221
『It's Your World』(1976年)
イッツ・ユア・ワールド

「Under The Hammer」
https://www.youtube.com/watch?v=bZyLZGzHQHk
『Bridges』(1977年)
Bridges by Gil Scott Heron (2009-12-08)

「Angel Dust」
http://www.youtube.com/watch?v=hWitRABYVBk
『Secrets』(1978年)
シークレッツ(紙ジャケット仕様)

「Shut 'Um Down」
http://www.youtube.com/watch?v=I9ci7XJKRdw
『1980』(1980年)
1980(直輸入盤・帯・ライナー付き)

「Waiting For The Axe To Fall」
https://www.youtube.com/watch?v=pGD0kTbibQc
『Real Eyes』(1980年)
REAL EYES

「Gun」
https://www.youtube.com/watch?v=wOeUpKCCSVQ
『Reflections』(1981年)
Reflection
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