2020年10月02日

Fantasia Featuring Peggy Santiglia『Sweet,Sweet City Rhythm』

Billy Terellによるディスコ・プロジェクト☆Fantasia Featuring Peggy Santiglia『Sweet,Sweet City Rhythm』

発表年:1978年
ez的ジャンル:>John Davis系フィリー・ディスコ
気分は... :セレンディピティ!

今回は70年代ディスコ作品からFantasia Featuring Peggy Santiglia『Sweet,Sweet City Rhythm』(1978年)です。

本作はプロデューサーBill Terrellが60年代ガールズ・グループThe AngelsのメンバーであったPeggy Santigliaをフィーチャリングしたディスコ・プロジェクトの唯一のアルバム。

本作は同じBill Terrellが手掛けたディスコ・アルバムGary Criss『Rio De Janeiro』(1978年)とほぼ同じスタッフで制作されており、2枚は姉妹ディスコ・アルバムという位置づけになります。

Gary Criss『Rio De Janeiro』(1978年)


元々は友人であるGary Crissをレコード・レーベルに売り込んでいたBill Terrellが、レーベル側(ブラジルのTop Tapeレーベル)からThe Angelsの1961年のヒット・シングル「'Til」のインストゥルメンタルのディスコ・ヴァージョン制作を持ちかけられたことがきっかけだったようです。

偶然にもGary CrissThe Angelsのリード・ヴァーカルであったPeggy Santigliaと友人であり、レーベル側に紹介したことから、本家The Angelsを起用した「'Til」ディスコ・ヴァージョンの制作が実現し、それに気を良くしたレーベル側から本作とGary Criss『Rio De Janeiro』という2枚のアルバム制作を勝ち取りました。

The Angels「Till」(1978年)
https://www.youtube.com/watch?v=7dJaTXPfTqk

本作『Sweet,Sweet City Rhythm』ですが、Bill Terrellがプロデュースし、 MFSBのメンバーで人気ディスコ・プロデューサーのJohn DavisJohn Davis & The Monster OrchestraメンバーであるギタリストCraig SnyderもTerrellと共にアレンジを手掛けています。レコーディングはシグマ・サウンド・スタジオ。

また、Gary Crissも2曲でソングライティングに関与しています。

(正式なクレジットはありませんが)John Davis & The Monster Orchestraによる華やかなバッキングがPeggy Santigliaのヴォーカルを引き立てる素敵なフィリー・ディスコ作品に仕上がっています。

全4曲と曲数少ない構成ですが、十分満足できるディスコ作品です。

全曲紹介しときやす。

「Fantasia/Carnival」
Bill Terrell/Gary Criss作。本作のハイライト。John Davis & The Monster OrchestraのゴージャスなバッキングでPeggy Santigliaが映えるラテン風味のフィリー・ディスコ。12分超の長尺ヴァージョンです。
https://www.youtube.com/watch?v=_aU_OTL2BO4

「Sweet, Sweet City Rhythm/Summer In The City」
Bill Terrell/Craig Snyder/Gary Criss作のタイトル曲とThe Lovin' Spoonfulの大ヒット曲「Summer In The City」のメドレー。このトラックも華やかなフィリー・ディスコに仕上がっています。ファンキー・ディスコの「Summer In The City」も悪くありません。
https://www.youtube.com/watch?v=92dehNCISY8

「Go On And Dance To The Music」
Ray Dahrouge作。Peggyのヴォーカルの躍動感が心地好い軽快なディスコ・チューン。開放的なホーン・アンサンブルがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=ZtjBJsQtSdg

「Alice Street」
Bill Terrell/Craig Snyder作。John Davis & The Monster Orchestraらしいダイナミックなバッキングが冴えるゴージャスなディスコ・チューン。Peggyのヴォーカルに加え、女性コーラス隊のスキャットも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=d3Nhbf4KNy0

本作は2020年2月のT.K. Records再発シリーズの1枚としてCDリリースされたものですが、同シリーズのそれ以外の作品もいくつかピックアップしておきます。

Eli's Second Coming『Eli's Second Coming』(1977年)


Fire『Fire』(1978年)


Osiris『O-Zone』(1979年)
posted by ez at 02:00| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする