発表年:2005年
ez的ジャンル:ウェッサイ系オトナG-Funk
気分は... :真夜中は僕の時間帯・・・
久々にG-Funkを代表するプロデューサー/ラッパーWarren Gです。
『I Want It All』(1999年)、『Regulate...G Funk Era』(1994年)に続き3回目の紹介となりますが、前回のエントリーが2008年だったので12年ぶりのWarren G作品となります。
紹介するのは5thアルバムとなる『In The Mid-Nite Hour』(2005年)です。
前作『The Return of the Regulator』(2001年)から4年ぶりのアルバムとなりますが、前年にかつてSnoop Dogg、Nate Doggと組んでいたユニット213を復活させ、アルバム『The Hard Way』(2004年)をリリースし、ヒットさせたことで話題となっていました。
そんな状況でリリースされたのが本作『In The Mid-Nite Hour』(2005年)です。
タイトルの通り、ミッドナイト・モードのメロウなG-Funkが楽しめる1枚です。
Warren GらしいHip-Hopファン以外でも楽しめるメロウでキャッチーな魅力があります。
プロデュースはWarren G自身。Raphael Saadiqとの共同プロデュース曲もあります。また、Marlon Williams(元Fishbone)/Terrace MartinとAndrew Goucheが1曲ずつプロデュースしています。
アルバムには前述の213の仲間であるSnoop Dogg、Nate Doggをはじめ、B-Real(Cypress Hill)、Raphael Saadiq、Chevy Jones、Bishop Lamont、Frank Lee White、Mike Anthony、Bokey、Mike Jones、さらには70〜80年代に活躍したソウル・グループSide Effectがフィーチャーされています。さらにボーナス・トラックではIce Cubeもフィーチャリングされています。
B-Real、Side Effectをフィーチャーしたリード・シングル「Get U Down」、同じくシングルにもなった「I Need a Light」、Snoop Dogg、Nate Doggをフィーチャーした実質213な「PYT」、ファンキー・トラック「Turn It Up Loud」、メロウG-Funk「I Like That There」、Side Effectがバック・コーラスを務めるメロウ・ソウルな「Ahh」あたりが僕のおススメです。
真夜中に聴くメロウなオトナG-Funkはいかが?
全曲紹介しときやす。
「Shhhhh」
アルバムのイントロ。
「On My Mind (11:59 p.m.)」
Chevy Jones/Bishop Lamont/Mike Anthony/Bokeyをフィーチャー。時を刻むかのようなリズムが印象的な哀愁メロウでアルバムは幕を開けます。
https://www.youtube.com/watch?v=I45sVJywyL4
「Make It Do What It Do」
Bishop Lamontをフィーチャー。Warren Gらしくはありませんが、この時期のHip-Hopらしいですね。トラディショナル・ソング「This Old Man」やWarren G、Snoop Dogg、Nate Doggも参加していたDr. Dre「Deeez Nuuuts」の引用もあります。
https://www.youtube.com/watch?v=ipdIDtEFNp8
「In Case Some Shit Go Down」
Mike Jones/Frank Lee Whiteをフィーチャー。Warren G自身のスクラッチも交えたG-Funkらしい哀愁トラックです。
https://www.youtube.com/watch?v=NGmVs8M1TmE
「I Need a Light」
Nate Doggをフィーチャーし、Side Effectがバック・コーラスを務めます。この曲もシングルになりました。ヴォーカルとラップのバランスが取れたWarren Gらしいメロウ・トラック。Eazy-E「No More ?'S」の引用もあります。
https://www.youtube.com/watch?v=ysoMnNGirEU
「Get U Down」
アルバムからのリード・シングル。B-Real(Cypress Hill)/Side Effectをフィーチャー。War「Don't Let No One Get You Down」をサンプリングしたラテン・フレイヴァーのトラックが心地好いメロウ・チューン。Side EffectのTony Hicksがリード・ヴォーカルをとるソウル好きにも嬉しい1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=xeksBU-oQiM
「A Chronic Break」
短いスキット。
https://www.youtube.com/watch?v=eAqJJlQE72Y
「Weed Song」
Andrew Goucheプロデュース。Frank Lee Whiteをフィーチャーした2分足らずの哀愁G-Funkです。
https://www.youtube.com/watch?v=qZJu9aB5WG8
「Wheels Keep Spinning」
「Weed Song」からの流れがいい感じです。ノスタルジックな雰囲気が印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=T7tAyBSCJOc
「PYT」
Marlon Williams(元Fishbone)/Terrace Martinプロデュース。Snoop Dogg/Nate Doggをフィーチャー。実質的に213ですね。アーバン・メロウHip-Hopとでも呼びたくなる僕好みのトラックに仕上がっています。今日では注目度の高いプロデューサー/ミュージシャンTerrace Martinの名がプロデューサーあることも当時は気にも留めませんでしたが、興味深いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=f0z9oZAQTx4
「Walk These Streets」
Raphael Saadiqをフィーチャー。Raphaelは共同プロデュースも務めています。Raphaelのソウル愛とWarren GのG-Funk愛がいい塩梅に融合しています。
https://www.youtube.com/watch?v=9r5RVnHhGCE
「Garilla Pimpin」
Bishop Lamontをフィーチャー。少しダークなG-Funkといった感じでしょうか。
https://www.youtube.com/watch?v=PvnDONNEvOk
「Turn It Up Loud」
Chuck Taylorをフィーチャー。The Gaturs feat. Willie Tee「Concentrate」をサンプリングしたファンキー・トラックがキャッチーです。
https://www.youtube.com/watch?v=THH7paZS3so
「In the Mid-Nite Hour」
タイトル・トラックはNate Doggをフィーチャー。まさにミッドナイト・モードのメロウ・チューンに仕上がっています。こういう分かりやすさが好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=QSzOs_h0Fk8
「I Like That There」
Bishop Lamontをフィーチャー。女性コーラスやスクラッチも含めてキャッチーなメロウG-Funkに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=DIvZzXgAfcw
「Yes Sir」
Snoop Dogg/Bishop Lamont/Frank Lee Whiteをフィーチャー。女性ヴォーカルはTurie McCormick。パーカッシヴなリズムをバックにマイク・リレーを繰り広げます。
https://www.youtube.com/watch?v=faPBsaMISEQ
「Ahh」
Bishop Lamont/Frank Lee White/Chuck Taylorをフィーチャー。Side Effectがバック・コーラスを務めます。僕好みのメロウ・ソウル・テイストのトラックです。
https://www.youtube.com/watch?v=j2OPFsXtyBQ
「All I Ask of You」
Frank Lee White/Bishop Lamont/Chevy Jonesをフィーチャー。本編ラストはChevy Jonesの妖艶ヴォーカルが妖しく響くダーク・トラックで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=qRkzR3apnKw
「Get U Down (Remix)」
CDボーナス・トラック。
B. Real/Side Effectに加えて、Snoop Dogg、Ice Cubeもフィーチャリングされています。
https://www.youtube.com/watch?v=sLfw2RBaFzQ
Warren Gの他作品もチェックを!
『Regulate...G Funk Era』(1994年)
『Take a Look Over Your Shoulder (Reality)』(1997年)
『I Want It All』(1999年)
『The Return of the Regulator』(2001年)
213『The Hard Way』(2004年)
『The G Files』(2009年)