2020年11月18日

Edu Lobo『Tempo Presente』

70年代の集大成的な1枚☆Edu Lobo『Tempo Presente』

発表年:1980年
ez的ジャンル:ノルデスチ系MPB
気分は... :今という時・・・

ブラジルを代表する名シンガー・ソングライターEdu Lobo『Tempo Presente』(1980年)です。

リオ出身ながらブラジル北東部(ノルデスチ)の影響を感じる名シンガー・ソングライターEdu Loboに関して、これまで当ブログで紹介したのは以下の4枚。

 『A Musica De Edu Lobo Por Edu Lobo』(1965年)
 『Edu E Bethania』(1967年)
 『Cantiga de Longe』(1970年)
 『Sergio Mendes Presents Lobo』(1970年)

本作『Tempo Presente』(1980年)は、『Edu Lobo (Missa breve) 』(1973年)、『Limite Das Aguas』(1976年)、『Camaleao』(1978年)といった充実の作品をリリースしてきたEdu Loboの1つの集大成的なアルバムだと思います。

本作の後、Jobimとの共演アルバムEdu Lobo & Tom Jobim『Edu & Tom, Tom & Edu』(1981年)をリリースしますが、その後のオリジナル・アルバムは『Corrupiao』(1993年)まで待たねばなりません。

プロデュースはSergio De Carvalho

アルバムにはJoyceViva VozDori CaymmiBoca Livreがフィーチャリングされています。

また、Antonio Adolfo(p)、Luiz Alves(contrabaixo)、Marcio Montarroyos(tp、flh)、aulo Moura(clarinet)、Nelson Angelo(g)、Wanda Eichbauer(harmonica)等のミュージシャンが参加しています。

JoyceViva Vozをフィーチャーしたコンテンポラリーなブラジリアン・グルーヴ「Rei Morto, Rei Posto」Dori Caymmiをフィーチャーしたノルデスチな「Desenredo」、ハーモニカの音色が味わい深いインスト・ブラジリアン・ジャズ「Balada De Outono 」Boca Livreをフィーチャーしたリズミックなブラジリアン・フュージョン「Rio Das Pedras」、緩急が絶妙なメロウ・チューン「Ilha Rasa」あたりが僕のおススメです。

70年代の集大成的な1枚を楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Rei Morto, Rei Posto」
Edu Lobo/Joyce作。
JoyceViva Vozをフィーチャー。邦題「死せる王と傀儡(かいらい)の王」。個人的には本作のハイライト。軽快なブラジリアン・グルーヴを洗練されたコンテンポラリー感覚で聴かせてくれます。ブラスによるアクセントがいい感じです。JoyceViva Vozが加わることでEduのヴォーカルも溌剌としていますね。
https://www.youtube.com/watch?v=tbDjSUo_-E4

「Desenredo」
Dori Caymmi/Paulo Cesar Pinheiro作。Dori Caymmiをフィーチャー。ギターとアコーディオンの音色をバックに、Dori CaymmiとEduが味わいのある歌声を聴かせてくれます。ノルデスチなノスタルジックな雰囲気がたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=A4L56oyDr0I

「Angu De Caroco」
Cacaso/Edu Lobo作。軽快かつユーモラスなリズムが印象的な演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=3yU5InKXHPg

「Tempo Presente」
Edu Lobo/Joyce作。邦題「今という時」。タイトル曲はピアノの弾き語りによるしっとりとしたバラード。
https://www.youtube.com/watch?v=qXdDusZBvR0

「Balada De Outono (Instrumental)」
Edu Lobo作。邦題「秋のバラード」。ハーモニカの音色が味わい深いインスト・バラード。Edu自身は演奏に参加していませんが、ストリングスを配した美しいブラジリアン・ジャズに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=CvT9qVygMgk

「Rio Das Pedras」
Edu Lobo作。Boca Livreをフィーチャー。リズミックなブラジリアン・フュージョン。Boca Livreの神秘的なコーラスが加わると、Edu Loboらしさを醸し出すところが面白いですね。何故か僕の所有するCDは前曲「Balada De Outono」と本曲の収録順が逆になっています。
https://www.youtube.com/watch?v=SHIsJL2fKKU

「Dono Do Lugar」
Cacaso/Edu Lobo作。邦題「その場所の主」。ヴィオランの弾き語り。哀愁モードの寂しげな感じが今の季節のフィットします。
https://www.youtube.com/watch?v=BvYksOTm2TI

「Laranja Azeda」
Cacaso/Novelli作。邦題「酸っぱいオレンジ」。少しミステリアスでノルデスチなリズミック・チューン。Edu Loboらしさを楽しめる1曲なのでは?Viva Vozがバック・コーラスを務めます。
https://www.youtube.com/watch?v=EKItnplRshI

「Quase Sempre」
Cacaso/Edu Lobo作。美しいバラードをしっとりと歌い上げます。ストリングスとフリューゲルホーン・ソロがムードを盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Zp2ZUxd7M5Y

「Ilha Rasa」
Cacaso/Edu Lobo作。ラストは緩急のあるコンテンポラリーなメロウ・チューンで締め括ってくれます。エレピ、アコーディオン、ソプラノ・サックスの音色が実に心地好いです。終盤にはViva Vozが素敵なコーラスを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Ui1RhnRQhdA

Edu Loboの他作品もチェックを!

『A Musica De Edu Lobo Por Edu Lobo』(1965年)
エドゥ・ロボによるエドゥ・ロボ、タンバ・トリオと共に

『Edu』(1967年)


『Edu E Bethania』(1967年)
エドゥ・ロボ&マリア・ベターニア

『Cantiga de Longe』(1970年)
Cantiga De Longe: Serie Elenco

『Sergio Mendes Presents Lobo』(1970年)
セルジオ・メンデス・プレゼンツ・ロボ

『Edu Lobo (Missa breve) 』(1973年)


『Limite Das Aguas』(1976年)


Edu Lobo & Tom Jobim『Edu & Tom, Tom & Edu』(1981年)


『Corrupiao』(1993年)


『Meia-noite』(1995年)
posted by ez at 00:20| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする