2020年11月29日

Butcher Brown『#KingButch』

新世代ファンク・バンドが遂にメジャー・デビュー☆Butcher Brown『#KingButch』

発表年:2020年
ez的ジャンル:新世代ファンク・バンド
気分は... :啐啄同時!

新作からファンク・バンドButcher Brownのメジャー・デビュー作『#KingButch』です。

Butcher Brownは、マルチ奏者/プロデューサーのDJ Harrison (Devonne Harris)を中心にバージニア州リッチモンドで結成されたファンク・バンド。

2013年にEP「Backtracks」でデビュー。アルバムも『All Purpose Music』(2014年)、『Grown Folk』(2015年)、『Live at Vagabond』(2017年)、『The Healer』(2017年)、『Camden Session』(2018年)といった作品をリリースしています。

現在のラインナップは、DJ Harrison (Devonne Harris)(key)、Andrew Randazzo(b)、Morgan Burrs(g)、Marcus Tenney(Tennishu)(sax、tp、rap)、Corey Fonville(ds)という5名。

Concordからのメジャー・デビュー作となる本作『#KingButch』

プロデュースはButcher BrownChris Dunn

新世代ファンク・バンドという括りですが、ラップを織り交ぜたHip-Hop調の演奏や70年代ジャズ/フュージョンからの影響を感じる演奏もあり、彼らの音楽のバリエーションを楽しめる1枚に仕上がっています。

ファンク・バンドLettuce(レタス)に対抗するかのような曲名の「Cabbage (DFC)」、ジャジーHip-Hop調の「#KingButch」「Gum In My Mouth」、ブギー・ファンクな「1992」Mtumeのカヴァー「Love Lock」、ゲストのFly Anakinのラップをフィーチャーした「For The City」、アーバンなジャズ・ダンサー「IDK」あたりが僕のおススメです。

満を持してのメジャー・デビューに相応しい充実作だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Fonkadelica」
少しP-Funkを意識したかのような短いオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=otlea_BlkO8

「#KingButch」
タイトル曲はDJ Harrisonのメロウ・エレピをバックに、Tennishuがラップする生音ジャジーHip-Hopに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=UmBGNbtdngQ

「Broad Rock」
Marcus Tenneyのトランペット、サックスがリードするインスト。アーバン・ムードがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=-UmLgGsCCWM

「Cabbage (DFC)」
ファンク・バンドLettuce(レタス)に対抗するかのような「キャベツ」という曲名がまず気になりますね(笑)。Andrew RandazzoとCorey Fonvilleのリズム隊が生み出すグルーヴにグッとくるファンキー・チューン。Marcus Tenneyのトランペット、サックス、Morgan Burrsのギター、DJ Harrisonのエレピも見せ場を作っています。
https://www.youtube.com/watch?v=WlloRjnCAxY

「Gum In My Mouth」
Tennishuのラップ調ヴォーカルをフィーチャーしたるジャジー&メロウHip-Hop。適度なローファイ感もあっていい感じ。
https://www.youtube.com/watch?v=4nGTDuaBkgE

「Frontline (Intro)」
Andrew Randazzoのベース、チェロを楽しむ次曲に向けたイントロ。
https://www.youtube.com/watch?v=Paf4-egHKdI

「Frontline」
アーバン・メロウなインスト。新しさはないけど、オーセンティックな魅力があります。
https://www.youtube.com/watch?v=h7orUMuAPyI

「1992」
Butcher Brown流のブギー・ファンクで楽しませてくれます。彼らしいセンスが織り込まれたブギー・ファンクになっているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=2-aCZ2XYDoc

「Love Lock」
Mtumeのカヴァー(James Mtume/Reggie Lucas作)。オリジナルはアルバム『Kiss This World Goodbye』(1978年)収録。当ブログではFlora Purim『Carry On』のカヴァーを紹介済みです(『Carry On』収録)。僕好みのアーバンなメロウ・フュージョンなに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=nmKnPNVtLtE

「Hopscotch」
Hip-Hop×ジャズのクロスオーヴァーが格好良いスリリングな小曲。もっと長尺で聴きたい!
https://www.youtube.com/watch?v=NciRxl5BzoE

「Tidal Wave」
William Jeffery作。多分、オリジナルはRonnie Laws『Pressure Sensitive』(1975年)だと思います。70年代クロスオーヴァー・ジャズへのオマージュ的なミステリアス&メロウな演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=yPJNFckZLSY

「For The City」
Fly Anakinのラップをフィーチャー。Hip-Hop経由の新世代ファンク・バンドらしさが反映されている演奏を楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=xtZ1-4-FePI

「IDK」
ラストはシャープでアーバンなジャズ・ダンサーで締め括ってくれます。緩急のアクセントもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=1qO-UK7tXSM

Butcher Brownの他作品をチェックを!

『All Purpose Music』(2014年)


『Live at Vagabond』(2017年)


『Camden Session』(2018年)
posted by ez at 02:59| Comment(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする