2020年12月08日

Bill Evans『Alone (Again)』

『Alone』の続編となるソロ・ピアノ作品☆Bill Evans『Alone (Again)』

録音年:1975年
ez的ジャンル:ジャズ・ソロ・ピアノ
気分は... :指先に全集中!

根詰めて取り組んでいた仕事が一区切り。
一旦、頭を空っぽにしたい気分です。

こんな気分で聴きたくなったのが、偉大なジャズ・ピアニストBill Evansのソロ・ピアノ作品『Alone (Again)』(1975年)です。

レコーディングは1975年ですが、リリースは1977年です。

当ブログではこれまで紹介したBill Evans(1929-1980年)作品は以下の10枚。

 『Portrait In Jazz』(1959年)
 『Explorations』(1961年)
 『Waltz For Debby』(1961年) 
 『Sunday At The Village』(1961年)
 『Undercurrent』(1962年) ※Jim Hallとの共演
 『Waltz For Debby』(1964年) ※Monica Zetterlundとの共演
 『Alone』(1968年)
 『I Will Say Goodbye』(1977年)
 『You Must Believe In Spring』(1977年)
 『New Conversations』(1978年)

Fantasyからリリースされた本作『Alone (Again)』(1975年)は、タイトルの通り、グラミー賞を獲得したソロ・ピアノ作品『Alone』(1968年)の続編的なアルバムです。

『Alone』(1968年)は、これまで紹介してきたBill Evans作品の中で一番最初に紹介したアルバムであり、4,800本を超える当ブログのエントリーにおいて、最初の10枚に入っていたほどのお気に入り作でした。私に限らず、『Alone』のリリシズム溢れるジャズ・ピアノ・ワールドに魅了された人は多いと思います。

その続編となる『Alone (Again)』は、正直『Alone』ほどには評価されていない1枚だと思います。

笑顔でジャケに写るBill Evansの表情が物語るように、『Alone』よりも気負いのないリラックスした演奏が印象的です。まぁ、そのあたりが『Alone』ほどには評価されていない理由かもしれませんが・・・

1曲、1曲思い入れたっぷりに聴くというよりは、何も意識せず聴いていると、いつの間にか次の演奏となっており、気づけばアルバムを聴き終わっているといった感じが、今の僕の気分にフィットしています。

Evansのタッチに意識を全集中すると無になれますよ!

全曲紹介しときやす。

「The Touch of Your Lips」
Ray Noble作のスタンダードをカヴァー。Evansは『Bill Evans at the Montreux Jazz Festival』(1968年)でもこのロマンティック・バラードの名曲を演奏していましたね。本ヴァージョンはEvansらしいリリカルなタッチも交えつつ、全体としては気負いのない演奏で楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=HNkQAc6xggM

「In Your Own Sweet Way」
Dave Brubeck作のジャズ・スタンダードをカヴァー。Miles DavisWes Montgomeryなどの演奏でも知られている曲です。当ブログではKenny DrewSestetto Basso-Valdambriniヴァージョンを紹介済みです。ここではEvansのヴィヴィッドなタッチに魅せられます。指先の細かな圧が聴覚のみならず触覚で伝わってくる感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=E8kEdl1uUMI

「Make Someone Happy」
Jule Styne/Betty Comden/Adolph Green作。ミュージカル『Do Re Mi』のテーマ曲をカヴァー。当ブログではWe FiveArt Farmer Quintetのカヴァーを紹介済みです。洗練されながらもリラックスしたタッチで聴く者をハッピーにしてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=o8irm3hxIbs

「What Kind of Fool Am I?」
Leslie Bricusse/Anthony Newley作。ミュージカル『Stop The World - I Want To Get Off』(1962年)のために書かれた楽曲をカヴァー。当ブログではJimmy Smithのカヴァーを紹介済みです。Evansらしいリリカルな演奏を満喫できます。『Alone』(1968年)路線を期待する人も満足するはず!
https://www.youtube.com/watch?v=zGrCflhdWhc

「People」
Jule Styne/Bob Merrill作。Barbra Streisand主演のミュージカル『Funny Girl』の挿入歌をカヴァー。当ブログではThe PeddlersDionne Warwickのカヴァーも紹介済みです。13分40秒近くの長尺ですが、これぞBill Evans!という叙情的なジャズ・ピアノ・ワールドを存分に楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=C-IA63dtkhU

Bill Evansの過去記事もご参照下さい。

『Portrait In Jazz』(1959年)
ポートレイト・イン・ジャズ+1

『Explorations』(1961年)
エクスプロレイションズ(紙ジャケット仕様)

『Waltz For Debby』(1961年)
ワルツ・フォー・デビイ+4

『Sunday At The Village』(1961年)
サンデイ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード+5
 
『Undercurrent』(1962年) ※Jim Hallとの共演
アンダーカレント

『Waltz For Debby』(1964年) ※Monica Zetterlundとの共演
ワルツ・フォー・デビー+6 [SHM-CD]

『Alone』(1968年)
ALONE

『I Will Say Goodbye』(1977年)
アイ・ウィル・セイ・グッドバイ+2

『You Must Believe In Spring』(1977年)
You Must Believe in Spring by Bill Evans (2013-06-26)

『New Conversations』(1978年)
未知との対話-独白・対話・そして鼎談(ていだん)
posted by ez at 10:17| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする