2020年12月27日

Jneiro Jarel『After a Thousand Years』

ブラジリアン・ブレイクビーツ!☆Jneiro Jarel『After a Thousand Years』

発表年:2020年
ez的ジャンル:ブラジリアン・ブレイクビーツ
気分は... :今年最後の新作は・・・

今年最後の新作紹介です。

セレクトしたのはJneiro Jarel『After a Thousand Years』です。

Jneiro Jarel(本名:Omar Jarel Gilyard)はN.Y.ブルックリン出身のプロデューサー/MC。

ソウル、ファンク、ジャズ、エレクトロなどを巧みに融合させたクロスオーヴァーなトラックメイカーとして知られ、

『Three Piece Puzzle』(2005年)、『Fauna』(2010年)等のソロ・アルバム以外に、MF DoomとのユニットJJ DOOM名義でもアルバムをリリースしています。

その最新作『After a Thousand Years』のテーマは「アフリカン・ディアスポラの長年にわたる音楽的貢献の集大成」

個人的にはブラジル/ラテンのエッセンスを取り入れたブレイクビーツに魅了されました。本作が良質のブラジル音楽を数多くリリースするUKの人気レーベルFar Out Recordingsからのリリースというのも納得です。

レコーディングは、ニューヨーク、ニューオーリンズ、マイアミ、コスタリカで行われ、売れっ子セッション・ミュージシャンとしても知られるパーカッション奏者Bill Summers、ブラジル、サンパウロ生まれのパーカッション奏者Cafe、マラウイ系アメリカンのギタリストMasauko Chipembere、フォーク・ポップ・バンドLurayのメンバーとしても活躍するジャズ・ギタリストScott Burtonがフィーチャリングされています。

ブラジル音楽を素材に、過去と未来が交錯するブレイクビーツは、ブラジル好き、ブラジリアン・クラブミュージック好き、Far Out好きにフィットするはずです。

全曲紹介しときやす。

「If I Could See Heaven Without Dying」
Scott Burtonをフィーチャー。ビートレスのドリーミーなオープニング。美しさの中にエクスペリメンタルなエッセンスもあるのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=JkbXy0Xgx90

「Ce-les-tial」
2000年代Nu-Jazzのボッサ・グルーヴをフューチャリスティックにアップデートさせたようなトラック。
https://www.youtube.com/watch?v=l9Hn11iVhOw

「Sunwalkers, Pt. 2 & 3」
Bill Summersをフィーチャリング。ブラジリアン・フュージョンのテイストを強調したトラックです。
https://www.youtube.com/watch?v=SFGups8hqhE

「Just A Little While Longer」
アフロビート×ブラジル/ラテン×エレクトロニカなハイパー&アッパー・ブレイクビーツ。過去から未来へ時間を突き抜けていく感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=cn9haC9RZ6U

「African Bahia Sol」
Dr. Who Dat?(Jneiro Jarelの変名)をフィーチャー。タイトルの通り、バイーア・モードのアフロ・ブラジリアン・ブレイクビーツ。反復するトライバル・ビートが何処となく無機質でフューチャリスティックな雰囲気を醸し出します。
https://www.youtube.com/watch?v=Db6N3n92bEU

「Viberian Waves, Pt. 1 & 2」
Capital Peoples(Jneiro Jarelの変名)をフィーチャー。ワールド・ジャズ/南米ジャズ的なエッセンスを取り入れたトラック。中盤以降のパーカッシヴな感じも僕好み。
https://www.youtube.com/watch?v=WyytvxRVCTs

「Broken Arted」
大地の神秘を感じるブラジリアン・ブレイクビーツ。過去と未来を行き来する感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=DSFo4JmKPn8

「Banana Peel - Cascara De Platano」
Masauko Chipembereをフィーチャーしたリード・シングル。アフリカン・テイストのギターと、南米の森林をイメージさせる躍動するトライバル・サウンドが印象的です。大地のブレイクビーツといった趣がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=RiYNLa9AY64

「Let The Cuica Play」
Cafe, Microclimate(Jneiro Jarelの変名)をフィーチャー。カーニヴァル・モードのサンバのリズム・シャワーが心地好いブラジリアン・ブレイクビーツ。
https://www.youtube.com/watch?v=WsJLhKhJ4vI

「Trop-Pics」
ラストはリズミックなメロウ・ブラジリアン・グルーヴで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=LHpi6VwygPk

Jneiro Jarelの他作品もチェックを!

『Timeless Vol. 1』(2004年)


『Three Piece Puzzle』(2005年)


『Fauna』(2010年)


JJ DOOM(Jneiro Jarel/MF Doom)『Key To The Kuffs』(2012年)
posted by ez at 01:33| Comment(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする