2021年02月22日

Marcos Valle『O Compositor E O Cantor』

ボサノヴァ・スタイルの初期完成形☆Marcos Valle『O Compositor E O Cantor』

発表年:1965年
ez的ジャンル:ブラジル最高のメロディ・メーカー
気分は... :一人でいることを学ばなくちゃ…

ブラジルを代表するシンガー・ソングライターMarcos Valle『O Compositor E O Cantor』(1965年)です。

当ブログでこれまで紹介したMarcos Valle作品は以下の12枚。

 『Samba '68』(1968年)
 『Viola Enluarada』(1968年)
 『Mustang Cor De Sangue』(1969年)
 『Marcos Valle (1970)』(1970年)
 『Garra』(1971年)
 『Vento Sul』(1972年)
 『Previsao Do Tempo』(1973年)
 『Marcos Valle (1974)』(1974年)
 『Vontade De Rever Voce』(1981年)
 『Nova Bossa Nova』(1997年)
 『Pagina Central』(2009年)
 ※Celso Fonsecaとの共演作
 『Esphera』(2010年)

本作『O Compositor E O Cantor』(1965年)は、『Samba Demais』(1964年)に次ぐ2ndアルバムであり、今でも大人気の名曲「Samba De Verao(サマー・サンバ)」、この年のブラジルの年間最優秀ソングに選ばれた人気曲「Preciso Aprender A Ser So(一人でいることを学ばなくちゃ)」等の彼のキャリアを代表する楽曲が多数収録されたアルバムです。

ボサノヴァ第2世代として登場したMarcosが、メロディ・メーカーとしての才能を発揮し、2作目にして早くも自身のスタイルを完成させた作品です。

また、Eumir Deodatoによるアレンジがその魅力をさらに引き上げています。

上記2曲以外にも、Marcos本人がキャリアで重要な曲だと語る「Seu Encanto」「Vem」「Passa Por Mim」という3曲、個人的に気に入っている「Deus Brasileiro」「Nao Pode Ser」など聴きどころ満載の1枚です。

初期のMarcos Valleの魅力が凝縮された名盤だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Gente」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。
「Chup Chup, I Got Away」のタイトルで『Samba '68』(1968年)にて再演しています。ボサノヴァ時代のMarcosらしいメロディを楽しめる1曲。Deodatoによる素敵なアレンジも含めて、メロウ・ワールドを満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=HO22VApAmfs

「Preciso Aprender A Ser So」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。邦題「一人でいることを学ばなくちゃ」。ブラジルの年間最優秀ソングに選ばれた人気曲。1965年のみでも15組のアーティストがカヴァーしたのだとか。当ブログではZumba CincoO Quartetoのカヴァーを紹介済みです。この曲も「If You Went Away」のタイトルで『Samba '68』(1968年)にて再演しています。ブラジル最高のメロディ・メーカーと呼ばれるのがわかる永遠のスタンダード。Deodatoによるストリングスもサイコー!ブラジル音楽好きのみならずバラード好きの人であれば気に入る1曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=Qtni0_e44QI

「Seu Encanto」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle/Pingarilho作。
この曲も「The Face I Love」のタイトルで『Samba '68』(1968年)でも再演しています。ワルツ調の軽やかなリズムの美しいストリングスをバックにMarcosが爽やかな歌声を届けてくれます。スウィンギンな雰囲気もいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Pf07NpSn6wE

当ブログではAstrud GilbertoThe Girls from BahiaStacey Kentのカヴァーも紹介済みです。

「Passa Por Mim」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。サウダージなバラード。Marcosのメロディアスな楽曲とDeodatoによる美しいアレンジが見事に噛み合っています。
https://www.youtube.com/watch?v=iFqC_6ZPq0Y

「Samba De Verao」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。「Summer Samba」「So Nice」のタイトルでも知られる名曲。初レコーディングはDeodatoの初アルバム『 Ideias...』(1964年)ヴァージョンです。「So Nice (Summer Samba)」のタイトルで『Samba '68』(1968年)でも再演しています。いつ、誰のヴァージョンを聴いても名曲だと思いますが、Marcos本人の初レコーディング・ヴァージョンということで押さえておきましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=3sILLIB13Ls

本曲について、当ブログではAstrud Gilberto/Walter Wanderley TrioBebel GilbertoO QuartetoBossa TresWanda de Sah featuring The Sergio Mendes Trio With Rosinha De ValencaDoris MonteiroEliane EliasMario Castro Neves & Samba S.A.Os Catedraticosのカヴァーも紹介済みです。

今回自分の勘違いに気づきました。USにてチャート・インし、本曲の知名度を一気に高めたWalter Wanderleyヴァージョン(アルバム『Rain Forest』収録)を既に紹介済みという認識でいたのですが、よくよく調べると『Rain Forest』(1966年)を未紹介でした。こちらもそのうち取り上げたいと思います。

「A Resposta」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。
この曲も「The Answer」のタイトルで『Samba '68』(1968年)にて再演しています。当ブログではMilton Banana Trioのカヴァーも紹介済みです。プロテスト派のボサノヴァ・アーティストからの批判に対するMarcoのThe Answerといったところでしょうか。小粋なサウンド・センスに惹かれる1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=1LHxxqn4ZdY

「Deus Brasileiro」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。僕好みの軽快な疾走感が魅力のジャズ・サンバ。Deodatoのオルガンによるアクセントもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=5PKgUru40Ps

当ブログではTitaDoris MonteiroJongo Trioのカヴァーも紹介済みです。

「Dorme Profundo」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle/Pingarilho作。
この曲も「Safely In Your Arms」のタイトルで『Samba '68』(1968年)にて再演しています。ロマンティックなストリングスをバックにしっとりと歌い上げるバラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=doPxae-c21c

「Vem」
Marcos Valle/ Luiz Fernando Freire作。Marcos本人が"その後の自分の音楽を予感させるもの"と語った重要曲。ワルツ調のリズムに乗ってエレガントに疾走するジャジー・グルーヴは90年代にロンドンのクラブシーンでも再評価されました。何処となくヨーロピアン・ジャズ的な香りがするのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=TIU1KKxaXvg

「Mais Amor」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。Deodatoの美しいストリングスを従えたビューティフル・ボッサ・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=BSwdOgob49A

「Perdao」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。男女混声コーラスが印象的なバラードをしっとりと歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=onKxP7Yw2kQ

「Nao Pode Ser」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。ラストはMarcos Valleらしい親しみやすいメロディを楽しめる曲で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=SYJi96b_pMA

僕の保有する国内盤CDには「E Preciso Cantar」「Batucada Surgiu」の2曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

Marcos Valleの過去記事もご参照下さい。

『Samba '68』(1968年)
サンバ’68

『Viola Enluarada』(1968年)
ヴィオラ・エンルアラーダ

『Mustang Cor De Sangue』(1969年)
Mustang Cor De Sangue Ou Corcel Cor De Mel

『Marcos Valle(1970)』(1970年)
marcos valle 1970.jpg

『Garra』(1971年)
Garra

『Vento Sul』(1972年)
ヴェント・スル

『Previsao Do Tempo』(1973年)
Previsao Do Tempo

『Marcos Valle (1974)』(1974年)
マルコス・ヴァーリ(1974)

『Vontade De Rever Voce』(1981年)
ヴォンタージ・ジ・レヴェール・ヴォセ

『Nova Bossa Nova』(1997年)
Nova Bossa Nova

『Pagina Central』(2009年)
パジナ・セントラウ [ボーナス・トラック付]

『Esphera』(2010年)
ESPHERA
posted by ez at 01:33| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月21日

Funk Style Quality『Reprise Tonight』

本家P-Funk軍団も参加したファンク/ディスコ作品☆Funk Style Quality『Reprise Tonight』

発表年:2020年
ez的ジャンル:P-Funkマニア系モダン・ファンク/ディスコ
気分は... :継承されるP-Funk魂

新作からモダン・ファンク/ディスコ作品Funk Style Quality『Reprise Tonight』(2020年)です。

Funk Style Quality(FSQ)は、P-FunkマニアのChuck Da Fonk FishmanとP-Funkの総帥George Clintonの甥であるSa'D "The Hourchild" AliことDwayne Maultsbyが意気投合して結成したP-Funkユニット。

2014年のEP「Zule Congo Call」を皮切りに、作品をリリースしていましたが、2018年にSa'D "The Hourchild" Aliが他界してしまいます。

しかし、彼の存命中からアルバムが制作されており、それを完成させたのが本作『Reprise Tonight』(2020年)です。

本作におけるFSQメンバーとして、Chuck Da Fonk FishmanSa'D "The Hourchild" Aliも含めて、Chas BronzG KoopOne EraMorgan Wileyの6名がクレジットされています。

アルバムには、P-Funkの総帥George Clintonをはじめ、George Clintonの息子Trey LewdFunkadelicのオリジナル・ベーシストBilly Bass Nelson、元Funkadelic/ParliamentメンバーRodney Curtis、メンバーのG-Koopがバークリー音楽大学に作っていたユニットG-Koop & O-Man、元LabelleのメンバーNona Hendryx、ベテラン女性シンガーDenise King、70年代から活躍する女性セッション・シンガーDolette McDonald、ディスコ・ヒット「Over Like A Fat Rat」(1982年)で知られる女性シンガーFonda Rae、ディスコ系クリエイター/DJのMichael The Lionがゲスト参加しています。

こういった豪華ゲストを楽しめるのも本作の魅力の1つです。

内容はP-Funk愛に満ちたモダン・ファンク/ディスコ作品ですが、P-Funkで全編通している訳ではありません。昨今のモダン・ファンク/ディスコ・ブームの流れに乗ったトラックやミュンヘン・ディスコ調のトラックもあります。

国内盤CDのボーナス・トラック4曲も含めて、P-Funk好き、モダン・ファンク/ディスコ好きを楽しませてくれる1枚です。

継承されるP-Funk魂を満喫しましょう。

全曲紹介しときやす。

「Reprise Tonight (Original Mix)」
Denise Kingをフィーチャー。タイトル曲はP-Funkマニアらしいスペイシーな重量ファンク。随所にP-Funk愛に満ちた小ネタがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=aIrwlzapf-A

「Vibe Out Now」
Nu Disco/モダン・ファンク系DJ/プロデューサーLoose Shusと制作したトラックがベース。モダンなディスコ・ファンクで楽しませてくれます。G Koopのカッティング・ギター&ファズ・ギターも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=Vy3hI7Ohr3k

「Dancefloor Democracy」
George ClintonTrey Lewd、Billy Bass Nelsonをフィーチャー。P-Funk軍団を招きながらも、ミュンヘン・ディスコ風のダークで妖しげなディスコ・チューンに仕上がっているのが面白いですね。One Eraのパーカッションが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=dzImy3gaZDM

「The Infinite Reprise」
G Koop & O-Manをフィーチャー。ストリングス入りのインスト・ファンク。生音ファンクとトラック・メイカー的センスを融合させています。
https://www.youtube.com/watch?v=fifhLI_pZVw

「Peel Back」
Nona Hendryx、G Koop & O-Manをフィーチャー。P-Funk愛を感じる重量モダン・ファンク。Parliamentのスペース・オペラ的な音世界をモダン・ファンクに落とし込んでいる感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=YCzAf-eZrsg

「What They Don't Know」
Dolette McDonald、Rodney Curtis、One Era、Michael The Lionをフィーチャー。Dolette McDonaldがヴォーカル、Rodney Curtisがベースです。P-Funkらしさはありませんが、僕好みの哀愁モダン・ディスコに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=w28g0SaapMA

「11 AM」
Fonda Raeのヴォーカル、Chas Bronzのギターをフィーチャー。Fonda Raeの個性的なヴォーカルが映えるモダン・ディスコ。甘い誘惑に満ちた感じがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=RpnhiSEfiJk

「Reprise (Disco Mix)」
本編ラストはタイトル曲のリミックス。P-Funk度を落としたディスコ・リミックスです。
https://www.youtube.com/watch?v=HCjeWiksH6I

さらに国内盤CDには以下の4曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

「Reprise Tonight (Original Mix) (Ray Mang Remix)」
タイトル曲のリミックス。パーカッシヴなP-Funkって雰囲気がいいですね。

「The Infinite Reprise (A Tom Moulton Mix)」
「The Infinite Reprise」のリミックス。Tom Moultonの名が嬉しいですね。その名に相応しいディスコ・リミックスに仕上がっています。

「Dancefloor Democracy (Dr Rubberfunk Remix)」
「Dancefloor Democracy」のリミックス。本編は全くP-Funkらしくありませんでしたが、リミックス名からも想像できるように、こちらはP-Funk仕様のディスコ・ファンクです。

「11 AM (DJ Rocca Italo Discomix Vocal)」
「11 AM」のリミックス。リミックス名の通り、イタロ・ディスコ仕様です、

アートワークは、かつてZapp、P-Funk関連作品のジャケも手掛けたRonald P. Edwardsです。
posted by ez at 01:46| Comment(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月19日

Miami『The Party Freaks』

T.K. Recordsのハウス・バンド☆Miami『The Party Freaks』

発表年:1974年
ez的ジャンル:T.K.系マイアミ・ファンク
気分は... :ドルフィンズ!

T.K. Records系のマイアミ・ファンク作品からMiami『The Party Freaks』(1974年)です。

Miamiは、マイアミ・ソウルを代表するレーベルT.K. Recordsのハウス・バンドとして、T.K.の中心的プロデューサー/ソングライターの1人であったWillie Clarkeの元にスタジオ・ミュージシャンが集まったバンド。

T.K.傘下のDriveから『The Party Freaks』(1974年)、『Notorious Miami』(1976年)、『Miami』(1978年)という3枚のアルバムをリリースしています。

1stアルバムとなる本作『The Party Freaks』(1974年)は、Willie Clarkeが全曲プロデュースし、さらにClarence ReidRichard Finchもプロデュースに加わっています。

本作におけるメンバーはAndrew Curran(g、per)、Warren Thompson(g)、Willie Jackson(b)、George Perry(b)、Freddie Scott(ds、per)、Robert Moore(vo、per)、Bobby Williams(org)、Willie Clarke(per)。

人気コンピ『Ultimate Breaks & Beats』にも収録された定番曲「Chicken Yellow (Let Me Do It To You)」、パーティー・モードのタイトル曲「Party Freaks」Clarence Reidのカヴァー「Nobody But You Babe」あたりが目立ちます。

個人的にはカッティング・ギターが印象的な「Hey Ya'll, We're Miami」「Funk It Up」、少しイナたい雰囲気のファンキー・チューン「Freak On Down My Way」、猥雑でゴリゴリした「I Can See Through You」あたりも好きです。

残念なのはCDの音質が悪いこと。そこをクリアすれば、さらに魅力的な1枚なのですが・・・

全曲紹介しときやす。

「Hey Ya'll, We're Miami」
Andrew Curran/Robert Douglas Williams/Freddie Scott/Robert Moore/Warren Thompson/Willie Jackson作。カッティング・ギターが格好良いKC & The Sunshine Bandあたりにも通じる痛快ディスコ・ファンク。個人的には一番のお気に入り。
https://www.youtube.com/watch?v=42PZ4MD9kvQ

「Funk It Up」
Clarence Reid/Willie Clarke作。この曲もカッティング・ギターが印象的なファンク・グルーヴ。グイグイ躍動するドライヴ感が格好良いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=NBO2BEJJb40

「Nobody But You Babe」
Clarence Reid/Willie Clarke作。Clarence Reidのカヴァー。オリジナルは『Dancin' With Nobody But You Babe』(1969年)収録。ここではグルーヴィーなファンクで聴かせてくれます。Robert Mooreのヴォーカル・スタイルのせいか、少しThe Isley Brothersっぽさもあります。
https://www.youtube.com/watch?v=ho648q4ZZSw

「Freak On Down My Way」
Clarence Reid/Willie Clarke作。少しイナたい雰囲気のファンキー・チューン。緩急のメリハリも含めていい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=JSW5PC4UK68

「Party Freaks (Part Two)」
Clarence Reid/Willie Clarke作。次の「Party Freaks」のインスト・ヴァージョンです。
https://www.youtube.com/watch?v=Pv7LX4rTbRs

「Party Freaks」
Clarence Reid/Willie Clarke作。タイトル曲はIsaac Hayes「Shaft」をT.K.仕様にしたようなファンク・グルーヴ。マイアミの甘く危険な香りが漂います。
https://www.youtube.com/watch?v=t0QCJGD1RcQ

「I Can See Through You」
Clarence Reid/Willie Clarke作。猥雑でゴリゴリしたグルーヴが印象的です。クレジットにありませんが、Clarence Reidもヴォーカルで参加しています。
https://www.youtube.com/watch?v=0CSO3B98thQ

「Same Ol' Beat」
Brad Shapiro/Henry Stone作。開放的で疾走感のあるファンキー・グルーヴ。シンセによるアクセントも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=TiOQE6WUCcM

「Chicken Yellow (Let Me Do It To You)」
Anthony Laird/Clarence Reid/Willie Clarke作。人気コンピ『Ultimate Breaks & Beats』にも収録された定番曲。ハンド・クラップ入りのアッパーなファンク・グルーヴ。ノリ一発!な推進力が魅力です。
https://www.youtube.com/watch?v=sZMuXRLUUSo

Showbiz & A.G.「Soul Clap」MC Solaar feat. Guru「Qui Seme Le Vent Recolte Le Tempo (Gang Starr Mix)」、Kanye West feat. Mos Def and Al Be Back「Good Night」、Kings of Swing「Stop Jockin' James」、Cash Money & Marvelous「Ugly People Be Quiet (Remix)」、Paris「Warning」等40曲近くのサンプリング・ソースとなっています。
Showbiz & A.G.「Soul Clap」
 https://www.youtube.com/watch?v=6P38MLq53JM
MC Solaar feat. Guru「Qui Seme Le Vent Recolte Le Tempo (Gang Starr Mix)」
 https://www.youtube.com/watch?v=PwFa6z-Jqis
Kanye West feat. Mos Def and Al Be Back「Good Night」
 https://www.youtube.com/watch?v=g0dTASGyXHY
Kings of Swing「Stop Jockin' James」
 https://www.youtube.com/watch?v=3d5W01KZ8Mw
Cash Money & Marvelous「Ugly People Be Quiet (Remix)」
 https://www.youtube.com/watch?v=PEeMLfn8e_8
Paris「Warning」
 https://www.youtube.com/watch?v=xOj17bATAoA

Miamiの他作品もチェックを!

『Notorious Miami』(1976年)


『Miami』(1978年)
posted by ez at 01:58| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月18日

Sandra St. Victor『Gemini : Both Sides』

双子座に潜む二面性☆Sandra St. Victor『Gemini : Both Sides』

発表年:2001年
ez的ジャンル:ディーヴァ系女性R&Bシンガー
気分は... :あなたの二面性は??

昨日は朝から晩まで終日オンラインMTG Day。
TeamsやらZoomやらで途中すき間時間があったものの、拘束10時間近くの濃密なオンライン・コミュニケーションはエネルギー全て使い果たした感じです。MTG中は頭が活性化されて、かなりハイな状態だったので、全く疲労を感じませんでしたが、カメラオフにした途端に一気に疲れが出た感じです。

通常、1日2食、しかも炭水化物は殆ど採らない僕が、珍しく1日3食、すべて炭水化物摂取という年に1、2回あるか無いかという日になった点でも、頭をフル回転させたせいでエネルギー消費量も大きかったことを実感しています。

さて、今回は元The Family StandのR&BディーヴァSandra St. Victorの2ndソロ・アルバム『Gemini : Both Sides』(2001年)です。

1963年テキサス州ダラス出身の女性R&Bシンガーで、元The Family Standのメンバーとしても知られるSandra St. Victorの紹介は、初ソロ・アルバム『Mack Diva Saves The World』(1996年)に続き2回目となります。

上記は国内盤ジャケですが、オリジナル・ジャケはこんな感じです。
『Gemini: Both Sides』(2001年)
Gemini: Both Sides by Sandra St. Victor (2002-02-26)

2ndソロ・アルバムとなる本作『Gemini : Both Sides』(2001年)は、タイトルの通り、彼女が双子座(Gemini)生まれであることに因んで、自分の中にある二面性をテーマにアルバムが構成されています。

アルバム前半がOUTside、後半がINsideというタイトルが付けられており、国内盤ライナーノーツによれば前者が「現実を見つめる面」、後者が「前向きな面」を意味するのだそうです。

The Family Standの同僚であったV.Jefrey SmithPeter Lord、前作『Mack Diva Saves The Worldも手掛けたMixzoMark Batson、さらにはTy MacklinThe RootsTom Hammerがプロデュースを手掛けています。

また、かつてのSandraのボス、Roy Ayersやジャズ・トランぺッターDonald Byrdという大物ジャズ・ミュージシャンやThe Rootsがゲスト参加しています。

OUTsideでいえば、Warの名曲カヴァー「Slippin' Into Darkness」Donald Byrd(tp)、Roy Ayers(vibe)参加の話題曲「Dizzy」The Roots全面バックアップの「Keep Playin' Me」あたりが注目です。

INsideでいえば、オーガニック・ソウルな「They're Cool」、Mixzoプロデュースの「In A Zone」、生演奏とドラム・プログラミングの組み合わせが絶妙な「Molasses Rain」、そして、個人的には本作のハイライトだと思う、豪華バック・ヴォーカルと共に盛り上げる荘厳なソウル・バラード「Conversation With 'G'」がおススメです。

彼女の持つ二面性を楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

OUTside

「Slippin' (Intro)」
Mark Batsonプロデュース。次曲へつながるイントロ。ピアノをバックに、Sandraがソウルフル・ヴォーカルを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=gzr8XNaPWBY

「Slippin' Into Darkness」
Warの代表曲をカヴァー。オリジナルは当ブログでも紹介済みの『All Day Music』(1971年)に収録されています。Mark Batsonプロデュース。オリジナルの雰囲気を受け継ぎつつ、21世紀仕様のダークなファンク・グルーヴで楽しませてくれます。Sandraにフィットしたカヴァー・セレクトですね。
https://www.youtube.com/watch?v=s3mnKlanUnw

「If You Loved Yourself More」
Peter Lord/V.Jefrey Smithプロデュース。90年代UKソウル調のグルーヴは僕好み。
https://www.youtube.com/watch?v=C4W-y1kl3i0

「Child's Gotta Gun」
Peter Lord/V.Jefrey Smithプロデュース。ヘヴィな変則ビート、シンセ・ストリングスは当時のUS R&B風ですが、The Family Stand勢揃いで一ひねり効いている感じもします。
https://www.youtube.com/watch?v=aHvSKi7Ctpw

「Winter In My Heart」
Peter Lord/V.Jefrey Smithプロデュース。同じThe Family Standコンビのプロデュースでも前曲から一転して、生音重視のソウル・グルーヴに仕上がっています。

「Dizzy」
Ty Macklinプロデュース。Donald Byrd(tp)、Roy Ayers(vibe)参加の話題曲。Questloveもドラムで参加しています。このメンバーらしいメロウ・ヴァイヴの映えるジャジー・ソウルに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=2EoCsT6TKtY

「Move Me」
Peter Lord/V.Jefrey Smithプロデュース。Sandraのソウルフルな魅力を存分に満喫できるディープなソウル・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=_EczMncuwcE

「Keep Playin' Me」
The Rootsがプロデュース&演奏で全面バックアップ。スタジオ・セッションの臨場感が伝わってくる感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=eWt4y0suDeg

INside

「They're Cool」
V.Jefrey Smithプロデュース。アコギの質感が印象的なオーガニック・ソウル。OUTsideとガラリと変わった雰囲気があります。
https://www.youtube.com/watch?v=6wA7dgB4yo8

「In A Zone」
Mixzoプロデュース。Mixzoのトラック・メイカーとしてのセンスが冴える1曲。アルバムのいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=fNIaqzTzzEw

「Holding Out」
Tom Hammerプロデュース。肩肘張らない感じが印象的なミディアム。フルート・ソロはV. Jeffrey Smith。
https://www.youtube.com/watch?v=yNf4y6oA2hM

「Molasses Rain」
Peter Lord/V.Jefrey Smithプロデュース。生演奏のオーガニック感とドラム・プログラミングの組み合わせによる凛とした音世界がいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=jfg9fOAKGuQ

「Conversation With 'G'」
Mark Batsonプロデュース。ストリングスを配した荘厳なソウル・バラード。Sandraのヴォーカルが素晴らしいのは勿論のこと、Cindy MizelleTawatha Agee、Audrey Wheeler、Nikki Richards、Paulette McWilliamsといった豪華なバック・コーラス陣も含めて、素晴らしいソウル・ワールドを堪能できます。個人的には本作のハイライト!
https://www.youtube.com/watch?v=qF26wvn0_jE

「Act Of Beauty」
Tom Hammerプロデュース。情感たっぷり歌われる哀愁バラード。美しくも切ないムードがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=gFBuIcvP7t0

「Forgiving Light」
Tom Hammerプロデュース。神の導きを渇望しているバラード。
https://www.youtube.com/watch?v=r-TGw2jtUiA

「Angel's Speak」
Mark Batsonプロデュース。本編ラストはCindy MizelleTawatha Agee、Audrey Wheeler、Nikki Richards、Paulette McWilliamsらとの素晴らしいヴォカリーズで締め括ってくれます。

「Free」
国内盤CDボーナス・トラック。Tom Hammerプロデュース。ビートの効いたポジティヴ・ヴァイヴの僕好みのミッド・グルーヴ。

Sandra St. Victorの他作品もチェックを!

『Mack Diva Saves The World』(1996年)
Mack Diva Saves the World by Sandra St Victor

『Oya's Daughter』(2013年)
オーヤズ・ドーター

Sandra St. Victorが参加したThe Family Stand作品もチェックを!

Evon Geffries And The Stand『Chapters: A Novel』(1987年)
Chapters: A Novel By

The Family Stand『Chain』(1989年)
Chain

The Family Stand『Moon in Scorpio』(1991年)
Moon in Scorpio
posted by ez at 03:22| Comment(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月17日

Man 2 Man『Intimate Black Secrets』

ミネアポリス出身の男性R&Bグループ☆Man 2 Man『Intimate Black Secrets』
man 2 man intimate black secrets.jpg
発表年:1997年
ez的ジャンル:ミネアポリス系男性R&Bグループ
気分は... :創発せよ!

今回は90年代男性R&Bグループ作品からMan 2 Man『Intimate Black Secrets』(1997年)です。

Man 2 Manはミネアポリスで結成された男性R&Bグループ。

メンバーはEric "E'Andre" RadfordAndrew "D Hop" HopkinsEM Hunterの3名。

グループ唯一のアルバムIntimate Black Secrets』(1997年)ですが、プロデュース&ソングライティングは基本的にはMan 2 ManKirk A. Johnson(KA'J Productions)が手掛けています。

マイナー・レーベルからのリリースですが、歌声、楽曲、サウンド・センスの良さで魅力的な男性R&B作品に仕上がっています。

メロディアスな楽曲が多いのと、歌いすぎないソフト&スムースなヴォーカル&コーラス・ワークも僕好み。

「You Can Have It」「Your Name」「Roll」といったメロディアスな爽快R&Bグルーヴ、「No Dis-Respect」「Mo' Better (When It's Wetter)」「Good-bye」といったヴォーカル・ワークの映えるスロウ、80年代ブラコン的な「Open」あたりがおススメです。

マイナーR&Bを侮ることなかれ!

全曲紹介しときやす。

「Roll」
ベースの効いたHip-Hopビートが印象的なメロディアスなミッド・グルーヴ。なかなかキャッチーです。

「Your Name」
僕好みのキャッチーなメロウR&Bグルーヴ。ファルセットを駆使したヴォーカル・ワークもグッド!

「You Can Have It」
僕の一番のお気に入り。スムースでメロディアスな爽快R&Bグルーヴ。決して歌いすぎない感じもいいですね。

「Freak Yourself」
哀愁モードのメロウ・グルーヴ。電話の呼び出し音が時代を感じますが(笑)

「No Dis-Respect」
僕好みのミディアム・バラード。リードが歌いすぎずヴォーカル・ワーク重視なのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=BEqzYyUdFno

「Incents-n-Candles」
ヴォーカル・グループらしいミディアム。さり気ないですが、センスの良さが光ります。
https://www.youtube.com/watch?v=cPUghUWfHW0

「Mo' Better (When It's Wetter)」
雷雨の効果音と共に始まるスロウ。彼らの声質の良いハイトーンのヴォーカル・ワークが映える僕好みの1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=6bH4FCFlTCU

「Think'n About You」
ラップ調ヴォーカルを交えた哀愁ミディアム。声量を抑えたヴォーカル・ワークが功を奏しています。

「Open」
雰囲気のいいスロウ。80年代ブラコン的なエッセンスも感じられていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=hV3kcuTx9kw

「Good-bye」
声量を抑えて、ソフト&スムースなヴォーカル・ワークで魅せてくれるビューティフル・スロウで締め括ってくれます。

今月に入ってからハードワークを強いられ、お疲れ様モード(泣)
忙しすぎて、読みたい本も全然読めずに余計にストレスが増大・・・
この悪循環から脱しなければ!!!
posted by ez at 09:10| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする