2021年02月16日

Gary Bartz NTU Troop『Harlem Bush Music - Taifa』

Harlem Bush Musicシリーズ第一弾☆Gary Bartz NTU Troop『Harlem Bush Music - Taifa』

発表年:1971年
ez的ジャンル:スピリチュアル・ジャズ/ジャズ・ファンク
気分は... :用なき所を作りたる・・・

実力派サックス奏者Gary Bartz『Harlem Bush Music - Taifa』(1971年)です。

単独CD化は実現されておらず、上記は同じ『Harlem Bush Music』シリーズの『Harlem Bush Music - Uhuru』(1971年)との2in1CDです。

これまで当ブログで紹介したGary Bartz作品は以下の6枚。

 Gary Bartz NTU Troop『Harlem Bush Music - Uhuru』(1971年)
 Gary Bartz Ntu Troop『Juju Street Songs/Follow The Medicine Man』(1972年、2in1CD)
 『The Shadow Do』(1975年)
 『Music Is My Sanctuary』(1977年)
 『Love Affair』(1978年)
 『Bartz』(1980年)

本作『Harlem Bush Music - Taifa』(1971年)は、『Home!』(1970年)に続くNtu Troop名義の第2弾作品となります。

タイトルから想像できるように、以前に紹介した『Harlem Bush Music - Uhuru』(1971年)と対となる双子アルバムです。タイトルの"Taifa"はスワヒリ語で「種族」を意味するものであり、Bartzの愛娘の名前でもあります。ちなみに"Uhuru"はスワヒリ語で「自由」を意味します。

この『Harlem Bush Music』シリーズは、Malcolm XJohn Coltraneに捧げられた作品であり、黒人としてのアイデンティティを強く意識した社会メッセージ性の強いジャズスピリチュアル・ジャズ/ジャズ・ファンク作品に仕上がっています。

現在はシリーズ2作品を1枚にまとめた『Harlem Bush Music』としてもリリースされています。
『Harlem Bush Music』


『Harlem Bush Music - Taifa』(1971年)のレコーディング・メンバーはGary Bartz(ss、as、voice)、Andy Bey(vo)、Juni Booth(b)、Harold White(ds)、Nat Bettis(per)、

プロデュースはOrrin Keepnews

Andy Beyのヴォーカルをフィーチャーしたスピリチュアルなジャズ・ファンク「Rise」、ストリート感覚をのジャズ・ファンク「People Dance」、酔いどれモードのジャズ・ファンク「Drinking Song」が特におススメです。

主役Bartzのサックス、Andy Beyのヴォーカルが目立ちますが、個人的にはJuni Booth(b)、Harold White(ds)というリズム隊の格好良さにグッときます。

『Harlem Bush Music - Uhuru』とセットでぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Rise」
Gary Bartz作。前作『Home!』(1970年)でも演奏していた楽曲。ここではAndy Beyのヴォーカルをフィーチャーしたスピリチュアルなジャズ・ファンクで聴かせてくれます。Juni Booth/Harold Whiteのリズム隊が生み出すグルーヴが実に格好良いですね。静かなるパワーが宿っている感じがいいですね。

「People Dance」
Gary Bartz作。ストリート感覚を打ち出したハンド・クラップ入りのジャズ・ファンク。10分30秒を超える大作です。まさに民衆のダンスのように、Bartzのサックスに先導された自由で解放的な躍動感のある演奏がグッド!レア・グルーヴ好きも、ニュー・ソウル好きの人も気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=JtDBJL4vgTg

「Du (Rain)」
Gary Bartz作。Andy Beyのヴォーカルをフィーチャーしたスピリチュアル・ジャズ/フリー・ジャズ。静けさの中に、Bartzのサックスの熱狂が入り混じっているのが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=_2-goDsg06I

「Drinking Song」
Gary Bartz/Maxine Bartz作。Andy Beyのヴォーカルをフィーチャーした酔いどれモードのジャズ・ファンク。ここでもJuni Boothのベース、Harold Whiteのドラムの格好良さが目立ちます。主役Bartzのサックスも酔いどれモードです(笑)
https://www.youtube.com/watch?v=0dnJVhBIAug

Aceyalone「The Hurt」のサンプリング・ソースとなっています。
Aceyalone「The Hurt」
 https://www.youtube.com/watch?v=KsPuq6tMIIs

「Taifa」
Gary Bartz/Maxine Bartz作。タイトル曲はスピリチュアルな雰囲気ながらもジワジワと高揚していく静かなるパワーに漲っています。特に後半のBartzのサックスには強いメッセージを感じます。

「Parted」
Paul Laurence Dunbar作。Bartz自身のナレーションに呼応して演奏される形式が繰り返されます。
https://www.youtube.com/watch?v=a7yosIWRozk

「The Warrior's Song」
Gary Bartz作。『I've Known Rivers And Other Bodies』(1973年)でも演奏していた楽曲。最初からハイエナジーで飛ばしまくる熱狂のフリー・ジャズ。

Gary Bartzの過去記事もご参照下さい。

Gary Bartz NTU Troop『Harlem Bush Music - Uhuru』(1971年)
ハーレム・ブッシュ・ミュージック~ウフル(紙ジャケット仕様)

Gary Bartz Ntu Troop『Juju Street Songs/Follow The Medicine Man』(1972年)
Juju Street Songs

『The Shadow Do』(1975年)
ザ・シャドウ・ドゥ

『Music Is My Sanctuary』(1977年)
Music Is My Sanctuary

『Love Affair』(1978年)
ラヴ・アフェア

『Bartz』(1980年)
BARTZ
posted by ez at 01:23| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする