2021年03月12日

Lil Louis & The World『From The Mind Of Lil Louis』

大ヒット変態ハウス「French Kiss」収録☆Lil Louis & The World『From The Mind Of Lil Louis』
lil' Louis from the mind of lil louis.jpg
発表年:1989年
ez的ジャンル:レジェンド・シカゴ・ハウス
気分は... :「French Kiss」だけではない!

シカゴ・ハウスのレジェンドの一人Lil Louisの1stアルバム『From The Mind Of Lil Louis』(1989年)です。

1962年シカゴ生まれのDJ/ハウス・プロデューサーLil Louis(本名:Marvin Louis Burns)の紹介は、2ndアルバム『Journey with the Lonely』(1992年)に続き2回目となります。

個人的には前回紹介した2ndアルバム『Journey with the Lonely』(1992年)やそこからシングル・カットされUSダンス・チャート第1位となった「Club Lonely」を聴く頻度が圧倒的に多かったですが、Lil Louisの代表曲となれば、何といっても世界中で600万枚以上を売り上げた大ヒット・シングル「French Kiss」になってしまいますね。

「French Kiss」は、女性のセクシーな喘ぎ声を使った禁断の変態ハウスですが、Ukチャートで第1位、USダンス・チャート第1位をはじめ、世界中で大ヒットしました。

その「French Kiss」収録の1stアルバム『From The Mind Of Lil Louis』(1989年)ですが、どうしても「French Kiss」のイメージが先行してしまうかもしれません。しかし、アルバムは当時は新ジャンルであったハウス・ミュージックの魅力を伝える実に音楽的なアルバムに仕上がっています。

Lil Louisと同じくシカゴ・ハウスのレジェンド、Mr. FingersことLarry Heardが2曲に参加し、Lil Louisと共に作曲/プロデュースを手掛けています。

個人的にはそのLarry HeardMr. Fingers)との共演した「Tuch Me」「6 A.M.」、Lil LouisのDJ的センスが詰まった人気曲「I Called U」、Die Warzauとの共同プロデュースによる哀愁トラック「It's The Only Thing」、R&B調のメロウ・バラード「The Luv U Wanted」、セクシー&メロウなミディアム・グルーヴ「Nyce & Slo」あたりがお気に入りです。

「French Kiss」だけではないLil Louisのシカゴ・ハウス・ワールドを楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

「I Called U」
電話の呼び鈴が時代を感じますが、70年代からDJとして活動していたLil LouisのDJ的センスとシカゴ・ハウスらしいエッセンスが詰まった人気曲。ジャズ・フィーリングのピアノ入りのハウス大好き!
https://www.youtube.com/watch?v=g2GZ1u01zB0

「Blackout」
アンダーグラウンドで不穏なミニマル感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=p2UG3sLkGgo

「Tuch Me」
Larry HeardMr. Fingers)との共演1曲目。シカゴ・ハウス・レジェンドの強力タッグが悪いはずありません。Fingers, Inc.や初期Mr. Fingersに通じる美しくも儚いハウス・ワールドが展開されます。
https://www.youtube.com/watch?v=WHifmTt4eH0

「French Kiss」
前述の思わず赤面の大ヒット・シングル。聴くときには音漏れや他人に聴かれないていないかチェックしましょう(笑)。そういったセクシー要素以外に、BPMの緩急を巧みに駆使したDJ的センスもヒットの要因かもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=LcKFSJTIC20

Fantastic Plastic Machine等がカヴァーしています。また、Michael Jackson「In the Closet (The Vow)」、Lil' Kim「Custom Made (Give It to You)」等のサンプリング・ソースとなっています。
Fantastic Plastic Machine「French Kiss」
 https://www.youtube.com/watch?v=3GdAOHeqG5U
Michael Jackson「In the Closet (The Vow)」
 https://www.youtube.com/watch?v=ucQ_iWgbFRk
Lil' Kim「Custom Made (Give It to You)」
 https://www.youtube.com/watch?v=ruGBHEw1hPc

「Wargames」
実験的なトラックですが、今聴くとL.A.ビートミュージックあたりにも通ずるものがあるかもしれませんね。

「It's The Only Thing」
Die Warzauとの共同プロデュース。儚いヴォーカル、トライバルなビート、哀愁シンセの音色が印象的な僕好みのトラック。
https://www.youtube.com/watch?v=v9ReTnu8t-A

「6 A.M.」
Larry HeardMr. Fingers)との共演2曲目。Mr. Fingers『Introduction』(1992年)あたりに通ずるジャズ・フィーリング全開のインスト・ハウスに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=TeBaos479Ys

「Nyce & Slo」
セクシー&メロウなミディアム・グルーヴ。ハウス黎明期以前からDJとして活動していた彼らしくハウスの枠に収まらない音楽センスを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=M8ZMqFowhks

「Insecure」
Lil' Louis自身がヴォーカルをとる哀愁メロウ・バラード。アルバムの構成上、こういうアクセントをつけたいのも理解できますが僕はスルー(笑)
https://www.youtube.com/watch?v=Ni3nNtya4tI

「The Luv U Wanted」
Eric Ferrranteとの共同プロデュース。バラードならば、前曲よりもこちらの方が断然いいです。Jadeの女性ヴォーカルをフィーチャーしたR&B調のメロウ・バラード。ジャズ・フィーリングのピアノもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=NEOTwvJZ8cc

「Brittany」
哀愁ピアノが印象的なインスト。
https://www.youtube.com/watch?v=MDFBfExU9To

「Lil Tanya」
ジャズ・ミュージックである父Bobby Sims(vo、g)との共演。ハウスとは全く関係ないリラックスしたブルース調の親子共演です。
https://www.youtube.com/watch?v=zcN1znKou7Q

「6 A.M. (Reprise)」
「6 A.M.」のリプライズ。

「I Called U (Reprise)」
「I Called U 」のリプライズ。

未聴の方は2nd『Journey with the Lonely』(1992年)もチェックを!

『Journey with the Lonely』(1992年)

「Club Lonely」
 https://www.youtube.com/watch?v=AqLmmM_sXH8
「Saved My Life」
 https://www.youtube.com/watch?v=ogJ1DuF-nvM
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2021年03月11日

『今の気分は...J Dillaかな』

3.11あれから10年が経ちます。
あの日の記憶を忘れてはいけない・・・

過去記事からセレクトするシリーズです。
今回は故J Dilla絡みのトラックをセレクトしました。

全て過去記事で紹介済なので、気に入った曲があれば過去記事もご参照下さい。

The Pharcyde「Runnin'」
https://www.youtube.com/watch?v=jQ-RrGCSa2M
From 『Labcabincalifornia』(1995年)


A Tribe Called Quest「1nce Again」
https://www.youtube.com/watch?v=5Rt2AEz6QLs
From 『Beats Rhymes & Life』(1996年)


De La Soul「Stakes Is High」
https://www.youtube.com/watch?v=tzOOCnkUlnA
From 『Stakes Is High』(1996年)
Stakes Is High

Q-Tip「Vivrant Thing」
https://www.youtube.com/watch?v=hYTjBhplTGY
From 『Amplified』(1999年)


Common「The Light」
https://www.youtube.com/watch?v=OjHX7jf-znA
From 『Like Water For Chocolate』(2000年)


Slum Village「Untitled/Fantastic」
https://www.youtube.com/watch?v=HSb4OUaDZ3Q
From 『Fantastic, Vol. 2』(2000年)
Fantastic vol.2

Erykah Badu「Didn't Cha Know」
https://www.youtube.com/watch?v=Np21rH7Ldto
From 『Mama's Gun』(2000年)


Jaylib「The Heist」
https://www.youtube.com/watch?v=XuVCHQjsQ0g
From Jaylib『Champion Sound』(2003年)
Champion Sound

Pete Rock feat. J Dilla「Niggaz Know」
https://www.youtube.com/watch?v=5dUJq2edLzs
From 『Soul Survivor II』(2004年)
SOUL SURVIVOR 2

J Dilla feat. Common「E=MC2」
https://www.youtube.com/watch?v=Hizl_SEn9dM
From 『The Shining』(2006年)
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2021年03月09日

Maceo And All The King's Men『Doing Their Own Thing』

Maceo初のリーダー作☆Maceo And All The King's Men『Doing Their Own Thing』

発表年:1970年
ez的ジャンル:インスト・ファンク
気分は... :絶対専制君主からの解放!

James Brownのバック・バンドJB'sの中心メンバーとして活躍したサックス奏者Maceo Parkerが自らのグループMaceo And All The King's Menを率いた初リーダー作『Doing Their Own Thing』 (1970年)です。

レア・グルーヴ方面で再評価の高い1枚ですね。

Maceo Parkerは1943年ノースカロライナ州生まれ。60年代半ばに弟Melvin Parker(ds)と共にJames Brownのバンドに参加します。

70年代半ばにはFred Wesleyと共にGeorge ClintonP-Funk軍団に参加し、90年代にはPrince殿下のThe NPG Hornzのメンバーとしても活躍しました。

そんなMaceo Parkerが初めて自身のリーダー作としてリリースしたのが本作『Doing Their Own Thing』 (1970年)です。

マイナー・レーベルHouse Of Foxからリリースですが、他メンバーと共にJBの元を離脱して制作されたため、JBが激怒し、さまざまな嫌がらせをした模様です。

レコーディング・メンバーはMaceo Parker(ts、vo)、Melvin Parker(ds)、L.D. 'Eldee' Williams(ts)、Joseph 'Joe' Davis(tp)、Richard 'Krush' Griffith(tp、vo)、Alphonso 'Country' Kellum(g)、Jimmy 'Chank' Nolen(g)、Bernard Odum(b)等。

プロデュースはB.B. CunninghamRay Riley

Sly & The Family Stoneのカヴァー「Thank You For Letting Me Be Myself Again」以外はMaceo And All The King's Menのオリジナルです。

アルバムはJB's仕込みのインスト・ファンクを存分に楽しめます。と言うよりもJBという絶対専制君主から解放されたミュージシャンたちがその喜びを音に託したファンク作品といった方がいいかもしれません(笑)

自らの名を冠した「Maceo」、一番のお気に入り「Funky Women」Funk, Inc.もカヴァーした「Better Half」、Maceoのヴォーカルがなかなか良いファンク・グルーヴ「Shake It Baby」、サンプリング・ソースとしても人気の「Got To Get 'Cha」、ファンキーなホーン・アンサンブルを楽しめる「Southwick」「Mag-Poo」などレア・グルーヴ好きにはたまらない演奏がズラリと並びます。

JBの後ろ盾がなくても、自らの名で魅力的な音を生み出せることを証明してくれた名盤だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Maceo」
Maceoの名を冠したオープニング。Maceoのブロウを存分に満喫できるインスト・ファンク。ツボを押さえたファンク・チューンといった感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Be6X_inPsR0

Mellow Man Ace「En La Casa」、Pete Rock & C.L. Smooth「Ghettos of the Mind」Akinyele「Checkmate」Beastie Boys「Finger Lickin' Good」、Marley Marl, Masta Ace, Craig G and Big Daddy Kane feat. Little Daddy Shane and Kool G Rap「The Symphony Pt. II」、Erick Sermon feat. Ja Rule「Get Da Money」、J-Live「MCee」等のサンプリング・ソースとなっています。
Mellow Man Ace「En La Casa」
 https://www.youtube.com/watch?v=mdGwu1Ppa3c
Beastie Boys「Finger Lickin' Good」
 https://www.youtube.com/watch?v=ha5KihNIDCI
Marley Marl, Masta Ace, Craig G and Big Daddy Kane feat. Little Daddy Shane and Kool G Rap「The Symphony Pt. II」
 https://www.youtube.com/watch?v=S1M_xHrCbkE
Erick Sermon feat. Ja Rule「Get Da Money」
 https://www.youtube.com/watch?v=_FqW4IZr3E4
J-Live「MCee」
 https://www.youtube.com/watch?v=1IPT54ZYfj4

「Got To Get 'Cha」
Maceoのヴォーカル入りのファンク・グルーヴ。JB's好きには間違いない仕上がりです。ファンキーなのにスッキリした感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=diZCBeQuAiw

Soul II Soul「Jazzie's Groove」、LL Cool J「To Da Break of Dawn」、Big Daddy Kane Kane「Float」、Omniscence「Lost in the Music」、Caveman「Caught Up」、Atmosphere「Crewed Up」等のサンプリング・ソースとなっています。
Soul II Soul「Jazzie's Groove」
 https://www.youtube.com/watch?v=_FtrDBpl0WI
LL Cool J「To Da Break of Dawn」
 https://www.youtube.com/watch?v=sf7QhkFJks0
Big Daddy Kane「Float」
 https://www.youtube.com/watch?v=5lohihOagzw
Omniscence「Lost in the Music」
 https://www.youtube.com/watch?v=fwBtcjk8ZPI
Caveman「Caught Up」
 https://www.youtube.com/watch?v=_nTZ-1xS6eY
Atmosphere「Crewed Up」
 https://www.youtube.com/watch?v=y_eHVs_mmyY

「Southwick」
ホーン隊の鮮やかなアンサンブルを楽しめるパワフルなインスト・ファンク。DJ Magic Mike「Feel the Bass. III」等のサンプリング・ソースとなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=A8fuoDS1__w

「Funky Women」
格好良さでいえばアルバム随一。ファンキー・ギターがうねるグルーヴに乗って、Maceoのブロウがさく裂します。この1曲だけでもアルバムを聴く価値があるのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=AlXIX781GT8

「Shake It Baby」
Maceoのヴォーカル入りのファンク・グルーヴ。これもかなり格好良い!キレのあるホーン・サウンドとMaceoのヴォーカルがファンキー・リズムと一体となって押し寄せてきます。
https://www.youtube.com/watch?v=i4X6vv2CMNg

「Better Half」
レア・グルーヴという点では、このインスト・ファンクが一番フィットするかも?Funk, Inc.がカヴァーしていますが、まさにFunk, Inc.的な魅力があります。
https://www.youtube.com/watch?v=ssI19VGwOcI

前述のようにFunk, Inc.がカヴァーしています。また、LL Cool J「Cheesy Rat Blues」、Gang Starr「Form of Intellect」、NoDoz「Step in the Wrong Direction (Hypnotic)」のサンプリング・ソースとなっています。
Funk, Inc.「The Better Half」
 https://www.youtube.com/watch?v=xrcBgGVsaUs
Gang Starr「Form of Intellect」
 https://www.youtube.com/watch?v=LuupW4tY25E

「Don't Waste This World Away」
Richard 'Krush' Griffithがヴォーカルをとるバラード。悪くはないですが、みんながMaceoに求めているのはコレではない気が・・・
https://www.youtube.com/watch?v=wkDBODOzBj0

「I Remember Mr. Banks」
ブルージーなインスト・バラード。The B.U.M.S.「Wreck Your Ears (Can Do)」のサンプリング・ソースとなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=1uZatBCtYf8

「Mag-Poo」
ファンキーなホーン・アンサンブルで楽しませてくれます。疾走するギターも格好良いです!
https://www.youtube.com/watch?v=S2qWZJGWiOM

「Thank You For Letting Me Be Myself Again」
Sly & The Family Stoneの大ヒット曲「Thank You (Falettinme Be Mice Elf Agin)」をカヴァー。お馴染みの曲をインスト・ファンクで聴かせてくれますが、少し面白味に欠けるかも?
https://www.youtube.com/watch?v=vSBfayw7vKw

Maceo Parkerの他の70年代作品もチェックを!

Maceo & All The King's Men『Funky Music Machine』(1972年)


Maceo『Us』(1974年)


Fred Wesley & The Horny Horns* Featuring Maceo Parker『A Blow For Me, A Toot To You』(1977年)
posted by ez at 03:07| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月08日

Gangway『That's Life』

解散前のラスト・アルバム☆Gangway『That's Life』
ザッツ・ライフ
発表年:1991年
ez的ジャンル:デンマーク産シンセ・ポップ
気分は... :それが人生さ!

今回はデンマークのポップ・グループGangway『That's Life』(1996年)です。

1982年にデンマーク、コペンハーゲンで結成されたグループGangwayは、『Happy Ever After』(1992年)、『The Quiet Boy Ate The Whole Cake』(1991年)に続き3回目となります。

本作『That's Life』(1996年)は、一昨年約23年ぶりの新作アルバム『Whatever It Is』(2019年)がリリースされるまではグループのラスト・アルバムだった作品です。一度は本作を最後にグループは解散しました。

前作『Optimism』(1994年)でダンス路線を打ち出しましたが、本作はこのグループらしいポップ路線に戻っています。ジャケは不気味で少しグロいですが・・・

本作におけるメンバーは、Henrik Balling(g、key、prog)、Torben Johansen(key、prog)、Allan Jensen(vo)という3名。

プロデュースはKasper Winding

メンバー以外に有名ドラマーのAndy Newmark(ds)、Lennart Ginman(double b)、Ingmar Brantelid(cello)、プロデューサーKasper Windingの奥方Simone Bendix(vo)がレコーディングに参加しています。

ポップ職人ぶりが発揮されたシングル「Why Do I Miss You」、同じくシングルになった「Come Back As A Dog」、ドリーミー・ポップな「April Fool」、哀愁ポップの「Belgian Lovers」、少しセンチメンタルな「I Could Be Wrong」あたりが僕のおススメです。

解散前の最後の輝きを堪能しましょう。

全曲紹介しときやす。

「Come Back As A Dog」
シングルにもなったオープニング。犬として戻ってくる・・・シニカルなタイトルからしてこのユニットらしい(笑)。エレクトロ・サウンドを駆使しつつも、メロディアスなポップ感覚で魅せてくれます。Andy Newmarkがドラムを叩いています。
https://www.youtube.com/watch?v=Z2SQtz1qtjQ

「Nothing's The Matter」
重々しいダークトーンが印象的な哀愁ポップ。悲壮なムードなのに、どん底感がないのが彼ららしいのかも?
https://www.youtube.com/watch?v=dMUJpnT5A1w

「Why Do I Miss You」
僕の一番のお気に入り。ポップ職人ぶりが発揮された、これぞGangway!といった雰囲気の至極のポップ・チューン。シングルにもなりました。こういう曲が聴きたくて、Gangwayのアルバムを欲するのだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=sLLnpe6CWCg

「Belgian Lovers」
重厚なサウンドの哀愁ポップ。曇り模様のポップ・ソングといった雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=yG1Z_-ClZXI

「I Could Be Wrong」
Gangwayらしいドリーミーな仕上がり。少しセンチメンタルなポップ・ワールドがたまりません。

「You Will Say」
Allan Jensenの声質の良さを生かした1曲。聴いていると何故か懐かしい気分になります。

「Steady Income」
前作『Optimism』にも収録されていた楽曲ですが、ミックスが少しだけ異なります。エレクトロなダンス・ポップで楽しませてくれます。

「April Fool」
この曲も大好き。ポップ職人らしいドリーミー・ポップ。少年の心に戻れそうなマジカル・ポップですね。ここでもAllan Jensenの声質の良さが光ります。Ingmar Brantelidによるチェロも効果的です。
https://www.youtube.com/watch?v=bTwR_Fb6ycI

「She Keeps Telling Jokes」
抑えたトーンのポップ・チューン。ジワジワと沁み渡ってくる感じがいいですね。ドラムはAndy Newmark。

「Never Turn」
少し不穏なダンサブル・チューン。不気味なジャケのイメージと符合します。ドラムはAndy Newmark。

「Think Of Spain」
Simone Bendixがヴォーカルで参加。全然スペインっぽくないですが、エレクトロ路線で培ったポップ感覚で重厚なポップ・ワールドを展開します。

「That's Life」
解散前のラスト・ソング。それに相応しい哀愁ポップで締め括ってくれます。それが人生さ!

Gangwayの他作品もチェックを!

『The Twist 』(1984年)
THE TWIST

『Sitting in the Park 』(1986年)
Sittinf in The Park (Early Version)

『Sitting in the Park (Again)』(1988年)
シッティング・イン・ザ・パーク

『The Quiet Boy Ate The Whole Cake』(1991年)
gangway the quiet boy ate the whole cake.jpg

『Happy Ever After』(1992年)
Happy Ever After

『Optimism』(1994年)
gangway optimism.jpg

『Whatever It Is』(2019年)
ワットエバー・イット・イズ / WHATEVER IT IS [帯・解説(中村慶(DISQUES BLUE-VERY))・歌詞対訳 / ボーナストラック1曲収録 / 国内盤CD]
posted by ez at 00:03| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月07日

Jose James『New York 2020』

キャリア初のライヴ・アルバム☆Jose James『New York 2020』

発表年:2021年
ez的ジャンル:新世代男性ジャズ・シンガー
気分は... :コロナ禍のライヴ・・・

新作から当ブログでもお馴染みの男性シンガーJose Jamesの最新作『New York 2020』です。

1978年ミネアポリス生まれの男性ジャズ・シンガーJose Jamesについて、これまで当ブログで紹介した作品は以下の8枚。

 『The Dreamer』(2007年)
 『Blackmagic』(2010年)
 『No Beginning No End』(2013年)
 『While You Were Sleeping』(2014年)
 『Yesterday I Had The Blues』(2015年)
 『Love In A Time Of Madness』(2017年)
 『Lean On Me』(2018年)
 『No Beginning No End 2』(2020年)

昨年末の『ezが選ぶ2020年の10枚』でも『No Beginning No End 2』をセレクトしたことに象徴されるように、この10年位で僕が最もよく聴いているアーティストはJose Jamesかもしれません。

本作はタイトルの通り、ロックダウン下のNYCで収録されたCD2枚組のライヴ・アルバムです。

Disc1が2020年8月13日のLive at Levon Helm StudiosDisc2が2020年10月3日のLive at (Le) Poisson Rouge での無観客配信ライヴを収録したものです。

メンバーはJose James(vo)、Marcus Machado(g)、Ben Williams(b)、Jharis Yokely(ds)、Big Yuki(p、el-p、org、syn)、Taali(vo、p)、J. Hoard(vo)。

楽曲はすべて過去のスタジオ・アルバム収録曲。『The Dreamer』(2007年)から1曲、『Blackmagic』(2010年)から5曲、『No Beginning No End』(2013年)から3曲、『No Beginning No End 2』(2020年)から5曲という構成です。

基本的には、最新スタジオ作『No Beginning No End 2』で聴かせてくれたR&B/ソウル寄りのアプローチですが、要所で彼の原点であるジャズのエッセンスもしっかり聴かせてくれます。

「Blackmagic」「Park Bench People」の2曲はDisc1/2の双方に収録されており、ライヴならではのその日、その場の演奏を楽しめます。

どちらかといえば、ファン向けの1枚ですが、ジャズの枠を飛び越えたJose Jamesらしいライヴを楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

(Disc1:Live at Levon Helm Studios)

「Blackmagic」
『Blackmagic』収録曲。Jharis Yokelyのドラムを効かせたライヴならではの「Blackmagic」を楽しめます。Big Yukiの鍵盤もいい雰囲気を醸し出してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=kO7V0UDhBCs

「Turn Me Up」
『No Beginning No End 2』収録曲。オリジナルと同じく開放的なファンキー・グルーヴで盛り上げてくれます。大好きな曲なので嬉しいライヴ・ヴァージョンです。
https://www.youtube.com/watch?v=D_BB97iqcfs

「Come To My Door」
『No Beginning No End』収録曲。Emily King作。オリジナルは穏やかなアコースティック・ソウルでしたが、ここではセミアコを使ったメロウ・ソウルでグッド・ヴァイヴを届けてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=E3xzVp_IsHY

「I Found A Love」
『No Beginning No End 2』収録曲。オリジナルと同じく奥方Taaliをフィーチャー。オリジナルのときにもコメントしましたが、Stevie Wonderの名バラードに通じる感動バラードですね。ライヴでもその感動は変わりません!
https://www.youtube.com/watch?v=4u9u6nlHQqs

「Saint James」
『No Beginning No End 2』収録曲。コロナ禍で傷ついた人々の心を癒してくれるようなジェントル・バラード。この曲の良さを再認識できました。
https://www.youtube.com/watch?v=uTPS0HOlFaU

「Do You Feel」
『No Beginning No End』収録曲。オリジナルと同じくソウルフルなバラードで聴かせてくれます。11分半近い長尺であり、各プレイヤーのソロも楽しめます。Ben Williamsのベース・ソロがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=uaUCVA0qdrA

「Trouble」
『No Beginning No End』収録曲。オリジナルのネオ・ソウル+Sly Stone調ファンクの雰囲気をライヴ仕様にパワー・アップしています。Machadoのギターがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=sLx_5Rx0r3g

「Park Bench People」
『The Dreamer』収録曲。90年代に活躍したL.A.のHip-HopグループFreestyle Fellowshipのカヴァー。ここでは12分近くの長尺で聴かせてくれます。オリジナルよりも早いテンポでライヴならではの演奏を楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=IufEgb3MhG8

(Disc2:Live at (Le) Poisson Rouge)

「Code」
『Blackmagic』収録曲。オリジナルの雰囲気を受け継いだメロウな演奏ですが、ライヴならではのメリハリで楽しませてくれます。

「Save Your Love For Me」
『Blackmagic』収録曲。ジャズ/ブルース・ピアニストBuddy Johnson作のスタンダード・カヴァー。オリジナルと同じくジャズ・フィーリングに溢れた演奏ですが、Joseがよりエモーショナルなヴォーカルを聴かせてくれます。

「Blackmagic」
Disc1でも演奏していた楽曲をDisc2でも収録しています。同じ楽曲でも日によって演奏の雰囲気が異なるライヴの魅力を実感できます。こちらの演奏ではMachadoのギターが印象的な演奏となっています。

「Promise In Love」
『Blackmagic』収録曲。元々はDJ Mitsu The Beats『A Word To The Wise』(2009年)でJoseがゲスト参加した楽曲。ここでも冒頭でJoseがDJ Mitsu The Beatsへのリスペクトを示しています。ここでは今のJoseのスタイルらしくソウルフルな雰囲気で聴かせてくれます。

「Made For Love」
『Blackmagic』収録曲。オリジナルはFlying LotusプロデュースでL.A.ビート・ミュージックのエッセンスを取り入れたトラックでしたが、ここでは生演奏ならではのメロウな雰囲気で聴かせてくれます。後半には生ヴォーカルでオリジナルあったようなサウンドを再現しているのが面白いです。

「I Need Your Love」
『No Beginning No End 2』収録曲。同作のオープニングを飾ったオリジナルはLedisiChristian Scott aTunde Adjuahをフィーチャーしていました。ここでは女性ヴォーカルもトランペットもないせいか、より哀愁ムードが漂ったソウル・チューンに仕上がっています。

「Park Bench People」
「Blackmagic」と同じくDisc1でも演奏していた楽曲をDisc2でも収録。16分半近い演奏で本作の中で一番の長尺です。ジャズ・ヴォーカリストならではのJoseのテクニックやMachadoの白熱ギターなどでDisc1の演奏とは異なる見せ場を作ってくれます。

「Baby Don't Cry」
『No Beginning No End 2』収録曲。オリジナルと同じくJ. Hoardをフィーチャー。オリジナルはMarvin Gayeを意識した雰囲気のセクシー&メロウなソウル・グルーヴでしたが、ここでもその雰囲気を受け継ぎつつ、ライヴならではの臨場感が加わった軽快な演奏で楽しませてくれます。

Jose Jamesの他作品もチェックを!

『The Dreamer』(2007年)
The Dreamer [帯解説・歌詞対訳 / ボーナストラック3曲収録 / 国内盤] (BRC369)

『Blackmagic』(2010年)
Blackmagic [帯解説・ボーナストラック2曲収録 / 国内盤] 期間限定廉価盤 (BRC246Z)

Jose James & Jef Neve『For All We Know』(2010年)
For All We Know

『No Beginning No End』(2013年)
ノー・ビギニング・ノー・エンド

『While You Were Sleeping』(2014年)
While You Were Sleeping

『Yesterday I Had The Blues』(2015年)
イエスタデイ・アイ・ハド・ザ・ブルース

『Love In A Time Of Madness』(2017年)
ラヴ・イン・ア・タイム・オブ・マッドネス

『Lean On Me』(2018年)
リーン・オン・ミー

『No Beginning No End 2』(2020年)
ノー・ビギニング・ノー・エンド 2
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