発表年:1991年
ez的ジャンル:デンマーク産シンセ・ポップ
気分は... :それが人生さ!
今回はデンマークのポップ・グループGangwayの『That's Life』(1996年)です。
1982年にデンマーク、コペンハーゲンで結成されたグループGangwayは、『Happy Ever After』(1992年)、『The Quiet Boy Ate The Whole Cake』(1991年)に続き3回目となります。
本作『That's Life』(1996年)は、一昨年約23年ぶりの新作アルバム『Whatever It Is』(2019年)がリリースされるまではグループのラスト・アルバムだった作品です。一度は本作を最後にグループは解散しました。
前作『Optimism』(1994年)でダンス路線を打ち出しましたが、本作はこのグループらしいポップ路線に戻っています。ジャケは不気味で少しグロいですが・・・
本作におけるメンバーは、Henrik Balling(g、key、prog)、Torben Johansen(key、prog)、Allan Jensen(vo)という3名。
プロデュースはKasper Winding。
メンバー以外に有名ドラマーのAndy Newmark(ds)、Lennart Ginman(double b)、Ingmar Brantelid(cello)、プロデューサーKasper Windingの奥方Simone Bendix(vo)がレコーディングに参加しています。
ポップ職人ぶりが発揮されたシングル「Why Do I Miss You」、同じくシングルになった「Come Back As A Dog」、ドリーミー・ポップな「April Fool」、哀愁ポップの「Belgian Lovers」、少しセンチメンタルな「I Could Be Wrong」あたりが僕のおススメです。
解散前の最後の輝きを堪能しましょう。
全曲紹介しときやす。
「Come Back As A Dog」
シングルにもなったオープニング。犬として戻ってくる・・・シニカルなタイトルからしてこのユニットらしい(笑)。エレクトロ・サウンドを駆使しつつも、メロディアスなポップ感覚で魅せてくれます。Andy Newmarkがドラムを叩いています。
https://www.youtube.com/watch?v=Z2SQtz1qtjQ
「Nothing's The Matter」
重々しいダークトーンが印象的な哀愁ポップ。悲壮なムードなのに、どん底感がないのが彼ららしいのかも?
https://www.youtube.com/watch?v=dMUJpnT5A1w
「Why Do I Miss You」
僕の一番のお気に入り。ポップ職人ぶりが発揮された、これぞGangway!といった雰囲気の至極のポップ・チューン。シングルにもなりました。こういう曲が聴きたくて、Gangwayのアルバムを欲するのだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=sLLnpe6CWCg
「Belgian Lovers」
重厚なサウンドの哀愁ポップ。曇り模様のポップ・ソングといった雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=yG1Z_-ClZXI
「I Could Be Wrong」
Gangwayらしいドリーミーな仕上がり。少しセンチメンタルなポップ・ワールドがたまりません。
「You Will Say」
Allan Jensenの声質の良さを生かした1曲。聴いていると何故か懐かしい気分になります。
「Steady Income」
前作『Optimism』にも収録されていた楽曲ですが、ミックスが少しだけ異なります。エレクトロなダンス・ポップで楽しませてくれます。
「April Fool」
この曲も大好き。ポップ職人らしいドリーミー・ポップ。少年の心に戻れそうなマジカル・ポップですね。ここでもAllan Jensenの声質の良さが光ります。Ingmar Brantelidによるチェロも効果的です。
https://www.youtube.com/watch?v=bTwR_Fb6ycI
「She Keeps Telling Jokes」
抑えたトーンのポップ・チューン。ジワジワと沁み渡ってくる感じがいいですね。ドラムはAndy Newmark。
「Never Turn」
少し不穏なダンサブル・チューン。不気味なジャケのイメージと符合します。ドラムはAndy Newmark。
「Think Of Spain」
Simone Bendixがヴォーカルで参加。全然スペインっぽくないですが、エレクトロ路線で培ったポップ感覚で重厚なポップ・ワールドを展開します。
「That's Life」
解散前のラスト・ソング。それに相応しい哀愁ポップで締め括ってくれます。それが人生さ!
Gangwayの他作品もチェックを!
『The Twist 』(1984年)
『Sitting in the Park 』(1986年)
『Sitting in the Park (Again)』(1988年)
『The Quiet Boy Ate The Whole Cake』(1991年)
『Happy Ever After』(1992年)
『Optimism』(1994年)
『Whatever It Is』(2019年)