2021年03月28日

Malika Tirolien『Higher』

Michael Leagueプロデュースによる2nd☆Malika Tirolien『Higher』

発表年:2021年
ez的ジャンル:ハイソウル系R&B/Hip-Hop
気分は... :より高く!

新作R&BからMalika Tirolien『Higher』です。

Malika Tirolienは、フランスの海外県であるカリブ海の南部の群島グアドループ出身の女性シンガー。

カナダのモントリオール大学に留学をしたのを機に、現在もモントリオールに暮らしているようです。

大学卒業後、自己のグループGroundfoodを結成します。2010年に世界屈指のライヴ・バンドSnarky PuppyのモントリオールでのライヴでGroundfoodがオープニング・アクトを務めたところ、Snarky PuppyのリーダーMichael Leagueの目に留まり、Snarky Puppy『Family Dinner – Volume 1』(2013年)に参加することになりました。

『Family Dinner – Volume 1』(2013年)には、Lalah HathawayN'dambiShayna Steeleなど多数のシンガーが参加していましたが、その一人に名を連ねたことでMalika Tirolienへの注目も高まります。

そんなタイミングでソロ・デビュー・アルバム『Sur La Voie Ensoleillee』(2014年)をリリースします。さらにMichael Leagueの新ユニットBokanteにも参加しています。

そして、7年の歳月を経て2ndソロ・アルバム『Higher』Michael Leagueが創立したレーベルGroundUPからリリースされました。

プロデュースはMalika TirolienMichael League

レコーディングにはMalika Tirolien(vo、key)以下、Michael League(moog b、g、b、key、el-sitar)、Charles Haynes(ds)、Jason Lindner(key)、Frank Locrasto(key)、Philippe L'Allier(g)、Jean-Michel Frederic(key、prog)、Bled Miki(vo)といったミュージシャンが参加しています。

Michael Leagueプロデュースということでジャズ、ファンクと結びつけたくなるところですが、基本的にはフレンチ・ラップを交えたR&B/Hip-Hopという印象です。

シングルにもなった「No Mercy」「Change Your Life」「Grow」「Rise」の4曲がアルバムを象徴していると思います。

それ以外であれば、アーバンな「Sisters」、フューチャリスティックな「Forgiveness」、ヨーロピアン・テイストの「Priere」がおススメです。

HigherモードのR&B/Hip-Hopを楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

「No Mercy」
Bled Mikiの男性ラップをフィーチャー。シングル・カットもされました。フランス語のラップが入っているせいか、US R&B/Hip-Hop+ヨーロピアン・テイストな感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=heXYnIJDFHo

「Change Your Life」
この曲もシングルになりました。透明感のあるビューティフル・ミディアム。Charles Haynesによるドラミングがエキサイティングです。
https://www.youtube.com/watch?v=AiREKQSLO7E

「Better」
幻想的なバラード。キーボードとMalikaのヴォーカルの波紋のような広がりがいい感じです。

「Sisters」
フレンチ・ラップがよく似合うアーバン・グルーヴ。なかなかオシャレな感じです。

「Dreamin」
不思議なドリーミー感に惹かれるミディアム。夢と現実の境目を彷徨っているような感覚に陥ります。キーボードの音色が絶妙ですね。

「Grow」
この曲もシングルになりました。Michael Leagueプロデュースらしいライヴ感のあるミディアム・グルーヴに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=RhVWHae7FJI

「Higher」
しっとりかつ丁寧に歌い上げるバラード。天まで届きそうな音や歌の美しい広がりがいいですね。

「Forgiveness」
フューチャリスティックな仕上がりは僕好み。Hip-Hopとメロウバラードが交錯する構成がいいですね。ここでもフレンチ・ラップの語感の響きがサイコーです。

「Priere」
ヨーロピアン・テイストの哀愁Hip-Hopチューン。終盤のクロスオーヴァーな展開がエキサイティングです。

「Rise」
この曲もシングルになりました。フレンチ・ラップの映えるダンサブルなR&Bグルーヴ。なかなかキャッチーだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=II507uqnkkI

「Don'T Come Around」
本編ラストはMalikaの歌とリズム隊を強調した音づくりが面白いミディアム・グルーヴで締め括ってくれます。

CDには「Rise (Radio Edit)」「Sisters (Remix)」の2曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

Malika Tirolien関連の他作品もチェックを!

Snarky Pupp『Family Dinner – Volume 1』(2013年)


『Sur La Voie Ensoleillee』(2014年)


Bokante『Strange Circles』(2016年)


Bokante + Metropole Orkest Conducted By Jules Buckley『What Heat』(2018年)
posted by ez at 01:46| Comment(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする