2021年04月30日

Prefab Sprout『Swoon』

青臭さが魅力のデビュー・アルバム☆Prefab Sprout『Swoon』

発表年:1984年
ez的ジャンル:魔法のメロディ系UKロック/ポップ
気分は... :特別な存在であることには耐えられない!

今回は久々のPrefab Sproutです。
セレクトしたのはデビュー・アルバム『Swoon』(1984年)です。

これまで当ブログで紹介してきたPrefab Sprout作品は以下の6枚(発売順)。

 『Steve McQueen』(1985年)
 『From Langley Park to Memphis』(1988年)
 『Protest Songs』(1989年)
 『Jordan:The Comeback』(1990年)
 『Andromeda Heights』(1997年)
 『Let's Change the World with Music』(2009年)

Kitchenware RecordsからリリースされたPrefab Sproutのデビュー・アルバム『Swoon』

本作におけるメンバーは、Paddy McAloonMartin McAloonWendy Smithという三人。次作『Steve McQueen』(1985年)からドラムのNeil Contiが加入することになります。

プロデュースはDavid BrewisPrefab Sprout
ソングライティングはすべてPaddy McAloonが手掛けています。

Thomas Dolbyプロデュースによる次作『Steve McQueen』(1985年)のような完成度はありませんが、逆に完成されていないプリミティブな魅力に溢れています。

シングルにもなった「Don't Sing」「Couldn't Bear to Be Special」、名曲の誉れ高い「Cruel」あたりに注目が集まるかもしれないですが、個人的には「Cue Fanfare」「Here on the Eerie」「I Never Play Basketball Now」あたりも好きです。

アルバムはUKアルバム・チャート第22位となっています。

Prefab Sproutの初期衝動的な魅力を楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Don't Sing」
アルバムからの1stシングルにもなったオープニング。ネオアコ風のイントロに続き、彼ららしい独特のメロディ&ヴォーカル・ワークで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=-IpBRMm_QAg

「Cue Fanfare」
大好きな1曲。Wendyの透明感のある女性コーラスが映えるメロウ・ポップ。
https://www.youtube.com/watch?v=NTdssoO6I_s

「Green Isaac」
抑えたトーンの前半から一転、後半は突如テンポアップしてビートを効かせたポップ・ロックへ!
https://www.youtube.com/watch?v=tAE73x1V5RI

「Here on the Eerie」
カッティング・ギターが格好良い、Prefab Sprout流シティ・ポップといった趣の1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=mtDtuPWrFwg

「Cruel」
名曲の誉れ高い人気曲。メロウ・サウンドと優しいメロディが調和したPrefab Sproutらしい音世界が展開されます。
https://www.youtube.com/watch?v=1T_GU1rwkYQ

「Couldn't Bear to Be Special」
アルバムからの2ndシングル。Prefab Sproutらしい少しミステリアスなドリーミー・ワールドが展開されます。
https://www.youtube.com/watch?v=cSYLQUcUou8

「I Never Play Basketball Now」
青臭い疾走感が魅力のネオアコ・チューン。こういうのも嫌いじゃありません。
https://www.youtube.com/watch?v=rINf4QczebU

「Ghost Town Blues」
アルバムの中では変化球といった位置づけのポップ・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=EAnB4Zc373c

「Elegance」
Paddy McAloonらしいメロディを楽しめる、Prefab Sproutファンには間違いない爽快ポップ・ワールドが展開されます。
https://www.youtube.com/watch?v=xCAhv1wOheA

「Technique」
緩急で遊んでいるような、まさに技巧派ポップに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=uUcdQ6xDyP4

「Green Isaac II」
「Green Isaac」のパート2。こちらはロマンティックな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=gx6_au1-kk0

Prefab Sproutの過去記事もご参照下さい。

『Steve McQueen』(1985年)
スティーヴ・マックイーン

『From Langley Park to Memphis』(1988年)
From Langley Park to Memphis

『Protest Songs』(1989年)
プロテスト・ソングス(紙ジャケット仕様)

『Jordan:The Comeback』(1990年)
Jordan: The Comeback

『Andromeda Heights』(1997年)
Andromeda Heights

『Let's Change the World with Music』(2009年)
レッツ・チェンジ・ザ・ワールド・ウィズ・ミュージック
posted by ez at 07:09| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月28日

『今の気分は...2021年4月28日編』

過去記事から10曲セレクトするシリーズです。
今回は2010年代カテゴリーからブラジルもの&ブラジル系を中心に10曲セレクトしました。

全て過去記事で紹介済なので、気に入った曲があれば過去記事もご参照下さい。

Pauline London「Colors」
https://www.youtube.com/watch?v=IzEuGFrPwU8
From 『Under The Rainbow』(2011年)


Celso Fonseca「Agora Dancei」
https://www.youtube.com/watch?v=lRmZfM5gB0Q
From 『No Meu Filme』(2011年)


Adam Dunning「Leblon」
https://www.youtube.com/watch?v=bK1JM_wPgZg
From 『Sunset Monkeys』(2011年)
サンセット・モンキーズ

Cris Delanno & Alex Moreira「Tanta Agua」
https://www.youtube.com/watch?v=-AxFxbtoaS0
From 『Nosso Quintal』(2012年)
ノッソ・キンタウ

Vinicius Cantuaria「This Time」
https://www.youtube.com/watch?v=9OTImq-iQlo
From 『Indio De Apartamento』(2012年)
アパート暮らしのインヂオ(Indio de apartamento)

Maria Rita「Rumo Ao Infinito」
https://www.youtube.com/watch?v=6R5O2kP_QQg
From 『Coracao a Batucar』(2014年)


Bebel Gilberto「Vivo Sonhando」
https://www.youtube.com/watch?v=CXk79d86x5U
From 『Tudo』(2014年)


Lucas Arruda「Melt The Night」
https://www.youtube.com/watch?v=sI6e13NwnZo
From 『Solar』(2015年)
ソラール

Silva「Duas da Tarde」
https://www.youtube.com/watch?v=RCQCsoNNZQM
From 『Brasileiro』(2018年)
BRASILEIRO ブラジレイロ

Alexia Bomtempo「I’m In Love Again」
https://www.youtube.com/watch?v=zN_0OTO08aE
From 『Suspiro』(2018年)
真夜中のため息
posted by ez at 00:17| Comment(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月27日

Dionne Warwicke『Just Being Myself』

Holland-Dozier-Hollandとのタッグ☆Dionne Warwicke『Just Being Myself』

発表年:1973年
ez的ジャンル:H-D-H系女性ソウル
気分は... :ポップorソウル?

ベテラン女性シンガーDionne Warwick『Make Way For Dionne Warwick』(1973年)です。

1940年ニュージャージー州イースト・オレンジ生まれの女性シンガーDionne Warwickについて、当ブログで紹介したのは以下の3枚。

 『Make Way For Dionne Warwick』(1964年)
 『Then Came You』(1975年)
 『Love at First Sight』(1977年)

本作『Make Way For Dionne Warwick』(1973年)は、『Dionne』(1972年)に続くWarner Bros.移籍第二弾アルバムとなります。

なお、本作ではアーティスト名がWarwickではなくWarwickeで表記されています。

ヒット・メイカーHolland-Dozier-HollandBrian HollandLamont Dozierがプロデュースし、全8曲中6曲がHolland-Dozier-Hollandによるソングライティング。残り2曲はMichael Smith/Ronald Dunbar作。

彼女の場合、ポップとソウルの間を行き来するイメージですが、H-D-Hとタッグを組んだ本作では、ソウル寄りにアプローチしながらも、彼女の持つオーセンティックな魅力も大事にしている印象を受けます。

サンプリング・ソースとしても大人気の「You're Gonna Need Me」、シングルにもなったタイトル曲「(I'm) Just Being Myself」、ファンキー・メロウな「Come Back」あたりが本作らしいソウル・チューンなのでは?

オーセンティックなバラードがお好きな人であれば、「I Think You Need Love」「You Are The Heart Of Me」「I Always Get Caught In The Rain」「Don't Let My Teardrops Bother You」「Don't Burn The Bridge (That Took You Across)」をどうぞ!

結果として、ヒットはしませんでしたが、H-D-Hとのタッグは今聴いても興味深い1枚に仕上がっています。

全曲紹介しときやす。

「You're Gonna Need Me」
Holland-Dozier-Holland作。本作らしい、よりソウルフルになったDionneを楽しめるオープニング。ファズ・ギターの不穏な響きも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=JqBcj4WyHMo

本曲はサンプリング・ソースとしても大人気です。J Dilla「Stop!」、Usher feat. Jadakiss「Throwback」、Fabolous feat. Joe Budden and Teyana Taylor「Want You Back」、Wu-Tang Clan「Clap」、Sean Price「Stop」、Black Thought「Cojiba」、Tayyib Ali「This High」、Big K.R.I.T.「Want Me Back (Freestyle)」、The Game feat. Mele「God Speed」、SIRKNX「Moore」、Lil B「When I Write」、Beneficence「Wranglers & Asics」、Ramson Badbonez「Want U Back」等のサンプリング・ソースとなっています。
J Dilla「Stop!」
 https://www.youtube.com/watch?v=py7ujiEjlqY
Usher feat. Jadakiss「Throwback」
 https://www.youtube.com/watch?v=UCPAOlRa6a8
Fabolous feat. Joe Budden and Teyana Taylor「Want You Back」
 https://www.youtube.com/watch?v=q64wUslGOBw
Wu-Tang Clan「Clap」
 https://www.youtube.com/watch?v=x0qWJET7gNQ
Sean Price「Stop」
 https://www.youtube.com/watch?v=ksxywxc8bHA
Black Thought「Cojiba」
 https://www.youtube.com/watch?v=uvvkctgOFsg
Tayyib Ali「This High」
 https://www.youtube.com/watch?v=4fW-sdNUAE4
Big K.R.I.T.「Want Me Back (Freestyle)」
 https://www.youtube.com/watch?v=KIRqqyrkcZs
The Game feat. Mele「God Speed」
 https://www.youtube.com/watch?v=18urxZD9yNk
SIRKNX「Moore」
 https://www.youtube.com/watch?v=rLsvMZibh-c
Lil B「When I Write」
 https://www.youtube.com/watch?v=oAVVbjUfLfI
Beneficence「Wranglers & Asics」
 https://www.youtube.com/watch?v=El6ojzNdmz0
Ramson Badbonez「Want U Back」
 https://www.youtube.com/watch?v=ij-ITZm7X2Q

「I Think You Need Love」
Holland-Dozier-Holland作。シングルにもなりました。美しいストリングスと共に始まるミディアム・ソウル。少し仰々しいですが、Dionneにはこういう曲も似合いますね。
https://www.youtube.com/watch?v=MC55KPluFm8

Binky Fingers「The Line」、Voz Negra「Estereotipos」、Jim Jones feat. Max B「G's Up」のサンプリング・ソースとなっています。
Binky Fingers「The Line」
 https://www.youtube.com/watch?v=hMpTHlV-RNA
Voz Negra「Estereotipos」
 https://www.youtube.com/watch?v=5DTnUi3PM4U
Jim Jones feat. Max B「G's Up」
 https://www.youtube.com/watch?v=98NYiAbptNk

「You Are The Heart Of Me」
Michael Smith/Ronald Dunbar作。この曲はHal David/Burt Bacharach作品のようなポップ・バラードに仕上がっています。ある意味Dionneらしい1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=_ngj4LW_TZ4

「I Always Get Caught In The Rain」
Michael Smith/Ronald Dunbar作。伸びやかに歌い上げるメロウ・バラード。オーセンティックな魅力があります。
https://www.youtube.com/watch?v=Yw56vta2soA

Circus Bandがカヴァーしています。また、JGivens「Caught in the Reign」のサンプリング・ソースとなっています。
Circus Band「I Always Get Caught In The Rain」
 https://www.youtube.com/watch?v=OxU9fxHo8YY
JGivens「Caught in the Reign」
 https://www.youtube.com/watch?v=mV7X_GQmnBk

「Don't Let My Teardrops Bother You」
Holland-Dozier-Holland作。Dionneならではの歌い回しが映えるメロウ・バラード。やはりH-D-Hは良い曲書きますね。
https://www.youtube.com/watch?v=W9HChGxaTVA

The Supremesがカヴァーしています。また、Elzhi「The Transitional Joint (Baby Girl Glow)」のサンプリング・ソースとなっています。
The Supremes「Don't Let My Teardrops Bother You」
 https://www.youtube.com/watch?v=MxOo1fpSf1g
Elzhi「The Transitional Joint (Baby Girl Glow)」
 https://www.youtube.com/watch?v=xj-WLlphQ2U

「(I'm) Just Being Myself」
Holland-Dozier-Holland作。タイトル曲はシングルにもなりました。H-D-HらしさとDionneらしさが融合したソウル・チューン。少し妖しいムードがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=72-5uG6l3Js

Hocus Pocus「Swingin' (Interlude)」、Chali 2na feat. Anthony Hamilton「Don't Stop」のサンプリング・ソースとなっています。
Hocus Pocus「Swingin' (Interlude)」
 https://www.youtube.com/watch?v=kEtNa3KDnck
Chali 2na feat. Anthony Hamilton「Don't Stop」
 https://www.youtube.com/watch?v=cPyQk4cPtl4

「Come Back」
Holland-Dozier-Holland作。軽くビートを効かせたファンキー・メロウ。ソウルフルなDionneを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=Io-pmm50Jlo

「Don't Burn The Bridge (That Took You Across)」
Holland-Dozier-Holland作。ストリングスを配した美しいソウル・バラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Ft0Nmpa_cdQ

Da Dysfunkshunal Familee feat. General Steele and Jean Grae「Start Scheming」、Brother Ali「Can't Take That Away」のサンプリング・ソースとなっています。
Brother Ali「Can't Take That Away」
 https://www.youtube.com/watch?v=HVrM7GfIL-w

Dionne Warwickの過去記事もご参照下さい。

『Make Way For Dionne Warwick』(1964年)
メイク・ウェイ・フォー・ディオンヌ・ワーウィック(紙ジャケット)

『Then Came You』(1975年)
愛のめぐり逢い(紙ジャケット)

『Love at First Sight』(1977年)
ラヴ・アット・ファースト・サイト(紙ジャケット)
posted by ez at 00:49| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月25日

SOA『Canciones Guachas』

ウルグアイ発エレクトロ・カンドンべ・ポップ☆SOA『Canciones Guachas』

発表年:2020年
ez的ジャンル:ウルグアイ産エレクトロ・カンドンべ・ポップ
気分は... :コーネリアス!

新作からウルグアイ・ジャズを代表するギタリストSantiago Olariagaの新プロジェクトSOA『Canciones Guachas』です。

Santiago Olariagaは、Trio del FuturoMOMといった自身のプロジェクトで知られるウルグアイ人ギタリスト。

そんなSantiago Olariagaの新プロジェクトSOAです。

ウルグアイの伝統音楽カンドンべをベースに持つジャズ系ギタリストというイメージの強い人のようですが、本作では全曲ヴォーカル入りで、カンドンべとエレクトロニクスを融合したエレクトロ・カンドンべ・ポップ作品に仕上がっています。

プロデュース/アレンジ/ソングライティングはSantiago Olariaga自身。

レコーディングにはSantiago Olariaga(vo、g、syn、key、ds)以下、Camila Ibarra(vo、syn)、Manuel Llosa(b、vo)、Ruben Casco(key、vo)、Julian Semprini (ds)、Martin Ibarra(g、key、vo)、Martin Ibarburu(ds)、Julieta Rada(vo)といったミュージシャンが参加しています。

注目すべきはコーネリアス(Cornelius)「未来の人へ(Dear Future Person)」の日本語でカヴァーです。渋谷系ミュージシャンとして絶大な人気を誇った小山田 圭吾のソロ・プロジェクトコーネリアスの楽曲を、ウルグアイ人ジャズ・ギタリストが取り上げ、しかも日本語カヴァーしているという点が何とも興味深いですね。

そんなコーネリアスのカヴァーが象徴するように、ウルグアイ・ジャズ云々を意識せずとも楽しめるエレクトロ・ポップでアルバムが埋め尽くされています。

販売元がLouis ColeGenevieve ArtadiによるL.A.の超絶ポップ・ユニットKNOWERを引き合いに出していますが、僕も本作を聴いて、まず頭に浮かんだのがKNOWERでした。

とりあえず「Void」「New Memories」「Dear Future Person」「Modo Celeste (Remix)」あたりを聴けば、本作の魅力を実感できると思います。

ジャンルを超越したポップ・センスを楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Void」
Camila Ibarraがリード・ヴォーカルをとるエレクトロ・ダンス・ポップがオープニング。このオープニングを聴くとKNOWERを引き合いに出したくなるのがわかります。
https://www.youtube.com/watch?v=jQOo91gceGU

「Manto Ambar」
確信犯的なチープなB級ダンス・ポップの佇まいがLouis Coleっぽいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=onGQNNtCpq0

「SomeHow」
エレクトロニカやロックのエッセンスをうまく取り入れたミステリアスな音世界が展開されます。
https://www.youtube.com/watch?v=GJfW_GeWmLI

「Rising Lines」
現行ジャズやL.A.ビートミュージックあたりとも共振しそうなミニマル・ジャズ・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=7UYTFWveva4

「New Memories」
Camila Ibarraがリード・ヴォーカルをとるエレクトロ・メロウ・ポップ。この曲もKNOWERタイプの仕上がりですが、Olariagaのギター・プレイも楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=UaWnjZK5jhs

「Your Song」
何処となく寂しげな哀愁エレクトロ・ポップ。インディー・ロック的なギター・プレイも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=jY9bIJzM2cc

「Dear Future Person」
前述のように、コーネリアス「未来の人へ」の日本語カヴァー(小山田 圭吾 作曲/坂本 慎太郎 作詞)。拙い日本語ですが、甘酸っぱいJ-POPワールドを見事に再現しています。
https://www.youtube.com/watch?v=iToIEanRGBM

「A-LAS」
アルバムで最も"エレクトロ・カンドンべ・ポップ"という形容が似合いそうな仕上がり。様々な音楽のエッセンスを織り交ぜた本作らしいクロスオーヴァーを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=cpGFhhrSLmw

「Modo Celeste (Remix)」
Julieta Radaをフィーチャー。スペイン語の語感の響きがいい感じの哀愁エレクトロ・ポップで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=t_pGoFpBBck

Santiago Olariagaとは全く関係ないですが、きっと本作にはKNOWERがフィットすると思います。

KNOWER『Let Go』(2013年)
Let Go +10

KNOWER『Covers』(2014年)
Covers

KNOWER『Life』(2016年)
Life
posted by ez at 01:16| Comment(2) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月24日

Paul Weller『Studio 150』

彼の音楽嗜好を反映したカヴァー集☆Paul Weller『Studio 150』

発表年:2004年
ez的ジャンル:UKロック
気分は... :いよいよ3回目の・・・

久々にPaul Wellerのソロ・アルバムを!
セレクトしたのは『Studio 150』(2004年)です。

長年UKロックを牽引してきたPaul Weller。当ブログではThe JamStyle Council、ソロ作品に関して、これまで以下の10枚を紹介しています。

The Jam
 『All Mod Cons』(1978年)
 『Setting Sons』(1979年)
 『Sound Affects』(1980年)
 『The Gift』(1982年)
Style Council
 『Introducing The Style Council』(1983年)
 『Cafe Bleu』(1984年)
 『Our Favorite Shop』(1985年)
 『The Cost Of Loving』(1987年)
ソロ作品
 『Wild Wood』(1993年)
 『Illumination』(2002年)

ソロ・アルバムの紹介は、『Wild Wood』(1993年)のエントリーが2008年だったので、13年ぶりになります。

本作『Studio 150』は、彼の音楽嗜好を反映したカヴァー集です。ソウル、フォーク系のセレクトが多いのが特徴ですね。個人的にはStyle Councilからの流れでソウル系のカヴァーに惹かれて本作を購入しました。

レコーディングにはPaul Weller(vo、g、key)以下、Steve Cradock(g)、Damon Minchella(b)、Steve White(ds、per)、Petra Rosa(harp)、Danny Thompson(double b)、Dalbir Singh Rattan(tabla)、Stefan Schmid(syn)、The Stands(back vo)、Carleen Anderson(back vo)等のミュージシャンが参加しています。

プロデュースはPaul WellerJan Kybert

The Jamの後期からずっとPaul Weller関連作品をリアルタイムで追い求めてきた僕でしたが、新作リリース直後に即購入したアルバムは本作『Studio 150』(2004年)が最後になりました。本作を聴き重ねるうち、何となくPaul Wellerは聴ききった!と思ったんですよね。

きっと、僕はロックなPaul Wellerよりも、ソウルなPaul Wellerを求めていて、彼のソウル嗜好は本作のようなカヴァー集でないと難しいのかなぁ?と思い至ったのだと思います。

その意味では、本作における「If I Could Only Be Sure」Nolan Porter)、「Wishing on a Star」Rose Royce)、「The Bottle」Gil Scott-Heron)、「Hercules」Aaron Neville)、「Thinking of You」Sister Sledge)といったソウル/ファンク系カヴァーが、僕が求めていたPaul Wellerに近かったのだと思います。

それ以外であれば、The Carpentersの大ヒットで知られるBurt Bacharach/Hal David作品「Close to You」Bob Dylanの名曲カヴァー「All Along the Watchtower」もおススメです。

本作も他のソロ作同様に、UKアルバム・チャート第2位のヒットとなりました。

全曲紹介しときやす。

「If I Could Only Be Sure」
US R&BシンガーNolan Porter、1972年のシングルをカヴァー (Gabriel Mekler/Nolan Porter作)。ソウル・バンド的なグルーヴィーな演奏がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=SOCL_6opf_0

「Wishing on a Star」
Rose Royce、UKチャート第3位となった1978年のヒット・シングルをカヴァー (Billie Calvin作)。オリジナルは当ブログでも紹介したアルバム『Rose Royce II: In Full Bloom』(1977年)収録。哀愁モードのブルーアイド・ソウルといった雰囲気です。ハープの音色がいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=njPIMCVr9gQ

「Don't Make Promises」
Tim Hardin作品をカヴァー。オリジナルはデビュー・アルバム『Tim Hardin 1』(1966年)収録。アンプラグドな格好良さとホーン・サウンドによるアクセントがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=V8LUDfeawQA

「The Bottle」
Gil Scott-Heronの名曲カヴァー。オリジナルは当ブログでも紹介したアルバム『Winter In America』(1974年)収録。また、『It's Your World』(1976年)でのライヴ・ヴァージョンも紹介済みです。これぞ僕の求めるPaul Wellerって感じの躍動感が格好良いカヴァーです。
https://www.youtube.com/watch?v=woUjL0_JMZw

「Black Is the Colour」
トラディショナルをカヴァー。味わい深い弾き語り。ヴァイオリンによるアクセントがグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=pVXgDNkN6L8

「Close to You」
The Carpentersの大ヒットで知られるBurt Bacharach/Hal David作品をカヴァー(オリジナルは1963年のRichard Chamberlainヴァージョン)。このカヴァーも秀逸ですね。何処となくスタカン的センスを感じるのもファンには嬉しいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=yB7UnQDL2pY

「Early Morning Rain」
Gordon Lightfootのカヴァー。オリジナルはデビュー・アルバム『Lightfoot!』(1966年)収録。少しラフな感じが自然体でいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=a3n_QNc53js

「One Way Road」
Oasis、2000年のシングル「Who Feels Love?」のB面曲をカヴァー(Noel Gallagher作)。本作の中では異色のセレクト。演奏もクラリネットでジャズ・エッセンスを取り入れたソウルフル・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=MiLJ9b9MQRI

「Hercules」
Aaron Neville、1973年のシングル曲をカヴァー (Allen Toussaint作)。Paul Weller流のニューオリンズ・スタイルのソウルを満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=VLZY6yWxjU8

「Thinking of You」
Chicサウンドが冴え渡る、Sister Sledge永遠のダンス・クラシックをカヴァー(Bernard Edwards/Nile Rodgers作)。オリジナルは当ブログでも紹介した『We Are Family』(1979年)収録。ここではアコースティック・ソウルな「Thinking of You」で楽しませてくれます。美しいストリングスが盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=0iykikvY-tw

当ブログではLord EchoVida Novaのカヴァーも紹介済みです。

「All Along the Watchtower」
Bob Dylanの名曲をカヴァー。オリジナルは『John Wesley Harding』(1967年)。ここでは当ブログでも紹介したThe Jimi Hendrix Experience『Electric Ladyland』(1968年)ヴァージョンを意識していると思います。Carleen Andersonらの女性コーラスを従えたグルーヴィー・ソウルに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=3beWMVU-LRw

「Birds」
ラストはNeil Youngのカヴァー。オリジナルはアルバム『After the Gold Rush』(1970年)収録。感動的なピアノ・バラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=7z_SF8pKrlA

Paul Wellerの他のソロ・アルバムもチェックを!

『Paul Weller』(1992年)


『Wild Wood』(1993年)


『Stanley Road』(1995年)


『Heavy Soul』(1997年)


『Heliocentric』(2000年)


『Illumination』(2002年)


『As Is Now』(2005年)


『22 Dreams』(2008年)


『Wake Up the Nation』(2010年)


『Sonik Kicks』(2012年)


『Saturns Pattern』(2015年)


『A Kind Revolution』(2017年)


『True Meanings』(2018年)


『On Sunset』(2020年)


『Fat Pop』(2021年)
posted by ez at 01:32| Comment(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする