発表年:2004年
ez的ジャンル:UKソウル・ディーヴァ
気分は... :新年度突入!
白人ソウル・ディーヴァJoss Stoneの2ndアルバム『Mind, Body & Soul』(2004年)です。
1987年、UKケント州ドーバー生まれの女性ソウル・シンガーJoss Stoneについて、これまで当ブログで紹介したのは以下の4枚。
『The Soul Sessions』(2003年)
『Introducing Joss Stone』(2007年)
『Colour Me Free』(2009年)
『The Soul Sessions Vol 2』(2012年)
16歳でリリースされたデビュー・アルバムで『The Soul Sessions』(2003年)で音楽シーンに衝撃を与えたJoss Stone。16歳と思えない早熟&魂のソウルフル・ヴォーカルで聴く者を魅了しました。
その余韻が残るなかでリリースされたのが、2ndアルバム『Mind, Body & Soul』(2004年)です。
前作と同じくS-Curve Recordsからのリリースです。
メイン・プロデュースは前作を手掛けたMike Mangini、Steve GreenbergというS-Curve Recordsの主宰者2名とマイアミ・ソウルの女王Betty Wrightという3名。
それ以外にSalaam Remi、The Boilerhouse Boys、Commissioner Gordon、Danny P.、Conner Reeves、Jonathan Shortenがプロデュースしています。
レコーディングにはLittle Beaver(g)、Latimore(p、el-p)、Timmy Thomas(org)、Margaret Reynolds(back vo)といったマイアミ・ソウルでお馴染みの面々をはじめ、Nile Rodgers(g)、The Rootsの?uestlove(ds)、
Angie Stone(el-p)、Jazzyfatnastees(Mercedes Martinez/Tracey Moore)(back vo)、Cindy Blackman(ds)、Angelo Morris(b、g、el-p)、Earl "Chinna" Smith(g)等の多彩なミュージシャンが参加しています。
さらにThom Bellがストリングス&ホーン・アレンジを手掛けています。また、Lamont Dozierがソングライティングを手掛けた楽曲もあります。
ソウル・カヴァー集であった前作『The Soul Sessions』のインパクトが強すぎて、発売当時はオリジナルで勝負した本作『Mind, Body & Soul』には少し物足りなさを感じたりしたものですが、改めて聴いてみるとJoss Stoneという唯一無二の個性を生かした魅力的なソウル・アルバムに仕上がっていると思います。
シングル曲は「You Had Me」、「Right To Be Wrong」、「Spoiled」、「Don't Cha Wanna Ride」の4曲。
それ以外であれば、爽快メロウ・ソウル「Jet Lag」、レゲエ・チューン「Less Is More」、アンプラグド感覚の「Understand」、大人びたミディアム・ソウル「Don't Know How」、キャッチーな「Torn And Tattered」、王道ソウルな「Killing Time」あたりもおススメです。
17歳とは思えない早熟のソウル・ワールドを楽しみましょう
全曲紹介しときやす。 ※国内盤仕様
「Right To Be Wrong」
Betty Wright/Mike Mangini/Steve Greenbergプロデュース。アルバムからの2ndシングル。Jossのヴォーカルをしっかりと聴かせるミディアム・ソウル。彼女には70年代テイストのイナたいソウル・サウンドがよく似合います。
https://www.youtube.com/watch?v=xHVSptF3_G8
「Jet Lag」
Betty Wright/Connor Reeves/Jonathan Shorten/Mike Mangini/Steve Greenbergプロデュース。Jazzyfatnasteesがバック・コーラスで参加しています。僕好みの爽快メロウ・ソウルに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=YV3cj3xojcE
「You Had Me」
Betty Wright/Mike Mangini/Steve Greenbergプロデュース。アルバムからの1stシングル。UKチャート第9位のヒットとなった哀愁ダンサブル・チューン。Nile Rodgers参加曲。クラヴィネットとNile Rodgersのギターがリードする70年代ソウル・フィーリングとモダンなダンサブル・サウンドを融合させた1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=opwudiDgv1E
「Spoiled」
Betty Wright/Mike Mangini/Steve Greenbergプロデュース。アルバムからの3rdシングル。Lamont Dozierがソングライティングに名を連ね、Thom Bellがストリングス&ホーン・アレンジを手掛け、Latimore(p)、Timmy Thomas(org)がバッキングを務めるという往年のソウル・ファンにはたまらない1曲。派手さはありませんが、Jossの表現力の豊かさが映える素敵なソウル・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=jSjX9R-gxtU
「Don't Cha Wanna Ride」
Betty Wright/Mike Mangini/Steve Greenbergプロデュース。アルバムからの4thシングル。Young-Holt Unlimited「Soulful Strut」ネタがキャッチーなポップ・ソウル調の仕上がり。ただし、こういった楽曲のJossのヴォーカルは甘くなったりしません!あくまでシブくキメてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=crDEzLG63Ds
「Less Is More」
Commissioner Gordon/Betty Wright/プロデュース。レゲエ・シーンで活躍するギタリストEarl "Chinna" Smithの参加が象徴するようにレゲエ・チューンであり、アルバムの中で異彩を放っています。Jossのレゲエ志向は『Water for Your Soul』(2015年)で全開になりますが、それを予感させる1曲に仕上がっています。こうしたレゲエへの傾倒はUKソウル・シンガーらしいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=7Q4C9xK9uxE
「Security」
Betty Wright/Mike Mangini/Steve Greenbergプロデュース。哀愁ソウルですが、終盤のア・カペラに近いヴォーカル・ワークが素晴らしい!
https://www.youtube.com/watch?v=YrnZneKNjvA
「Young At Heart」
Betty Wright/Salaam Remiプロデュース。生演奏ながらもSalaam RemiプロデュースらしくHip-Hopテイストのビートが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=C3Rp74NsuRs
「Snakes And Ladders」
Betty Wright/Connor Reeves/Jonathan Shorten/Mike Mangini/Steve Greenbergプロデュース。早熟のソウル・シンガーぶりを存分に満喫できるビターな哀愁ソウル。
https://www.youtube.com/watch?v=2dwPPAm9opk
「Understand」
Betty Wright/Mike Mangini/Steve Greenbergプロデュース。アンプラグド感覚のソウル・チューン。Jossにはこういう演奏がよく似合います。
https://www.youtube.com/watch?v=udQzWSPakIg
「Don't Know How」
Betty Wright/Daniel "Danny P" Pierre/Mike Mangini/Steve Greenbergプロデュース。Jossの大人びたソウル・ヴァイヴにピッタリのミディアム・ソウル。自然に体を揺らしてしまいます。
https://www.youtube.com/watch?v=HoOr4FpkMpk
「Torn And Tattered」
Betty Wright/Steve Greenberg/The Boilerhouse Boysプロデュース。Jossらしいかどうかは別として、個人的にはアルバムで最もキャッチーな1曲だと思います。『The Soul Sessions』では聴くことができなかった音世界ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=U5Oz83EJyMY
「Killing Time」
Betty Wright/Mike Mangini/Steve Greenbergプロデュース。Jossらしい70年代テイストの王道ソウル・チューン。間違いのない1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=_Evr4bD_PKM
「Sleep Like A Child」
Betty Wright/Mike Mangini/Steve Greenbergプロデュース。ドラムは?uestlove。Eurythmicsへの楽曲提供等で知られるPatrick Seymourのソングライティングによる哀愁バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=1kGz5w0JD2s
US盤ではラストに隠れトラックとして「Daniel」が収録されていましたが、国内盤では「Daniel」の代わりに以下の2曲が収録されています。
「Holding Out for a Hero」
映画『Footloose』挿入歌であったBonnie Tylerのヒット曲のカヴァー。日本では葛城ユキや麻倉未稀のカヴァーでもお馴染みの曲ですね。Betty Wright/Mike Mangini/Steve Greenbergプロデュース。ここでは多くの人が本曲に対してイメージするダンサブル・サウンドとは大きく異なるカヴァーに仕上がっています。レゲエ×レトロ・ソウルな雰囲気がいい感じです。。
https://www.youtube.com/watch?v=ko-VzSRBVxE
「Dirty Man (live)」
『The Soul Sessions』で歌っていたLaura Leeのカヴァーのライヴ・ヴァージョン。
Joss Stoneの他作品もチェックを!
『The Soul Sessions』(2003年)
『Introducing Joss Stone』(2007年)
『Colour Me Free』(2009年)
『LP1』(2011年)
『The Soul Sessions Vol 2』(2012年)
『Water for Your Soul』(2015年)